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最初から最強ぼっちの俺は英雄になります  作者: ヒューガ
マグマ帝国
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五十二話 崩壊


「ふぁ………ぁっ………ねみぃ」


起き上がろうとした瞬間


「ッ!かハッ!」


吐血を吐いた


「な、なんだこれ………ケホッケホッ」


猛毒状態です、処理出来るスキルがありませんと目の前に表示された………猛毒スキル?誰が使ったんだ?ここには誰も居ないはず………だとすると透明スキルか、居たとしても攻撃が出来ない。猛毒スキルとスタンをかけてやがる、クッソ


「あれ、英雄ってこんなに弱いのかい?」


「ダメだよお兄ちゃん、そんな事言っちゃ可哀想だよ」


「僕達に膝を着いてる光景が面白いからね」


「よお、英雄さん」


「誰………だッ!お前ら………!」


「僕達?見れば分からないかな?精霊のフィリンだ」


「同じく精霊のラフィだよ」


「そして俺がコイツらの親、ディヴェント・アックスさ」


「精霊………とその親………待て精霊?」


いや口に出してはいけない………精霊って言ったら、キャシーと同じ種族だ。コイツらと鉢合わせたら元も子もない、多分言わなくてもバレると思うが…………てかコイツらの目的はなんだろうか、俺を攫う気か?それともキャシーを攫って行くのか?仲間を取らせる訳には行かないからな、どうしよう…………まずは目的を聞こう


「お前らの目的ってなんだ?なんの為に来た、なんの為に俺を猛毒とスタンをかけたのか」


「キャシーを連れ戻しに来たんだよ」


「いや連れ戻すなら、精霊の国にしとけよ…………」


「精霊の国か、今すぐ連れ戻すように命令されたから仕方ねぇんだよな」


「君はキャシーを知ってるのかい?」


「いや、知らないな」


「お前、嘘ついてるな?」


(即バレかよ!俺は嘘下手か!!)


「知ってはいる、なにせ俺の仲間だからな」


「見ない内にそんなことになってたんだね」


「だから渡しはしないぞ」


「仕方ない、更にスタンだ」


「ん~分かった」


スキル スタン


スキル 猛毒


「クッ!かハッ!」


ガチャッ


誰かが入ってきた


「ッ!」


キンッとぶつかり合う


「貴方、何者?」


「精霊と親だ、お前に用はない」


跳ね返す


(この人、強い)


ガチャッ


更に入ってきた


「ん~朝からうるさいよ~」


「狙いが来たな、久しぶりだな」


「フィリン~?ラフィ~?アックス~?久しぶりだね~、なんでここに居るの~?」


「逃げ……ろ!キャシー………!!」


「ダーリン?大丈夫~?」


「俺の………事は………いいから……!早く………!」


キャシーだけは逃がさないと、コイツらに連れ出されてしまう………どうにか守らないと、なんか策はないか………作戦………こういう時だけ思いつかない!


そんな事考えていると


「強制転移魔法でずらかるぞ」


「え~もう?まだ話したかったのに」


「後で話せるだろ、行くぞ」


キャシーの下に魔法陣が現る


「え、なにこれ~」


「キャシー!」


「貴方達、キャシーを解放して!」


「無理~、それじゃあ、またね」


「バイバ~イ」


転移スキルで連れ出されてしまう

 

「クソッ!」


「なんでまた………仲間が次々に」


「ごめん………俺の不注意だ………」


またやってしまった、また………俺のせいで仲間を失ってしまった。もうなんで不幸しかないんだ、俺のせいで不幸が続いてるのか………俺が俺だから、人を不幸にしてしまってるんだ。あぁ………またこうやって落ち込んで、人に迷惑かけるんだ…………人に迷惑かけるくらいなら抜けた方がいいのだろうか。こうやって落ち込み続けるとしつこいよな、ごめんな………俺がこんなに頼りない奴で本当にごめん、精霊の国なんてまだ先なんだよ。最強なんて名乗ってごめん


ガチャッ


2名が入ってくる、エレナとミラエルだ


「お兄様?なんか物凄い音したけれど、大丈夫ですの?」


「レンさん?」


「…………ごめん」


「お兄様?何かあったのかしら?」


「キャシーが精霊達に連れ去られたの」


「「え!!?」」


「キャシーがですか?」


「ああ、全部俺のせいだ」


「なんで………いつものお兄様ならキャシーを助けられたはずの……なんで助けられないんですの!!?」


「ちょっとエレナ!」


「そうだ………そうだよ、あの俺が助けられてないんだよ………リンジェの時と同じ、助ける手段が無かったんだ」


「お兄様……!!」


胸ぐらを掴まれる


「エレナさん…………」


「ヒーローみたいに私達を助けてたお兄様がなんで急に助けられなくなるのか分かりませんわ!キャシーは………キャシーは私の大事な友達なのよ!それをお兄様が………お兄様………が……!」


「悪いな、俺はそういう奴だから」


何も出来ないから


何も出来ないリーダーだから


お前のお兄様は誰も救えない英雄だから


俺をあまり期待しないでくれ


期待するな、俺に期待なんかするんじゃねぇ


だって誰も救えないのだから


「勝負ですわ、お兄様」


「エレナ?何言ってるの?」


「お兄様、私と戦って勝ったら………英雄ギルドから抜けてくださる?これは本気よ」


「ちょっとエレナ!本気で言ってる!?」


「本気ですわ、今のお兄様は英雄ギルドに必要ありませんわ!」


「…………そうか、存分にぶん殴ってくれ」


俺とエレナは戦える場所、マグマ帝国の門外へ


クレアとミラエルは傍で見守る


本気なんか出さなさい、出したくない………早く終わって早く抜けて、楽をしよう。ありがとう、みんな


エレナとレンの戦いはレンが本気を出さず、負けて終わり


クレアが本気出してよとかなんとか言ってきたが、義理の妹に本気を出せる訳がないだろ………本気を出したら、死んじまう


「俺ってこんなにメンタル弱かったんだな………やっぱりいじめが原因か、あれは結構酷かったな」


どうしようかな、飯食うか


再び食事屋に入る


「いらっしゃっせ~、まだ開いてないぞ~ってレンじゃねぇか」


「よっ、店長さん」


(無理矢理笑ってるのか?だいぶ顔が引きずってる気がするが、仕方ない)


「なんか食べるか?今日は奢ってやるから」


「いやいいよ、金払う」


「いいから、今日は食べてけ」


「そこまで言うなら………」


メニューを開く


「んじゃ、ナポリタンとお茶」


「おう」


店長さんは再びキッチンへと向かった


(今日はもう何も考えたくない…………せっかく、店長さんが奢ってくれるのだから無心で食べよう)


暫く待っていると、飯がテーブルに置かれる


食べる


食べたのはいいが、あまり美味しいと感じることが出来ない。日本では美味しいと感じたら、いつも泣いて食べてるのにな…………それが感じられない


「辛い時は辛いって言えよ、お前は」


「え?な、何言ってるんだよ、辛いことなんてある訳が」


「レンはさ、1度でも心から辛いって言ったことがあるか?」


「…………」


「黙ってるってことは言ってないんだな」


「あぁ………」


「レンに何があったのかは聞かないが…………辛かったら、心の底から辛いって言え」


仲間は戦意喪失、仲間は連れ去られの鬱になるんじゃないかってくらいのダブルコンボ………それを辛くないなんて言える訳がない、辛いに決まってる。家族を失ったと同じ辛さだ………いや、それ以上かもしれない、辛いよ………仲間を失うことなんて日本はない、だから辛いんだよ。誰にも言え………居る、居るけど


「レンが今思ってる奴に辛いって言ってこい、そしたら気分も晴れるんじゃねぇか?」


「うん、ちょっと席外すわ」


「おう、気が晴れたら、また戻って来い」


残った飯をサランラップして保管してくれた


俺は莉乃香に渡された、携帯と通信機が合体したやつだ。どうやら、莉乃香と紫織はスキルでこういう物を作れるらしい………携帯ではないが………電話はかけられる。これで莉乃香にかける、莉乃香は直ぐ様出てくれた


『どうしたの?なんかあった?』


いつものツンデレは外れて優しい声だ


優しい声に涙声で話しかける


「ぁっ………莉乃………香」


声に出すことが出来ない


『あ~また無理した?それとも俺のせいで仲間が失ったとか考えて落ち込んでる?』


全部気付かれていた


「なん……で………」


『なんでって言われても………分かるわよ、それくらい』


「俺………またやらかしちゃった………また俺のせいで………仲間を失った………」


『ん~私はあまり、蓮のせいとか思わないけどね』


「ぇ………?」


なんで莉乃香は俺のせいとか言わないんだろうか、なんで否定してくれないのか、なんで俺が悪いと言わないのか、ただの優しさか?俺を否定してくれよ、俺は誰も救えてないんだぞ、なんで否定しないんだ、なんで俺を庇うんだよ………俺に優しさなんて


『ずっと黙ってるけど、また自分のせいとか思ってる?違うよ、蓮』


「なんで!なんで否定しないんだよ!否定しろよ!俺を庇ってんじゃねぇよ!俺に優しくすんなよ………こんな弱い俺になんで優しくするんだよ………やめ……ろよ………」


『はぁ、ちょっと待ってなさい蓮』


「ぇ?」


莉乃香は何を言ってるのだろうか?ちょっと待ってろって、まさか来る気じゃないだろうな、やめてくれ、こんなグチャグチャな顔を見せたくないんだ


転移スキルで来てくれた


「ここで大丈夫か?」


「ええ、ありがとう」


「ありがとうね、セツリ」


「ああ」


セツリは再び転移スキルで戻った


「顔グチャグチャじゃない、もう」


「無理しすぎだよ、お兄ちゃん」


2人で優しく俺を抱き締めた


「来る………なよ………」


「来るわよ、蓮、あんたの彼女なんだから」


「私はお兄ちゃんの妹だよ?来るに決まってるよ」


「っ…………」


「今はいっぱい泣きなさい、ね?」


2人に抱き締められながら、涙を流した


あれからどれくらい泣いただろうか、枯れるまで泣いたな………泣いてたら夕方になってた話は内緒と


「エレナとは暫くは話さない方が良さそうだね」


「そうだな………もうちょい時間が経ってから話すよ」


「それまでは私達と居よっか」


「ああ、そうしてくれると助かる」


それからもう1度………食事屋に戻って残飯と残した飯を食って、莉乃香と紫織と俺は違う宿に止まった


「なあ、同じ部屋にする必要あったか?」


「蓮は昔から寂しがり屋でしょ?」


「むぅ………事実だから否定が出来ない………」


「今日はお兄ちゃんと莉乃香、3人で川の字に寝る?」


「そうしよ、それなら寂しがり屋の蓮でも大丈夫だよね?」


「まぁ………はい……」


マジで否定出来ないからやめてくれ、後恥ずかしいから!マジでからかってるコイツら!笑ってるの見えてるからな!にしても懐かしいな、こうやってワイワイ話し合うのが………やっぱり、この2人の笑ってる顔、好きだ………


そして電気を消す


「おやすみ、蓮、紫織」


「ああ、おやすみ」


「おやすみ~、お兄ちゃん、お姉ちゃん」


眠りについた

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