百六話 優しい女王
紫織side
紫織達は外へ歩いていると、情報通だったカノンが紫織達の所へ戻ってきて指名手配書を持ってきた。指名手配書には紫織、エレナ、ミラエル、武翠、カノン、リノアが新たな指名手配犯になった。英雄ギルドだということがバレてレンの巻き添えだ
そして巻き添えにされた紫織は宿屋に戻り、変装して歩き回ることにした。宿屋に入らないよう、見張りをしていた。
朝を迎えて食事後
ガチャッ
ロビーから扉が開く音がする
「ん?」
「やばいです!見張り達が宿屋に来ました!!」
「バレたらマズイですわね、窓から逃げますわよ」
「ああ」
窓を開けて逃げる
全員が逃げたと思ったその時、宿屋上にあったレンガに当たり、下に下って行った。そのレンガは下に居た見張り達に当たって見付かる、が、それは違った。変装してたからなのか、紫織達だとバレずに質問をされた。「こんな顔のヤツを見なかったか?」と紫織達はそんな人見てないと言ったら、そうかと返して帰って行った
再び宿屋に戻る
「何とかバレませんでしたね」
「明らかに怪しい行動だったけどね………」
「まぁ、バレなきゃ大丈夫だろ」
みんな無事だなと安心して夜まで雑談していると、誰か一人、足らないことに気付いた。カノンだ、カノンがこの部屋から居なくなっていた。紫織達が屋上に居た時に捕まったのだろうか、何処に行ったの!と慌て始める。場所ならレーヌ城だけだろうと武翠が言った
みんなの焦りは止まった
「いつ捕まったんですの?一緒に出る時は居たはずですわ」
「多分その後ですね、私見ました。戻った瞬間にカノンさんが消えていったのをこの目で」
「「え!?」」
と驚く、紫織とエレナ
驚くのも無理はないだろう、さっきまで居たはずのカノンがいきなり消えて、消えた所をミラエルが真ん前で見たのだ。急に居なくなったカノンはレーヌ城に居る、まずどうやってカノンを取り戻すか考え始める紫織達。その前に今起きたことをメッセージで兄である、レンに伝えた。
レンはレーヌ城に勝手に入って不法侵入扱いされたのは当たり前だが、何故他の仲間も指名手配犯にされ、カノンが捕まらなければならないんだろうか。不思議に思う紫織達
「まずはカノンをどう救うかだな、レーヌ城にいきなり入るのはとても危険だ。夜に噂を耳にしたんだが」
「噂?レーヌ城の?」
「ああ、レーヌ城には女王だけじゃない、その上に陛下という座がある」
「陛下?陛下って女王より上の存在じゃありませんの」
このアイドル地下国のレーヌ城では女王が居るのだがそれより偉い、陛下というものが存在する。女王よりアイドル歴は長くて戦闘も長くて1番偉い存在、後人を見下すというクズみたいな性格という噂もあるとかないとか。
彼女は今牢獄だろう
カノンside
あの時、屋根裏から帰ろうとした瞬間、突然暗闇に襲われて突然何処かへ移動された。そこはなんと牢獄、ルールを破ったら連れ去られる牢獄である。そこにカノンは居る
「うぅ………ここ何処なんですかぁ………」
涙目でそう言った
「牢獄よ、分からないかしら?」
と誰かが喋った
「だ……れ……?」
「うっ………まぁ、ここの三強女王よ」
義務敬語は外れ、緩く喋っている三強女王。だが涙目の女の子を見ると弱る三強女王であった。三強女王の一人、彼女は名乗り出す。三強女王、一番厳しく、女の子の涙目には弱いこの子の名前は
三強女王の銃使い
「シルム・ミリャよ、よろしく」
「り、リア・カノンです!」
「そんな怖がらなくても大丈夫よ、私は別に陛下に従ってカノンを牢獄に入れただけだから、殺したりしないわ」
「ミリャさんは………味方………?」
「うっ………み、味方よ、大丈夫」
やはり涙目には弱いシルム・ミリャ、涙目で聞いてくるカノンに対して負け、味方と言ってしまう。この涙目に勝てる人物は到底現れないであろう、最強の可愛さである。シルム・ミリャは仕方なくこちらの、英雄ギルドの味方に着く
それからミリャは朝から晩まで一日中、話をしてくれたとても優しい敵さんである。いやもう味方と言っていいだろう、だが味方になった事は他の女王と陛下には伝えてはならない、伝えてしまったら、カノンも殺れ、ミリャも殺られてしまうからだ
「カノン、今の内に仲間に連絡したらどうかしら?」
「来ると思いますか………?」
「んん………来るんじゃないかしら?カノンは仲間を信じたら良いわ、英雄って名乗ってるくらいなのだから、必ず来るわ」
「はい……!」
もはやカノンのお姉さんってくらいお姉さんをしている、これも秘密しなくてはならないんだが。こんな朝昼晩と話していたら、いずれバレる事になる。秘密を隠し切る為には見られてはいけない、朝昼晩と毎日来たら、これはいずれバレる。カノンを一番気にかけてくれる優しいミリャである
そしてこのまま朝へと突入した
「私は会議があるから、また」
「ミリャさん!また来てくれるんですか!」
「ええ、でも他の女王が来た時はこの話は内緒ね?」
「はい!絶対に内緒にしてます!私とミリャさんだけの秘密ですね!えへへ」
可愛い顔にミリャは照れながら、牢獄から去っていき、レーヌ城へ戻って会議をしに行った。またもや英雄ギルドのことだろう、カノンは不安を抱えながらも約束した事は絶対に守ると誓った。こういう不安な時はメッセージを送るという事を思いつき、レンへメッセージを送ることにするカノン
メッセージを送る
送った瞬間、直ぐに返信が帰ってきた
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
レン
無事!?無事なのか!良かった、意外と優しい奴が女王の中に居るなんてな、でも後2人は信用ならねぇ、気をつけろ。こっちもこっちで色々大変なことになってんだ、紫織達の所も多分そうだ。だからカノンを助けるのにまだ時間が掛かる、それまでその………名前なんて言うか分からない優しい女王に守られてくれ!
後そいつにありがとうと言ってくれ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「レンさん………大丈夫なんでしょうか………」
「ちょっとマズイ状況になったわ、カノン」
「ミリャさん!レンさんと紫織さん達が!」
「ええ、分かってるわ。陛下からの命令で全員出動になったわ、そのメッセージが来たのもきっと、今その手下達が全員探し回っているからだわ」
レンside
事件が起きた。いつも通り屋根上に行って今日も今日とて見張りをしようと思ったら、見張り………いや、手下達全員を出動させたのか、手下達は広いアイドル地下国を使ってレン達を探し始めた。宿屋も学園も全て、レン達は直ぐに宿屋を出て隠れ出した
「おいおあマジかよ………こんな朝っぱらからなんなんだ」
「多分レーヌ城の陛下命令だね、遂に本番と来た」
クエストが解放されました
クエスト8-1「手下達を撃破する」
クエスト8-2「兵士を撃破し、レーヌ城へ侵入」
クエスト8-3「女王を撃破」
クエスト8-4「陛下と決闘」
クエスト8-6「爆弾を止めてレーヌ城から脱出」
「クエストだ、手下達を倒せ?あの大人数を倒せってか?ヤバいだろ、倒せるか不安でしかない」
「大丈夫、隣には私が居る」
「…………そうだな、ビビってちゃ何も始まんねぇ」
「うん、それでこそレン君だよ~」
紫織side
武翠が見張りをしていたら、大変だと言い宿屋へ戻ってきた。陛下命令で全ての手下達がこちらを探しに来たらしい、隅々まで全てを探しに来た。これは見つかったらマズイと思い、外に出て紫織達は隠れ始めた
「眠いです、こんな朝から」
「仕方が無い、これに関しては」
「クエストが来てる、手下達を倒してって」
「それを言われたら、やるしかありませんわ。それとカノンの救出もまだしていませんの、助けるにはまずそれですわね」
「そうですね………それが終わったら、沢山寝ます」
「うん、まずはこれを終わらせよう」
武器を構え、まずはクエストの8-1である、陛下が繰り出してきた手下達を撃破してレーヌ城へ向かわなければならない。果たしてレン達と紫織達はカノンを救い出せるのか




