百五話 巻き添え
レーヌ城side
「また取り逃したですって?」
「は、はい……!申し訳ありませんでした……!」
膝を着いて謝る
「今すぐ見付けなさい!」
「まぁまぁ、落ち着いてミリャ。レンって子を狙うんじゃなく、他の子を狙って吊った方が良いわ」
「良いねぇ、それで行こうよぉ」
「分かりました、それで行きますわ!あんた達!今言う仲間を連れてきなさい!」
指名手配犯追加
紫織、ミラエル、エレナ、武翠、リノア、カノン
今居る英雄ギルド、全員が指名手配犯にされた
紫織side
「大変です!大変です!紫織さん!」
慌ててこちらに来るカノン
「ん?どうしたの?」
「これを見てください!」
渡されたのは指名手配書、そしてそこに載っていたのは紫織、ミラエル、エレナ、武翠、リノア、カノン。レーヌ城から指名手配犯にされた紫織達。これはレンに巻き込まれたと言っていいだろう、だがこれを知れて不幸中の幸いって所だろう。カノンが知らせてくれたお陰で逃げる時間は出来た
紫織達は急いで宿に戻った。
「何故私達が狙われていますの?」
「レンが狙われていたって事は仲間だって気付かれたな、だから私達も追加で指名手配犯にされたって訳か」
「何やってるんですか………レンさん………」
「お兄ちゃんの事だろうから、多分レーヌ城に乗り込んだとかだと思うよ」
やっていた事が速攻バレるレン、指名手配犯にされた英雄ギルドの紫織達はレン達と同じく、変装をし始めた。外を見ると手下達が歩き回っていた。レンの所と同じ状況である、紫織達は家に居るしかない、重要な時だけ、変装をして家から出ることにした。バレた時は戦うしかないという状況
紫織達は交代交代で見張りを付ける
武翠side
今回は災難だった武翠達は宿屋に留まることにした。そして交代交代で見張りを続け、武翠の番。武翠は屋根上に登って夜空を見上げる、屋根上から見る夜空は綺麗だった
「大丈夫か、レンは。あれから精神の方が大丈夫じゃ無さそうだったからな、少し心配だ」
指名手配のことより、自分のことより、まずレンの精神状態を心配する武翠。分かれるまでは精神状態はずっと不安定だった。こんな時に隣に居てやれないと後悔する、一緒に居て精神状態を安定させてやりたかったと。
マップがまだ残っている為、というか配布されているから残っていた。マップにある、メールからメッセージが来た。
「ん?そうだった、マップとメールがあるんだったな。えーっと、誰からだ?」
メールを開く、英雄ギルドのみんなに送っている
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英雄ギルドの皆へ
俺なら大丈夫だ、精神状態はまだ安定してないが、死にたいって程では無い。けどまだ戦うのが怖いってだけだ、後、レーヌ城に勝手に乗り込んじまって指名手配犯になって、そしてお前らを巻き込んじまってすまん。また元気で合流したら、飯奢る
レンより
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「やっぱりレンだったか、んま………謝ったから許してやるか。飯奢ってくれるって言ってたしな」
紫織side
カノン達は武翠が見張りしている間、寝ている。紫織は兄であるレンからメールが来た為、起きた。メッセージの内容を見る
「元気で再会出来るのを待ってるよ、お兄ちゃん」
メールを閉じて布団を被る
そして2日目を迎える
朝
ガチャッ
「ん………」
「おはよう、紫織」
朝を迎えてくれたのは武翠だった、あの夜からずっと交代をせずに見張りをしてくれたのだろう。武翠は手に紫織達の分のご飯を持って部屋に来ていた。朝ご飯まで作ってくれる
紫織はみんなを起こした
「これ!武翠さんが作ったんですか!美味そうです!」
「紫織達が寝ている間に食料を買ってきて朝になったら、朝ご飯を作ったんだ」
「寝なくて大丈夫ですの?」
「急に戦が来たら、誰が紫織達を守るんだ」
なんてかっこいい事を言う武翠、頼もしい仲間が居るととても安心する英雄ギルド。だが紫織は守るより先に体調管理を優先する為、武翠にベッドで寝かす
「寝て、急に体調崩されたら、戦うってなった時に困るよ」
「はは、すまないな」
「なんかレンさんと武翠さんって似てますね、無理する所」
「まぁ、確かにそうかもしれないな。今はレンが居ない分、私が頑張らなきゃいけないんだが………仲間も居る言葉だし、みんなに頼ることにするよ」
レンと似た所がある武翠はみんなに頼ることにする、武翠が寝ている間はご飯を食べてうるさくならないよう、静かに雑談していた。武翠は疲れていたのか、すぐに眠りについて爆睡した。やはりレンと似ている所がある、いや、似てしまったのだろうか。レンと旅をしていると仲間も似ていく
レンside
指名手配犯にされてから一日経過した、昨日からずっと見張りされたり、探索されたりで外へ出れない。レンの巻き添えで一緒に指名手配犯になった、リノア。ペセル区に居る、紫織、エレナ、ミラエル、武翠、カノン。英雄ギルド全員指名手配犯になり、見張りの人数が多くなってきた。それについて昨日の夜、仲間に謝罪メッセージを送った。
翌日の朝
「おはよ~レン君」
「もう起きてたのか、おはよう」
挨拶を躱す
「リノアは?」
「食料買いに行ってたよ~」
「そっか」
「もう居るよ」
と後ろから声がする、リノアがもう買い物から帰ってきていた。それに驚くレンとフェアリ、足音も無しで帰ってくるのはとても心臓に悪いが、良いことではある。見張りにバレないよう、作戦であろう。騎士団はそういうのも身に付けていたみたいだ
3人で朝ご飯を作り、食べる。食べた後はこちらも見張りをする、こちらに来てバレたら捕まるとの事。この見張りは紫織達もやっているみたいだ、さっき連絡が来た
屋根上
見張りをしていると
「ん?あれは………ワニャマか?なんで居るのやら」
宿屋に戻り、情報を渡した
「ワニャマ?宿屋で話したらマズイよ、ワニャマを連れて場所を移そう」
「ああ」
見張りに見つかってレーヌ城に情報が渡ったらマズイのでワニャマが宿屋に入る前にワニャマを連れて、バレる前に急いで場所を移した。そして一旦門の外へ出た
一体何が起きてるのかを説明した
「なるほど………それってレンさんが悪いじゃないですか………」
「興味があって足を踏み入れちまってな」
「興味があって入ったから指名手配犯にされたんですね~」
「なら内緒にします!せっかく出来たお友達を失くしたくないので!」
「おう、助かる」
事情を聞いて早くも納得して内緒にすると約束してくれた、シィアン、キャット、ラビット。どうやらこちらに駆け付けてきた理由はレン達の指名手配犯という紙を見て心配で駆け付けてくれたらしい、あのレーヌ城に居る女王にはタダならぬオーラを感じていた。女王には更に上が居るらしいのだが、まだレン達はその上が居ることに分かっていない
再び宿屋に戻る
レンは屋根上へ
「あの三強女王に勝つ方法ないかな」
捕まった時にあの三強女王に勝つ方法を考える
もし捕まったらアイツらを助けられる力
もっと強くなれる力
三強女王を地に落とす力
そんな事を考えていると、倒す方法を思い付く
「そうだ、まだあのスキルが残ってた」
このゲームには声に出さないスキルより更に強い、声に出すスキルが存在する。そのスキルを持っていたことに気付く
スキル一覧
「あったあった、これだ」
声に出すスキル
雷切の更に倍の威力と電力、雷鳴切
「でもこれはあまり使えない、疲れるし………多分戦う勇気が出ない、壁すら乗り越えてない俺に使える時が来ればいいんだが………」
まだまだ戦いに怯えているレン
正体がバレるのも時間の問題、壁を乗り越えなきゃ。乗り越えてまた戦場に復帰しなきゃならない、ここで、この場所で変える、俺の物語を、英雄の道を




