9-9.やばいこのままじゃ殺される!!人の心、崩☆壊!!
あらすじ
ごら子が毒入りゴッサムティーで苦しんだ
神々の道楽に来て八日目。ロッカ、エコロ、ヨコミ、ごら子、メメイ、マフィンのなんと全員がランキング二桁へと突入!!彼女たちの見立て通り、ここでの戦いで圧倒的に成長する事が出来たのだ!!
そして今回のお話は、早速バトル直前キャンペーンからスタート!!76位へとかけ上がったロッカによる、ついに念願のサブステージでのバトルだ!!観客達に手を振りながらステージへと昇っていくロッカ!!相対するは、右の腰に刀を据えた侍のような男。その男は正面を見据えて、静かにステージへと登っていく。
実況「さて!!今回のサブステージはこんの!二人!!ロッカ=アマミィィィィィィイイイイイ!!ヴァーサス!!ジン=マァアツタァアケエエエエエエエエエ!!」
観客「うおおおおおお!!ジン!!渋いぜ!!」
観客「ロッカー!!今日も奇抜な戦法、見せてくれよぉぉぉおおおお!!」
このレベルまできたロッカ。何人かのファンがついていた。ロッカの珍妙な戦術や癖の強い性格の虜になったのだ。そして、客席には『あの男』もいた。
ファンザック「ロッカ、お前の初ステージ、見届けてやるからな!!」
あの戦い以来、ファンザックはロッカを強いライバルと認め、時々バトルを見に来るようになったのだ。
ジン「よろしく頼もう」
侍のような男、ジンは腰の鞘から刀を抜き、構える。ロッカもそれを見て構えを取る。強化魔法の構えだ。
ファンザック「おお!!ロッカ!!やるじゃねえか!!ここまで強化魔法を磨いたのかぁ!!」
客席のファンザックはロッカの構えから溢れ出てくる魔力をみて、興奮している。実際ロッカはここ数日で、常により質の高い強化魔法を行う事を意識してバトルに挑んでいた。その成果もあり強化魔法にて生み出される魔力の量や、強度はデンジャラシティでの特訓を始める前の何十倍にもなっていた。
実況「さぁ!!熱い戦いに、幕を開けるとしよう!!カウントダウン!!」
観客「「「3!!」」」
観客「「「2!!」」」
観客「「「1!!」」」
観客「「「カモン!ファイ!!」」」
ロッカとジンの戦いが、始まった!!剣を構えたまま、ゆっくりと距離を詰めてくるジン。ロッカは逆に距離を取りながら、しめ縄の魔法を解き放つ。縄たちはジンの身体を締め付けようと、動くが、ジンの刀の一振によって斬られてしまう。強化魔法が洗練された事により、しめ縄の強度は増してこそいるが、それでも斬撃には弱く、打ち破られてしまう事が多い。だが、それはロッカも分かっていての事だった。ジンが縄を斬っている間に、彼の頭上へ巨大なネットを作っていた。
ロッカ「いっけぇー!!ネットネトォ!ネットォォォオオオオオ!!!」
しめ縄を斬っていては間に合わない、しかし、ネットを斬ろうとすると、しめ縄に縛られてしまう。ロッカは『詰み』の状況を作ることに成功したのだ。
ジン「ほう」
ジンは、しめ縄も網もどちらも斬らず、剣を鞘に納めた。そのまま身体をしめ縄にきつーく締められ、その上で網に捕らわれた。
実況「おーっとジン!!諦めてしまったのかぁ!?ロッカの束縛攻撃の餌食になってしまったぁぁぁぁあああああああ!!」
ロッカ「やった!やったにょぉぉぉおお!!ナワナワァアミアミィ!!作戦成功!!」
自身の戦略が、刺さり、大喜びするロッカ。このままロッカは捕らわれ、身動きが取れないジンの近くまで近づき、腕に強化魔法をモリモリと集中させて、強烈な一撃をくらわそうとする。それを見てもジンは特にもがく事も無く、ただそれを見ていた。
ロッカ「アンタちょっとは抵抗したらどうなにょぉぉ?やる気ないんかぁ?なぁ?もういいにょ!!いくにょぉぉぉぉ!!甘海ロッカ!DXパァーンチ!!」
ロッカがジンに向かって拳を振りかぶったその瞬間、ジンは口を開いて一言。
ジン「その拳で、自分を殴りたもえ」
ロッカ「えー?なーに言ってんにょ!?もうしょうがないにゃあ......うげぇえええええええええええ!!」
ジンが発した言葉の通り、ロッカは自分の拳で強化魔法の籠った力強い一撃を自分の顔面へと食らわせた!!ロッカも流石に自分から望んでこんな事をするバカではない
実況「おーっとロッカぁ!!自分で自分を攻撃ぃぃぃぃいいいい!!これは一体どういう事だぁ!?」
と実況は言っているが、実はどういう事なのかは実況は分かっている。二人の戦う姿は過去のバトルでも見たことがあるからだ。実況者は、公平を期す為に、各プレイヤーの能力を公開しない。そして、観客の半数とロッカ自身は勿論知らない。一体どんなジンはロッカに何をしたのだろうか?
ジン「さて......」
ロッカが自分を殴りダウンしているあいだに、自身にかかったしめ縄から腕を何とか引き抜き、そこからは刀を使い、自身の身体を絞める縄や網を斬り捨てた。そして再び、刀を鞘に納める。
ロッカ「一体何が起こったんだにょ!?身体が勝手に動いて......」
ジン「土下座して、この試合を降参したもれ」
ロッカ「そんな事するワケ~って......え~!?」
ロッカの身体が自信の意志に反して動き出す。ひざまずき、両手を床につける。身体がプルプルと震えている。勝手に動く身体に対して抵抗しているのだ。
ジン「参りました降参しますと言うのだ」
ロッカ「はい、分かりました……イヤイヤ違うにょ!!キィィイイイ!!」
『参りましたごめんなさい』と動こうとする口を、止めるため歯を食いしばるロッカ。てこを入れらてるかのように力強く開こうとする口にひたすら抵抗する!!
ロッカ「うぉぉおおおお!誰がするか!今に見てろ!!」
ロッカ!謎の力に抗い敗北回避!!ジンは、フッと笑った。
ジン「拙者の術に耐えるとは、お主、少しはやりおるようだ。だが、次はそうはいかん」
ロッカ「アンタの言う事なんて絶対に聞いてやらないにょ!!」
刀を鞘から抜き、ロッカに斬りかかるジン。ロッカはそれに合わせて、縛り縄を生成!!ジンの振り上げた両手を縄でつよーく縛り付ける。ジンは刀を手に持ったまま、手を縛られてしまう。そして更に追い打ちをかけるように、足も縛り縄で縛り、さっきよりも頑丈なネットを多いかぶせた
ロッカ「よっしゃぁぁあああああ!!」
ジン「……もしやお主、拙者の術の弱点を見抜いたというのか?」
ロッカ「え?そ、そうだにょ!!アンタの術の事なんて、ぜーんぶお見通しだにょ!!」
正直、身体が勝手に動いてしまうこと以外ジンの能力についてはまだ分かってなかったロッカだったが、見栄を張って能力に気づいたことにした。
ジン「そう、お主の考えている通り、拙者の術は『人の心』を操る術だ。刀を抜き、物を斬り、刀を納める一連の動作を行った後、一度だけ相手の心に干渉する事が出来る。だが、この一連の動作が一部でもかけてしまうと、術は発動しないのだ」
ロッカ「へぇー!そういう事……じゃなくて!!やっぱりそうだったかぁー!!ぜーんぶ予想通りねぇーん!!ウフーン……」
そんなこと、ロッカは全く気づいていなかったが、あっちから説明してくれてラッキー!!と思いつつも、知ったかを貫いた。そしてロッカは右拳に魔力を溜めながら、全身を束縛されたジンの方へと近寄る。そこでジンが、辛そうな顔をしながら呟く。
ジン「こ、こうなったら仕方があるまい……あれを、使ってみるしかなかろう。仕掛け魔導具……発動!!」
ジンの体内から「ウイーン」という音がなった後、彼の両腕両足から鋭い刃が飛び出してくる。
ジン「うおああああああああああああ!!ぐうおおおおおおおおお!!」
ジンは痛みに悶え苦しみ叫ぶ。そうしながら、両手両足から生やした刃を使いロッカの生み出した手足の縄と網を素早く破壊する。
実況「おーっとジン!!体内に仕込んだ刃により、ロッカの拘束を完全に破壊したぁぁぁあああ!!」
ロッカ「ぎゃぁぁああああ!!武器人間だにょおおおおお!!怖いにょう!!」
完全に広告から解き放たれたジン。両腕の肘と、手首、両足の膝とスネから、刃を生やしたまま、ロッカの方へと突っ込んでくる。
ジン「うおああああああああ!!」
ロッカ「にゅおおおおおおおおおお!!」
ジンも刃を出した痛みにより、気が狂ったのか、自制が効かなくなっている。ロッカは再び縄を生み出し、刃の間を上手くすり抜けて縛ろうとする。
ジン「コァァァアアア!!」
ジンはさらに背中から6本ほど刃を突き出し、新しい縄も破壊してしまう。そして更に手のひら、脇腹からも刃を生み出し、暴れ回りながら突っ込んでくる。あまりの恐怖に逃げ回るロッカ!!
ロッカ「ヨコミちゅあんのハサミといい、刃物にワタチの縄とネットは通用しないにょぉぉ!!かといって強化魔法モリモリで突っ込んでも刃に当たって返り討ちに合うだけ……どうすればいいんだにょぉおおおおお!!」
ジン「あびゃびゃ!!あびゃびゃびゃ!!!ぴょおおおおおおおおお!!」
ジンは完全に気が狂ってしまっている。突然動きがスピードアップし、ついにロッカが捕まってしまう。そのまま地面に張り倒された!!
ロッカ「にょ!!や、やばいにょぉぉおおお!」
実況「おーっと!!ついにジンにより、ロッカが捕獲されてしまったぁぁぁ!!」
抵抗することは出来たが、下手に動くとジンの全身から生えた鋭い刃に当たってしまう。とはいえ止まっても、ジンの攻撃を正面から受けてしまう。
ジン「ひゃぁぁぁああああああ!!ほぉいいいいいい!」
ジンは右腕を振り上げ、さらに手のひらから刃を出す。その刃をロッカの心臓目掛けてつきさそうとする。
ロッカ「え!?は!?ちょっとまてぇぇぇえええ!!」
命の危険を感じ、咄嗟に力を振り絞り、体をローリングさせ、地面を転がり回避。手のひらの刃による攻撃は避けることが出来たが、ロッカの足にジンのスネから生えた刃が思いっきりぶつかり大ダメージを喰らう。だが、こういったダメージを覚悟してでも、今の攻撃を避けなければ、おそらく死んでいただろう。
ロッカ「こ、殺される……!!」
殺さなければなんでもOKという、ガバガバなルールすら破る、殺意のこもった一撃に、ロッカは恐怖する。改造凶魔獣、そしてチャーリンに襲われた時とは比べ物にならない程の死の危機。ロッカは審判席にいる男に助けを求めようと視線を向ける!!
ロッカ「降参!!降参するから助けてぇーー!!!」
ジンは完全に身体から刃を出した痛みで狂っており、話はロッカの声は全く届いていない。その声は審判席の男には無事届いていた。男はすぐさま動き出すが、1歩遅かった。助けを呼んだその瞬間、ジンはロッカの脇腹に手のひらの刃をぶっ刺した。
ジン「ひゃーーーーーはぁーーーーーっ!!」
ロッカ「……クァ……」
実況「え?あっ?おっとぉ!!」
ロッカが助けを呼んだ屈強な男とその付き人二人、そして客席から飛び出したファンザックにより、この直後にジンは取り押さえられた。が……
ロッカ「……」
動かない。口を空け、半分白目をむいている。医療班がすぐさまロッカの元へ駆けつけ、タンカで医務室へと運んでいく。観客たちは異常な事態に困惑、ロッカを心配する声も聞こえてくる。
医療班「ロッカさん!ロッカさん!!目を覚まして下さい!!」
医務室に到着し、タンカからベッドへとロッカを移す。声をかけても全く意識を取り戻さないロッカ。医療班の人間が魔法や魔道具を使って肉体の治療を始める。果たしてロッカは意識を取り戻せるのか!?
死ぬな!ロッカ!!




