9-1.まほ検対策再開!?十日で準二級合格を目指せ!!
新編 開☆幕 また雰囲気明るくなりやす!!
【魔法界、ヴィーナトピア区、マルコラボ】
マルコ「やはり方法は、これしかないようだ……あたしが自ら出向くか?いや、一人でこれ程集めるには何年かかるだろうか?」
チャーリン達によるガナルスティール村への襲撃から丁度三日たった頃。魔法界のトップに経つと三賢者の一人であるおかっぱの女性、マルコ=ギャンブルデパートは自身の研究所にて合成凶魔獣を元に戻す為の研究を行っていた。そして、その方法をついに見つけたようだ。彼女は先程まで読んでいた『オリティス』と『ロンドライト』という宝石について書かれた本を、テーブルの上に置き、そのまま研究所を出た。
【魔法界、ルナクレープ魔法学校】
チャーリンの襲撃後、合宿は中止に……五日間の休校後、通常通りの授業が開始される。今は休校明け最初の朝だ。日常が戻ったように感じられるが、まだいつも通りの調子を完全に取り戻したとはいえない様子だ。一方……
ロッカ「にょwにょwにょwワタチ、完全復活だにょーwブルブルブッチッチ!ブルブルブッチッチ!!ぴょーwww」
チャーリンによってボロボロにされたロッカの身体は完全に回復し、メンタルに関しては寧ろいつもより好調のようだった。
ナナバ「テンション高いわね。見習いたいわ」
それを見て、少しの元気を貰っている生徒もいるようだ。だが、そんな元気にもなれない生徒もいる。
ヨコミ「あぁアレックス……大丈夫なのか?大丈夫だよな?ああ心配だ……ワタシ、ちょっと行ってくる!!」
マリカ「まぁまぁ落ち着いて……行ってくるって、一体どこに行くの?合成凶魔獣が保護されてる所?この前行った時に面会?すらさせて貰えなかったんでしょ?」
机から立ち上がろうとするヨコミを制止するマリカ。彼女のように関係が深い存在が合成凶魔獣にされていた生徒は何人かいた。このアン組の中ではヨコミとエコロに加えて、マフィン、メメイ、クロロがそうだ。
キーンコーンカーンコーン!!
チャイムが鳴り、教室にラルコット先生が入ってくる。みんなの顔を見渡した後、挨拶する。
ラルコット「みんなおはよー!今日から改めて、気を引き締めてやって行こうー!!って言いたいけど……無理して明るく振る舞う必要はないからね!ね!」
気づかいの言葉を送るラルコット。その言葉をそれぞれの生徒が受け取り、それぞれが気持ちの整理をするが出来るように……
合宿前とほとんど同じように学校での一日が過ぎてゆく。ただ、合宿が中止した分、まほ検対策を兼ねた授業の割合が少しだけ増えるようだ。
そして、放課後……
教室にて、相変わらずソワソワしているヨコミの肩をポンと叩くごら子。振り向いたヨコミにチウィッターの画面を見せる。
そこには『マルコ=ギャンブルデパート、改造凶魔獣を治す手段を未開の地に見出す。探索隊を募る。』 というニュースの見出しが!?
ヨコミ「ナニ!?これは本当かい!?」
ヨコミは ごら子のスマホをぶんどり、URLをクリックし、記事を読み始める。
内容は、三賢者のマルコ=ギャンブルデパートの研究の結果、改造凶魔獣を元に戻す為には未開の地に存在する『オリティス』と『ロンドライト』と言う宝石が大量に必要だと判明した事。これらを集めるために、まほ検準2級以上の魔法使いを集めて探索隊を結成するというものだった。未開の地とは、魔法界の中で、まだ開拓が終わっていない凶魔獣や危険な自然が渦巻く恐ろしい地域の事である。
ごら子「行きたいでしょ?」
ヨコミ「ああ!!」
自分が探索隊に参加し『オリティス』と『ロンドライト』を見つければ、アレックスを元に戻す事が出来る!!ヨコミの顔が希望で満たされた!!そこにエコロがやって来る。
エコロ「話、聞かせてもらったよ。私も同行するよ」
ごら子「エコロ院……」
エコロとごら子がガシッガシッ!と肘をぶつけ合ぅ独特なハンドサインをする。そしてそこにさらに、メメイ、マフィン、ロッカが飛び出して来る。
メメイ「私も行きます!師匠!!」
マフィン「私も行きたい。行きたいよー」
ロッカ「ワタチもイクイクーッ!!」
ごら子「貴方達は無理よ。これをよく見て」
探索隊にエントリー出来るのはまほ検準2級以上の魔法使いのみである。三人はまだ3級すら取れていない。どう足掻いても今の状態では無理だ。
メメイ「ええ!?」
マフィン「そんなー」
ロッカ「ありえんティー!!ワタチも探索隊やりたい!やりたい!やりたいやりたい!!」
タイミングを合わせたかのように 三人同時に頭を抱える!!探索隊を結成するのは合宿も中止され、まほ検対策も中途半端に終わってしまっている。一体どうすればいいのか!?そこで、ヨコミが三人に話しかける。
ヨコミ「探索隊の応募締切は、次回のまほ検の少し後だ!つまりまだ間に合う!!」
エコロ「まほ検まで丁度あと10日だね。そこで、準2級に合格出来れば!!」
希望が見えてきた……か?
メメイ「なんーだ!元より準2は合格するつもりでしたから問題無いですね!!」
マフィン「行けるかなー。行けるかー」
ロッキ「にょーーーーーーーーwww無理だにょーーーーーーーww合宿の時、3級ならなんか行けそうだったけど、準2の問題とかなーんにも分からなかったにょーーーーww終わったッチーーーww」
安堵する二人の横で、鼻水を大量に放出しながら飛び跳ねるロッカ。合宿でのまほ検対策の数日、準2を受ける生徒と同じ部屋で勉強をしていたロッカだったが、3級の知識を入れるので精一杯だった。そこにごら子がロッカの背中を強めに叩く。
ごら子「じゃあ、諦めるの」
ロッカ「にゅーん……」
ごら子の言葉でロッカの思いが巡った。ロッカもノリで探索隊について行きたいだけでは無かった。エコロの母を元に戻すのに少しでも力を貸したい。未開の地に行けば凶魔獣の子と言われた自分の事を少しでも知る事が出来るかもしれないと、そう考えたのだ。
ロッカ「やるにょ……」
ごら子「ごっ」
ロッカ「やってやるにょぉぉぉおおおおおお!!」
ロッカが瞳に闘志の炎を燃やす。メメイとマフィンも、それを見て共に頑張ろうと誓う。そこでエコロが冷静に考えながら話す
エコロ「でも実際、10日でいきなり準2級を取るって言うのはかなり無茶だよ。一体どうすれば……」
ヨコミ「それはそうだな!平均的には、魔法使いになって1年くらいで取るイメージだぞ!!ワタシは1年半かかったけどな!!草!!」
ごら子「私は半年でいけたけどね」
ヨコミ「イヤミか貴様!!」
ロッカ「いやまてぇーい!!ごら子ちゅあんで半年なにょぉおおおおおお!?ワタチまだ魔女になって二ヶ月なんですけどォ!!やっぱり無理だっチーwwwチッチチチーw」
準2級合格は絶望的ではないか!?ロッカの瞳の闘志の炎は鎮火し、再び大量の鼻水を放出する!!そこでごら子が今度はグーでロッカの尻を思いっきり殴り耳元で囁く。
ごっ!!
ごら子「じゃあ……諦めるの(イケボ)」
ロッカ「にゅーん……ってこの下りさっきもやったにょおおおおおおおおおお!!普通に常識的に無理だにょおおおおお!!」
ごら子「ごっ!!常識的とかそんな言葉、貴方が使うんじゃないわよ」
ロッカ「確かに!それはそうだにょ!!コマファイターのアニメのオープニングでも常識なんて変えちゃえばいい♪って言ってたにょ!!」
ロッカの鼻水が再び引っ込み、瞳に闘志の炎が燃え盛る。エコロ、マフィン、メメイはこの怒涛の鼻水の放出と闘志の炎の押収に追いつけずにいた。しかしヨコミだけは忙しなく変わる感情にシンパシーを感じていた。ごら子が続けて話す。少し嫌そうな顔をしながら。
ごら子「これはあんまり認めたくないんだけど……ロッカ、貴方はゴスポワールの血を持つ私よりも、魔法の素質があるわ(イケボ)」
ロッカ「にょえ!!」
ごら子「そうよね、エコロ」
エコロ「え!?」
ごら子「もしかして気づいて無いの。ロッカが使うしめ縄の魔法の異常さに」
ごら子の一言で、エコロはハッと気付かされる。
ごら子「私はキメオラ村でロッカの作った縄に縛られた時に気づいたわ。悔しいけど、私は自力であの縄を破壊する事が出来なかった……直接的なダメージを与えてこそいないけど、その威力は絶大」
ヨコミ「確かにそうだな。あの支配者級の凶魔獣、史上最大の苦痛を10秒も足止めしていたしな!!」
エコロ「この魔法の性能を低めに見積もっても3級合格レベル……この時ロッカはまだ魔女になって二週間くらいなのに……」
ロッカ「なんかワタチ滅茶苦茶褒められてるぅー!?!?照れるにょ///照れすぎて漏れるにょ……」
皆がロッカの方を見ている。 ロッカは顔を赤らめながら鼻水を漏らした。マフィンやメメイもごら子の話に納得し頷く。
ごら子「このポテンシャルならきっと、あそこに行けば10日で準二級合格も夢じゃないわ」
エコロ「あそこ……?ま、まさか!!でもあそこは!?」
目をガン開くエコロ。全く検討がつかず首を傾げるメメイとマフィン。ワタシは分かっているぞと言わんばかりにドヤ顔で腕組みをするヨコミ。ごら子が何かを検索し、その画面をロッカへと見せつける。
ごら子「そう、魔法飛び交う無法地帯、デンジャラシティにね」
☆一体どこなんだ!?




