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1-5.江ノ神降臨!!二人に与えられた罰!?

完全にやらかしてしまった二人......一体どうなる!?

ロッカ「ほにゃほにゃー! ワタチ、甘海ロッカ! 魔女なのー!」

エコロ「じゃじゃじゃー! 私は草壁エコロ! 頭かゆい」

 今日も二人は元気です。ロッカとエコロが無意識に魔力を注ぎ込んでしまったコマファイターのぶつかり合いによって学校は爆発してしまった。


エコロ「学校、壊れちゃったね」

 校内の生徒と先生は、何か不思議な力に守られて、怪我を負う事は全くなかった。しかし、学校自体はガレキの山に。控えめに言って大惨事である。校庭から壊れた校舎を眺める生徒達。


 ピカーン!


 そこに天から光が差し込んだ。

鍋助「何だあれ!」

 鍋助が空に指を指しながら叫んだ。


巨大なトカゲのゆるきゃらのような生き物「甘味ロッカ、草壁エコロ。学校を破壊するとは……あなた達はとんでもない事をしましたね」

ロッカ「でっかいトカゲさんだぁ! ほにゃー!」

エコロ「え!?エノ神様ぁー!?」

 空から、翼の生えた大きなトカゲのゆるキャラのような生物が降臨した。

 興奮するロッカと焦るエコロを謎の生物は見つめる。


エコロ「この方はエノ神様と言ってね、私達魔女や魔法使いを統治しているお方なの」

ロッカ「へぇー! このトカゲさんが王様なのかー!」

 目をキラキラさせるロッカ。


エノ神「貴方達、一体何をしたらこんな事になるんですか!? 人前での魔法の使用、魔法によって人間世界に不利益を与える行為は重罪ですよ!!」

 エノ神がぷんすかぷんすかと怒る。


ロッカ「えーっとーエコロちゃんと、コマファイターっていうおもちゃで遊んでたらぁー凄く接戦になって、気づいたら大爆発が起きてたのー」

エコロ「本当にごめんなさい!私、遊びになると周りが見えなくなってしまって......」

 頭を下げるエコロ。

 ロッカは、なんかしちゃいましたか?と言うような表情でボケーッとしている。


エノ神「そうですか……意図的な違反行為では無いことが分かりましたが、魔女のルールを破ったのは事実。貴方達にはペナルティを与えなければなりません」

 本当は許してあげたい、と言うような表情でエノ神は二人に向かって話す。


ロッカ「ひょえー!? ば、罰ー!?」

エコロ「罰……だと……!?」

 ガクガクブルブルと震えるロッカと、ショックを受け固まってしまうエコロに、エノ神は罰の内容を告げる。


エノ神「貴方達は一ヶ月間、こちらの世界『源流世界プルメエ』で過ごす事を禁じます。魔法界ソルシエーレに行き、そちらの魔女学校で教育を受けてもらいます。いいですね?」


エコロ「え?」


エノ神「え?」


エコロ「え?」


エノ神「え?」

エコロ「え?」

エノ神「え?」

エコロ「え?」

ロッカ「エッッッッッ!」


エコロ「……それだけですか?」


エノ神「それだけですけど?何か?」


エコロ「分かりました」


 罰と言えるかも分からないしょぼ過ぎる罰にあ然とするエコロ。


エコロ「丁度明日から一ヶ月間夏休みだよね。こっちの学校をお休みする必要も無いし、丁度ロッカに魔法界ソルシエーレを案内出来るし、何も問題無いね」

 都合が良すぎる!


ロッカ「ほにゃー!? 魔女の世界に旅行出来るのー?やったぁ!やったぁ!旅行だー!旅行だー!」


エコロ「何だか嬉しそうですが、まあいいでしょう。明日から魔法界(ソルシエーレ)に行ってもらいます。分かりましたね?では私は用事があるので帰ります。さようならー」


エコロ「かしこまりましたー」


ロッカ「はーい!!」


 天へと戻って行くエノ神。


体育会系の先生「何だったんだ?今のでかいの?」


身長の高い女子「なんかの宣伝?」


ちゃらけた男子「降臨クエストだべ? レイドボス?」

 周りの人たちが困惑している。魔女に関する物事については、世間には公表しない事になっている。その為、周りの人々は今の状況を全く理解できないのだ。


ロッカ「それじゃあ今日、ママンに、エコロちゃんと旅行に行って来るって伝えておくね! 楽しみだねーエコロちゃん!」

 ウキウキしながら話す。


エコロ「うん分かったー。そうだ! ママと言えば!魔法界ソルシエーレでの一ヶ月間、あっちにある私の実家で一緒に泊まろうよ!私のお父さんとお母さんに会えるよー!」


ロッカ「やったぁ!! エコロちゃんファミリーと会えるのねー! 幸せー!」

 興奮のあまりぴょんぴょんと飛び跳ねながら喜ぶロッカと、それを見て微笑むエコロを鍋助は眺めていた。


鍋助「フフフ、何処までもついていくよ」

 怖い。鍋助はロッカ達についていって魔法界ソルシエーレについて行くつもりだろうか。しかし、鍋助を初めとした今回の出来事を知ってしまった生徒や先生たちは、この後エノ神が仕向けた魔女たちにより記憶を捏造されてしまった。また、学校も、優秀な魔女たちによって一晩で元通りに建てなおされたのだった。


 翌日、エコロ宅


エコロ「それじゃあロッカ、準備は良い?」


ロッカ「いつでもオッケーよん!」


 魔法界ソルシエーレへの出発準備が整い、あちらへと向かうゲートを開く儀式が始まる。


エコロ「ロッカ! 私がせーの!って言ったらここに飛び込んで!」


ロッカ「分かった!」

 お風呂のバスタブに指をさす。


 エコロは呪文を唱え始める。

エコロ「我は白鳥、汝は泉、踊れ舞姫、星々をつなげ!」

 バスタブが光始める。


エコロ「描かれた星座をなぞる天使の後に続け!!」

 楽しそうに眺めるロッカ。


エコロ「行くよロッカ! せーの!」


ロッカ「ほにゃああああああああ!!」


 手を繋ぎながら二人同時に飛び込む。

「うわああああああああああああああ!!」


 魔法界ソルシエーレルナクレープ地区


二人「うわあああああああああああ!!」


 しゅわー。二人は光の渦に飲み込まれ、川のように流されていく。


魔法界ソルシエーレ

 

 上空からふわっと地面に落ちていくエコロとロッカ。

 

 それを見た小柄なピンク髪のツインテ少女が友達を呼ぶ。


ピンクツインテ髪の少女「ねえヨコミー、なんか空から落ちてきてる。写真とってチウィッターに上げようかな」

 ツインテ少女はスマホを弄りながら、そう話す。魔法の世界にも、スマホはあるのだ。少し緑がかった水色でボサボサのロングヘアーで高身長な少女ヨコミが答それに反応する。


ヨコミ「どうしたんだ? ごら子? わあ、これは驚いたな! 今日を空から人が降って来た記念日と制定しよう! そうしよう!」

 人間界と魔法界ソルシエーレを繋ぐゲートは、開くのに少し失敗しようが地上に開くようになっているのだが、珍しい事に、遥かなたの空に開いてしまったようだ。


ごら子「あ、フォロワー2人増えた」

ヨコミ「なあ、そろそろ助けにかないか? このままだと地面にドスンしてまうぞ!」

 スマホを見ているごら子に声をかけるヨコミ。


ごら子「え。まあいいや、助けるわ」

 ごら子が手をパンと叩くとロッカとエコロの落下するであろう地点に大きなクッションが出てきた。

ヨコミ「相変わらず凄いなごら子は!詠唱無しでこれ程の魔法を撃てるとは!」

ごら子「別にそんな凄くなくない?」


 フワァ

 クッションが二人を受け止める。

エコロ「ちょっと失敗しちゃったみたい! テヘペロ!」

ロッカ「エコロちゃん。後でペロペロの刑ね!」

 ペロペロしだすロッカ。


ヨコミ「おい! 大丈夫か! そこの二人!」

 ヨコミが二人に話しかける。


エコロ「大丈夫。このクッションのお陰で助かったよ」

 エコロがクッションをもふもふしながら話す。


ごら子「それ、私が作ったのよ。つまり私が助けなかったら、貴方達怪我してたかも知れなかったんだから、感謝してね」

 ごら子がスマホを弄りながらボヤく。


ロッカ「貴方がこのフワァフワァを出してくれたのねー! ありがとー! 本当に助かったよーほにゃほにゃー!」

エコロ「うん、ありがとう。しかも気持ちいいな、このクッション。とても素敵だよ」

 思いっきりお礼をする二人。

ごら子「ウフフ。そんなに褒めらてもー」

 ごら子。照れた!


ヨコミ「そう言えば、どうして あ ん な と こ ろ から落ちて来たんだ? 君たちは」

 ヨコミが二人に問いかける。


エコロ「人間界から魔法界ソルシエーレへのゲートを作って、ここまで来たんだけど失敗しちゃったみたいで……」


ロッカ「ワタチたちー色々あってー今日から一ヶ月、こっちのルナクレープの魔法学校で勉強する事になったのー!」

 二人の話を聞いて、びっくりするヨコミ。


ヨコミ「ルナクレープ!私達の学校だ! 奇遇だな!」


エコロ「そうなんだ!それは嬉しい!」


ロッカ「ヤッター!もう友達出来ちゃったにょ!?わーい!」

 二人で手を合わせてぴょんぴょん跳ねて喜ぶ、ロッカとエコロ。


ヨコミ「そうだな! 楽しみだ!」

 ヨコミも元気にそう答える。


ごら子「明日は学校を案内してあげる」

 ごら子も微笑みながらそう二人に話す。


 こうして、二人の魔法界ソルシエーレでの夏休みが始まった!

次回、魔法界へ!!

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