6-2.まほ検から逃げるな!!覚悟を決めろ、ロッカ!!
久しぶりー、一気に更新すぞ
ルナクレープ魔法合宿後半戦!!
7日間の魔法検定対策が始まる!!
【ガナルスティール村:合宿所:アン組女子部屋】
明日からの地獄の特訓を控えた夜。アン組のガールズは就寝の準備をしながら談笑していた。
エコロ「よーっし!頑張るぞー!!」
ロッカ「いやだにょぉおおおおおおおお!!!!ブリブリブリリュリュリュチーブリュリュ!!」
エコロ「汚い!!汚いよロッカ!!」
ロッカ「……ブリ!!」
エコロ「どうしたの?魔法検定を取れれば、ロッカも正式な魔女として認められるんだよ?」
魔法検定を取ると、その級に応じたライセンスを手に入れる事が出来る。そのライセンスがあれば、魔法協会の正式な魔女として認められ、様々な恩恵が得られる。
ロッカ「正式ぃ?」
エコロ「……そうか、ロッカは知らなかったね……」
ロッカ「な、なんだにょ!?」
エコロ「魔法検定を取らないと魔法学校を卒業した後に凶魔獣退治の任務に参加出来ないんだよ」
ロッカ「にょえええええええええええええええ!!」
魔法学校の生徒の間は、魔法使いとしての任務を果たしたり、突如現れた凶魔獣を退治する事によって、それ相応の給料を貰う事が出来る。しかし、卒業後は魔法協会へと正式な届けを提出し、任務を受注しなければならない。
任務を受注するには、少なくともまほ検三級のライセンスを持っていなければならない。また、生活に不自由無い程の給料を得るためには、まほ検二級以上のライセンスを持ったものに与えられる任務をこなしていかなければならないのだ。
エコロ「ロッカ、進路もまだ決まって無いでしょ?大学にも行かない就職もしない魔女にもならないとなるといよいよ無職だよ?」
ロッカ「い、いや無職でいいにょ!一生親のスネを齧って行くにょおおおおおおおおおおお!!」
ロッカがジタバタする。赤ちゃんみたいに泣き喚いている。最初は宥めるように話していたエコロだったが、だんだん苛立って来ている。
エコロ「でも今、ロッカのお母さんは大変でしょ?お母さんに心配かけちゃダメなんじゃない?」
ロッカ「それはそうだけど……勉強なんてしたくないにょおおおおおおおおおおおおおお!!」
暴れ回るロッカ、周りのクラスメイト達は既にドン引きしている。
ペンギーゴ「やめてよ……恥ずかしいよ……」
近くにいたペンギーゴがそう呟くが、ロッカにその声は届かなかった。
ロッカ「ああそうだ!じゃあイケメンのヒモになるにょ!!」
エコロ「ロッカをヒモにしてくれるイケメンなんてどこにもいないよ!!」
ロッカ「がぁーん!!酷い!!うわぁーん!!びろーん!!びろーん!!」
エコロの言葉にショックを受けたロッカは部屋を飛び出してしまった。
エコロ「ロッカ!!」
部屋中が静まる。冷静を取り戻したエコロに、ヨコミが近づく。
ヨコミ「エコロ、ちょっと言い過ぎだったんじゃないか?と言いたい所だが、多分ロッカにはこれくらい言ってやるのが丁度良い気がするぞ!親友である君の言葉だ。きっと気づいてくれるさ」
ヨコミが笑顔でそう話す。
ごら子「まぁ、ロッカの意思がどうであれ、これから地獄の特訓をしなければならない。その運命は変わらないんだけどね。それにロッカも気がついて、すぐ戻ってくるわよ」
ごら子がスマホで去年の魔法検定1級の問題を調べながら話す。そう、明日からまほ検対策が始まるのは確定しているのだ。
エコロ「はぁ……そうだね……ロッカ……特訓中に癇癪を起こさないといいけど……」
【ガナルスティール村:湖】
ロッカは部屋から出た勢いでそのまま合宿所の外まで飛び出して行った。そして、近くにある湖のほとりで腰掛けた。
ロッカ「ワタチ、こんなにプリティーなんだから、イケメンの一人や二人くらい捕まえてやるにょ!!」
湖に映る月を眺めながら一人呟くロッカ。そこに、一人の青年がやってくる。少しだけ横に流れた髪、ロッカと同じアン組で、金髪が特徴的な男子、ポールだ。
ポール「あぁ先客かい?」
ロッカ「あぁん?アンタは、チン・ポール君じゃないの!」
ポール「はは!君、女子なのに結構下ネタ言うよね。まぁ、面白いから良いんだけど!ポール=コンボマンだよ」
愛想笑いしながら、ロッカの隣に座るポール
ロッカ「ポール=チンポマン!!」
ポール「うん、もうそれでもいいよ」
嫌そうな顔もせず、そう答えるポール。ロッカに対してこうならば、誰とでも笑顔で平等に接する事が出来るのではないだろうか。
ロッカ「そうだ!!ねぇ、チンポマンくん!!君、ワタチをヒモにしてくれない?」
早速ロッカはポールをヒモ入り候補に入れたようだ。彼は性格は勿論顔立ちもとても良い。イケメンと言っても差し支えは無いだろう。
ポール「ヒモ!?俺で良ければ、なんてね」
殆どの人間は、ロッカをヒモになんてしたくないだろう。即答で嫌だと答えるだろう。しかしそこは流石ポール。冗談でもそんな言葉を返せるとは!?
ロッカ「まじぃー!!考えといてくれるのぉ!?やったにょー!やったにょー!!」
はねて喜ぶロッカに愛想笑いをするポール。
ポール「それで、ロッカさんはどうしてこんな所に?」
ロッカ「エコロちゃんがワタチに勉強しろだとか、イケメンのヒモにはなれないだとか、酷いことばっかり言うから逃げてきたにょ」
ポール「喧嘩でもしたのかい?でも、エコロさんと君はいつも仲が良いだろ?エコロさんも、君の為を思って言ってくれたんじゃないかな?」
何となく状況を察してそう話すポール。それを聞いて首を傾げるロッカ。
ロッカ「ワタチの……為?」
ポール「大切な君の将来が、酷い物にならないように忠告してくれているんだよ」
ロッカはポールの話を聞いて、エコロの言葉を思い出す。確かに、自分の将来を心配していたのではないかと考え始める。
ポール「それに、ロッカさんがまほ検を取らないと、学校を卒業した後、一緒に魔女として仕事するのが難しくなるからじゃないかな?」
ロッカ「それって、つまり……」
ポール「エコロさんは魔法学校を卒業した後もずっと、君と一緒に魔女の仕事をしたいって事じゃないかな?」
ポールの推測にハッと気付かされるロッカ。
ロッカ「そうか……もしれないにょ!!今までエコロちゃんにここまで言われた事なかったから、ビックリしちゃったけど……全部ワタチへの愛!!だったにょねー!!」
軽く頷くロッカ。
ポール「そうさ、エコロさんだって本当はそんな酷い事言いたく無かったはずだよ」
ロッカ「あぁん……それなのにワタチ、ムキになって部屋から飛び出しちゃって……ごめんねー!エコロちゃーん!!」
少し涙目になりながら、宿の方へと走って戻ろうとするロッカ。がその手前、ポールの方へと振り返る。
ロッカ「ありがとうチンポマン君!!ワタチ、エコロちゃんの元に戻るにょー!!」
そう言ってロッカは、合宿所の中へと帰っていった。それをポールは黙って見送った……
ポール「行っちゃった……」
ポールは、ロッカが魔法学校に転入してきた頃から、彼女の事が気になっていた。それは単なる興味関心か、恋心か……ポール自身も分かっていない。
ポール「はぁ……仕方が無い、僕も頑張るかな……」
ロッカに助言を送ったポールだったが彼もまた明日から始まる、まほ検対策の特訓に対して不安を抱いていた。ポールが魔道具「連棍棒」を使っている理由はズバリ、彼自身の魔力が少ないからである。より強大な魔法を使う為には、沢山の魔力が必要だ。しかし、ポールは鍛えに鍛えても大して自身の魔力を増やす事が出来なかった。全ての魔法使い達の魔力の平均を50とした場合、彼は20に届くか届かないくらいである。ロッカでも30くらいはあるだろうに……その為、使用者の魔力とはあまり関係なく、攻撃を連続させる事によって威力が上がる連棍棒を使っているのだ。
しかし、魔法使い検定では自身の得意とする戦法とは別の魔法を使わなければならない機会が多い。魔力が少ないと困難になるケースが多いのだ。
ポール「はぁ……」
頑張れポール。
【ガナルスティール村:合宿所:アン組女子部屋】
ロッカは宿に帰り、部屋へと帰ってきた。部屋の電気は消えていたが、皆は寝ているわけでは無かった。アン組の皆は、ごら子のスマホに入っているアプリを使って暗い部屋で人狼ゲームをやっていた。
ロッカ「エコロちゃあああああんごめんにゅええええええええええええええええ!!」
ロッカは半泣きになりながら部屋に入っていき直ぐにエコロへと抱きついた。
エコロ「え!!何!?なんでちょっと泣いてんの!?」
人狼ゲームに集中していたエコロは、突然のロッカに驚いて動揺してしまった。周りの皆も少しビクッとしていた
ロッカ「ワタチ、頑張ってまほ検の勉強をするにょ!エコロちゃんと、ずーっと一緒に魔女やるために!!」
エコロはその言葉に、自然と笑顔になった。
エコロ「ロッカ……分かってくれたんだね……」
ホッとするエコロ。嬉しそうな表情で、ロッカの方を見る。一件落着し、クラスの皆もホッとし、人狼ゲームを再開する。
ナナバ「それじゃあ投票結果いくわよ。10人中8人に投票された……ヨコミさん、追放よ」
ヨコミ「辞めてくれ!!私は人狼じゃない!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」




