5-9.PK戦開幕!!サッカー対決、ついに決着の時!!
今年最後の更新!
PK戦とは!サッカーにおいて延長戦でも点差が開かなかった場合に行われる、シュート対決の事である!各チームから選ばれた選手五人が、交代で一人ずつ相手キーパーの正面からシュートを撃ち、よりゴールを決めた方が勝者となる!
アン組の中から選ばれたのはこの5人だぁ!
1、ラバーン=アクセル
2、クロロ=ウイング
3、草壁枝小路
4、マリカ=スロープ
5、ヨコミ=ヒメクリ
キーパーは勿論!!
ゴスポワール=ラビソントゥ=コルソン
対してドゥ組の中から選ばれたのはこの五人だぁ!
1、新宮寺夢実
2、ゴート=ホンビスト
3、マリンバ=リアリーフ
4、スラシル=アクスリン
5、ボルドラ=ライト=パールナイト
キーパーは勿論!
ベアベア=ガオン!!
ラルコット「さぁ!ここで勝てれば今日アン組は全勝!!初日からの大逆転になるわ!!頑張って!!」
ラルコット先生が皆にエールを送る。
ヨコミ「ありがとう先生!!先生のエールと二度にわたる睡眠によって、ワタシはとてつもなく快調だ!」
オハーブの魔法の影響で二回も試合から離脱したヨコミが、ここに来て完全復活!!五人目のシューターとしての活躍を見せつけられるか!?
エコロ「よーっし!私も気持ちよくシュート、撃ちたかったんだよね!!」
ディフェンダーを担当していたエコロだったが、実はシュートの能力もかなり高い。その為、今回のPK戦のメンバーに抜擢されたのだ。
今までフォワードとして、ヨコミと共に合体シュートを決めていたラバーン、マリカも勿論参戦!負ける気を全く感じさせない表情で二人はグラウンドへ向かった。残りの一人は、誰が入るか暫く相談した後、クロロが入る事になった。試合中に彼の強化魔法を見た仲間数人が、彼がPKに参加する事を推薦したのだ。
クロロ「皆の力になれるよう、頑張るよ」
クロロ自信も、皆の期待に答えられるよう精一杯の努力をするつもりだ。そしてついに、PK戦が開幕する。先攻はアン組!最初のシューターであるラバーンが立つ。
魔法サッカーのPK戦は、ただ置いてあるボールを蹴るだけではなく、本戦と同じように魔法を使ったやり取りを行っても良い。開始の笛がなってから10秒の間であれば、ドリブルで極端に距離を詰める事以外、大体の事は許されている。
ラバーン「それでは先鋒ラバーン!行かせて貰おうかね!!」
ラバーンは左の掌をボールの方向へ、右の掌を自身の足へと向ける。そして、それぞれに爆発の属性魔法を送り込む!!そして、そのまま助走を付け、魔力が込められた右足で、魔力の込められたボールを思いっきり蹴り飛ばす!!お互いの魔力が思いっきりぶつかり合い、爆発!!その推進力でボールが超高速で発射される!!
ベアベア「止めるぅ!止めてやるぅ!!!」
ベアベアが変幻の力で全身を熊の姿に変えた!!普段は腕や足などと部分的に肉体を変幻していたが今回は違う!自身の魔力を全開放したのだ!全身の変幻には大量の魔力を伴う!おそらくこのPK戦が終わった後暫くの間は魔法を使えなくなるだろう。
ラバーンのミサイルの如きボールをベアベアの両腕が受け止める!ボールはベアベアの腕の中でも勢いを止めず回転し続ける。
ベアベア「フンッ!フンッ!フンッ!フンッ!フンーッ!」
ベアベア!暴れるボールを何とか押さえつけた!ボールの勢いは完全に止まった。ラバーン対ベアベアの対決はベアベアの勝利だ。アン組に得点は入らず、ドゥ組に番が回る。
ラバーン「ダメだったか!悪い!みんな頼んだ!」
悔しそうな表情でラバーンは戻っていく。ヨコミとマリカがラバーンを励ます。ラバーンは二人に対して感謝をし、自分の代わりにシュートを決めて欲しいと、言葉を託したのだった。
ドゥ組の一人目のシューターはユメミだ。果たしてごら子は止める事ができるのか!?
ユメミ「ここで点差をつけるんだから!行くよ!ハッピーアイスクリィィィイイイム!!」
ごら子「来なさい!ゴッ!」
ユメミは魔力を込めた右足でシュートを放つと同時に、魔法で巨大なソフトクリームのミサイルを空中に三つ作り出して放った!ボールを援護するようにゴールへと突っ込んでいくソフトクリームミサイル!
ごら子「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!」
ボールをなんとかキャッチしたごら子だったが、その周囲を一緒に飛んでいたソフトクリームミサイル三つをガード出来ずに被弾してしまう。大ダメージだ!ボロボロになるごら子!しかしボールは抱え込んだままだ!ゴールを護りきったのだ!
ごら子「ふふふ……この程度じゃあ私は倒せないわ」
ユメミ「な、なんという根性とパワー!参りました……」
ボールを山なりに投げ返し、ごら子は微笑んだ。ユメミはごら子のセービングに納得し、負けを認める。お互いのチームが点を取ることなく、一巡目は終わった。
二週目、アン組からはクロロが、ドゥ組からはゴートがシューターとなった。クロロは変幻によって身体に鴉の翼を生やし、ボールを空中に蹴りあげた後、それを追いかけるように飛び、そこままそこから鋭いシュートを放った。槍の突き刺すシュートだったが、ベアベアがギリギリの所で止め、得点ならず。
ゴートも、同じく変幻で巨大な角を生やした後、はるか空中へとボールを蹴りあげた。しかし、クロロのように空には飛ばず、地上で勢いを付けた。そしてボールが落ちてくるタイミングを合わせ思いっきり突進!角でボールに突っ込みゴールへと飛ばす。そのボールをキャッチしようとするごら子だったが、ゴートはシュートをした勢いのまま、ごら子に向かって突進してきたのだった。物凄いスピードでの突進は、一秒もあればごら子に直撃する事であった。このままではボール諸共ゴールにぶっ飛ばされてしまう。その瞬時に判断したごら子はキャッチを諦め……
ごら子「パンチンゴッ!」
ボールを全力で殴り、飛ばし返した!こうすることでゴールを護りながらも手元にボールを持たなくても済む!普通の試合であれば、パンチングは相手の追撃を許しかねないがPK戦では問題ない。ゴールを一度守り切ればそれで勝利だ。
ゴート「作戦失敗かいな!でも、もう止まれなぁぁぁぁぁぁい!!」
ゴートはそのままごら子の方へ角を向けて突進した。ごら子は間一髪で突進を……避けた!ゴートはそのままゴールネットに突っ込んでしまった!魔法を纏ったシュートを食らってもでも破れないように作られた頑丈なゴールネットさえも突き破って、グラウンドの外へ、それから約一分後に、やっと勢いを止められたのか、グラウンドに帰ってきたのだった。
ゴート「私がゴールインしてどうすんねん!なんて!中々やるね、ゴスポワールさん」
そう言ってゴートはごら子と握手をした。
二週目もお互いにゴールを決めることは無く、差がつかないまま終わってしまった。ごら子、ベアベアの護りは鉄壁と言って相応しい程だった。二人は体力、魔力共に消耗しているが、それでもまだまだボールを受け止める力は十分に残っている。
ごら子「このまま、全て防ぎきるっ!」
ベアベア「気合い!気合い!気合いだぁーっ!!」
三週目、アン組チームからはエコロがシュートを撃つ!試合中ではディフェンダーをしていた為、一度もシュートを撃つ機会が無かったエコロ。果たしてこのPK戦で、どんなシュートを見せてくれるのだろうか!
エコロ「ここで決める!!」
ピューイ!
エコロが口笛を吹くと、地面から飛び出るように二匹のコブラが顔を出す。ありったけの魔力と力を足に込めながら、エコロはボールに向かって走る!
エコロ「コブラツイスト!2号!」
蹴られたボールはねじれを描くようにハイスピードでゴールへと飛んで行く!また、二匹のコブラもボールのを覆い被さるようにねじれを描きながらゴールへと飛ぶ!
マリカ「コブラツイストって、プロレスの技だったような……」
ヨコミ「2号!?つまり1号もあるって事か!?」
皆がざわめきながらシュートの行く末を見守る!
ベアベア「ゲッ!蛇ィ!?!?この野郎!!」
ベアベア=ガオン。彼は蛇が苦手であった。いや、蛇というより、細長くウネウネした物が苦手なのだ。その苦手意識はかなりの物で、同じく細く長くうねる、ラーメンを食べられない程であった。
ベアベア「うおおおおん!くそぉぉおおおお!!」
しかし、ベアベアは根性で耐え凌ぎ、正面からボールを受けようと構える。飛んできたボールに触れる事には成功したが、それに追従してきたコブラ二匹がベアベアの腕に噛み付く!
ベアベア「んぎにゃあああああああああ!!」
噛まれた事による痛みは、変幻による耐久の強化によりそれ程であったが、噛まれた事そのものにショックを受け、ベアベアは白目を向いて倒れてしまった!
エコロ「え!?やった!?」
ボールはそのままゴールイン!ついにエコロが一点を決めた!アン組が一点リードだ!
エコロ「よぉぉぉおおおおおおし!」
エコロは他のPKに参加したメンバーとハイタッチをした。ベンチで見守っていた仲間もエコロに歓声を上げる。
エコロ「みんな!ありがとう!!」
エコロがシュートを決めてアン組に一点!後はアン組が二回、ドゥ組が三回シュートを撃てば、お互い五回ずつ撃った事になり、その時点差が着いていれば決着がつく。同点であれば、そこから先に点差をつけた方が勝ちとなるサドンデスが始まる!
三週目の後半、ドゥ組のマリンがスタンバイする。
マリン「君は、ゴスポワールさんだね。コルソン家の」
ごら子「ええそうよ、私がゴスポワール=ラビソントゥ=コルソン……略して、ごら子よーん」
マリン「膨大な魔力放出力と秀でた能力を持つコルソン家の娘。私が貴方に勝てたら、きっとみんなびっくりするね」
魔法の技術や能力は、才能が無くとも努力を重ねれば十分に磨く事が出来る。しかし家系、血筋による差があるのも事実。魔力に関してもそうだ。日々魔法を使い続ける事によって魔力の量を高める事こそ出来るが、それでも生まれつきの魔力の高い魔法使いとの差を縮められる程ではない。ごら子の家族、ゴスポワール家の者は皆、膨大な魔力を持って産まれてくる。その上、魔法使いになる事を志した者は、ゴスポワール家に代々受け継がれる厳しい秘伝のトレーニングを受けさせられるのだ。
ごら子「そうかもしれないわね。まぁ、そんな事はありえないけど」
マリン「言うねー」
二回のシュートを受けていてダメージを受けているとはいえ、まだまだごら子は健在だ。ただ、マリンも中々の実力者。どちらが勝利するか、誰もはっきりと予想する事は出来なかった。
マリン「それじゃあ、行くよぉー!リヴァイアサーンショットー!!」
助走を付けてボールを蹴るマリン。蹴られたボールからは激流とも呼べるほどの水が噴射される。激流によって異常なスピードで飛んでくるボールを、ごら子は正面から受け止める。
ごら子「まずい、押される!」
シュートの勢いを手で抑えられてはいるものの、あまりにも強大なパワーにごら子の身体諸共ボールがゴールに押し込まれそうだ。
ごら子「止める!絶対に!」
思いっきり踏ん張り、歯を食いしばるごら子!大地をふみしめるごら子の足は、地面を削った!ボールから吹き出る飛沫が徐々に弱まっていく!
マリン「行けー!もうひと踏ん張りぃ!」
ごら子「……っご」
ごら子が、止めた……
マリン「いやーまじかー!行けると思ったのになー」
残念そうな顔で、ゴールを眺めるマリン。点差を追いつかせる事は出来なかった。
ごら子「中々のシュートだったわ」
マリン「ありがと。やっぱり君は凄いね。君のその強さから、血筋や家系だけじゃない、貴方の努力を感じたよ」
ごら子は控えに戻っていくマリンを見送っていった。
そして、四週目が......始まる......
アン組からはマリカが出る!今までの試合ではラバーン、マリカとの合体シュートによる得点に加えて、単独での得点もしっかりと決めている。彼女が今ここでベアベアから点を取る事が出来れば、アン組は二点差を離す事が出来る!
マリカ「ここで差ぁつけて!そのまま勝ちたいな!」
意気込むマリカ、ボールを所定の位置に置き、助走をつける。ベアベアもゴール前にやって来て、準備は整う。だが、ベアベアの様子がどこかおかしい、細かく痙攣している。
マリカ「流石に、四週目にもなって、疲れているみたいね!悪いけど、それでも私は容赦しないよ!スーパーマリカ!!隕石キーーーーーーーーーーック!!」
上空へと思いっきりボールを飛ばし、マリカはそのボールよりさらに上空へと飛ぶ。上から下に落下する時に増幅する彼女の強化魔法により放たれる渾身の飛び蹴りシュート!今回のサッカー特訓の初日からマリカが何度も使ってきたこの技も、最終日の最終決戦であるこのPK戦では、磨きに磨きが掛かって恐ろしい威力となっている。
ベアベア「これ以上は!これ以上は絶対に決めさせんぞぉおおおおおおおお!うぉぉおぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!ぐぅおおおおおおおおおおうわあああああああああああああああああああああああああああああ!!ギャオンギャオオオオオオオオオオオオン!!」
咆えるベアベアの周囲から、ごら子の希望の光をも凌駕するレベルの魔力が噴き出す!一体何が起きているのだろうか!?
マリカ「え!?何々!?えええええええええええ!!?」
ベアベアはこのPK戦で、変幻の力を使って全身を熊の姿に変えて戦っていた。全身を変幻させる技は高度な技術とパワーが必要である。ベアベアは、そんな技をこのPK戦の間に使い続けていた。限界を超えるまで変幻を使い続けたベアベアに答えるように。絶対にゴールを護り抜くという意志とエコロにシュートを決められた悔しさに答えるように、彼の能力は覚醒した!
ベアベア「ギャアアアオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」
熊の力を完全に引き出したベアベア!!今の彼は膨大な魔力を纏った熊そのものだと言える。
マリカ「完全変幻魔法!!?」
変幻魔法の奥義である完全変幻魔法は肉体、魂、心......全てを自身と異なる生物に変化させる。完全変幻魔法を発動した魔法使いは、変身対象の力、そして強化魔法を普段の約三倍程引き出すことが出来る。
マリカ「わ、私のキックだって!負けてないよ!」
マリカのシュートしたボールがベアベアの腕の中へと飛んでいく。ベアベアはボールを捻り潰すほどの怪力で押さえつける。シュート勢いが、止まった。
ベアベア「俺は......やったのか?」
完全に熊だったベアベアの姿が元に戻る。(パーフェクト)変幻魔法中は完全に自我を失っていたベアベアだったが、自分の手元にあるボールを見て、自分に何が起きたのか、何をしたのか大体の見当をつける事が出来た。
マリカ「いやあ!止められちゃったかぁ......まさかまさかだよ」
ベアベアの覚醒により、ドゥ組のゴールは護られた。二点差をつける事が叶わなかったチームアン組だったが、点差をつけている事には変わりない。マリカと目が合ったヨコミはワタシに任せろと言わんばかりの表情を彼女に送った。
次はドゥ組のスラシルがシュートを撃つ番だ。スラシルは初日の試合で、ユメミと連携をしごら子から一点を取る事にひと役買っていた。油断ならない相手だ。
スラシル「今度はあちし本人が、一点取っちまおうかね~」
ごら子「一対一なら、絶対に負けない」
スラシル「言いはるね~。そら、収穫斧!」
スラシルはボールを遥か上空へに蹴りあげ、自身は彼女が使う巨大な斧「収穫斧」を両手で掴んで回転!そのまま遠心力でボールを斧で殴る!!今更だが、魔法サッカーは手さえ使わなければファールではない。斧でボールを殴ってシュートをしても問題はないのだ。
ごら子「ごっ!!」
スラシルによってゴールポストギリギリに放たれたボールに対して、全力のパンチングで対応するごら子。拳はボールにヒットし、ゴール外へと飛んでいった!
かに思えたが……
スラシル「あちしの勝ちね~」
ごら子の拳が当たった瞬間、ボールは真っ二つに割れ、ごら子を避けるようにそのままゴールへと入ってしまう。スラシルの収穫斧の斬撃によって、ボールには割れ目が入っていたのだ。
ごら子「こんなの、あり?」
魔法サッカーのルールでは、ボールが変形、変質した場合でもプレイは中断されず、ボールがコートから出た時やファール、オフサイド、ゴールの後に新しい物に交換される事になっている。ボールが真っ二つになった際も、それは変形しただけという事になり、僅差でふたつに割れたうちの大きい方をボールと見なす。つまり、スラシルは一点を勝ち取ったという訳だ。
ごら子「ちくしょう……ちくしょおおおおおおおおお!!」
ルールを利用した戦略にまんまとハマってしまった事に、悔しさを隠せず、ごら子は天へと叫んだ……
五週目、悔しがるごら子の肩をポンと叩き、ヨコミがボールを設置する。現在得点は、一対一どちらか片方のチームが得点を決めた上でゴールを護りきれば、そこで勝敗が決まる。
ヨコミ「……例えワタシか全力でシュートを撃っても、きっと止められる。ワタシ単体のシュートでは、マリカやラバーンより威力が劣るからな……それに、ベアベアは完全変幻魔法の力をまだ存分に発揮出来るだろう……だったら……」
シンプルに魔力を込めてシュートを撃つことは、ヨコミにとってあまり得意な事ではなかった。なんの工夫も無しにシュートを撃ってはいけないと判断したヨコミは決心する。
ベアベア「何をブツブツ言っているんだぁ!!さぁ、早く掛かってこぉぉぉおおおおおおい!!」
ベアベアはそう言いながら、全身に魔力を込める。そして、再び完全変幻魔法を発動。徐々に心身諸共熊となっていき、圧倒的魔力でヨコミを待ち構える。
ヨコミ「一かバチかだ!行くぞ!日替わり魔法!今日は、何が出るかな!?」
毎日能力が変化する日替わり魔法に全てをかけるヨコミ。運が悪ければ完敗だが、それでも彼女にはこの方法で戦うしか無かった。ヨコミの周囲に煙が包む……
もくぅもくぅもくぅ~もくぅ
ヨコミ「え!?なんだこやつ!?」
謎の男「オッラ!エウソウ!ナロウニージョ!」
謎の言語を話す陽気な謎の男が現れた!
ヨコミ「え!?、まさか貴方は!?......頼む!!ワタシの代わりにシュートを撃ってはくれないか?」
謎の男「エスタオ!」
ヨコミのお願いを聞き、謎の男はヨコミに代わってシュートを撃つつもりだ。助走をつける謎の男!そのままボールを蹴る!
ベアベア「なんだお前は!?まぁいい!!止めて見せる!!うぉぉぉぉおおおおおお!!ってえ!?」
ベアベアがボールを止めようと構えた時、既にボールはゴールネットに飛び込んでいた……
謎の男「エウフィズイッソ!」
何処からともなく明るい音楽が流れてきて、謎の男はそれに合わせてサンバを踊った。そして男はサンバを踊り終えるとヨコミとハイタッチをし、そのまま爆発して消滅した。
ヨコミ「今日は九月十八日、あの伝説の魔法サッカー選手、ナロウニージョの誕生日だったんだ!だから彼の分身が!!」
謎の男の正体は、魔法サッカーの歴史に名を刻んだ名プレイヤー、ナロウニージョだった!ヨコミは彼の分身を日替わり魔法で生み出したのだ。
ベアベア「魔力だけでなく、ボールの蹴り方一つで、ここまでのスピードを出すとは……完敗だ……」
元の姿に戻ったベアベアが、ナロウニージョの音すらぶっちぎるシュートを賛美する。また、ベアベアは二度の完全変幻魔法によって消耗したのか、大変疲労している様子だった
ヨコミ「やったぜ!いや、エウ!フィズ!イッソ!だな!グラマ!」
サンバを踊りながら退場するヨコミ。アン組再び一点!次のシュートをごら子が止める事が出来れば、勝利だ!
ドゥ組の五人目のキッカー、ボルドラがゴール前のごら子に向かって歩いて行く。
ボルドラ「ゴスポワールさん、ついにこの時がやってきましたわ。私が貴方を倒す、その時が......」
ごら子「勝てるつもりでいるみたいね」
ボルドラ「ええ、勿論ですわぁ!」
ごら子「そう、分かった。ボラ子、あんたの本気、見せてよ」
ここでごら子が止められれば二対一でアン組の勝利。シュートを決められても同点。どちらかが一点差をつけるまでPKをし合うサドンデスが始まる。
ボルドラ「本気を見せるのは、貴方もですわ!これを受け取りなさい!」
光る黄色い液体が入った瓶を、ごら子に向かって投げる。ごら子はそれを掴み、これが何かを察した。
ごら子「貴方、なめてるわね?」
ボルドラ「いいえ、全力の貴方と戦いたいだけですわよ」
この瓶薬は「魔力再生薬」飲んだ者の魔力をほぼ全回復させる薬である。大変貴重な薬であり、ごら子やボルドラのような貴族にとっても高級な物であった。
ごら子「いいわ......だけど、貴方も飲みなさいよ」
そう言って、ゴクゴクと魔力再生薬を飲み干した。そして、ごら子も自信の懐に隠しておいた魔力再生薬をボルドラへと投げる。
ボルドラ「貴方も持っていましたのね。良いですわ」
同じくボルドラも薬を飲み干した。
ごら子「ここで......ここで止めて!終わらせる!」
お互いの魔力が全快!ごら子が真剣な眼差しで構える、ボルドラも自信の魔力を全開放し、シュートを放ちに行く!
ボルドラ「さぁ!行きますわよ!革命の雷!!」
強大な電撃を全身に纏うボルドラ。大量の雷がボルドラの周囲に降り注ぐ!そのまま目にも止まらぬスピードでボールの前へと瞬間移動し、全力で蹴る!稲光のように、ボールがゴールへと走っていく!
ごら子「うぉおおおおおおおおおおお!希望の光!!」
ごら子の両手に光が集まる!本来自身の周りを光で包み込み攻撃する希望の光の力を全て両手に集めたのだ!
ボルドラ「行っけえええええええええええええええええええ!!」
ごら子「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
ボルドラの放った雷のボールと、ごら子の手に集まった膨大な光の魔法の力がぶつかりあう!収束した光が周囲へと広がり、グラウンド全てを光で包んだ。
ボルドラ「あれ?ボールは?」
光が収まった時、ボールは何処かに消えていた。ゴールの中にも入っていなければ、ごら子の手で止められているわけでもない。
ごら子「この勝負、私の勝ちのようね」
勝利を確信したごら子。ボールは、二人の魔法の圧倒的な力に耐えられず。灰になったのだ。ボールが変形、変質した場合はプレイは続行されるが、今回は完全にボールは灰となり、プレイが続行できないと判定された。
ハマディン「アン組が一点リードを守ったまま五週目が終了ーッ!勝者!アン組!」
良いお年を!




