3-5騒げ!!キメオラ雪祭り!!
宴が……始まる!
キメオラ村に夜がやって来る。村を救った五人を讃える為の祭りが始まる!
村長「第二百五十七回! メオラ雪祭りぃぃぃ!!」
村人たち「うおおおおおおおおおおお!」
村長の掛け声と共に村中の松明がともり、凡そ二百人程の村人の歓声が上がる。テーブルの上用意された大量の食べ物飲み物を囲いながら、ロッカ達を称える。
村の老婆「本当に……本当にありがとうねえ」
村の少年「村の英雄なんだべ!」
村の女性「ここにある物、遠慮なくどんどん飲み食いして下さいねー」
村人達が皆、ご機嫌に振る舞う。
ヨコミ「凄いな!あ!あそこに美味しそうなピザがあるぞ!」
エコロ「ホントだ!あ、でも、ピザはさっき食べたよね」
エコロが昼頃の食事を思い出しそう告げた頃には、ヨコミは既にピザにかぶりついていた。
ごら子「ヨコミって結構なピザマニアなんだよね」
エコロ「そうなんだ……」
ごら子がチウィッターに祭りの写真を投稿しながら、エコロに教える。街でピザを食べようと提案していたのもヨコミだったなと、エコロはふと思った。
ロッカ「寿司食べたい! 世界を終わらせたら、寿司食べたい!」
アンディ「世界を終わらせる!? やっぱりコイツ逮捕しといた方が良かったかもしれないな……優しすぎたか……」
ロッカ「ただの比喩だにょ!」
意味不明な歌を歌いながら中トロの寿司を貪るロッカを見ながら、不安そうな表情でアンディがボヤく。というか「比喩だにょ!」とは何の比喩を指しているのだろうか。
ヨコミ「やっぱり、たけのこピザは美味いなぁ!あ、こんな所にバナナが!デザートに食べるとするかぁ!」
エノ神「あー!痛い痛い!噛まないで下さい!私はバナナじゃないー!」
ヨコミ「ハッ! なんでこんな所にエノ神が居るんだ?」
エノ神「居ても良いじゃないですか? ダメ?」
ヨコミがかぶりつこうとしたのはバナナでは無くエノ神だった。エノ神は地下牢獄の中でロッカと話した後に、一旦ここを離れたが心配になり、こっそり戻って来ていた。そこで、丁度祭りが開かれる事を知ったのだ。
ヨコミ「神の仕事はいいのか? サボり?」
エノ神「休憩時間です。それに休憩じゃないとしても、今あなた達の様子を見ているじゃないですか」
エノ神の仕事は、素質のある者に魔法の力を与える事。そして、力を与えた者を監視することである。監視と言っても、悪い事をしたら叱ったり罰を与えるだけの、ほぼ見守りのようなものである。
ヨコミ「休憩してるって事は食べてもいいよね? あーん」
エノ神「え? どういう事?」
困惑するエノ神に、かぶりつこうとするヨコミ。その時、村中に村長の声が響く。
村長「これより、キメオラ雪祭り恒例イベント! 超次元雪合戦を始める!」
村の男「うおおおおお!!」
村の大男「待ってましたぁぁぁぁ!」
村人達が今までの盛り上がりを大幅に上回るレベルで白熱する。
ロッカ「なになにー!なんか始まんにょー!?サ○ーウォーズ!?」
ピップ「魔法、インチキ、なんでもありの雪合戦をするんです。ふたチームに分かれて勝敗を競うんです。 楽しいですよ!」
興味深々なロッカに、近くにいたピップが解説する。そのピップ自身もワクワクしているようだった。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!
ごら子が情熱の炎を滾らせている。
エコロ「ごら子。やる気満々だね」
ごら子「全員倒すわ。エコロ、あんたの事もね」
エコロ「うん、チームの仲間は倒さないようにね」
第二百五十七回 キメオラ雪祭り【超次元雪合戦】 チーム分け
レッドチーム:ロッカ、エコロ、エノ神、バタフライ山本、ピップ他、約三十名。
ブルーチーム:ヨコミ、ごら子、アンディ、坂本サマースウィート青次郎、村長他、約三十名。
村長「それでは早速始めようかの……開!戦!」
村長の掛け声と共に、超次元雪合戦が幕を開ける。そして、それと同時に掛け声を上げた村長の筋肉が思いっきり膨張する! 村長の服がビリビリに破れた!
エコロ「あの村長、声も滅茶苦茶大きかったし、元気あるなぁと思ってたら、まさか現役の筋肉モリモリマッチョメンだったとは……私が村長を引き止めるから、皆は他のところへ!」
エコロの声掛けとを聞き、レッドチームはバラバラに分かれる。それに対応するようにブルーチームもポジションを取る。
エコロVS村長
村長「フォッフォッフォッ!ワシの相手はチャンネーかぞい! お爺さん張り切っちゃうぞい!」
エコロ「対戦よろしくお願いいたします」
筋肉と同時に性格までもが豹変してしまった、筋肉ダルマの村長に、エコロが丁寧に挨拶をする。村長は、近くの雪を大量にかき集めて、巨大な雪玉を作ってエコロに向かって投げ飛ばす。
村長「フォッ!フォッ!フォッ!これを食らって無事だった奴は誰一人居らんのじゃい!」
エコロ「じゃあ私が一人目の生還者になるね。いでよヘビ!蛇変化!溶かせ!」
エコロが召喚した蛇が口から炎を吐き、雪玉を溶かす。その間にエコロは別の蛇に雪玉を作らせ、村長に向かって投げまくる。しかし、その雪玉を村長は蹴りで破壊し、再びエコロに反撃する。
村長「中々やるのぉ……チャンネー」
エコロ「そっちも中々やるね……チャンジー」
ピップVS坂本サマースウィート青次郎
坂本「フフフフ……小さき少年よ、喰らいなさい。私のスウィートな雪玉達を……フフフフフフ……」
坂本サマースウィート青次郎は、砂糖を練りこんだ雪玉を大量に作り、ピップに向かって投げ続ける。
ピップ「こんばんプニキ!こんばんプニキ!こんばんプニキ! こんばんプニキ!こんばんプニキでございます!こんばんプニキ!」
ピップはよく分からない掛け声を出しながら、坂本の投げた大量の雪玉を、自身の首に巻いていたオレンジ色のマフラーを振り回して弾き飛ばす。弾いた雪玉は坂本の方へと飛んでいき、彼に直撃!坂本敗れたり!
坂本「私のスウィートな雪玉ちゃん達が……」
ピップ「対戦ありがとうございました!楽しかったです!」
バタフライ山本VSアンディ
山本「蝶のように舞い!蜂のように刺す!それが僕の流儀さ! そう、バタフライのようにね!因みに僕がいちばん得意な泳ぎは平泳ぎさ!バタフライだと思ったかい?残念!ここまでの話の流れでバタフライかと思わせおいての……あっ……」
アンディ「お前、話長いよ」
長々と話すバタフライの顔面に、向かって前にロッカに使った睡眠粉を混ぜた雪玉をぶつけるアンディ。練山は眠ってしまった。
アンディ「話しって言うのは分かりやすく完結に伝えるものだよ。ってもう聞こえちゃいねぇか」
山本「zzz……」
ロッカVSごら子
ロッカ「ほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃー!!」
ごら子「ゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラァ!」
正々堂々勝負しているのか、お互い魔法は使わず、ただひたすら雪玉を作っては投げ作っては投げを高速で繰り返すロッカとごら子なのであった。
ロッカ「ほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃほにゃ!」
ごら子「ゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラゴラァ!」
エノ神VSヨコミ
ヨコミ「なあエノ神、あんた現実に直接干渉する事は出来ないんじゃなかったっけ?」
エノ神「実は、尻尾を切り落とすと【完全現界状態】になって、十五分だけ干渉出来る様になるんですよ」
エノ神「雪合戦の為に尻尾切り落としたの! 半分くらい草! もっと大事な時に使いなって」
エノ神「大丈夫ですよ。 一ヶ月経てばまた生えますから」
ヨコミ「いや結構かかるな!て言うか私のハサミで切る物無くなっちゃったじゃん。しょうがないからその羽根でも切ろうかな……いやそれは畜生過ぎだわ!」
エノ神「物騒なこと言わないで下さいな。そろそろ行きますよ!はぁぁぁあああああ!!」
エノ神が体を丸めて、地面をコロコロと転がる。エノ神の体に雪がくっついて生き、彼自身が大きな雪玉となってヨコミに向かって転がって行く!
エノ神「必殺!雪ダルマタックル!」
ヨコミ「やばい、避けきれない!こうなったら……日替わり魔法! たのむ!良いの出てきてくれ!」
ヨコミの目の前に巨大な樹木が生える。その枝には光る装飾がなされており、チカチカと点滅しているの。
ヨコミ「これは、モミの木……クリスマスツリーか! 今日は八月二十五日、サマークリスマスというわけだな!」
エノ神「あーれー! ぶつかるー!」
巨大な雪玉になったエノ神はそのままヨコミの生み出したクリスマスツリーに直撃!
ヨコミ「やったぜ」
ヨコミがドヤ顔ダブルピースをする。
審判「試合終了ー!!」
審判をしていた村人が笛を吹く。全員その場で立ち止まり、勝敗の結果発表を待つ……
審判「それでは結果を発表します……生き残った人数、8対9でブルーチームの勝利ィー!!」
ごら子「当然の結果だわ」
アンディ「ああ、そうだな」
ヨコミ「っしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ロッカ「ああん、惜しかったにょう……」
エコロ「ベストを尽くしたから、悔いは無い!」
ピップ「負けちゃったけど、楽しかったです!」
エノ神「……おんぎゃあ」
こうして、キメオラ雪祭りは幕を閉じた。
エコロ「さて、明日から源流界の学校も始まるし、そろそろ帰ろうかー。素敵な夏休みだったなぁ」
ロッカ「アッアッ!もう学校ぶっ壊してから一ヶ月経ったってまじぃー!?時の流れ早すぎるにょ!」
エコロが発した衝撃の事実に、ロッカが驚く。
村人「気をつけて、お帰り下さいね」
村人達が四人を見送る。アンディはもう少しここに滞在するらしい。ルナクレープまでは、キメオラ村にある馬車で送って貰う事になり、一時間程で帰る事が出来た。
ヨコミ「またいつでも、こっちに遊びに来てな!」
ロッカ「もちろんだよ」
エコロ「うん! 多分週五くらいで行くにょ!」
ごら子「週ゴッ」
ヨコミとごら子が、源流界へのゲートをくぐるロッカとエコロの背中を見送る。
夏休み、終了!




