オワルダー博士の研究室
よろしくお願いします。
3人用台本
オワルダー博士:♂表記 博士
ジョッシュ助手:♀ 表記 助手
ナレーション:不問 表記 ナレ
(備考:もはやナレーションなんてものはない。)
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ナレ「時は2055年!機械工学が発達し、殆どの作業がロボットで行われるようになった現代に、ロボットを使って世界征服を企む男が居た!
その名はオワルダー!
彼の悪事はPTAでも婦人の会でも問題になっていた!
だがしかーし!この男の野望が果たされるその日まで、彼の悪事は尽きる事はない!
さぁ行けオワルダー!オワルダー!オワルダー博士!」
博士 (ナレーションが喋っている間、小声でうるさいと連呼して下さい)
博士「やっかましいわ!
こっちは一生懸命少ないお金でロボットを作ってるんだから、気を散らさんでくれ!なにより、そんなうるさくしてたら隣の部屋に住んでる田中のおばちゃんが文句言ってくるだろ!」
ナレ「はぁ……そんな事言われましても、これが仕事ですので」
博士「仕事だったら他の人の邪魔して良いなんてルールがあったのか?ほら、言ってみろ!そんなルールがあったのか?」
ナレ「無い……です」
博士「そうだろう?分かったら出て行ってくれ」
ナレ「でも、オワルダー博士だって人の邪魔を毎日のようにしてるじゃないですか。昨日だって、下校中の女子高生のスカートをめくるロボットを見かけましたよ?」
博士「……あ、あれは元々お好み焼きをひっくり返すために作ったロボットだったのだが、なんらかの信号を読み取って、あんなハレンチなもんになったんだ!」
ナレ「きっと博士の性欲ですよね?やっぱり童て……」
博士「(遮るように)童貞では断じてない!」
助手「博士〜!」
博士「どうしたんだ、ジョッシュ君!」
助手「完成しましたよ、新しいロボットが!」
博士「本当かジョッシュ君、よくやってくれた!で、そのロボットは?」
助手「これです!」
博士「おぉ……こいつは人型か!」
ナレ「あのハレンチロボットと形状が似てますね」
博士「そんな訳無いだろ!これはジョッシュ君が1人で作り上げたんだからな」
助手「あのー、博士?ハレンチロボットって何ですか?」
博士「ん?あぁ、いや、ジョッシュ君は気にしなくても良いんだぞ」
ナレ「えぇと、助手さん。近頃PTAや婦人の会で有名になってる颯爽と女子高生のスカートをめくっていくロボットが居るんですよ」
博士「ちょっ、ジョッシュ君にそのような話をするのはやめてくれ!」
助手「そうなんですね。……どうしてそんなハレンチなロボットが居るのでしょう……作った人の気が知れますね」
博士「……うっ」
助手「そんな人には博士の爪を煎じて飲ませてあげたいくらいですよ!人類平和的世界征服計画のために日夜、ロボットを作ってるんですから!そんな得にもならない……」
ナレ「いや、大多数の男性には得がありますよ」
助手「えっ、あっ、ロボットにしか興味の無い博士にもですか?」
ナレ「それがどこの博士なのかは存じあげませんが、あるでしょうねぇ」
助手「そうなんですか!じゃあ、とっても素敵なロボットですね!」
博士「お、おい、変な奴のデマなんぞ、聞く耳持たなくていいんだぞ!
……ごほん。それより、ジョッシュ君が作ったそのロボットの詳細を聞かせてくれないか?」
助手「はい!では失礼しまして、こちらのロボットは博士の言った通り人型で、更になんと勝手ながら、博士の脳電子データの一部を組み込ませて頂きました!
それにより博士の思考をもって、ロボット製作を手伝わせる事が出来ますから実質、博士が2人居ることとなり、博士本人は外交的な仕事にも対応できる様になる訳です!
先日、試験的に博士の脳電子データを博士が作ったお好み焼きひっくり返す君に組み込みましたが、そのロボットは外に出て行ったきり帰って来ませんでした……。
きっと、博士は外交的な仕事にもっと取り組みたかったんでしょうね!」
博士「なっ!?……え、いや、そ、そうか、うむ!そうだ!」
ナレ「……そういえば、そのお好み焼きひっくり返す君というのはこれですか?」
助手「あ、これです!どこでその写真を撮ったんですか?」
ナレ「聖アリス女学院から近くの河川敷です。因みに、そこの生徒さんの通学路になってます」
助手「何でそんな所に……」
ナレ「それは次の画像を見れば分か……」
博士「ごほっげほっごほっげーっほげほ!(わざとらしく)」
助手「博士!?博士大丈夫ですか?」
ナレ「……なんの真似ですか?」
博士「こ、こちらにもプライドというものがあるのでな!」
ナレ「助手さん、こちらを見てください」
助手「え、でも、その前に博士が……」
ナレ「これを見ればその咳の理由と治療法が分かります」
助手「ほんとですか!」
ナレ「えぇ、こちらです」
助手「こ、これは……!」
博士「くっ、俺の……プライドと権威が」
間
助手「……わぁ〜、猫の写真ですか〜、可愛いですね!」
博士「あぁぁぁぁ……もうだめ……え?」
ナレ「でしょう?うちの猫のタマっていうんですよ」
助手「タマちゃんですか、可愛いですね!
にゃんにゃーんっ♪(可愛く)
確かにこれを見せれば癒されて治るかもしれませんね!」
博士「ナレーション……お前!」
ナレ「貴方のプライドの高さに負けました。
なにより助手さんを傷つけたくはありませんからね。
………あ、手が滑った」
博士「ナレーション、お前……!」
助手「これは……!……嘘、ですよね?」
ナレ「紛れもない真実です」
助手「……博士、酷い、です」
ナレ「そうですよね!
人に邪魔するなと言ってるのに博士が人の邪魔をしてますよね!
ロボットの為だったら人の邪魔をしていいなんてルールがありましたっけねぇ?
ほら、言ってくださいよ。
そんなルールがあ・り・ま・し・た・か?」
助手「……博士には、僕がいるじゃないですか!」
博士・ナレ「「え?」」
助手「博士、僕のじゃ……だめですか?
いや、僕じゃ、だめですか?
博士「な、な、な、な!?ジョ、ジョッシュ君!?
君は何を言ってるのか分かっているのか?」
助手「分かってます!
そもそも今回のロボットだって、博士のために作ったんですよ?
博士はいつも仕事に追われて大変そうでしたから。
だから、少しでも楽にさせてあげようと思って……」
博士「ジョッシュ君……」
助手「僕、博士の、みんなが知らない一面を、知ってるんです。
毎夜、作り上げたロボット達をタオルで優しく拭いてあげてるんですよ。……そうして、こう語りかけるんです。
『俺の子供達、今日も動いてくれてありがとう』って。
僕は……!そんな優しい博士の事が、だ、大好きなんです!」
博士「…………ジョッシュ君、ありがとう。君の気持ち、しかと受け止めたよ。その上で聞くけれど、こんなロボット開発馬鹿でも……いいのかね?」
助手「当たり前です!」
博士「でも……ジョッシュ君?いや、ジョッシュ。
先に言っておくけれど、キミの気持ちは嬉しい。
けれど、例えどんな補助ロボットを作ろうと、俺の忙しさは変わらないよ。
…だって、俺はロボットに関わっている時が、一番幸せだからね」
助手「博士!」
ナレ「こうして、オワルダー博士の研究室はオワルダー博士とジョッシュ助手の研究室になったのでした。
オワルダー博士が産み出す次の子供は、もしかしたら生身の人間かもしれない……!
時は2025年
機械工学が発達し、殆どの作業がロボットで行われる様になった現代に、ロボットを使って世界征服を企む男がいた。
その名はオワルダー!
奥さんのジョッシュさんと、今後産まれてくる愛子の為に、今日もロボットを作り続ける!
さぁ行けオワルダー!オワルダー!オワルダー博士!」
博士「やっかましいわ!」
ナレ「えー、現場からは以上になります。
…あ、ジョッシュさーん!お茶貰えますぅ?」
助手「はーい、ただいまー!」
博士「さっさと出て行けー!」
ありがとうございました。