表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/372

2-13 貼り紙システム

感想と評価をいただきました!

これからも皆様の声を励みに頑張っていきたいと思います。

応援よろしくお願いします。

 すでに時間は18時をとっくにまわっている。陽が落ちて人通りがまばらになっている大通りを、風を切って歩く。

 俺の後ろをついてくるサエラが俺に質問する。


「ねえ、そんなに急いでどこに行くの?」


「武器を売りに行く」


「まだ武器を作ってないけど、いいの?」


「武器を作るのは客が来てからでいい」


「ど、どういうこと~?」


 サエラが間の抜けた声を上げる。


「武器を予め作っておくと、在庫ができるだろ。今日のコプアさんみたいに」


「うん。大変そうだったね」


「店を持つまでは、武器は客が来てから作ることにする」


「売り物も無いのに何を売るの?」


「簡単だ。商品は客に決めさせればいい。当面は受注生産でいく」


「受注生産?」


「こういうことをしたいと客の希望を聞いて、それに見合った武器を作るんだ。もちろん、作る武器は最大レアリティの魔石12個フルだ」


 簡単な話だ。この世界のことが分からないのなら、客に聞けばいい。色々な話を聞くことで、俺はこの世界のニーズを知ることができる。客にとっても自分の希望を叶えることができる。

 武器屋にとっても客にとっても悪くない話だ。


「それに、受注生産だから在庫は絶対に出ねえ」


「それはいい考えだよ~。武器はクリームチーズみたいに食べられないもんね」



「それで、完全受注生産の宣伝を『貼り紙』でする」


 JAOでは宣伝システムとして、貼り紙システムというものがある。


 貼り紙とは、冒険者の酒場や魔石屋、メテオジャム前の高札など、至る所に張られている掲示物だ。掲示物といっても、貼り紙に近づけばデータをダウンロードでき、簡単に見ることができる。


 貼り紙屋のNPCに依頼すれば、貼り紙を使って宣伝してもらうことができる。

 公序良俗に反しているものや過度にリアルに関わるもの以外なら、内容は何でも構わない。JAO内で行うコンサートの告知とか、動画配信の告知とか、クエストの手伝いの呼びかけとか、果ては人探しなんていうものまでも見かけられる。



「こっちの世界では貼り紙って使われているのか?」


 前の世界では、生産プレイヤーのセールの宣伝、高額アイテムの買い取り募集、ギルドメンバーの募集などは、主に貼り紙で行われていた。

 だが、ここは異世界。同じ状況だとは限らない。


「人気あるよ。お得な情報が多いから、結構みんな利用してる」


「それじゃあ、大丈夫だな」


 サエラの言葉を聞いて、自然に歩くスピードが遅くなる。


「うん。大丈夫だよ。早くレイ君のこと、みんなに知ってもらいたいなぁ~」


 サエラが俺の隣に並ぶ。オレンジ色の街の灯りに照らされたサエラの笑顔を見ていると、不思議と心が温かくなる。今日が昨日までよりも温かいだけかもしれねえけど。


「くそっ、今日は冷えるな。とっと行くぞ」


 ズボンのポケットに手を突っ込み、再び足早に歩き出す。


「そうかなぁ? 今日は暖かいとおもうけど~……。って、待ってよぉ~」



 その後、貼り紙屋に宣伝を依頼。この世界の人たちは夜にあまり活動しない。今日はここまでだな。

次回は2月4日の12時頃に更新の予定です。




この作品を面白い、もっと続きが読みたいという方がおられましたら、最新話にある評価をしていただければ、非常に励みとなります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ