コレクター少女とキングフィギュア
彼女の話をしよう。
コレクション癖があって、特にご当地フィギュアを集めるのが好きで、旅行好き。
これは、そんな彼女の物語。
・
長期休暇では、自分は大体実家に帰る。
姉は実家に帰らず旅行へ出かけるが、大体の生徒は実家に帰るコトが多い。
……まあ、手紙だけでは伝えきれないコトとかありますし、お土産とかもありますものね。
けれどやっぱり姉のように旅行にいく生徒も少なくは無く、よくお土産を貰う。
今回もまた、アルマがお土産を買ってきてくれたらしい。
「ジョゼ!コレね、現地で売ってたの!アロマなんだって!」
「あら、可愛らしい入れ物ですのね」
「そう!セットで売ってて安くなってて、しかも可愛いからソッコで買っちゃった!」
黒みのある萌葱色の髪を揺らしてきゃいきゃいとはしゃぎながらそう言うのは、同級生であるアルマだ。
彼女は旅行そのものというよりも旅行先で買い物をするのが好きらしく、こうしてよくお土産をくれる。
「どういう効能のアロマなんですの?」
「んーと、本来は媚薬効果って言ってたかな」
「あら、じゃあ体がポカポカするヤツですのね」
「あと効きが良いと頭がちょっとぼんやりするらしいから、寝る前とかにオススメって言ってたよ!」
「成る程、寝る前に使ってみますわ」
異世界である地球的な思考からするとオカシイどころじゃない会話だが、アンノウンワールドではこんなモンだ。
アンノウンワールドの住民は誕生の館によって性欲がほぼ皆無になっている為、媚薬の効きが非常に悪いのである。
……というか、ムラムラするという言葉の意味がよくわからないレベルで性欲が死んでるんですのよねー……。
なので媚薬イコール、体温上昇効果があるヤツ、というイメージでしかない。
扱いがほぼ生姜。
「ところでアルマ、今回はドコに行ったんですの?」
「さあ?適当に選んで買ったチケットで行ったし地名とか気にして無かったからわかんない」
「ソレでよく行けますわね……」
「言語がわかる魔法使ってたから大丈夫!」
そう言ってアルマは良い笑顔で親指を立てた。
姉も昔同じコトを言っていたし、旅行好きは言語通じりゃ無問題という思考が共通しているのかもしれない。
「あ、でも現地のヒトに面白い昔話は聞けたわよ」
「どんなですの?」
「んー……姫と騎士のラブロマンス?」
「詳しく聞かせてくださいな」
「ジョゼって結構恋愛系の話が好きよね!私も好きだから良いけど!」
……言われてみると、確かにそうですわね。
いまいち自覚は無かったが、そう言われると確かに恋愛系の本の方が読む頻度は多い気がする。
いや、そもそも本を読む量が多いだけな気もするが。
……バトルでも推理でも冒険でも恋愛は絡められますものね。
つまり自然と慣れていった結果な気がしてきたが、実際恋愛話だと食いつきが良いのも事実なのでまあ良いとしよう。
この年頃の乙女なら誰だって恋愛話が好きなモノだ。
……自分が恋愛出来たら一番なんですけれど、残念ながらその気配はまったく無いんですのよねー……。
「まずね?当時その場所にあった国の王様と、隣国のお姫様が結婚するコトになったんだって」
「政略結婚ってヤツですわね」
「そうそう、今ではほぼ無いヤツ。でもそのお姫様、自分の国の騎士と恋愛関係にあったらしくて、結婚式当日に騎士が殴りこみ掛けて王様殺してお姫様取り返して無事お姫様と結婚、その後王様が居なくなったその国も纏めて統治するコトになったんだとか」
「……ソレ、ラブロマンスというよりもタチの悪い美人局みたいな話じゃありませんの?」
王様側が悪という背景が無いとラブロマンスと認識出来ない。
そう思っていると、アルマが不思議そうに首を傾げた。
「美人局ってナニ?」
「例えば夫が居る女性とかがわざと他の男性と関係を持って、ソレに対して夫が「ウチの嫁に手ぇ出しおったな」みたいな言いがかりをつけてお金をふんだくるヤツですわ」
「関係?」
「昔は性行為だったそうですけれど……」
「エッ、ヤダ怖い!性行為!?アレって愛し合った相手とじゃないと耐えられないくらい大変だって授業で聞いたよ!?準備しっかりしないと最悪死ぬ病気にも掛かるって!ソレを好きじゃないヒトとって……ヤダヤダ鳥肌立った!」
「昔、昔の話ですのよ!?性行為が一般的に行われていたという暗黒時代の話ですわ!」
「あ、そ、そっか、そうよね!」
怯えたように腕を擦っていたアルマだったが、自分の言葉で安心したように息を吐いた。
現代人の性欲が皆無だからか、性行為とはお互いが相当愛し合っていて、かつ準備がとても大事で、後日のアフターケアも超大事な行為というイメージなのだ。
つまり好きでも無い相手と適当な性行為というのは無差別殺人並みの恐ろしさに感じてしまうのである。
「あとこの場合は性行為では無く、騎士と恋愛関係だったお姫様が他国の王と結婚するという部分がソレにあたりますわね」
「関係って部分よね」
「ええ。で、その結果騎士が殴りこみ掛けて王様殺して国奪うというのがほぼ美人局に一致してますわ」
「ヤダ、ホントだ……。ラブロマンスかと思ってたのに、見方変えたら一瞬で怖い話になっちゃった」
「まあその王様が悪名高いクズだった説があるかもしれませんから、真相は闇の中ですけれど」
「あ、でも闇の中ならその内歴史の授業でやるかもしれない!」
確かに、モイセス歴史教師は闇に葬られた真実の歴史についてを語るコトが多い。
「もしそうなら、授業をしっかりと聞かなくちゃいけませんわね」
「先生のお話って興味深いのが多いから元々しっかり聞いてるけど、尚のコトしっかり聞かなきゃよね!」
「ふふ、歴史の授業が楽しみですわね」
「ええ!」
頷き、アルマはとても可愛らしい笑みを浮かべた。
・
ルームメイトが出掛けているので、とりあえず頼まれていた翻訳を進める。
今回のはゲープハルトや教師からではなく、外部からの依頼である。
どうもゲープハルトから頼まれた本の翻訳を見て、是非とも!となったらしい。
……まあ、好きな絵師が居たらその方にイラスト頼みたい、というようなコトですわよね。
異世界の自分がそう主張するのでそうなのだろう。
そう考えればわからなくもないと思っていると、自室の扉がノックされた。
ソレも慌てているかのように絶え間なくノックされている。
「ハァイ?」
扉の方に視線を向ければ、扉の向こうでノックしているのはアルマだった。
「ジョゼ!ジョゼ!魔物に詳しいジョゼに聞きたいコトがあるんだけど!」
「ハイハイ、カギ開いてますから入りなさいな」
「お邪魔します!」
そう言って中に入ってきたアルマは、手に乗せたフィギュアをこちらに見せた。
「ジョゼ!コレ!」
どこかの王様を模しているように見えるそのフィギュアは、カタリと音を立ててしゃがみ込んだ。
「あ、危なっ……コラ少女!いきなり動かすな!こんな高さから落ちたらどうしてくれる!」
「ソレはごめんなさい!でもフィギュアが動いたなんて初めてなんだもん!」
「動いたのは俺の魂がコレに入っているからだと説明しただろうが!」
「だって信じて良いのかわかんないんだから仕方ないじゃない!こういう時はジョゼに頼るのが一番だし!」
「複雑な気分ですわー」
頼られるのは良いが、こうも困った時のジョゼフィーヌ扱いをされるとこちらが困る。
自分は未来の青い猫型ロボットでは無いのに、何故こうも頼りにされているのだろうか。
……本能的に察して手助けをするコトは多いですけれど、そうも頼られるようになる程のコトをした覚えはありませんのよね。
頻度が多かったのが悪かったのだろうか。
さておき、今気にするべきはアルマの手の上から落ちないようにと指にしがみ付いているフィギュアだろう。
視た結果どうやら魔物化しているようだが、一体ナニがどうしてそうなったのやら。
「ええと、とりあえず座りなさいな」
「うん」
アルマは素直に座り、手の上の王様フィギュアをテーブルへと置いた。
「ふぅ……」
手の平サイズのフィギュアからすると高所、そして不安定でもあった手の上から安定しているテーブルの上に置かれた王様フィギュアは、安堵したように溜め息を吐いていた。
「で、どういう騒ぎですの?」
「このフィギュア、前にジョゼに渡したアロマ買った時に自分用で買ったフィギュアなんだけど、今日急に動いたの!」
「成る程」
まあソレは無機物系魔物にはよくあるコトだ。
そう思いつつ、今度は王様フィギュアの方へと質問する。
「ちなみにそちらの言い分は?」
「俺にもわからん。死んだハズだが、気付けばこんなちんちくりんな姿で彼女の部屋に飾られていた」
「視た感じ魔物化しているようですけれど、その自覚は?」
「ああ、本能的なモノなのか、その自覚はあるな。どうやらこのフィギュアという無機物に変質したというよりは、ゴーストになった後に魂がこのフィギュアに入り込んで定着してしまったような感覚だ」
「成る程」
極東では生前があるタイプの付喪神逸話もあるっぽいので、そういうタイプなのだろう。
遺品にゴーストが憑依するようなモノなのだろうが、うっかり遺品ではなくフィギュアに入ってしまったらしい。
「でもどうして私が買ったフィギュアに入っちゃったのかな?ソレから出れない?そのフィギュア買ったの結構遠いトコだったから次また買えるのいつかわかんないし」
「無茶を言うな少女よ。さっきも言ったが俺の魂はこのフィギュアに定着してしまっているんだ」
「……と、いうか」
呟き、王様フィギュアをじっと視つめる。
じっくりじろじろと視れば、元がゴーストならその姿がブレるようにして視えるのがこの目なのだが、視える姿に少々ツッコミたい。
「気になったんですけれど、もしかしてアナタ、生前王様やってたんですの?」
「ん?そうだが……言わなかったか?」
「初耳だよ!?」
「いやそちらの少女には言ったハズだぞ!?」
「私少女じゃなくてアルマって名前だもん!」
「そうか悪かったなアルマ!」
素直か。
「とりあえずそのやり取りはスルーさせてもらって話戻しますけれど、チラ視したアナタの姿がそのフィギュアと外見がちょいちょい被ってるんですのよね」
「?」
「?」
「えー……と、アルマ。このフィギュアって現地の現王様をモデルにしたヤツじゃありませんわよね?」
「うん、こないだ話したラブロマ美人局で殺された王様モデル」
「ラブロマつつも……ナンだ?」
よくわからないとでも言いたげに王様フィギュアが首を傾げた。
ナンだか略し方が凄くて王様フィギュアでなくとも一瞬混乱する呼び方だ。
でも意味はわかるからツッコまないでおこう。
「んでお聞きしたいんですけれど、もしかしてアナタ、政略結婚による結婚式の最中に死んでたりしません?」
「何故わかった」
やはりそうか。
「ゴーストとか本魔が意識的に憑依しようとするなら無関係でも憑依可能なんですけれど、アナタのように無意識の内に入り、しかも定着してしまうというパターンの場合は大体本魔と関係があるモノ、というコトが多いんですの」
「……どゆコト?」
「普通は遺品に憑依するコトが多いんですけれど、遺影とか思い入れのあった木とか、その方を模した像とかに憑依するコトもありますわ。で、そのフィギュアは政略結婚式の最中乗り込んできた騎士にサックリされた王様を模したモノですの」
「……つまりナンだ?コレは俺を模したフィギュアで、その結果彷徨っていた俺という魂が入り込んだと?」
「そういうコトになりますわね」
前例はそれなりにある事象なので、普通にあり得る。
考えが詰まったかのように頭を掻いていた王様フィギュアだったが、すぐに諦めたかのように溜め息を吐いた。
「……いや、ああ、わかってる。少女の今の仮定話が否定出来ん。俺自身は自分の現状がいまいちわかっていないが、魔物化したからか本能的な部分が鋭くなっているのはわかるからな。否定する気が起きんというコトは、ソレが正解だというコトだろう」
「つまりどうすれば良いの?」
アルマが首を傾げた。
「えーと、彼はですね」
「あ、いや、ちゃんと意味はわかったよ?大丈夫!ただそうじゃなくて、フィギュアとして定着しちゃってるワケだよね?って。私のフィギュアだから手放したく無いんだけど、王様本魔はどうなのかなーって思ったの」
「ああ、そういう」
確かにただのフィギュアならともかく、意思のあるフィギュアが相手だとその辺りを考えなくてはならない。
「……言っておくが俺は魔物になったばかりだからな。この状態で単独行動は無理だ」
「でしょうね」
猫系の魔物辺りに齧られて二度目のお陀仏が目に見える。
「だからもし良ければ少女……ではなく、アルマか。アルマの世話になりたいのだが、構わないだろうか」
「モッチロン!」
最初の動揺はナンだったのかと言いたくなるくらいの勢いで、アルマは王様フィギュアを抱きしめた。
「な、ナニをする!?」
「だって買ったばっかりのフィギュアを手放したくなかったんだもん!ソレが本人の魂入ってて動くんでしょ!?出来たら私のトコに残ってくれないかなー、またフィギュア棚のトコに入ってくれたりしないかなーって思ってたから、嬉しい!」
「言っておくがフィギュア棚に入る気は無いぞ!?」
「わかった!棚の上に王様スペース作るね!」
「……ソレなら、まあ」
良いのか。
思わず脳内でツッコんでしまったが、まあ本魔が良いなら良いのだろう。
「というかアルマ、あっさりと警戒無くしましたわね」
「だってジョゼが平気そうにしてたもの。特に注意っぽいコトも言わなかったから大丈夫かなーって」
その凄まじい信頼を自分は一体どのタイミングで稼いだのだろうか。
・
コレはその後の話になるが、王様フィギュアはいつの間にかアルマのパートナーになっていた。
だがまあめちゃくちゃ仲良さそうに行動を共にしていたので、わからなくはない。
「そういえばキングフィギュアってラブロマ美人局で仕留められたんですのよね」
ちなみに王様フィギュアは前例が無いからと新種として登録されたのだが、フランカ魔物教師に頼みに行くアルマに付き添わなかったからか、意思の疎通ミスで王様フィギュアのハズがキングフィギュアと登録された。
まあ田中が田仲と書かれる程度のミスだし意味も変化していないので良いだろう、というコトでそのままキングフィギュアと呼ぶようになったが。
「……前から思っていたんだが、そのラブロマ美人局とはナンだ?」
「お姫様と騎士視点ならラブロマンス、キングフィギュア……というか王様視点だと美人局よねってジョゼと話してたからそうなったの」
「どういう評価だ」
アルマの言葉に、キングフィギュアは呆れたように溜め息を吐いた。
「……まあ、事実だがな」
「お姫様と結婚出来なかったの、残念だったりする?」
「ナンだその質問は」
「だってキングフィギュアのパートナーは私だもん!気になるじゃない!」
そう言って、アルマは拗ねたように頬を膨らませた。
「今はアルマが俺のパートナーなのだから気にするようなコトでもないだろう。大体アレは国を一つにする為の政略結婚だ。……最終的に一つにはなったが」
「そーうーだーけーどー!」
「あががががが」
キングフィギュアのブラックな言葉にも動じず、アルマは指でキングフィギュアの頭をグラングラン揺らした。
もっともソッコで叩き落されていたが。
「止めんかアルマ!うっかり首がもげたらどうする!」
「もげないもん!」
「サイズの差を考えろ!」
「ハイハイ、話を戻しなさいな」
呆れながらパンパンと手を叩き、二人の会話を軌道修正する。
「キングフィギュア、アルマが言っているのは政略結婚云々部分ではありませんわ。政略結婚の相手とはいえ、そのお姫様にトキめいたりとかしたんですの?ってコトですわよ」
「そう!ソレ!」
「ああ、そういう意味か……」
キングフィギュアは納得したように頷いた。
「……だが、正直言ってトキめくもナニも無かったぞ。俺としては相手に好きな相手が居るという情報掴んでたから、そんな相手に無理強いしたくも無かったしな。だから相手に息子が生まれたら、その息子を俺の養子にさせてもらって……とか考えていたんだがな」
「じゃあナンで結婚に?」
「………………」
無言の後、キングフィギュアは酷く引き攣った、フィギュアらしくない獰猛な笑みを浮かべて言う。
「お節介な使用人共が、いい歳して独り身な俺を心配したらしくてなあ……!」
「あらら」
「ドンマイですわ」
「同情される方がメンタルに来るから止めんか!」
確かにそういう問題に対して同情されるというのは心に突き刺さるモノだろう。
異世界の自分がそうだそうだと主張しているような気がするので多分そう。
……異世界のわたくし、結婚適齢期越えてたんでしょうか。
「まあとにかく、政略結婚当日に騎士が部下とか友人とかと殴りこみ掛けてきて、結婚式の最中に武装するのはというコトで丸腰だった俺はサックリ死亡」
「何度聞いても悲惨ですわね」
「放っとけ。……ただまあ、正直キチンと話してもらえればこちらも譲歩出来ただろうから、殺さなくても良いんじゃないかとは思ったが」
「そりゃそうよね。私はそのお陰でキングフィギュアに出会えたから良いけど!」
「アルマは一番最初に悲鳴を上げてジョゼフィーヌのトコロに逃げ込んだのを覚えているか?」
「モチロン!」
「……そうか……」
ナンとも言えないモヤっとした雰囲気を纏ったキングフィギュアに、ドンマイの気持ちを込めて指で背中にポンと触れた。
キングフィギュアはテーブルに座ったまま、疲れたようにハァと溜め息を吐く。
「……確かに、俺もアルマとパートナーになれたのは良いコトだとは思っている。生前は政略結婚か養子かの二択しかなかったしな。
一生独り身だと思っていたからこそ、こうして誰かと共に生きれる……いや、死んではいるが。とにかく、アルマのパートナーとして一緒に居られるのはとても喜ばしいとも」
「えー?ヤダ照れちゃう!」
「だが、我ながら不思議だ」
「ナニが?」
「俺がこうしてゴーストとして存在しているコトだ。いや、フィギュアに魂が定着云々以前に、ゴーストになるにはまずソレだけの後悔とかが必要だろう?
だが俺は死ぬ間際に姫と騎士の抱き合いシーンを見ても、幸せなら良かったと思ったんだ。……いや、正直殺さなくても良くないかとも思ったが」
「そう言われると不思議かもしれないけど……魔物の出生って結構不思議なコト多いし、気にしても仕方ないわよ?警備員さんのパートナーが赤ん坊な宇宙だったりもするんだし」
「アレは本当に不思議だ……アルマのパートナーになってからは新鮮続きが凄まじいな」
……ナンだかほのぼの話してますけれど。
キングフィギュアの生前の後悔とは、独り身ゆえの寂しさではないだろうか。
死ぬ間際に見た姫と騎士と愛し合う光景により、愛する相手が居るというコトに強い羨ましさを感じたのではないだろうか、と自分は思う。
……ま、仮定ですけれどね。
だが先程の話の時、キングフィギュアは一瞬寂しそうな、けれど直後にアルマが愛しくて仕方が無いと言うような気配を纏っていた。
無機物系は視えにくいが、常に様々なモノを視ている目だからこそ、ナンとなくそうではないかと思ってしまう。
もっともコレは仮定でしかないし、キングフィギュアにアルマというパートナーが既に居る以上は過去の話でしかないのだが。
アルマ
キングフィギュアがパートナーになった後も旅行にいくしフィギュア系のお土産も買う。
ただ最近新しくフィギュアを買おうとしたり他のフィギュアの手入れをする度キングフィギュアにモノ言いたげな視線を送られるのが悩み。
キングフィギュア
ゴーストになった理由は本編最後にジョゼフィーヌが考えていた内容が正解。
現在は旅行先にも連れて行ってもらえるくらい行動を共にしているが、他のフィギュアを見ているアルマを見るとつい浮気を疑う視線を送ってしまう。