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ヒトと魔物のキューピッド  作者:
六年生
169/300

命令王子とウィスパーゴースト



 彼の話をしよう。

 この国の第二王子で、弟と同級生で、発言力が強い。

 これは、そんな彼の物語。





 自室で、やって来た客にお茶を出して頭を抱える。



「……あの、大丈夫ですか?」


「持病の頭痛だから気にするようなコトじゃありませんわ、一応」


「成る程持病」



 持病というか単純に頭が痛いコトがあると発生する頭痛なだけだが。

 誰でも持っている持病とも言えるのであながち間違いでもないだろう。



「……ソレで、ええと、ニーノ様?」


「いえ」



 背筋をピンと伸ばし、優雅な所作で紅茶を飲んでいる彼は薄く微笑む。



「僕はアナタに相談したいコトがあって来ただけですから。

ただの後輩……もしくは、アナタの弟のルームメイトな後輩、として接していただければなによりです。ええ、つまりは普通に呼び捨てで」


「んなコト言われましても、次期国王になるのがほぼ確定してるこの国の王子相手に呼び捨てなんて……」



 そう、彼はこの国の第二王子だ。

 兵士か騎士を希望している第一王子を呼び捨てにしていたりはするものの、次期国王がほぼ確定な相手を呼び捨てにするのは流石にアレだと思う。


 ……いえまあ、第一王子も第一王女も呼び捨てにしてるワケですけれどね。



「どうか、気にせず。呼び捨てで」


「んん……」


「…………ふ」



 どうにも頷けず渋い顔をしていると、思わずというように吹き出された。



「ふは、ハハハ!ああ、いや、すみません、つい笑ってしまいました」


「……そんなに変な顔してましたの?わたくし」


「ふふふ、いえ、言う程ではありませんよ。ただオーレリアンにそっくりな反応なのが嬉しくて、つい」



 そう言って笑う彼は、先程までの王子らしい凛とした姿とは違い、年相応の顔に見える。



「……ふぅ、すみませんでした。僕の言葉に従わなかったのが嬉しくて、相談を出来るであろう相手だったのもまた嬉しかったのですよ。

「相談相手なら姉様が良いと思うぞ」と言ってくれたオーレリアンの言葉は本当でした」


「えーと……どういう」


「まず、僕のコトはニーノとお呼びください。兄の信用を得ていて、姉の信頼を得ているアナタなのです。そして僕はアナタの弟を信頼しているからこそ、ここへ来ている」



 ホントにどういうこっちゃ。

 そう思わざるを得ないが、彼の顔がとても真面目な為、仕方がないと溜め息を吐く。



「ええ、わかりましたわ。わたくしがロザリーを呼び捨てにしているのと同様、オーレリアンもアナタを呼び捨てにしているようですしね。

弟が呼び捨てにしている相手を姉が様付けしているのはオカシイですし、了解するコトにしますわ、ニーノ」


「ありがとうございます」



 そう言ってニーノはペコリと頭を下げ、その渋い緑色の髪を揺らした。



「それでは相談をさせていただきたいのですが」


「あー、ハイハイ、正直面倒事とか勘弁なのでイヤですけれど、オーレリアンがわたくしを紹介したとなると邪険にも出来ませんものね。ええ、どうぞ」


「ふふ、本当に最初は拒絶をするのですね。天使の特徴の通りで、安心します」



 ニーノの表情は本当に心の底から嬉しそうな、安堵したような表情だ。

 一体どういう意味だろう。



「まず僕は、発言力が強いのです」


「……はあ、まあ、でしょうね」


「いえ立場的なモノでは無く」


「?」


「どうやら言霊の力が他より強いようで、特に人間に対して強い影響力を有しているようなのです」


「…………ふむ」



 コレはただの相談では無く、真剣な相談のようだ。

 まあ第二王子であるニーノがわざわざ出向いてくる辺り、その時点で深刻さが伺える気もするが。



「例えば先程僕が言った「呼び捨てで」という言葉。ソレは僕からの願いだからなのか、言霊が反応するのです。ですので影響が及ぶ場合、そう言われた瞬間に普通は頷いて肯定するのですよ」


「……つまり、呼び捨てはちょっとと断ったわたくしは影響を受けていない、と?」


「元々生粋の人間への効きが強いようですので、混血には微妙なんです。

ソレでも意に沿うようにと行動しがちだというコトは経験上既に把握していますので、恐らく天使としての特徴かと」



 弟と同級生というコトはまだ十一歳だろうに、随分と冷静に色々と把握しているらしい。

 まあ人間への影響力が強い言霊を有しているとなると、そうならざるを得ないのだろうが。


 ……万が一相手に「死ね」と言ってしまえば、相手が本当に自殺しかねない影響力、というコトですものね。



「…………まあ、そう言われると納得ですわ。天使という種族は神が自分達用の部下として作成した種族。人間へのメッセンジャーのような存在ですものね」



 つまり上司が神で固定されているのだ。

 だからこそ、人間であるニーノの言霊が通用しない。


 ……次期国王である第二王子という肩書きもあるからこそ、生粋の人間に効果が高いのかもしれませんわね。


 だが自分は天使の混血であり、神への絶対的な服従心を有している。

 つまり上司である神には絶対服従だが、人間相手には特に従う理由も義務も存在していないのだ。


 ……ただちょっと断れないから、嫌々請け負うコトも多いんですけれどね。



「天使は人間を主とは、自分の上司とは認識していない。

人間や他の混血の場合は上の位置に存在しているニーノの言葉に従わなくてはと思うからこそその言霊の影響を受けるが、天使の場合はソレ以上の高位的存在である神に仕えているからこそ、影響を受けない……ってトコでしょうか」


「恐らくは」



 ニーノは真面目な表情でコクリと静かに頷いた。



「もっとも一応、他にも僕の言霊の影響を受けない存在は居るのです。

居るというか、殆どが僕の立場を気にしないメンタルをしていて、特に僕の話を聞いていない、という感じですが……」


「ニーノの言葉を聞き取る、ってのも条件なのでしょうね。話半分に聞いていれば、その効果も半減する、というコトだと思いますわ」


「ハイ、僕もそう思います。この学園の生徒はそういう性格の存在が多いからか結構普通の会話が可能で、去年のルームメイトもまともに会話が可能だったので助かりました」


「入学前はまともな会話が無かったんですの?」


「立場的に自分より上の存在が中々居ませんでしたから。殆どが使用人だったりするので、基本的にイエスマンなのですよ。そして僕の言霊もイエスマンを作るようなモノなので」


「成る程。全部を肯定するだけじゃ、水飲み鳥相手に話してるのと変わりませんものね」


「水飲み鳥?」


鹿威(ししおど)しのような……ええと、要するにおもちゃですわ」


「説明が難しいのですね。後で自分で調べてみるコトにします」


「察しが良くて助かりますの」



 どう説明したら良いかわからなかったので本当に助かる。

 というか泰西人からしたら鹿威しも普通に未知なので、説明には向いていないワードだった。


 ……わたくし、あんま説明上手じゃないのかもしれませんわねー……。


 説明というか、例えがマイナーだったりマニアックだったりしている気がする。

 出来れば気のせいであって欲しい。



「ともかく、この学園の関係者は比較的大丈夫なのです。一部常識的な生粋の人間はとても影響を受けてしまいますが、筆談すればどうにかなりますし」


「ですわね」



 口にした言葉が実現してしまうプリヘーリヤも、スマイルクラウンによりその言霊能力を封じてもらうまでは殆ど筆談での会話だったワケだし。



「ただ、問題は将来です。兄は騎士か兵士になる夢があり、姉は正直ナニを考えているのか不明ですが少なくとも王位を継ぐ気は無いらしい」


「まあ、ロザリーは上に立たせるの心配なのでソレで正解だと思いますわ」


「ソレは恐らく姉も思っているでしょう。僕もそう思いますし」



 やはり実の弟から見てもロザリーは心配になるのか。

 ロザリーはアレで、ちょっと自分ワールドが強くて口調が独特なだけの比較的まともな子ではあるのだが、どうにもインパクトが強いのがどうしようもない。


 ……グルームドールがパートナーになってから、インパクト増しましたしね。



「なので次期王になるのは僕だと思うのです。言霊の能力としても上に立つのには丁度良い力……」


「……と、思ってはいるけれど懸念があるから相談をしに来たんですのよね?」


「その通りです」



 ニーノは深く頷いた。



「確かにこの言霊能力は優れていますが、生粋の人間には効き過ぎるのです。国王という立場になれば今よりも効力が増してしまう可能性もあり、その上うっかり僕が失言でもしてしまえば」


「ソッコで死体の山が出来上がりかねない、と」


「その通りです。僕が「お腹空いた」と言っただけで、僕に渡す食べ物を有していなかったら自分の身を捧げるヒトが出かねない。ソレが僕は怖いのです」


「焚火の中に身投げしたウサギみたいですけれど……シャレになんないのがまた恐怖ですわね」


「特に、そんな能力を王が有するのが僕は恐ろしい。他のヒトは王の器だと言いますが、コレはすなわち一歩間違えればその瞬間に傀儡の国が誕生しかねないというコトでもありますから」


「まあ、確かに。発言力が強いはイコールでイエスマンを生み出すモノであり、その発言力を王が所有していたら大変ですものね。

絶対的な忠誠心の下、狂気的なまでに盲目な傀儡が一丁上がりになっちゃいますわ」


「僕はソレがイヤなのです」



 紅茶で喉を潤したニーノは、改めて背筋を伸ばした。



「だから僕はアナタに、ジョゼフィーヌに相談しに来たのです。

僕と対等に会話が出来るであろうアナタに。兄や姉と交流があり、王族だからという壁は無いだろうアナタに。僕が求めている知恵を有しているだろうアナタに、答えを教えてもらおうと思って」


「無茶ぶりしますわねえ」



 とんでもない相談過ぎて、飲む紅茶の味がしない。

 まあ既に充分香りを堪能したから別に良いが。



「……とりあえず、アナタを発信側としますわ。そしてわたくしのような、聞く側が受信側」


「ハイ」


「現状は受信側次第で効果範囲が変化している。だから効果にムラがある。けれどアナタという発信側は効果が増加するコトはあれど言霊の力が廃れたりはしていない」


「ハイ」


「つまり現状のままでは将来的に国民達の前に立つのは難しい」


「受信側が全てジョゼフィーヌのようであれば普通に僕の言葉を聞くコトが可能ですが、受信側にムラがありますからね。言霊の効果が異様に発揮されてしまう方も居れば、まったく言霊が通用しない相手も居るコトでしょう」


「そう。ただしソレはつまり、受信側次第だからこそそういう結果になっているというコトですわ」


「!」



 自分の能力を冷静に理解しどうにかしようと考えるだけの頭の良さがあるからか、ニーノはこちらの言いたいコトをソッコで察したらしい。



「発信側である僕の方を調整すれば良い、というコトですね」


「ただしソレは期待薄ですわ。喋らないようにすれば能力は落ちるでしょうが、王になるなら喉が潰れていない限りは喋る必要がありますもの」


「むう……」


「特にアナタの場合、恐らくカリスマ性があるのも問題ですわね。立場や気品、立ち居振る舞い。ソレらが目を引くからこそヒトはアナタの言葉をキチンと聞こうとし、言霊の能力をより強く受ける」


「ソレは正直察していました」


「でしょうね。そしてソレをどうにかしようとすれば、マジかよと思うような恰好や言動をしてカリスマ性を無くすのが手っ取り早いのですが」


「国民を率いる王は、民の見本であるべきです。国民達を支配しないようにという意図があったとしてもそんな存在が国を率いるというのは僕自身許せませんし、民も許しはしないでしょう」


「そーなんですのよねー」



 立場があるから問題だ。



「ただその場合、一応手が無いワケでもありませんわ」


「というと?」


「ゴールドセイレーン、知ってます?」


「時々中等部の屋上でライブしてますから知っていますよ。七転び八起き感が強い曲が多いので好きです」



 今度本魔に伝えておこう。

 第二王子直々のコメントだし。



「彼女はそのままの歌声だと、聞いたヒトを黄金に変えてしまうという特性がありますわ。しかしパートナーであるトピアスはほぼ機械な混血。

なのでトピアスを介した……というかまあ言っちゃうと、マイクなどの機材を介すコトでその音波を揺らがせてセーフ状態にしてるんですの」


「つまり僕の場合も、言霊能力を打ち消すコトが出来るような魔道具などを身に着けるのが良い、というコトでしょうか」


「わたくしとしてはそのくらいしか浮かびませんわ」



 言霊が協力過ぎると何度か使用したら壊れる可能性があるが、王族なら大丈夫だろう。

 主に金銭的な意味で。



「となると、常に身に着けられるモノが良いでしょうね。そうすれば会話がスムーズになりますし」


「ですわね。ああ、ただ耳が良すぎたりすると機材を介していない素の声も聞き取れるかもしれませんわ。他にも魔道具の効果が無いとかの可能性もありますの」


「……ここの生徒のように僕に感心をほぼ抱いていないのであればソレでも問題はありませんが、そうでない場合は実際にあり得そうですね」


「ソコ考えると、一応受信側に細工出来るようなパートナーが居ると安心ですわね」


「具体的には?」


「具体的ってのは難しいですわ。ただ言霊の効果を受けているかどうかはわかりやすいと思うので、特定して細工するというのは難しくはないかと。

先に国民にその言霊能力を周知させて、挨拶の時に効果受けてるかどうかを質問する、というのをテンプレ化しときゃ文句も出ないでしょうし」


「確かに、先に通達しておくのは良いですね。最初の挨拶時にソレを確認するコトで安全確保と特定も出来る」


「となると……オススメは聴覚に干渉可能なタイプでしょうか。ノイズ発生する系も良いかも……いえ、ノイズだと聞こえませんわね。

いっそ相手の耳元でニーノと同じ言葉を発してくれるような魔物が居れば、そっちの声と混ざるし距離的にも魔物の方の言葉に集中するから言霊の影響を受けなくなる可能性も」


「そんな魔物に心当たりは」


「沢山居ますけれど、実際会って交渉出来るかどうかになると数は減りますわね」



 だが居ないワケではないので、とりあえず魔物の種族名をメモに書いて渡す。

 あとは自分で図鑑調べるなりして好きなのを選ぶだろう。


 ……思ったより本気で相談乗っちゃいましたわねー。


 普段から本気で相談に乗ってはいるものの、弟がルームメイト、つまり世話になっていると考えるとどうしても熱が入ってしまった。

 弟のパートナーがアシッドマグマであるコトを考えると、姉としては弟とルームメイトになった上に仲良くしてくれてありがとう、と出来るだけお礼をしたくなってしまうせいだろう。





 コレはその後の話になるが、ニーノは先日自分がオススメした中にあったウィスパーゴーストをパートナーにしたらしい。

 ウィスパーゴーストというのはそのまま、ひたすら誰かに囁くというタイプのゴーストだ。


 ……ウィスパーゴーストの場合、()える目がないと見えないタイプのゴーストですけれど。


 言霊力が強いなら()えるかもしれないと思っていたが、どうやらやはりニーノは()える系だったらしい。



「調べたトコロ、他の誰かの声を聞いている時にウィスパーゴーストが囁くと、その囁きはノイズのように聞こえるとありました。

つまり僕の言葉を聞いている時に彼女に囁いてもらえば微妙にノイズが掛かり、ノイズに意識が向くからこそ僕の言霊に影響を受けるコトは無い、と思ったのです」



 ニーノはわざわざ自分の弟であるオーレリアンと共に、中等部の談話室まで来てそう伝えてくれた。

 ちなみに本日の談話室には他人に興味が無い狂人だらけだったので、第二王子と会話しているこちらに視線が集まったりはしない。

 狂人万歳。



「ちなみにウィスパーゴーストとしては?」


「……私は」



 ニーノの肩に掴まるようにして取り憑いている彼女は、囁くような声で言う。



「私は死んでから、ずっと……ずっと、同じ場所に縛られていました……」



 ウィスパーゴーストの殆どは死んだ場所に縛られるコトが多いので、不思議ではない。

 その場に縛られているからこそ、ウィスパーゴーストは助けてくれと必死に囁くのだから。



「ですから……アソコから解放してくれたニーノには、恩しかありません……」



 そう言って、ふ、とウィスパーゴーストは微笑む。



「囁くしか出来ない……私を、ニーノは求めてくださいました……。囁くコトであれば……複数人に……同時に囁くコトも、可能ですから……ええ」



 ウィスパーゴーストは頬を緩めながら、ニーノの肩に顔をすり寄せた。



「……お任せください……」


「ハイ、頼もしく思っていますよ」



 ニーノはニーノで、そんなウィスパーゴーストにニコニコしながら頭を撫でる。

 もっとも()えるだけであって触れるタイプでは無いからか、ニーノの手はウィスパーゴーストの頭部をすり抜けていたが。



「……既にナンか、随分と仲良い感じですわね。相談受けたのつい先日で、出会ったのその後ですわよね?仲良くなるの早過ぎませんこと?」



 王子とはいえニーノのコミュ力高くないかとオーレリアンに耳打ちすると、アシッドマグマが入っているツボを抱きかかえているオーレリアンは、仕方がないとでも言うように苦笑した。



「どうやら、ウィスパーゴーストはニーノの好みだったらしくてな。

そして彼女は彼女でニーノを好ましくというか、まあその場に縛られていたのを解放してくれたのが凄まじく好印象だったらしい」


「解放されても、取り憑いてないとだから縛られてるの一緒なのにねー。ね、オーレリアン」


「本魔としてはその場所から離れられれば良いのだろう」



 そう言ってオーレリアンはアシッドマグマをよしよしと撫でた。

 こちらは酸性とはいえオーレリアン自身の特性、そして物理的に存在しているというコトもあり、普通に撫でている。


 ……普通とは?ってなる光景ですわねー、この光景。



「ま、ヒトに取り憑いてりゃそのヒトの移動に合わせて移動も可能ですしね。同じ場所に縛られるよりかは風景の変化がある分、そしてニーノとの会話がある分、メンタル的に良いのでしょう」


「あと本魔曰く、囁くしか出来ないゴーストである自分の、その囁くという特性目当てで自分を選んでくれたのも嬉しかったらしい」


「成る程」



 確かにウィスパーゴーストは囁くしか出来ないゴーストであり、自己肯定感が薄いという特徴がある。

 だからこそ、自分の唯一の特徴とも言える箇所目当てで自分を頼りにしてくれたのが嬉しかったのだろう。

 声を掛けたウィスパーゴーストはニーノの好みだったようだしで、良いコトだ。




ニーノ

上に立ちヒトを従える能力に特化し過ぎている時期国王な第二王子。

正直普通に上司としてあるならば有能なのだが、国王というレベルの立場に居ると影響力が強過ぎてやばいという懸念があった。


ウィスパーゴースト

ほぼ地縛霊状態で周辺のヒトに助けてくれと囁いたり、取り憑いては囁いたりする囁き系のゴースト。

ニーノは自分の囁きを必要としてくれたし、遥か昔に骨と化した己の亡骸を供養してくれたので死ぬまで憑いて協力するつもり。


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