片腕少年と夕焼けカモメ
彼の話をしよう。
嵐に遭い、片腕を無くし、助けてくれた恩魔を想い続けている。
これは、そんな彼の物語。
・
臨海学習の初日は溺れ、翌日はジョアンナの付き添いをしたので、三日目の今日はのんびりと浜辺を散歩するつもりだ。
そう決め、授業が終わってから浜辺を歩く。
ジョアンナは溺れこそしたものの海への恐怖感などは特に無いらしく、というかソレ以上にトリートメントモーレイへの愛が強いのか、一人で桟橋へと出かけて行った。
……まあ、良いコトですわよね。
というか入学してから周囲のパートナー成立率が高い気がする。
コレは自分にもパートナーが出来るのでは!?と思いきや出会いすら無い。どういうコトだ。
「……あら?」
この世の理不尽に死んだ目をしながらも、勉強になるからと海や砂浜を視て歩いていたら、岩場に来てしまった。
ヒト気が無いので戻ろうと思ったが、岩場の上に、同級生であるイェルンが立っているのが視えた。
「イェルン」
「ん?ああ、ナンだ、ジョゼフィーヌか」
岩場を登って声を掛けると、青い髪を揺らしながら振り返った。
「えーと……ナニ、してるんですの?」
「……プッ」
考えた上でのこちらの言葉に、イェルンはとても面白そうに吹き出した。
「アッハハ!その顔、ナニしてるかって聞くよりも、大丈夫かって言ってるみたいだな」
……事実そうですけれど、そうも笑わなくて良いと思いますわ!
「もう、ではオブラートや気遣いを無しにして聞きますけれど、イェルンは大丈夫ですの?ここ、海が思いっきり見渡せる位置ですのよ」
イェルンには、片腕が無い。
生まれつき腕の数が少なかったり多かったりする生徒は居るし、後天的に失った生徒もそれなりの数在籍している。
そしてイェルンは、後天的だ。
聞いた話では、イェルンは家族で船に乗った時、嵐によって海に放り出され、その後船にしがみ付いていて無事だった家族により頼まれた兵士達が捜索、発見されたという。
しかし、その際には既に片腕を失っていたという。
「……まさか、自殺する気じゃありませんわよね?」
「するワケないだろ」
ニシシ、とイェルンは子供っぽく笑った。
「まあ、正直腕無くした原因とも言えるから海は苦手だけどさ……夕焼けに照らされた海が見たいなーって」
「ハイ、ダウト」
「流石目が良い……」
ソッコで嘘だと指摘すると、イェルンは笑みのカタチのまま、口の端を引き攣らせた。
「正確にはソレもホントのようですけれど、まだ他に本題がありますのね?」
「ソコまで見抜くのか……」
心臓の脈動、血流の速度、瞳孔の動き、呼吸の乱れ、声の出し方、筋肉の伸び縮み、そして表情の変化を視れば一目瞭然だ。
とはいえホントの本気で隠しているようなら流石に指摘しないが、イェルンの嘘の吐き方からすると、そういう感じでもない。
「……まあ、ホントはさ」
イェルンは岩場に座り、しっかりと話す体勢になったので、こちらも椅子代わりになりそうな岩の上に腰掛ける。
「礼を言いたい相手が居るから、探してたんだ」
「礼?」
「ソ、命の恩魔」
そう言い、イェルンはチラリと自分の無い方の腕を見る。
「僕が昔嵐に遭って、腕無くした状態で丸一日遭難してたってのは話したよな?」
「ええ、聞きましたわ」
遭難期間が丸一日だったのは初耳だが、腕を無くした幼子がそれ以上生き延びれる方がオカシイので、不思議には思わない。
……混血とかの場合だと、ワリと生き延びれるヒトも多そうですけどね。
「ソレなんだけどさ……助けてくれた魔物が居たんだよ」
イェルンは海に視線を向けた。
その目には恐怖と怯え、そして懐かしいナニかを思い出すような、そんな複雑な思いが混ざり合っているのが視える。
「あの時の恩魔……彼女は、腕無くして血を流して、今すぐにでも死ぬか食われるかしそうな僕を岩の上に移動させて、紐で僕の千切れた腕縛って止血して、その後もずっと見守ってくれてて、木の実とか取ってきて食わせてくれて、僕を探してた兵士の船を連れてきてくれたんだ」
「めっちゃくちゃ恩魔ですわね」
「そう、僕はあの一日で彼女に三回以上命を救われたんだ」
移動させてくれたり止血してくれたり、心が折れないように付き添ったり、衰弱死しないようにと木の実まで与え、更には救助まで呼んでくれた、というのは……確かに三回以上は命を救われていると断言出来るだろう。
「僕が救助されるのを見て、その魔物はドコかへ行こうとしたから、僕の残ってた方の腕にあったミサンガを首に掛けさせてもらって、元気になったら絶対にお礼を言うから、って言って……」
ふぅ、とイェルンは胡坐の上に頬杖をつきながら溜め息を吐く。
「海に行くコトも無かったから、それっきり。海に対する恐怖心も強かったから、こういう行事でもないと行こうって思えないし」
「そりゃそうですわよねー……」
海で死に掛けたのであれば、反射的に死への恐怖を思い出し、海そのものを恐れるのは当然だろう。
……まあ、真っ当なヒトなら、という注釈付きますけれど。
アンノウンワールドはその辺あまり気にしない狂人が多いので、そういうのを気に出来るヒトは珍しいマトモなヒトだ。
ちなみに自分は初級レベルの狂人である。常識が備わっているのでほぼ常識人と言って差し支え無いレベルの狂人だと自負している。
「そう考えると、この学園で良かったですわ。他の学園では、流石に臨海学習までするトコ、殆どありませんもの」
「確かに」
イェルンは再び、ニシシ、と笑った。
「まあ、この学園は僕とかジョゼフィーヌみたいな、障害者や魔眼持ち、混血の子を優先的に生徒にしてるしな。入学しないかって話が来たのはありがたかった」
「ああ、偏見の目で見られる可能性高い子が多めですものね。そのお陰でわたくし達は偏見無しで色んなヒトが居るんだなって思えますけど」
そう、誕生の館が存在し、混血の子も多い現在。
それでも国によっては偏見の目で見る者も多いし、迫害されるヒトも居ないワケではない。
……まあ、頼りになる保険医などが居なかったらそうなりますわよねー。
ヴェアリアスレイス学園はその辺がしっかりとしている。
対処に慣れているからこそ、普通に接するコトも可能なワケだ。
更に腕が無かろうが足が無かろうが、人肉食おうが毒物食おうが、ソレに対応した設備もある。
そう考えると、本当に凄い学園だ。
「で、話を戻すけどそんな感じで、僕はここで恩魔を探してたってワケ。ここなら波を近くで見て吐き気を覚えるコトも無いし、空を見渡しやすいしな」
……波を近くで見ると吐き気を覚えるんですのね。
そのトラウマの抱きように、イェルンは本当まともな感性を持っているんだなと感動してしまったが、自分はまだギリセーフな狂人のハズだ。
大丈夫、自分はソコまで狂ってない。
まったく、一切、これっぽちも狂っていないとは言い切れないのが残念だが、アンノウンワールドの常識で生きれば皆そうなるので仕方ないコトだろう、うん。
「あ、そうだ」
ふと思いついたように、イェルンがこちらに顔を向けた。
「ジョゼフィーヌ、確か魔物の授業の成績良かったよな」
「まあ、確かに魔物の授業に関しては結構良い成績を収めてますわ」
しかし異世界知識があるというのに、他の教科は非常に残念なコトに上の下レベルの成績だ。
異世界、かつ知識だけとはいえ思考力などが上がっているハズなのに、同年代に普通に負けるレベル。
異世界の自分は大人のハズなのだが、あまり頭が良く無かったのだろうか。それともこちらの世界の子のレベルが高いのか。
……こちらの生徒のレベルが高いのと、異世界ゆえの常識や知識の差、が正解な気がしますわね。
あとは自分が魔物メインで調べているコトが多いから、というのもありそうだ。
ちなみにキホン的に上の下という成績をキープしているが、体術は中の中レベルである。
ヨゼフ体術教師には悪人以外にも対応出来るようにしろとよく言われるが、こちらは天使の子なので難しい。
天使の子なので対悪人であれば体が勝手に動くのだが。
「それで、ナニか聞きたいんですの?」
「ああ……僕の恩魔の種族を聞きたい」
「具体的な特徴聞かないコトには特定普通に無理ですわよ」
嘘を見抜いたりは出来るが、ソレはあくまで視えるモノからの情報を纏めた結果だ。
幾ら目が良いとはいえ、ヒトの思考や記憶までは読み取れない。
……ソレが出来たら、成績トップになれてますわ。
「正直記憶違いの可能性も高いんだが、ソレでも良いか?」
「無いよりは」
「そうか。ええと、確か……鳥で、夕焼け色だった」
「あー」
……特定しましたわー。
「ソレ、多分夕焼けカモメですわね」
「特定早っ」
「いや、陸地で見かけてその特徴なら流石にもうちょっと情報が必要ですけれど、海辺で鳥なら大分狭まりますもの」
海に居る鳥は陸より少ないので、特定は比較的しやすい。
「夕焼けカモメは、確か夕焼けに染まったかのような夕焼け色で、その羽は船乗り達からするとお守りとして扱われているそうですわ」
「そっか……ソレだけ?」
「ですわね」
「好きな食べ物とかは?」
「夕焼けカモメにも個人差……個魔物差がありますもの」
「そりゃそうだ……」
うーん、とイェルンは唸り、頭を掻く。
「お礼として魔法でナニかをプレゼントしたいなーって思ってたんだけど、どうしよっかな……相手女性だし、花でも良いと思うか?」
「わたくしに聞かれても困りますわ」
「同じ女だろ」
「同じ女でも趣味趣向は違うし、種族まで違ったら色々傾向も違いますもの。本魔を見つけたらナニが欲しいか聞けばよろしいんじゃなくて?」
「んー、ソレもそうだな。そうする」
そう言ってから、イェルンはキリッとした顔で続けた。
「ところで、女って理想のパートナー申し込みのシチュエーションってあるか?」
「だからソレわたくしに聞かないでくださいませんこと?」
俺様系が好きなヒトや草食系が好きなヒトが居るように、シチュエーションの好みもヒトそれぞれだ。
男だって乳か尻か太ももかで結構分かれるだろうに。
……いやまあ、アンノウンワールド基準だと皆性欲死んでるので、そういうの実際あまり分かれませんけれど……。
「……まあ、普通に「好きです」とか「パートナーになってほしい」って言えば良いと思いますわ」
「成る程……ありがとう、参考にする」
「もっともわたくしだったら他の女の理想の告白されたら、わたくし個人では無く、女という存在を見ているだけなのかとちょっと不満になると思いますけれど」
「うっわ信じられないトラップ!やっぱ参考にするの止めた!先に答えておいて後からソレ言うか!?」
「実際に告白する前に教えてあげた辺りは良心的だと思いますわよ?」
「確かに!でも自分で言うな!」
そうケラケラ笑っていると、日が暮れ始めてきた。
青い海が、夕焼け色に染まる。
「……おー……」
さっきまで笑っていたイェルンが、見惚れたようにポカンとした表情になった。
ソレを見て、そして夕焼けが美しい光景を視て、イェルンに聞こえないように少し呟いてから、声を掛ける。
「……夕焼け、好きなんですの?」
「好き、っていうか……助けてくれた恩魔……夕焼けカモメの色がこんな感じだったから。だから、夕焼けは彼女を思いだせるから、好きだ」
「そうなんですのね」
そう話していると、夕焼けの方から、ナニかがやってきた。
「ん?………………エッ!?」
ソレを視認した瞬間、イェルンは驚いたように声を上げる。
「よぅ、お坊ちゃん。大人に比べりゃまだ小さいが、あの頃に比べりゃ随分と健康的に、すくすく育ったみたいだねぇ」
夕焼けの方向からやって来た、少し古いミサンガを首に掛けた夕焼けカモメが笑う。
「約束、期待はしてたけど、まさかホントに守りにくるとはね」
「ど、え、ど……」
どういうコトだと狼狽えるイェルンに、夕焼けカモメがそのすみれ色の目をこちらに向け、笑う。
「さっきの会話が、魔法で届けられたみたいでね……もしかしてアタシが約束したお坊ちゃんかと思って来てみたら、ビンゴだったってぇワケさ」
その言葉に、イェルンからどういうコトだという意思の篭もった強い視線を向けられた。
・
先程のはナンのコトはない、ただの小細工だ。
夕焼けの中を飛ぶ夕焼けカモメを視つけ、その中の一羽に、まるで先程聞いたようなミサンガを身につけた夕焼けカモメが居たので、その夕焼けカモメにこちらの会話が届くようにと魔法を使用しただけだ。
「だって遠くから叫んで来てくれるかわかりませんし、それならいっそのコト、イェルンからの夕焼けカモメへの想いを一部お届けした方が話が早いと思っただけですわ。わたくし悪くありませんの」
「友人として言っておくけどな、ジョゼフィーヌ。リークする内容が一歩間違えばソレ、こっちが心に傷を負う結果になるんだぞ?」
「その辺はちゃんとわかった上でやってるので大丈夫ですわよ」
そう答えると、夕焼けカモメと再会出来た驚きからか、イェルンが疲れたように背を丸めた。
「……お前、まともに見せかけてるけど意外とそうでもないよな」
「失敬な!?わたくしは常識人寄りの狂人ですが、常識はちゃんとありますのよ!?」
「いや自称してるレベルで問題だろ」
常識があるのは事実なのに。
「ハハ」
そう話していると、先程から岩場に留まっていた夕焼けカモメが愉快そうに笑った。
「お坊ちゃんは若くして腕を無くしちまったから、もしかして引っ込み思案な子にでもなってんじゃないかと思ってたが……ちゃんと真っ当に育ったみたいで、嬉しいねえ」
「あー、うん、まあ……グレる理由無かったし、恩魔にお礼言うつもりなのに、その恩魔相手にみっともない姿見せられないし……」
ニヤニヤとした笑みを見せる夕焼けカモメに対し、イェルンは少し気恥ずかしそうにそう答えた。
……成る程、コレが異世界の自分曰く、おねショタと言われるモノですのね……。
「で、何年もアタシを想って夕焼けを見てたと?」
「そう……って、ソコまで掘り下げなくて良いだろ?!」
「違うのかい?」
「ちが、わないけど!違わないけどさあ!」
夕焼けカモメは顔を真っ赤にするイェルンをからかうのが楽しいのか、そんなやり取りをして笑っていた。
「もう……」
「……ところで、お礼ってのはあるのかい?ま、催促してナンだが、アタシは別にソレ目的じゃないからどっちでも良いんだけどねぇ」
そう言う夕焼けカモメに、イェルンは答える。
「ある、と言いたいけど……夕焼けカモメは、花とか好きか?」
「ああ、好きさ。似合わないけどね。それが?」
「いや、それなら良いんだ。俺の一番得意な魔法だしな」
イェルンはそう返し、呪文を唱える。
「赤、青、黄色。他にも色々。花よ降るよに舞い降りろ」
そう唱え終わると同時に、空からブワリと色とりどりな花が振ってきた。
その光景に、夕焼けカモメは驚いたように羽を膨らませる。
「こ、っれは……魔法か」
「そう」
イェルンは岩の上に落ちる前の花を手に取り、夕焼けカモメが身につけているミサンガに挿した。
「……その、お礼がいまいち思いつかなくてさ。で、相手は女性なんだから、花かなーと思って……えっと、数年前、助けてくれてありがとう、夕焼けカモメ」
「そういえばイェルン、魔法の授業ではしょっちゅう花系の魔法の質問してましたわね」
「シーッ!シーッ!」
必死で言うなとジェスチャーされたが、夕焼けカモメ本魔がイェルンの目の前に居るので後の祭りだ。
というか言ったトコロで今更感しかない。
「……ふっ、クク、まったく……アッハハハ!」
ソレを見ていた夕焼けカモメは、もう限界とばかりに大笑いした。
「まったく、アタシはこうやって律儀にも目印になるミサンガを身につけていたワケだが、まさかホントに約束を守りに来るとは思わなかったし……忘れてなかったのも、礼を言われたのも、そして花を贈られたのも予想外だよ!ホント!」
「……じゃ、もう一つ予想外」
「ん?」
大笑いしている夕焼けカモメに視線を近づけ、イェルンは言う。
「僕は命を助けられたあの時から君に惚れてる。どうか、僕のパートナーになってくれないか?」
「……へーぇ」
笑うのを止めた夕焼けカモメは、真面目な顔でイェルンを見た。
「確かにソレも予想外だったが」
そこまで言って、夕焼けカモメはイェルンの肩、腕が無い方の肩へと留まる。
「アンタがこれからも真っ当に育って、そして時々今回みたいに花をプレゼントしてくれるってんなら、アタシもやぶさかじゃあないねぇ」
「ソレって……!」
ニヤリと笑う夕焼けカモメの返答に、イェルンは顔を真っ赤にした。
ソレ以上は言うつもりが無いらしい夕焼けカモメに視線を向けてから、自分は一人と一羽に声を掛ける。
「あのー」
空気を壊して大変申し訳ないが、挙手をした上で自分は言う。
「わたくしは暗視可能なので平気ですけれど、日が完全に暮れる前にここ、下りませんこと?」
イェルンと夕焼けカモメのやり取りの間に夕焼けはすっかり海の向こうへと沈み、夜の暗闇が迫って来ていた。
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コレはその後の話になるが、イェルンと夕焼けカモメは結局、パートナーにはならなかった。
「ホラ、イェルン、さっさと着替えに行くよ。袖通すの手伝ってはやるからさ」
「わかってるって。ありがとな、夕焼けカモメ」
……そう、パートナーにはなってない、んですのよねー……。
一緒に行動しているし、常に一緒だし、腕が無いとやりにくいコトを夕焼けカモメが手伝ったりしているが、パートナーでは無いのである。
どういうコトかといえば、もう少し大人になってからもう一度告白したら受ける、と夕焼けカモメが宣言したのだ。
……まあ、真っ当に育って花とかをプレゼントしてくれるならやぶさかじゃない、って返事でしたものね。
つまり大きくなるまで、その条件をクリア出来るなら、という意味だったのだ。
しかし共に居るのは事実な為、イェルンは満足そうに夕焼けカモメと共に居る。
……ですけれど。
だが、と自分は寮の方へと向かうイェルンと夕焼けカモメを見る。
パートナーという関係は結婚に近く、パートナーが居るかどうかなどは、魔物やヒトを見分けるのと同じように、カンで察するコトも可能だ。
要するに夫婦としての縁、みたいなアレコレらしいが、まあ要するに、彼と彼女ってパートナー関係だよねって感じの感覚があるのだ。
……つまりは、パートナーにも事実婚的なパターンはあるんですのよねー……。
パートナー、つまり相棒と思える程の縁。
例えパートナーとしての申し込みを受けていなくても、彼と彼女はパートナーなんだなと思うコトはある。
まあナニが言いたいのかと言えば、イェルンと夕焼けカモメは、もう既にパートナーにしか見えない、というコトだ。
イェルン
片腕しかないが普通に生きてるし真っ当に育ってる。
今まで片腕だけでも出来ていたコトは多いが、最近は夕焼けカモメに甘えてる。
夕焼けカモメ
助けた子供にミサンガを貰い、大事な思い出として身につけてた。
甘えられてるのをわかった上で可愛がってるお姉さん。