夢遊病少女とコクーンスパイダー
彼女の話をしよう。
夢遊病で、ソレに悩んでいて、変なトコで肝が据わっている。
これは、そんな彼女の物語。
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ゾゾン魔法教師の研究室で復讐女王とお話した帰り、自室までの最短ルートである中庭を歩く。
実際は保健室を経由するのが一番の最短ルートなのだが、ソレをやるとカルラ第一保険医やヨイチ第二保険医にめっちゃ怒られるので選択肢には入っていない。
「……あら?」
歩いている途中、フラフラとした危なっかしい動きをしているサンディーが見えた。
もしやまたかと思いじっと注視して視れば、サンディーは眠っている状態で動いている。
「サンディー」
「…………」
「サンディー!」
「ハッ!?」
声を掛けただけでは反応してくれなかったので、肩を掴んで名前を呼べば驚いたようにサンディーはパチリと目を覚ました。
「む、おや、ここは?」
サンディーは淡い茶髪を揺らしながら不思議そうにキョロキョロと周囲を見渡している。
「あれ、やあ、ジョゼじゃないか。ナニか用かな?」
「用っていうか……アナタまた寝ながら歩いてましたわよ」
「ああ……やはりまたやらかしてしまっていたか」
口の端を引き攣らせてサンディーは苦笑した。
「通りで裸足なワケだ」
「あ、ホントに裸足ですわね」
「ん?気付いていなかったのかい?」
「気付く気付かないというか……アナタ前から夢遊病状態でしたもの。アンセルム生活指導にも夜中に保護するコトが多いから出来るだけ気にするよう言われてましたし」
自分は委員長になった覚えなど無いし、このヴェアリアスレイス学園に委員長という役職は存在しないハズなのだが、何故ほぼ委員長みたいな立ち位置に居るのだろうか。
「だから、フラフラした動きのサンディーを見かけてもしかしてってよく視たら寝てたので……ソレで声を掛けたんですのよ」
「成る程。僕の場合は普通に会話もするタイプの夢遊病らしいから他の友人は僕が靴を履いているかどうかで判断するらしいが、流石はジョゼだな」
サンディーは満足そうに頷いた。
何故ソレに対しサンディーが満足そうに微笑むのだろうとは思うが、まあ自分の目はヒトの心までは読めないのでサンディーの中ではソコに到達するだけの納得するナニかがあるのだろう、多分。
「まあでも、アナタは覚醒しやすいだけ良いですわ。普通の夢遊病だと声を掛けて起こしたりすると錯乱するそうですし……」
「その分今のようにちょっと昼寝しただけで夢遊病状態になるからあまり良いとは言えないがね」
「確かに」
苦笑するサンディーに同意して頷く。
「しかしこの夢遊病はどうにかならないものか……夜中に学園内のドコかで目が覚めると一瞬ドコだここは!?となるから勘弁してほしいんだが」
「わたくしに言われても困りますわ」
ソレはサンディー自身の問題なので、部外者かつ第三者である自分にそんなコトを言われてもどうしようも出来ない。
「幸いとっくに慣れたからすぐに場所を把握して戻れるとはいえ……こうして裸足だから足を洗わなくてはいけないし、生活指導に頻繁に世話になってしまうし……いやまあ怪我とかしないだけまあ良いやとも思うが」
「思うんですの?」
「学園内は安全だからな。夜も警備員の方々がしっかりと学園を守ってくれているから僕がうっかり学園外に出ようとすると止めてくれるし起こしてくれるんだ。彼ら彼女らには本当に頭が上がらない」
「ああ、だから長期休暇から帰ってきた時のお土産、警備員にも渡してるんですのね」
「ジョゼだって渡しているだろう?」
「ソレはまあ、いつもお世話になっていますし、興味深いお話を聞かせてもらったりしてますから」
あと自分の場合は故郷が実家の領地だというコトとお土産を大量購入しても問題ないレベルで懐が潤っているから、という理由がある。
お陰で友人達にもしっかりとお土産を渡せるのでありがたいコトだ。
……実家の領地だから、お土産に良い店もわかりますしね。
そんなコトを考えていると、サンディーはふと遠い目になって溜め息を吐く。
「だが今は良くても、将来がね……」
「あー」
「今はさっき言ったように警備員の方々や生活指導が居るからセーフだが、将来ここを卒業したらと思うと……夜に馬車を走らせたりはほぼしないから事故ったりはしないだろうが、万が一崖から落ちでもしたら……」
「ご実家、崖の近くにあるんですの?」
「いや近くにそういうのは無いし森や山は遠くてあっても草原くらいだから比較的都会だが」
「ああ、うん、まあ、周囲がどうあれ自分でコントロールしているワケではない夢遊病時にナニかやらかして取り返しのつかないコトになったらを恐怖するのは当然ですものね」
「まったくだ。僕が死んで取り返しのつかないコトになる可能性が高くて卒業したくなくなるな」
「残念ながらこの学園に留年制度は無いんですのよねー」
「留年はファンタジーだからね……」
そう、アンノウンワールドに留年制度は無いのでほぼファンタジーという扱いなのである。
「んん……でもサンディーの夢遊病っていつからなんですの?入学前?後?」
「入学前からだよ。うっかり外に出ないようにって戸締りが凄かった。
まあトイレで起きただけの可能性もあるからとベッドに括りつけられたりはしなかったが……現状を考えると、いっそルームメイトに括りつけてもらった方が良いんだろうか」
「睡眠前のルームメイトに過酷な運動課す気ですの?」
ヒト一人をベッドに括りつけるとか普通に重労働では。
「やはり駄目かな」
「駄目でしょう」
「寝る前の運動によりスッキリ快眠!とかの宣伝文句をつけても無理そう?」
「宣伝してどうすんですの」
「うーん、寝起きで頭が回ってないのかも」
いや、サンディーはワリと日常的にそういう感じだ。
流石にソレを正直に言うのは止めておき、とりあえず部屋に戻って足を洗ったらどうだと自室まで付き添った。
・
さて、どうしようか。
サンディーが森で寝ている様子が視えてしまったのでとりあえず迎えに行かなくてはと思い、自分は森へと入った。
そして途中で迷子の生徒が居たので出口までの道へと案内していたのだが、まさかたったソレだけの間にこうなるとは一体誰が想像するのか。
……予知能力持ち系のヒトなら、想像出来るかもしれませんわねー……。
夢遊病が発動して目を逸らしている間にサンディーが移動してしまった、ワケではない。
ぐっすりすやすや眠っていたサンディーは、少し目を離した隙に繭になっていたのだ。
「……コクーンスパイダー、ですわね」
「うん?」
呟くと、こちらに気付いたのかコクーンスパイダーがこちらに振り向いた。
そのサイズは仰向けで測れば……イメージするとクモ嫌いのヒトに酷な気がしたのでうつ伏せにしよう。
目の前に居るコクーンスパイダーは、うつ伏せで頭から下までを測れば成人男性と同じくらいの身長だろうなというサイズだった。
……まあ、平均サイズですわね。
仰向けでイメージしようがうつ伏せでイメージしようが、クモ嫌いからすれば酷でしかない気がしてくる。
まあこの学園の生徒は魔物に慣れているので虫嫌いの子はあまり居ないのだが。
……慣れというか、狂人だからな気もしますわねー……。
「やあ、キミはこの寝ていた小さい子のお友達かい?」
「まあそうですわね」
「そっか。キミもお昼寝?」
「いいえ」
「ふぅん……繭のお布団居る?」
「遠慮しときますわー」
「残念」
ふふ、と微笑みながらコクーンスパイダーはそう言った。
そう、コクーンスパイダーはこういう魔物なのだ。
小さい子を大事にする習性があり、特に眠っている小さい子を見かけたりすると粘着性が無い糸で包み込んで繭にしてしまうという魔物。
……小さい子、というか……自分より小さい生き物全般、という感じですけれどね。
本魔的には小さい子が安全に大きくなれるようにという善意でしかないのだが、前提知識無しでこの光景を見たら人肉を主食とするタイプの魔物かなと思いそうだ。
ちなみにあの繭はとても頑丈であり、取り扱いに慣れている本魔、または刃物でも無いと出るコトが出来なくなったりする。
……最悪、死にますわよね。
酸欠などにはならないが、刃物もコクーンスパイダーも居ない状態だったら中で餓死しかねない。
もっともソレがわかっているからかコクーンスパイダーは絶対に繭を離れようとしないし、万が一天敵などと遭遇したら繭を抱えて逃げたりするそうなので、今のトコロ実害は無いが。
「……ソレにしても、この子はストレスでも溜まっているのかい?」
「そう思いますの?」
「だって繭の中で凄い暴れてるから」
確かに、伸縮性の高い糸で編まれた繭は内側から攻撃でもされているかのようにぐにょんぐにょんと変形している。
コクーンスパイダーはあまりしないとされている繭の固定がされているのは、この動きで極東の昔話のおにぎりのようにすってんころりんしない為だろう。
「……起きたんじゃ、とは思わないんですのね?」
「起きたらもっと違う動きをするし、出せって声を出すだろう?それに繭の中の状態はある程度わかるから、寝てるかどうかはちゃんとわかるんだよ。例え声を出せないような子でも、ね」
「成る程」
ソレは初耳だったので良いコトを聞いた。
図鑑や専門書には特にそういった記述は無かったが、もしやコクーンスパイダーをパートナーにしているヒトからすれば常識なのだろうか。
……そう考えると、野生のコクーンスパイダーってレアですわよね。
コクーンスパイダーが繭にするこの糸はソレはもう質の良い布となる。
実害が無いのとそういった利点もあるので害魔認定をされていないと言えよう。
さておきコクーンスパイダーだが、野生下では無差別に小さい生き物を繭に包んで寝かせるという習性がある。
……改めて考えるとなっかなかの習性ですわー……。
だがパートナーが居る場合はパートナーのみを包むようになる為、他の魔物の安全の為やら糸を確実に確保やらの色々なアレコレがあり、要するにパートナー持ちが多くて野生のコクーンスパイダーは少ないのだ。
まあ野生の魔物がコクーンスパイダーの繭によって安全に眠るという習性を身に着けてしまうと後々コクーンスパイダーが不在の時に天敵の気配に気づかず眠り続けて最悪絶滅、という可能性があるので納得はするが。
……実録系の本を読んでいるとコクーンスパイダーの母性は強いからパートナーとしての相性は良いっぽいですけれどね。
「……ん、あれ?うわっ!?エッ、どこだいここは!?」
そう考えていると、サンディーが目覚めたらしい。
先程までとは確かにまったく違う動きだし、困惑した声色だ。
成る程、起きたかどうかがわかりやすい。
「おや、起きたのかい?おはよう」
「あ、ああ、おはよう……じゃない!どこだここは!というか今の声は誰だ!?」
「うんうん、今出してあげるから大人しくしててくれよ」
「むう……ナンだこの僕の方に非があるかのような言動は……」
確かに。
自分が無言で頷いている間に、サンディーが包まれている繭はコクーンスパイダーの鋭い爪がある脚によって綺麗に裂かれた。
「わ、クモ……と、ジョゼ?」
「ハァーイ」
「はあーい……?」
ヒラヒラと手を振れば、サンディーは不思議そうな表情で手を振り返してくれた。
大きいクモによって繭にされていたというのに呑気過ぎやしないかとは思うが、まあヒトを溶かす液体とかが繭の内部に染み出てたワケでも無いので良いか。
「ええと……コレはどういう状態だい?」
「わたくしはただ森で昼寝なんていう危険な行為をしでかしてるアナタを見かけたので来ただけですわ。先客はそちらのコクーンスパイダーですの」
「私はただ森の中で寝ている小さくて可愛らしい子を見かけたから、大きくなる為にはちゃんと寝ないといけないからねうんうん、と思って安全な繭の中に包み込んだだけだよ」
「ジョゼ、コレは彼の個性?ソレとも生態なのかな?」
ここでツッコミを入れずにさらっと流して質問する辺り、流石アンノウンワールド住民だ。
「生態の方ですわねー」
「具体的には」
「自分より小さい生き物が寝ているのを見ると糸を出して繭で包んで安全な中で寝かせる、という……まあ善意かつ母性の塊みたいな魔物ですわ」
「私はオスだけどね」
「成る程、通りで短時間の睡眠のハズなのにスッキリした目覚めなワケだ。この繭凄いな」
「繭というか素材の糸自体の質が良いんですのよ。だからより一層快眠になったんだと思いますわ」
「ふぅん……」
サンディーは頷きながら、先程まで包まれていた繭に近寄ってソレに触れる。
もにゅんもにゅんとその弾力がありながらも柔らかい繭の感触を楽しんでいたようだが、ふと下に気付いたらしい。
そう、寝ているサンディーが派手に動くせいで繭ごとすってんころりんしないようにという気遣いからの固定用粘着糸だ。
「コレは?」
「ああ、ソレは普通はやらないんだ。でもキミは寝相なのか結構動く子だったから、うっかり目を離した隙に転がって行っちゃうかもしれないと思ってさ。
だから固定させてもらったんだけど……ソレは粘着糸だから触らないようにね?」
「おっと」
粘着糸に手を伸ばしかけていたサンディーはコクーンスパイダーの言葉にさっと手を引っ込めた。
「……いや、しかしコレは……コクーンスパイダー、だったね。ちょっと質問しても良いかな?」
「うん?構わないけど……」
「この繭は何度でも作れるのかい?」
「まあ、そうだね」
「もしかして一緒に居たら僕が寝る度にこうして繭に包んでその場に固定をしてくれたりとか?」
「寝ている小さい子を見たら繭に包んでしまうのは種族的な習性だし、キミの場合は寝ている間もよく動くようだから……うん、そうなるかな」
コクーンスパイダーが確かに頷いたのを見て、サンディーは彼の前に跪きながらキラキラした瞳で言う。
「僕のパートナーになってくれ」
「うん?…………エッ?」
突然のプロポーズに、少しの間を置いて言葉の意味を理解したコクーンスパイダーは困惑に満ちた声を発していた。
・
コレはその後の話になるが、サンディーのプロポーズを受けて無事パートナーになったコクーンスパイダーは、よくサンディーを繭に包むようになった。
否、訂正。
夢遊病に悩まされるコトが無くなったサンディーは安心感からかこれまでの分の安眠を取り戻そうとしてか、よく眠るようになった。
「やあ、ジョゼフィーヌ」
「あら、コクーンスパイダー……というコトは横の繭は」
「うん、サンディーだよ」
「また寝てますの?」
「「起きた時に必ず繭の中という決まった真っ白い空間、そしてコクーンスパイダーの声、の後にコクーンスパイダーの姿を見れるという安定感の幸せが凄い」って」
「あー」
確かに夢遊病なせいで起きる場所が毎回違うし、起こすヒトも毎回違う分起きた瞬間に見る顔は違う顔ばかり。
要するに見慣れた天井、というものが無いというコトだ。
だからこそ起きる度に同じ光景、同じ声、同じ顔というのがサンディーからすれば嬉しくて嬉しくて仕方がないのだろう。
「にしてもまた……凄い変形してますわね」
「アハハ」
別に夢遊病が治ったワケではないサンディーが中で動いているからか、繭がぐにょんぐにょんと変形している。
「サンディーはよく動くからね。だから少し柔らかめにしてあるんだ」
「あ、そういう調整可能なんですのね」
「モチロン。ただ私達はパートナーが出来たらパートナーの寝心地を最優先するから、どれだけ価値があると求められたとしても、どれだけお金を積まれたとしても相手に頼まれた糸を出したりはしないから……うん、この柔らかい糸で作った繭は結構良い値段をつけてもらって嬉しいかな」
「確かにコクーンスパイダーの糸って個体差あるとは聞いてましたけれど……コクーンスパイダーの個体差というよりかは、パートナーの個体差って感じでしたのね」
「うん。ここまで柔らかいのは珍しいのか結構な値段で買い取ってもらえてね。サンディーが起きて裂いた後の繭は破棄するだけだからお金になるのはありがたいよ。サンディーの好きなモノを買ってあげられるし」
「甘やかし過ぎはアウトですのよ?」
「ソコはモチロン、ちゃんと見極めてるよ」
母性強めなので少々心配だったが、そう言うのであれば多分大丈夫だろう。
寝る時の安全を気にして、そしてしっかりと大きくなるようにという精神が共通しているのでしつけはキチンとする性質らしいし。
……大きくなれるようにって食べ物を気にしたりもするそうですし、安心出来そうな保護者、って感じですわね。
「……ん、ん、ふああ……」
そんなコトを考えていれば、繭の中でサンディーが目覚めたのが視えた。
「やあ、おはようサンディー」
「おはよう……でも無いな。昼寝だったし。ところで出してくれるかい?」
「わかっているよ、そう叩かないでくれ」
「叩いては無いさ。ただ軽く押したら思った以上に柔らかくて……本当に柔らか過ぎないかい?コレ」
「キミの寝相を考えるとこの柔らかさが最適なんだよ」
「あ、うん、すまない」
嘘偽りない真実に、サンディーはソッコで謝罪していた。
「まあでも、柔らかいとはいえ私の糸である以上は頑丈だから安心してくれ。外敵が来てもその中なら安全さ」
「ソコは一切心配していないが……ところでまだかな?」
「ふふふ、せっかちだね」
コクーンスパイダーは楽しそうにクスクスと笑う。
「私はキミというか弱く守るべき存在を愛しているんだよ、サンディー。そんな愛おしくて仕方がないという思いに浸ってついつい動作が遅れてしまうんだ。
でも中で下手に動いて万が一手首などを捻ったら大変だから、大人しく私の行動を待っててくれるかい?」
「コクーンスパイダーは中々の口説きレベルだよな……」
サンディーの言葉にうんうんと頷きつつ、起きて最初に見る顔はコクーンスパイダーが良いだろうと手を軽く振ってその場を去る。
コクーンスパイダーもソレを察した……というよりはその立場を他に譲る気は無かったけど言いにくかったから良かった、というような安心した表情で脚を振ってくれた。
……筋肉の動きや血流は生き物である以上雄弁だから、クモだろうがナンだろうがその辺は結構見抜けちゃうんですのよねー……。
さておき、あの甘々な言葉が飛び交う空間からスムーズかつ違和感無く抜け出せて良かった、と軽く伸びをする。
うっかり去り損ねたらコクーンスパイダーによる甘々セリフどころか、サンディーから発される甘々セリフまで聞かされるトコロだった。
部外者は砂糖の流れ弾に被弾しないよう立ち去るに限る。
サンディー
眠ると無意識に移動してしまうコトに悩んでいたが、コクーンスパイダーによる繭で移動を封じるコトで安心して眠れるようになった。
ただし夢遊病は治ったワケではないのだが、本人的にはコレなら寝相が悪いレベルに収まっているから、とポジティブ。
コクーンスパイダー
ちょっと過保護タイプな母性の塊、とよく言われる魔物。
自分よりも小さい生き物が寝ているのを見ると「沢山寝て大きくなれるように安全なベッドを作ろうね」という完全なる善意と愛と親心で対象を繭に包む習性があるが、パートナーが居ればソレはパートナーにのみ向けられる。