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ヒトと魔物のキューピッド  作者:
一年生
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ヤンチャ少女とシャドウマン



 彼女の話をしよう。

 才能の塊で、人当たりが良く、けれどヤンチャな。

 これは、そんな彼女の物語。





 談話室は、他の生徒との交流も多い場だ。

 普通勉強をするなら図書室で集まるのだろうが、この学園の図書室の主の低音は腰が砕ける。

 要するにランヴァルド司書が喋る度に腰が砕けていては勉強にならないので、生徒は勉強会の際、広さも環境も整っている談話室を利用する。



「今日の授業で出た歴史はですね、かつての人類……魔物との混血が限りなく少ない時代の話です。宿題で出されたのはその時代の、魔物との混血で生まれた子に対し、その時代の人類達はどう思ったか。そして魔物との混血の子を作った親はどういう扱いを受けたのか、というモノですね」


「え、ヤダ難しい……もう意味わかんない……」



 今日の歴史の授業がわからなかったと言ったリゼットは、同級生であるミリアンに宿題をやり方を聞いていた。

 紫の髪のミリアンは、優等生だ。

 才能の塊というか、キチンとやれば出来るというタイプ。

 そんなミリアンは、よく授業についてを聞かれるコトが多い。



「うーん……」



 が、今日のはリゼットには難し過ぎたらしい。頭を抱えて難しい顔で唸っている。


 ……まあ、確かに、今日のは中々ハードですものね。


 地球で例えるなら、魔女に対して魔女狩りはどうして行われたのか、というような授業をするようなモノだ。

 しかし、ソレはハードでこそあるが、知っておかなくてはならないコトでもある。

 この学園では混血に対しての偏見が特に少ないが、国によってはそうでも無い。

 混血だからこそヒトと違う部分も多々あり、この学園では教師側も慣れているので対応可能だが、他はそうでも無いのだ。


 ……どうしてアウトだという判定を下されたのかがわかっていれば、敵対せずに済みますものね。


 今はそういう時代でも無いのだが、しかし知っておいて損は無いだろう。

 歴史教師であるモイセス歴史教師は、大昔に生まれた混血であり、不死身系のヒトだ。

 誕生の館が作られるずっとずーーーっと前に生まれたと言っていたので、確実に様々な偏見、迫害を受けたコトもあるのだろう。


 ……地球知識からすると、そういうの、ありますものね。


 だからこそ、今日は青年の姿だったモイセス歴史教師は、そんな宿題を出したのだと思う。

 が、やはり難しい宿題に変わりない。

 少なくとも一年生向けでは無いコトは確かだが、しかし一年生だからこそ知っておいた方が良い、というコトなのだろう。



「あ、ジョゼ。丁度良いトコロに」



 視界の端で()ながらも顔は本に向けていたのだが、ミリアンに気付かれた。



「教えるの、少し手伝ってもらえますか?」


「……ミリアンだけでも充分ではありませんの?」



 ナンだか日に日に頼まれるコトが多くなっているので、せめてもの抵抗にとそう言うが、ミリアンはニッコリと笑った。



「ジョゼ、慣れてるから説明上手じゃないですか」


「好きで上手になったんじゃありませんのよ」



 溜め息を吐きつつ、ミリアンとリゼットのテーブルへと移動した。

 こうやって文句を言いつつも応じてしまう辺りが、やたらと頼まれる理由なのだろうか。



「それでリゼット、ドコからわかりませんの?」


「魔物との混血に人類がナニを思ったか、辺りから……。正直そんなの、居るなーとしか思わなくない?」


「あー、ソレは現代人、かつ自由世代のわたくし達だから思うコトですわねー」



 自由世代とは、地球……日本でのゆとり世代の類語のようなモノだ。

 アンノウンワールドに適応し、ナンかもう何でもアリ、かつ、何でもあるのが普通!という感じで受け入れている世代のコトを言う。



「まずはそうですわね……普通、よくわからないのが居たら驚くし、警戒しますわよね?」


「よくあるコトじゃん」



 ぐうの音も出ない。



「まあ今の時代では、本当その通りですからね」



 リゼットの言葉に、ミリアンも同意なのか苦笑した。



「でも当時は殆ど同じようなヒトしか居ませんでしたの。その中に違うのが混ざってきたら、自分達を殺そうとするんじゃないかって……思ったり、するんですのよね」


「え、ナンで?」


「殺せるだけの力があるから、ですわ。当時のヒト達からすれば、混血イコール害魔に見えたと思ってくださいな。で、害魔が居たらどうします?」


「あ、そっか、危険だから討伐するのか」


「そういうコトですわ。そういう思考で考えると、大体答えもわかってきますのよ」


「親の場合は、害魔を引き入れた大罪人みたいな感じですから、そっちもそう考えると扱いもわかってきますよ」



 土台となる部分をリゼットが理解したからか、ミリアンがそう補足した。



「成る程、ナンか、こう、私にもわかってきたような気が、しないでもないような……!」


「頑張って終わらせないとブルーダックに会えませんよ」


「頑張る!」



 ミリアンの言葉により、リゼットのやる気が上がった。





 翌日、リゼットは無事宿題を終わらせ、今日は少年の姿になっていたモイセス歴史教師に褒められていた。


 ……いつも、歴史系の授業、散々ですものね……。


 だが、教えたコトでちゃんと良い結果になったというのは良いコトだ。

 そう思いつつ体で道を覚える為に森の近くを歩いていると、ミリアンを見つけた。



「あ、ジョゼー!」



 向こうもこちらを見つけたらしく、笑顔で手を振ってくれたので振り返す。



「ミリアン、また森の探索ですの?」



 ミリアンは優等生ではあるが、結構ヤンチャだ。

 頭も良くて運動も万能……というタイプでは無く、頭も良くて運動も出来るがこっそりヤンチャもするタイプ。

 実際、夜に部屋を抜け出て学園の探索しているのを、自室から何度か()たコトがある。

 まあソレはちょっとした違反なのだが、この学園ではキホン自己責任なのでソコまで目くじらを立てるコトでもない。


 ……まあ、大怪我でもしたら流石に雷が落ちると思いますけどね。


 だがミリアンは結構小回りが利くタイプなので、回避が上手い。

 森の中の探索もサクサク出来る方だ。



「本当は探索のつもりで来たんですけどね?」



 自分の問いに、ミリアンは少し落ち込んだ様子で隣を指差す。

 ソコには、影で出来たような、真っ黒い人型の魔物が居た。



「シャドウマンが駄目って言ってくるんですよ!お菓子あげたのに!」



 ミリアンの言葉通り、その魔物は可愛らしく包まれていたのだろうクッキーをバリボリと食べている。



「貰った以上菓子は食べるが、冒険の真似事は危険だからよせ」



 真っ黒いのでわからないが、クッキーを食べてもごもごしながら、その魔物……シャドウマンはそう言った。



「……シャドウマン、って、影の中に居るという魔物ですわよね?知り合いでしたの?」


「ああ、特に知り合うつもりは無かったのだがね」



 ソコだけ銀色に光っている目を疲れたようなカタチにしながら、シャドウマンは溜め息を吐く。



「しかし、まだ一年生だというのに保護者も無く奥へと行こうとしたので、ソレを止めたのが出会いになるな」


「そう!酷いんですよシャドウマン!ソレ以来私が冒険小説を読んで冒険心くすぐられて森を冒険しようとすると、必ず止めてくるんです!毎回毎回ヒトの首根っこ掴んで!」



 ……そういえばミリアン、冒険小説好きでしたわね。


 そして読む度にワクワクして、作中に出てきた料理を食べたがってバジーリオ料理長などに作れないかを聞いていたのを思い出す。

 ミリアンは基本的に素行も成績も良いので教師達からも好感度は高く、時々お菓子を作ったりする際は厨房を借りるので、料理長を始めとする料理人達とも仲が良い。


 ……ですが、ソレはソレですわよね。まさか本気で冒険までしようとしてたなんて……。


 流石にソレは危険度が高い。

 シャドウマンもソレに同意見なのか、先程よりも深い溜め息を吐いた。



「危険なマネをしようとする子供を止めるという常識的なコトしかしていないと思うがね。頭ごなしに叱ったり、怒って叩いたりしないだけ優しい対応だと思うのだが」


「ホラ!毎回こうやって正論言ってヒトの無謀な行動を止めようとするんですよ!」


「シャドウマンが正論だってコトも、自分の行動が無謀だってコトもわかってるんですのね?」



 そう指摘すると、ミリアンは胸を張って開き直ったような笑みを見せた。



「無謀は冒険の必需品!」


「その結果死者が出るんだろう」



 ミリアンの発言に呆れた声でツッコミつつ、シャドウマンは最後のクッキーを頬張った。

 その態度に、ミリアンはプンスコと頬を膨らませる。



「ナンなんですかもう!ヒトが作って持って来たクッキーは食べるクセに、全然冒険の許可はくれないし、否定するし!子供が成長するには自由な環境が必須なんですよ!」


「自由と蛮勇は違う、と言えば、賢い君ならわかるかね?節度を持って、他人に迷惑を掛けず、そして自分にも負担が無いなら私だって味方をするさ」



 ……シャドウマン、凄いまともな考え方の魔物ですわねー。



「だが、君の場合はただの無鉄砲だ。自分が怪我をするくらい、と思っているのかもしれないが、君が怪我をすると君が痛いし、保険室は仕事をしなくてはいけないし、森の管理人はいつもより注意して見回らないといけないし、私は君を心配して落ち着かなくなる」



 シャドウマンは、酷く呆れたような目でミリアンを見た。



「わかるかね?君の怪我一つでこれだけ迷惑が掛かるんだ。これだけ噛み砕いて言えば、頭は悪く無いのだから理解出来るハズだ」


「馬鹿にされてる!ジョゼ、コレ、今私、確実に馬鹿にされてますよね!?」


「馬鹿にされた上で自分の行動をもうちょっと見返すのがベストだと思いますの」


「ジョゼに裏切られた!?」



 ……人聞きの悪い!



 自分はただ、正論の味方なだけだ。

 ショックを受けたような表情でこっちを見るミリアンには悪いが、シャドウマンの言葉は正論なのだ。

 というかミリアン自身、ソレをわかった上でやろうとしているからこそゴリ押しが出来ないのだろう。

 そう思いつつミリアンに呆れた視線を向けていると、シャドウマンに見つめられているコトに気付く。



「……あの、ナニか?」


「ああ、君は……ジョゼだったか」


「ジョゼフィーヌですの」


「そうか、すまない。ところでジョゼフィーヌ」



 シャドウマンは、頭を下げた。



「彼女、ミリアンは外面と頭だけは良いのだが、素はこんな風に残念だ。迷惑を掛けるとは思うが、仲が良い友人のようなので、どうか、どうかミリアンのコトをヨロシク頼む……!主に危険な行動をしないように見張るという意味で!」



 ……保護者かナニかですの?



「ちょっとシャドウマン!?恥ずかしいコトしないでくださいよヒトの友人相手に!というか見張りとか要りませんて!そんなのされたら夜に森を探索するという野望が駄目になるじゃないですか!」


「……ほぉーう?」


「アッ」



 ……墓穴掘りましたわねー。


 ギラリとその銀の目を光らせたシャドウマンに、ミリアンはヤバイという表情で助けを求めるようにこっちを見たが、自分は極東式の合掌をしてソレを見なかったコトにした。



「ジョゼ!ジョゼ!?見えてますよね!?目を閉じても()えるのがジョゼですし!」


「ええいミリアン!大人しくしろ!」



 こちらに縋り付くように見せかけてさり気なくシャドウマンから逃げようとしたミリアンは、ソッコでソレをシャドウマンに見破られ、アイアンクローをされるカタチで捕まった。



「大体君は今、夜の森を探索すると言ったが、ソレがどれだけ危険なのかわかっているのか!?」


「だって昼の森を探索しようとしたらシャドウマンが怒って止めるじゃないですか!ワイロのお菓子は受け取って食べるクセに全然探索許してくれないし!」


「危険な場所に行こうとするから止めるんだ!そして菓子に関しては受け取って食べたからこそ君を止めるんだ!わざわざそんな危険な行いをしようとする生徒を見逃せるワケが無いだろう!」


「食べたなら見逃してくださいよ!」


「危険なマネをしないというならな!」



 ……あー、コレ、もしかして……。



「あのー、お取り込み中なのはわかってるんですけれど、ちょっとだけお時間、よろしくて?」



 挙手してそう言うと、逃げ道と判断したのか、ミリアンが瞳を輝かせながら頷く。



「よろしいです!」


「コラ!」



 シャドウマンはそう叱ったが、しかしこちらの態度からミリアンの援護に回るワケでは無いと察してくれたのか、ソレ以上続けたりはしなかった。

 二人が大人しく座り直してこちらに視線を向けてくれたので、口を開く。



「まずミリアンの方なんですけれど、ミリアンは冒険がしたいんですのよね?」


「そうです!」


「で、シャドウマンの方はミリアンがその冒険心のままに危険な方に一人で行くのが心配、と」


「その通りだ」



 ……ミリアンは頭が良いし、さっきのやり取りからするとシャドウマンも頭が良さそうなモノですけれど……。


 だが、頭が良いのと察しが良いはイコールでは無いのだろう。

 その証拠と言うのもナンだが、二人は今の言葉でもまだ気付いていないらしい。



「いえ、あの、ソレでしたら、シャドウマンが保護者として付き添うのであれば、そしてミリアンが危険な場所を避けるのであれば、冒険にナンの問題も無いのではありませんこと?」


「「あ」」



 二人の声が重なった。


 ……やっぱり気付いてませんでしたのねー。


 二人の意見を纏めると、こうなる。

 というかミリアンの主張は冒険したい!という一色で、シャドウマンの主張は危険禁止一人も禁止!みたいな感じ。

 シャドウマンは恐らくミリアンが一人で森の奥に行って、怪我をしたり迷子になるのを危険視しているのだろう。

 だからこそ、止めているのだと思う。

 だが、それなら森の奥や危険な場所を避けつつ一緒に行動すれば良いだけだ。



「だってさっきから、話を聞いていたら、シャドウマンは別に冒険自体を却下しているワケではありませんでしたし」


「エッ」


「え、気付いていなかったのか?」



 驚愕の表情になったミリアンと、キョトンとした声色のシャドウマンが目を合わせて見つめ合った。



「……え、凄い怒ってたじゃないですか」


「君が危険な方に進んでいくからだが?私としてはある程度の探索であれば、子供の成長に必要だと思うので見守る派だ」


「あんなにも怒ってたじゃないですか!」


「安全を確保した上で、怪我をしないよう気をつけるのであれば良いんだ。君の場合は命綱無しで高台から飛び降りるような探索だろう」


「ウッ」



 ジットリした目で睨まれ、図星だったらしいミリアンは胸を押さえた。



「探索、やたら止めてきましたし……」


「初対面の時を忘れたのかね?君、冒険小説で主人公がやっていたからと言って、高い木の枝から跳び下りて三回転の後着地をキメようとして失敗、そのまま落ちそうになったのを私が下敷きになって助けたんだぞ。あんな衝撃の初対面をしておいて、心配するなという方が無茶ではないかね?」


「あー、それは無茶ですわね」


「グッ」



 完全なる正論に加え、友人である自分の同意もあったせいか、ミリアンは胸を押さえたまま顔を逸らした。



「…………ナンなんですか!もう!もう!二人して!」



 顔を逸らして大人しくなったと思ったら、ミリアンが叫んだ。



「じゃあ要するに、私の安全が確保されてるんなら冒険してもオッケーってコトですよね?ね!?」


「ああ、そうなるな」



 グイグイと顔を近づけるミリアンにも動揺せず、シャドウマンはクッキーの包みを丸める。



「なら!シャドウマンが私のパートナーになって影に住み着けば良いハナシじゃないですか!」


「ハ?」



 が、ミリアンのその言葉により、シャドウマンは目を見開いた。



「……君、自分がナニを言っているか、わかっているのかね?」


「ナンですか!?あんだけ止めるわワイロのお菓子食べるわしてたんですから、パートナーになるくらい良いじゃないですか!どうせほぼ毎日付き添い頼むんだったら四六時中一緒に居るのくらい変わりませんよ!」


「いや変わると……待て、君今毎日と言ったか!?毎日!?」


「ほぼですよほぼ!そんなどーでも良いコトより、パートナーになるのかならないのかって聞いてんです!」



 ……あー、コレ、ミリアンのスイッチ入ってますわねー。


 ミリアンは冒険小説を読んだらその興奮のままソッコで森に向かうくらいに行動力が高い。

 そして自分の知っている限り、食べたかったらソッコで頼みに行くし、教えて欲しいと頼まれたらソッコで教える体勢に入る。

 つまり、意外と猪突猛進、というコトだ。

 一見すれば柔らかい雰囲気に優しそうな見た目のミリアンだが、結構そういう、勢いが強いトコロは元からあった。

 今の押せ押せな状況も、そういうコトだろう。



「お、おいジョゼフィーヌ!君はミリアンの友人かつまともな人間だろう!?この状況をナンとかしてくれ!」



 慌てているシャドウマンにそう言われたので、頷きを返し、率直な自分の意見を口にする。



「ミリアンは猪突猛進なトコありますけれど、一度決めたコトはどっちにしろ貫きますので、前言撤回はしないんですの。なのでまあ、受けても問題は無いと思いますわ。相性良さそうですし」


「裏切り者!」



 ……だからわたくし、裏切ってませんのよ!





 コレはその後の話になるが、シャドウマンはあの後、ミリアンの押しに負けてパートナーになった。



「後悔しても知らんぞ」



 パートナーになってミリアンの影へと移動したシャドウマンだが、数日の間はずっとそんなコトを言っていた。

 が、数日行動を共にし、ミリアンのパートナー宣言は本当に本気で、勢いだけでは無いコトがわかったのか、言わなくなった。



「良いか?森に行くのであればハンカチとミニ救急セットと飲食物をキチンと持て。ソレと危険なモノを見つけても対処出来るように植物と魔物の図鑑をだな」


「邪魔になりますってそんな重いの!」



 そしてシャドウマンは自分の中でパートナーという立場についてのアレコレを消化したのか、ミリアンに対してやたら過保護になった。

 影に居るのでミリアンと共に行動しているというのに、やたらと心配している。



「……しっかりと力ずくで止めないと、ミリアンは警戒ナシに危険に寄って行くのでな……」



 流石に過保護過ぎるのではと思っていたが、その話を聞いてからは自分もシャドウマンの味方になった。

 ミリアンは確かに警戒心が薄いので、心配になるのも致し方ない。

 その結果またもやミリアンに裏切り者と言われたが、わたくし別に誰も裏切ってませんのよ。




ミリアン

柔らかい雰囲気で頭も良いが、スイッチが入ると目の前しか見えなくなるタイプ。

冒険小説を読む度に無謀な冒険をしようとしてシャドウマンに止められる。


シャドウマン

目だけ銀色に光ってる立体的な人型の影。

真っ当な人格なので危険な冒険は止めるが、危険じゃないなら許可するくらいの優しさもある。


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