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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

爪と月(同じ性のものたち)

作者: 秋葉竹



愛だの

恋だの

くだらない話をいくらしてみたところで

背中に

食い込む

おまえの爪の熱さに比べれば


ねぇ?


欲だの

夢だの

見えない話をいくらしてみたところで

背中に

食い込む

おまえの爪の熱さに比べれば


ねぇ?


夜だの

月だの

闇の川の話をいくらしてみたところで

背中に

食い込む

おまえの月の冷たさに比べれば


ねぇ?


好きだの

嫌いだの

しゃべることをずいぶんしていない冬に

喉元を

締め付ける

じぶんの指の間に罪人が入り込む


んだろう?


北だの

南だの

どちらへ行こうがふたりになれない

ひとりと

ひとりが

それさえ言えずに楽しみながら生きている


んだろう?





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