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象徴詩『公園』

掲載日:2015/11/11

碧の丘

息を切らし

駆け昇って行く

弱い体

保護具は救済を求める霊


角度は三十三度になる

長い坂道

蝶がヒラヒラと過る

氷石の粉が漂っている


丘の頂きには公園

その名前は「不変と不在」

空には外側から来訪する

銀色の巨大な舟


内部に見えないメシアが乗っている

そんな噂が

泣き声に乗って流れていた


私はそれを

私の泣き声に聞いた


丘の中腹では観覧車と信頼劇

タラント払いの者は

一周の間に舟を真横から見る機会を得る

墓場暮らしの者は劇を観る

諭されてタラントを捨てる者は

劇と

タラント払いに成ろうとする者達の

血を

眺める


少年は

信頼出来ない家族と在る

家族を信頼するために

家族を殺し

奪い

手に入れる


怒りで父を殺し

不安で母を殺し

悲しみで兄弟姉妹を殺し

その何れをも情欲で殺す

主体を客体に変える暗喩


少年は家族を所有した

それは

少年が家族を

信頼出来るようになる劇

所有の劇

信頼の劇

貶下の劇


公園に人員の旋渦は無く

静まり返っていた

雨曝しの鞦韆が時折

光の風に奇異と鳴る


仰ぎ見る

天を埋める銀の舟


額の奥へ

侵入するメシア








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