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今日行われる授業は魔法実技が主な内容であり魔法が使えないリアには関係のない授業内容なので参加しなくても問題はない。
しばらくするとリアが眠りから目覚め、私の用意した朝食を取り始めた。
朝食は昨日の夜に作って冷蔵庫に入れておいた物だ。
電子レンジがあれば簡単に温められたのだが、この世界にはそんなものない。冷えていても問題なく食べられるものを選んだので大丈夫だろう。
「ふぁぁ……行かなきゃ……」
朝食を食べて身支度を整えたリアは眠たそうに眼をこすりながらも授業を受けるために部屋から出てくる。
色々と教えた甲斐があったと、リアの姿を見てそう思った。
今のリアは私がゲームの中で見た姿そのものであり、教育機関で一番の美少女と言っても差し支えがないだろう。髪の毛はぼさぼさではないし衣服にも乱れはない。
「おはようございます、シュメラさん」
「えっ……あ……おはようございます………………えっと?」
いきなり私が来たことにリアは驚きを隠せていなかった。
「今日は私と一緒に特訓します。ハーライト先生には休むと伝えてあります」
「な、なんでですか!?」
「シュメラさん、魔法が使えないあなたが魔法実技を受けても意味はありません」
「そ、それ……は……」
「シュメラさん、今から貴方が行う特訓は魔法を使えるようにするための物です」
「ほんとですか!?」
「ええ、本当の事ですよ」
「じゃ、じゃあ、今すぐにでもその特訓を……!」
「分かりました。では、移動しましょう。場所はとってあります」
私はリアを先導してシトラル教育機関内にある人目のつかない場所に連れていく。
またこの場所の使用許可はリアの部屋の前で待機する前にハーライト教員に頼んで取得しておいたので誰かが此処に来ることもないだろう。
「よろしくお願いします!」
私とリアしか居ないこの場所でシトラル教育機関から支給された三十センチにも満たない木製の杖を両手でもってリアはお辞儀する。
今の私たちは少し距離を置いて向かい合うように立っている。
「では、早速特訓を開始しましょう。まず初めにその使えない杖を捨ててください」
「……え?」
「捨ててください、と言ったんです。それは魔法発動を阻害するものです」
「ど、どういう?」
困惑するリアだがそれも仕方のないことだろう。
「シトラル教育機関から支給された魔法の杖は魔法効果を増幅するものではありますが魔法発動を手助けするものではありません。魔法の杖は魔法が扱える魔法使いが持って初めて効果があるのです」
「そう、なんですね……わかりました」
リアは頷き自分が着ている上着で杖を包み、地面に置いた。
「よろしい、ではまずシュメラさんに質問です。なぜ、シュメラさんんは魔法を使えないのだと思いますか?」
「……わかりません……っ――き、あい……とか?」
「違います」
「で、ですよね…………よかった」
リアの『よかった』はリアに着けている護衛のための分身が拾った音声だ。
少し離れた位置にいて一切の強化を行っていない私の耳では聞き取れないぐらいに小さな声だった。
またリアが言った『気合』とはリアが周りの人間に魔法が使えない原因として言われてきた言葉だ。これはあくまでもゲーム内ではの話だが、今の様子を見る限りではゲームの時と同じように『気合』が魔法を使えないリアに対して言われていた言葉なのだろう。
「貴方が魔法を使えない理由は魔力回路が発展していないからです」
「魔力回路……って何でしょうか?」
「魔力回路は、血管に似た役割を持つも神経です。血管は血を全身に巡らせますが魔力回路は全身に魔力を巡らせます。また心臓が鼓動することで血液は血管に流れますが魔力は脳みそが意図して魔力を操ることで魔力回路に魔力を流します」
「……では、意図せずに魔力を扱うことはできない……そういうことなのでしょうか?」
「そうでもありません。一度、意図的に魔力を扱うことが出来ればその時の感覚を覚える場合があり、その場合は意図せずとも魔力を操ることが出来るでしょうが大きな欠点があります。意図して魔力を扱っているわけではないのでその時に覚えた量の魔力しか扱えないのです。そのため常に同じ威力を持つ一つの魔法しか使えない、なんてことが起こります。またそれとは別に、一切魔力という存在を意識していなくとも魔力を扱い魔法を使っている人は居ます。ですがそれは単にその人がたぐいまれな才能を持っているだけです」
「…………そう、なんですね……」
私の話を聞いているうちに意気消沈していってしまったがリアは気合を入れなすようにして自分の頬を自分で叩いた。
「すみません、関係のないことを考えていました……それで、魔力回路を発展させるするにはどうすればいいのでしょうか?」
「魔力回路が未発達、それはつまり魔力を意図的に流すことが出来ない状態にあるということです。血管が閉じていて血が流れていないと考えればわかりやすいと思いますが……ここでいくつかの選択肢があなたにはあります」
「選択肢、ですか?」
「ええ。魔力回路を発達させるには基本的に自力で神経を鋭敏にして魔力放出を促し魔力を操る感覚をつかみ、それを全身に巡らせるというのが一般的ですがそうでない方法もあります。それは自分以外の誰かの魔力を受け入れるという方法です。」
これは他人の魔力を使って強引に魔力回路をこじ開けるような、そんな方法だ。
こじ開けられることで魔力回路は急激に膨張するのだがこれは神経を引き裂くような行為であるため全身に耐えがたい痛みが生じてしまう。
「選択肢があるということはそれぞれに長所と短所があるという事です……よね?」
「その通りです。まず前者、一般的な方法をとった場合魔法が使えるようになるまで平均で一日程度。場合によっては一か月以上かかる場合もあればに三時間かけるだけで魔力回路が魔法を使える状態になるかもしれません。後者は私があなたに魔力を流して魔力回路を発達させるので一時間もかかりません。ですが激しい痛みがあなたの全身を襲います。場合によっては後遺症が残るなんてこともあります」
「……後者、今すぐ私の魔力回路を魔法が使える状態にまで発達させる方法を、選びたいです」
「よいのですか?」
他人の魔力を受け入れることで強引に魔力回路を発達させる方法は効率が良いことに間違いはない。
だが魔力回路を発展させる際にこういった強引な手段は取らない場合の方が多い。
神経を直接刺激された結果なんらかの後遺症が現れる可能性があるからだ。
魔力回路を強引に開く方法は一般的な方法を用いて魔力回路を発達させようとしてもうまくいかなかった場合にしかとらない最終手段のような扱いだ。
「はい……私は少しでも早く魔法が使えるようになりたいんです」
髪の毛がしっかりと整えられたせいで、よく見えるリアの凛々しい顔を見た私はリアが覚悟を決めているということが分かった。
今の私なら後遺症が残らないようにリアに魔力を注ぐこともできるだろう。何なら後遺症が出ても私が魔法で治してしまえばいい。
傷を癒す魔法は水属性魔法と光属性魔法にしか存在しないがどちらも使える私ならどうにかなるはずだ。
「わかりました。では、目を閉じてください」
「はい」
リアがゆっくりと目を閉じてから、私はリアとの距離を詰める。
「辛かったら、言ってください。中止しますから」
「わかりました」
私はリアと額を合わせ左右のこめかみに手で触れる。
本来なら額を合わせる必要はなく両手で左右のこめかみに触れるだけで問題ないのだが少しでもリアの負担を減らすために額を合わせた。
額を合わせた状態で私が魔力操作を行うことによってリアに今どれぐらいの負荷がかかっているのかを知ることが出来るからだ。
どれぐらの負荷がかかっているのかが分かればリアに流す魔力の量を調整することが出来るだろう。
何も考えずに魔力を流し込むこともできるが、そうするとリアに与える苦痛が大きくなってしまう。
私たちを囲むようにして水魔法で生み出した水の膜に防音魔法を付与。これで水の膜の中にいる私たちの声も姿も膜の外からは見えなくなった。
「シュメラさん、私の手のひらから貴方の中に何かが入ろうとしているのを、感じ取れますか?」
「はい」
「では、それを拒まず受け入れる覚悟をしてください」
「……これ、を?」
「シュメラさんには私の魔力が受け入れてはいけない物だと感じているでしょう。ですが、それがこの方法における正常な反応です。これを受け入れることが出来なければこれ以上先の段階には進ませません」
他人の魔力を自分の中に入れようとすると猛烈な抵抗感に苛まれることになる。
この抵抗感は人の頭ほどはある岩石を飲み込むのを強制されるような感覚だ、と私は思う。そんな感覚に抵抗するなと言われても難しいだろう。
本来なら強制的に魔力を流し込むのだがそんなことはしたくない。
ちなみにだがここで強制的に魔力を流し込むことが出来るのはリアのような魔力回路が発達していない場合のみだ。ほんのわずかにでも魔法が使えればどれほど強い魔法使いの魔力であっても自分の中に流れ込んでくるのを防ぐことが出来る。
「……大丈夫、です。行けます」
リアは、やめてほしいとは言わずに続行を願った。であれば私はリアの中に魔力を流し込むだけだ。
リアの負担にならないように、ほんの少しだけリアの中に私の魔力を流した次の瞬間には強引に魔力回路を開かれる苦痛によるリアの叫びを、私は耳にすることになった。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
苦痛に喘ぐリアは私の手を引きはがそうと私の手に爪を立てて掻きむしった。そのため私は手を直ぐに離すことにした。
「はっ……うっ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
痛みのあまり息も絶え絶えといった様子で地面に倒れ込むリアだが私はそれに手を差し伸べない。
「言っておきますが先ほどのは魔力回路を開く前段階です。本当に魔力回路を開いた場合、今よりもっと激しい苦痛があなたを襲うことになります。私としては時間がかかったとしても一般的な方法で魔力回路を広げることをお勧めします」
「はぁ……はぁ……はぁ……い、いえ……このままお願いします」
崩れ落ちるほどの痛みを味わったにも関わらずリアの決意は揺るがないようだ。
しかし私はこれ以上リアに痛い目に遭ってほしくない。
想像を絶する痛みに襲われ悲痛な叫び声をあげるリアをこれ以上見たくないと、そう思ってしまったから。
痛みから叫ぶことしかできずやめてほしいにも関わらず私が気づかない可能性もある。
リアの魔力回路を強引に開く方法を取るのは、本当に正しいことなのだろうか?
「……わかりました……では、続行します。そのまま倒れ込んだままの姿勢で行いますか?」
「…………いえ、立ちます。それと、お願いしたいことがあるんです」
「なんでしょうか」
「私がどんなに抵抗しても魔力を流すことをやめないで欲しいんです」
「……わかりました。先ほどのように抵抗されると魔力を流すことを中断しかねませんから少しずつ魔力を流していくのではなく魔力回路を強引に開くために必要な魔力を一度に流すことにします。わかると思いますが、一度に魔力を流すので中断することはできません」
「……お、お願いします……」
ゆっくりと立ち上がるリアのこめかみに先ほどと同じように手のひらをつけて額を合わせる。
リアの魔力回路を開くために必要な魔力量を算出する。
必要な魔力量の算出を終えて準備が整った私はリアが準備できているかを確認する。
「………………」
呼吸は整い、落ち着いている。覚悟も決めることが出来たようだ。
そんなリアに私は魔力を流し込んだ。
「ぃぎゃ……う゛あ゛……」
苦しそうに藻掻き、全身を掻きむしるリアに対して何もできない私は、ただリアのことを眺めることしかできない。
魔力回路は問題なく開かれているようで、後遺症が残るような事態にもなっているような雰囲気はない。
そしてリアが苦しみ始めてから十分ほどたった。今のリアは全身を掻きむしるようなことはせず身を震わせて必死に痛みに耐えている。慣れてきたのか苦悶の声は聞こえてこない。
「――――――」
リアは、何かを訴えるような眼差しを私に向けるが私にはリアが何を訴えようそしているかわからない。あと二十分ほどで痛みは収まると声をかけてあげればいいだろうか? しかしこれはあくまでも私の推測であり確実ではないので口に出すのは憚られる。
何かをこらえているようにも見えるリアのことを見ているとリアは私に飛びついてきた。簡単に避けることはできるのだが……ここで避けるとリアは顔面から地面にダイブすることになってしまう。
そのため、避けることなくリアのことを受け止める。リアがそのまま抱き着いてきたのでお互いの体が衣服越しではあるが密着する。リアの体の柔らかさと温かさを感じてしまう。振りほどく……のもよくないだろう。振りほどくのはリアのことを否定する行動だ。それに、一人で悶えているときよりかはいくらか楽そうだ。
なら私はリアの為に動かないでいることにしよう。
「――――」
痛みに耐えてるリアを見ていると過去の私も同じように苦しんでいた時のことを思い出す。
この世界では私のように生まれた時から魔力回路が発達していて魔法が使える状態にある場合と、リアのように意識して発達させようとしなければ魔法を使えない状態で生まれる場合がある。
私は前者だったのだがこの世界では後者、魔法が使えない状態で生まれてくることの方が多い。これはゲームの中でもそうだった。
しかしこの世界に来たばかり、生まれたばかりの私ではそれらを調べることはできなかったのでゲームの中での知識が正しいことを前提に行動した。
そのためソルテット伯爵家を出る前もソルテット伯爵家に残した分身も魔力回路が発達していない状態としていた。
それが仇をなして私が六歳だった時に何の前触れもなく、いまリアに施したようにランロクに強制的に魔力を流し込まれた。
分身とは痛覚も共有していたので強制的に魔力回路が開かれる激痛をダンジョンに潜っていた本体の私も味わうことになった。
最悪だったのは魔法を使って分身を生み出しその分身の魔力回路が未発達の状態になるように魔法を使用していたことだ。
そのせいで私の体は魔法を使って分身の魔力回路が発達済みの状態になるように修正しない限り魔力回路を強引に開かれる激痛に襲われ続けることになってしまった。
すぐに修正出来れば良かったのだけど魔力回路を強制的に開かれる痛みでまともに魔法が使えなかった。
最終的に私は分身の魔力回路を発達済みの状態に修正することが出来たのだが、その状態にするまでに六時間近くも掛かってしまった。
それに加えダンジョンに潜っている本体が痛みで悶えている間に魔物が大量に押し寄せて来たせいでひどい目にあった。
あの時は脳裏に『死』と言う文字がこびりついて離れなかったことを今でも思い出す。
こんな私でも後遺症は残らなかったと考えるとリアに後遺症が残る可能性はとても低いのではないか、と考えられる気がする。
「――――っは……お、収まりました」
私が益体にもないことを考えているうちに十分近くの時間が流れ、その間にリアの魔力回路は魔法を発動できる状態にまで発達したようだ。
私の魔力はリアの魔力回路が開かれると同時にリアが体外に放出したようだ。
「こ、これで……私にも、魔法が使えるように……?」
リアは半信半疑といった様子を見せる。魔力回路が開かれる前と後で大して状態が変わらないからだろう。
魔法を使っていない時と魔法が使えない時の状態に大した違いはないからだ。
「ええ……後はご自分で魔法について学べば、シュメラさんにも魔法が使えるようになります」
「じゃ、じゃあ! 私に魔法を教えてください!」
リアは真っすぐ私を見つめて言った。ふざけているわけでもなく嘘をついているわけでもなさそうだ。
そういえばゲームでリアに魔法を教えたのはゲームの中のライラ・ソルテットがリアの為に派遣した侍女だった。
その侍女には名前がなかったが、とある事件が起きるまではリアの為の侍女だった。
その侍女は昨日の私がしたように生活の基礎を教えていたし今の私みたいに魔法が使えないリアに魔法を教えていた。
ゲームの中ではリアは早い段階から侍女に魔法を教えてほしいと頼んでいて定期試験が始まる一週間前までには一般的な方法でリアに魔法が使えるように特訓していた。
だがさすがに定期試験が始まる一週間前になってもリアが魔法を使えない状態で居るとなると焦りが出てきたのだろう。
侍女は今日の私がしたように強制的に魔力回路を開く方法をリアに教えてリアにそれを実行していた。
また魔力回路が開いたリアに対して魔法の使い方を教えたのも、その侍女だ。そう考えると、今の私はゲームの中の侍女の代わりを務めているといっても過言ではない。
「あ! す、すみません! なんでもないです!」
先ほどまで全身を襲う痛みに悶絶していたとは思えないほど活発なリアに少し驚きながらも私はゲームの中にいた侍女の代わりを今回も務めることを決める。
「シュメラさんがそれを望むのなら」
「……え……い、いいんですか!?」
「構いませんよ」
「お、お願いします!」
リアの顔は喜びを表しているように見えるがどこかで、焦燥しているような雰囲気を感じる。
一か月近く何もできていないのだから焦りもするだろうが……何か別の原因があるような気が……ああそうか……きっと今のリアは空元気で動いているのだろう。先ほどまで強烈な痛みに襲われていたのだ。
後遺症が残りかねないほどの痛みなのだから精神的な負担は間違いなくかかっている。その精神的な負担が表情に表れてそれを私は焦燥しているように感じたのだろう。
気を遣うことはできるがそれは今も頑張ろうとしているリアに対して失礼だろう。
「では、魔法を使うにあたってシュメラさんに魔法に関する基礎知識をお教えしましょう」
「基礎知識、ですか?」
「ええ、シュメラさんは把握していないようなので。まず、魔法陣とは何でしょうか?」
「えっと……すみません、わかりません」
「今はまだ謝る必要はありませんよ。魔法陣とは、特定の性質を持つ魔力を放った際に起こる魔力現象と特定の状態を保つ魔力現象が引き起こす魔力現象を理論的に組み立てるためのテンプレートなのです」
「……????」
訳が分からない、と言うような表情をリアは見せるのでもう少しかみ砕いて説明してみよう。
「特定の条件を満たした魔力特性をもつ魔力を放出した際に起こる魔力現象を理論的に組み立てた物、と言えばわかりやすいでしょうか?」
「…………すみません、やっぱりわかりません」
まだ、わかりにくいだろうか? ならば……
「魔法陣を構築することもまた魔法だと言えば、わかりやすいですか?」
「…………………………」
リアは黙り込んでしまった。
「魔法陣の展開は魔法を使うためには必須事項です。否が応でも理解してもらいますよ」
「わ、分かりました。頑張ります!」
それから私はリアの負担にならない様に、分かりやすいようにとリアに対してさらに詳しく魔法陣について説明した。
説明して理解した、だからできると言う訳はなくリアは自力で魔法陣の展開ができなかったため杖を使って定期試験に備えての魔法を使えるようにした。
ただリアが定期試験に備えての魔法を使えるようになるまでに二日ほどたってしまった。
でもその間にリアが今後一人でも何とか生活できるようにしたし私の書いたレシピ本も渡すことが出来た。
一緒にいる二日間で何度か定期試験をどうするつもりか、と聞かれたが私はその話題に対して言及を避けた。
リアにはこの後、とある三人組とパーティーを組んで定期試験に向かってもらわないといけないからだ。
ゲームのシナリオをこのまま無視してしまいたいという気持ちが沸き上がってきたが何とか抑えることが出来た。
そして定期試験が始まる三日前になってようやくリアは授業に復帰することが出来た。




