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水島素良エッセイ集  作者: 水島素良


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正論は「願望」であって「現実」ではない

 Googleで「正論」を調べると、「正論はなぜいけないのか」というAI項目にこう書かれている。

「内容の正しさよりも、言い方や相手への配慮が欠けているため、人間関係を壊し、相手を傷つけたり、心理的に追い詰めたりする「ロジハラ(ロジカルハラスメント)」になりがち」

 相手の立場や気持ちを考えていない、というのがたぶん一番まずいのでしょうな。


「人には親切にするべき」

「男は稼ぐべき」(最近は女性も稼がないと結婚相手が見つからないらしい)

「女は料理ができるべき」(いや、男もだって)


 そりゃ、できないよりはできたほうがいいでしょうよ。でも、人には事情とかタイミングとか、いろいろあるのよ。親切にしたくてもできない時がある。具合が悪くて早く帰りたい時に、お年寄りに席を譲るのはいつもより難しい。

 稼ぎたくても仕事がないとか、体調悪くて働けないとか。才能のある人は安易に「ネットで稼げばいいじゃないか」とこれもまた現代の正論なんだろうけど、それができない人だっている。

「女は料理ができるべき」ってあなた、女だって人間だから能力には個人差っちゅうものがあって、苦手なものは苦手なんだから仕方がない。

 あとはなんだ「もっと論理的に考えろ」とか、逆?に「もっと感情を大事にしなさい」(自己啓発に多いですね……)「人とのつながりを大事にしなさい」。

 言われなくたってわかってるわ。

 わかるのとできるのは違うんだ。


 今こそ日本国民に言います(チコちゃん風)

「正論は『願望』であって『現実』ではない」


「大事なのはお金じゃない」

 とか、そうですね。いやいや、お金は大事に決まってるじゃないですか笑ないとホームレスになって飢えて死ぬんだから(一部自給自足でお金なしで生きてる人もいますが、特殊能力すぎるので例外とします)。


 お金が大事。

 これが現実。


 みんなわかってる。わかってるけど、大多数の「大してお金を持っていない人」にとっては都合の悪い事実です。だから、

「世の中お金じゃない!もっと大事なことがある」

 と言いたいのですね。

「一番大事なのは愛だ!」

 と、これまた別な正論を作り出す。


 つまり、

 正論とは「こうだったらいいな」という願望であり、事実とは限らない(というか、事実は逆)。

 自分に都合の悪い現実から目をそらすために作られた「願望、理想」を表す言葉、それが正論。

 つまり、ただの現実逃避ですね。

 一見、普遍的真理や常識を装っています。しかし、実際は事実ではありません。概念、願望です。


 あの〜、「妻が料理下手」とか、自分は作らないくせに偉そうにホザいているそこのあなた。「女は料理すべき」という「願望」はあなたが勝手に思ってるだけです。現実を見てください。自分で作るか、スーパーやコンビニで買ってくるか、外食するか、家事代行に依頼するか、そっちの手を考えたほうがお互いに傷つかずにすみますよ。

「夫の稼ぎが少ない」とか言ってるそこのあなた。「男は大金を稼ぐべき」なんて幻想を見るのはやめましょう。現実を見るのです。日本の男性の平均年収は400万くらいだそうです。大半はそれ以下です。

「妻の稼ぎが少ない」?ハア?この男尊女卑日本社会で女が仕事見つけるだけでどれだけ大変かわかってんのか?多くは年収200万以下だぞ。現実を見ろよ。文句言うならお前が稼げってんだよ。


「愛が大切」もよく言うけど、これも実際は愛なんてなくても平気で生きている人がいくらでもいるんですよね。ただ、「愛があったほうがいいよなあ」と漠然と思っている人が多いから、自己啓発とか怪しいビジネス本が、愛とは言わないまでも、似たようなこと(「人間関係が大事」「人とのつながりが大切」など)を語るんですね。


 人とのつながりが大事なのはわかりますが、

 一人のほうがいいと思っている人も多くいます。

 現実に、多くの人が、困った家族との別居や、ダメ人間との別れを選択しています。



 お金の話は数字だからわかりやすいのですが、

「人には親切にするべき」

「人の気持ちを考えるべき」

 は、難しいですね。そもそも何が相手のためになるかなんて、わからないですからね。

 かまったほうがいいこともあるし、

 そっとしておいた方がいいこともある。

 自分がかまってちゃんだからってやたらに電話とかLINEしまくって「ウザい」「重い」と思われることもあるし、逆に、そっとしておいた方がいいかなと思って放置してたら「冷たい」と言われることもある。

 だから結局こういうのも、

「これが相手のためになったらいいな」

 という願望でしかなくて、現実にどうかはわからないんですよ。本人に聞かないとわからない。いや、もしかしたら、本人もわかっていないかもしれない。


 自己啓発にありがちな都合のいい言葉も含めて、

「正論」はただの「願望」です。

 事実ではありません。

「こうだったらいいのになあ」

 と言っているだけ。

「ただの自分勝手な願望」を押し付けているから、正論はウザくてムカつくんでしょうね。


 特に「理屈っぽい」と言われるあなた。

 正論を「現実」だと思ってしゃべってませんか?

 それ、ただの「理想の押し付け」ですよ。



 ここまで読んでくれて、ありがとう。


 

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