第2話 最高戦力
「のう、桜花よ。忘れ癖はいつになったら直るのじゃ?」
桜花は現在正座をさせられていた。
それも幼女に....。
「今回は特に貴族会議の後という事もあって来いとあれだけいったはずなのじゃが...。」
北ヴィエイユ王国近衛騎士団長。国家つまり王室直属の騎士団に対し、国王直属の特務部隊の長。老齢の仙人だとも、妙齢の女性だとも、若き天才魔法師だとも言われその正体は不明である。名前も分からなければ、性別はおろか桜花の目の前に立っているこの幼女が近衛騎士団長かすら怪しいのである。
ただし、ここにいる騎士団長5人全員が仮に協力したとしても、ここにいる幼女とその取り巻きである近衛騎士を倒すことはかなわないだろう。
北ヴィエイユ王国の最高戦力とまでいわれ、ヴィエイユ王国からの北ヴィエイユ王国への過ぎたる遺産の一つとして語られている。ともあれ、北ヴィエイユ王国が瀕死の重病人と言われながらも今日、国として成立しているのは近衛騎士団という抑止力があるからに過ぎない。
「まぁ、よい。今回の話は派閥の話じゃ。個人として王子や王女に入れ込むのは結構じゃが、騎士団としてはどこかに支持するような態度はとらん...といったところで無駄じゃろう。」
幼女は椅子に座った桜花の膝の上に座る。まるで姉妹の様に見えるがその実、この近衛騎士団長?の行為自体第2王女の身を守ることになる。
―近衛騎士団は何処かに入れ込むつもりはないが第4騎士団とは仲良くしている。つまり、下手に手を出せばこちらも黙っていないぞ―
このように今この場にいる騎士団長その護衛としている幹部達はそのように理解した。
しかしながら、これには大して意味はない。
(ふむ...。若い者の肌は良いの...。もっちりとしていて....。)
幼女からしてみればただそれだけである。
そして、桜花も特には気にしていない。第2王女とこの幼女が話すときは自分の膝の上に座るのが恒例なのである。こいつ意外に重たいな位しか桜花は考えていないのである。
それから、いくつかの伝達事項が近衛騎士と文官から報告されこの騎士団の会議が終了した。
(さて...。さっさと帰りましょうかね...。)
桜花はこっそりと会議の会場から抜ける。この会議の会場は王城の中に存在する。故に他の王族に会う可能性は当然存在している。
「なんや~。桜花やないの。」
いつも自身の常時発動型の魔眼を押さえるために両目を閉じているために糸目に見える女性。第2王女を成熟させたような見た目であるが、腹の中に何を隠しているか分からない怪しい雰囲気を漂わせている。
「これはこれは第1王女様...。ごき...。」
「堅苦しいあいさつはここでせんでええわ。それよりも新しい剣はいらへん?」
(新しい剣?私の刀は切れ味落ちてないし...。それに私のは...⚫⚫だし...。いらないですね。)
「ご好意だけ受け賜ります。護衛の仕事もありますので...。失礼します。」
桜花はペコリと頭を下げその場を去る。
「なんや、つまんないの。こっちに入れときたかったんやけど...。速攻で断られるとはな...。」
第1王女は珍しく目を開けている。断られた事により面目を潰された事によるものなのか、欲しいものが手に入らなかった事からくる怒りなのかは分からないが平常心を保つことができない。
「おっと平常心、平常心やな...。まぁ、えぇわ。王位なんざ興味ないんやけど...。」
勝手に桜花と第2王女リリアのコンビはは意図せずして完全に全騎士団長、そして、第1王女から目をつけられることになる。
(特に今回の場合はリリアはとばっちりだが...。)
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それでは、どうぞ皆様よしなに。




