第19話 新しい仲間②
スタッド「なりたいです!」
彼女は少し食い気味に言った。
レアル「スタッド、そんなすぐに決めれる事でもないでしょ?もうちょっと落ち着いてから...」
レアルは慌ててスタッドを落ち着かせようとするが、スタッドの勢いはとどまる気配がない。
スタッド「あんな魔法学校で一生座学してるよりさ、強い魔法をガンガン打てた方がよっぽど楽しいじゃん!」
スタッドは調子よさそうに言う。フィスは何か別のことを考えているようで、あまり彼女の様子を気にしているような感じはしない。
レアル「確かにそうだけどそれだけじゃないんだって!魔法を使うってことは、死と隣り合わせになるってことなの!」
レアルはさっきよりも焦った様子でスタッドに伝えた。
すると、フィスがレアルに諭すように言った。
フィス「レアル、少なくとも彼女にも魔法の才能があるのは確かなようだ。それも君とはまた違った方向性で。」
レアル「師匠まで何言ってるんですか!?この前のフィルドの時も、ライスケークの時も、私下手したら死んでたんですよ!?」
レアルは捲し立てるようにフィスに言葉を浴びせる。
フィス「まあ一旦落ち着いてくれ。これは君にとっても悪い話じゃないはずだ。仲間が増えることは、お互いの生存率を上げることに直結する。」
レアルはふと、数日前の戦闘でのエフィラやレイスのことを思い出した。確かにあの2人がいなければ、間違いなくこちらは全滅していただろう。
レアル「....それでも、やっぱり友人を巻き込むことはできませんよ。」
フィス「まあ、確かに君の言い分も最もだ。....それなら、君とスタッドで本気で戦えばいい。」
フィスは突拍子もなく提案をした。
レアル「え?いくらなんでも、そこそこ呪文を覚えた私と、魔法学校であなたに全く歯が立っていなかったスタッドじゃ、力の差がありすぎますよ!」
フィス「実際に戦ってみればわかるよ。彼女は恐らく、君に対していいところまで行けるだろうね。」
レアルが口をはさむ前に、ちょうど蚊帳の外となっていたスタッドが話す。
スタッド「じゃあ、私は魔法でレアルを倒せばいいんですね!」
フィス「まあ、端的に言えばそういうことだね。勝負は...まあ今日は授業とかもあるだろうし、明日にしようか。」
フィスのその言葉に、2人は急に現実に押し戻される。
レアル・スタッド「あ。」
時計の針は、もう次の授業の開始時刻を指していた。
数時間後、2人は授業を終え、夕日の差し込む教室にて会話していた。
レアル「ねえ、明日本当に私と戦う気?少なくとも絶対勝てないわよ。」
レアルはスタッドに忠告するように言った。
スタッド「うーん....でもさ、あの人がそれだけ強く言うってことは、もしかしたら何かあるんじゃない?」
スタッドはその”もしかしたら”に賭けて会話をしていた。レアルからしたらそれはもはや呆れすら呼んだだろう。
レアル「はあ....まあ、どうせ明日分かるわよ。師匠にあれだけボコボコにされてるんだから、いくら師匠よりは弱い私とは言え、絶対勝てないわよ。」




