第11話 強化への試行錯誤②
今回は書くこともないんで短めです。
同時刻、フィスの作業部屋にて、フィスは片手で肘をつきながらぶつぶつと独り言をつぶやく。
フィス「...なかなかに面倒くさい。魔導士の推薦なんてサイン書くだけだと思ってたんだが...」
フィスの目の前には開かれた1冊のノートと、その周りに数十冊の魔導書や資料が置かれている。
フィス「さっさと魔導士試験に行ってもらいたいんだが、そううまくはいかない物なのかな...」
シルファ「フィス様あああ!!!!!」
シルファの叫び声が聞こえる。
フィス「ん?シルファ?」
シルファの声はしない。
フィス「......なにかあったのか!?」
フィスが立ち上がる。長時間座り続けた影響か、若干バランスを崩しかけている。
彼は近くの棚にもたれかかり、そのまま棚のガラス戸を勢いよく開けて魔道具を一つ取り出す。
フィス「行ってこい!スカイガーネット!」
そのまま手に持っていた赤い宝石をドアに向かって投げる。
宝石はドアを突き破り、廊下に飛んでいく。
フィス「ちょうど取り込み中って時に限ってこれか!とりあえず追わなければ!」
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ラーイ「え?その師匠に見せてもらった魔導書の中に書いてあったの?」
レアル「そうそう、本のタイトルは覚えてないんだけど、何か全体的に便利魔法みたいなのがたくさん載ってたのよ。」
ラーイ「そんでもってその中から勝手に覚えたのが」
レアル「今さっきの術式暗記ってわけ」
ラーイ「うーん、普通の魔導士は禁書なんて絶対持ってるはずがないし...」
ラーイ「レアル、師匠の名前ってわかる?もしかしたら師匠が昔書いた魔導書なのかも。」
レアル「なるほど...確かフィスって名前だったと思うけど...」
ラーイ「フィスね!すぐ調べるわ!」
ラーイは急いでカウンターに戻る。レアルはそのあとを追うようにして移動した。
周囲には、目もくれない者もいれば、好奇の目で見つめる者もいた。
ラーイはカウンターに着くと、急いで帳簿を取り出した。
ラーイ「は行...ふ...ふぃ....」
ラーイはすさまじいスピードで帳簿をめくる。
ラーイ「....ないわね。フィスって人が書いた本はないわ。」
レアル「うーん、てことは本当に禁書を私に見せてたってこと?」
ラーイ「分からないわ。でも少なくともフィスって名前は、店売りされてる魔導書が全て入ってるはずのリストに入ってない。」
ラーイ「少なくとも準禁書以上の可能性が高いわ。」
レアル「むしろそんなリストがあるって方に驚いたわ。」
ラーイ「ないと困るから作ったのよ。こっちだって購入予定リストとか作らなきゃいけないし。今だって毎日のように書き足してるわよ?」
レアル「ぼーっとしてるだけじゃなかったのね、司書って。」
ラーイ「とりあえず師匠のところに行ってみたら?案外まだ世に出してない魔導書だったってオチかもしれないし。」
レアル「そうさせてもらうわ。ありがとラーイ。」
ラーイ「はいはい、また今度コーヒーでも奢ってよね。」
レアルは図書館を後にする。
レアル「登録!行き先は一旦家で!」
レアルの前に銀色の魔法陣が現れる。レアルはそこを潜り抜け、レアルの家に戻る。
レアル「にしても、まさか次いで感覚で覚えた魔法が実はめちゃくちゃすごかったなんて、本にでもしたら伸びそうな話よね。」
レアル「よし、とりあえず今日一日は休暇のはずだし、ちょっと休憩してから師匠に聞きに行くかー!」
レアルはコーヒーを淹れ、優雅に飲む。
レアル「やっぱり休みの日って最高!」
レアル「....これくらいしか休みの日を満喫する方法がないのも考え物ね。またなんか趣味でも見つけた方がいいわよね....とりあえず片づけて師匠のところに行ってみるか...」
そして、数分が立った。
レアル「登録」
銀色の魔法陣が現れた。




