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7.

 私が倉庫で探していたもの、それはナターシャと共に写っている写真だった。


 そして、それを見つけると私は、新聞社に勤める友人に会いに行き、インタビュー記事のための取材に応じた。

 計画は、順調に進んでいる。

 もちろん、この計画には万能薬が欠かせない。

 開発も最終段階になり、様々なチェックを行い、そのたびに調整をしなければならない。

 私も意見を求められ、何度も呼び出されることになった。


 そこで私は、屋敷を離れ、開発室の近くに泊まり込み、万能薬の完成のために皆と協力することにした。

 そして、屋敷を出ようとした時にちょうど、ナターシャとアーノルドが帰ってきた。


「レイチェル、あなたいったい、どういうつもりなの!? いったい、何を考えているのよ!?」


「あら? その様子だと、新聞を見たのですね? 私は屋敷を離れることになるので、あなたにはしばらく会えないと思っていたのですが、いいタイミングですね。さすがは私の親友です」


「ふざけないで! あの記事は、いったい何だって聞いているの! いったい、どういうつもりなのよ!? あなたが私のことを親友だと思っていないことなんてわかっているわ! それに万能薬なんてどうせ、嘘なんでしょう!?」


「いえ、()()()()()()本当です。完成が近づいてきたので、私も忙しくなります。なので、今からしばらく屋敷を離れるのですよ」


「どういうことなの? あなたが、私の病弱な体を治そうなんてするはずがない。いったい、何を企んでいるの?」


「さて、何でしょうか? ただの善意で、あなたの病弱な体を治そうとしているのかもしれませんよ?」


「そんなはずないでしょう!? 絶対に何か企んでいるに違いないわ!」


「私、もう行かないといけないので、失礼しますね」


 私は彼女のもとを去って、屋敷から出た。

 

 あの表情が演技とは思えないし、本当に何も気づいていないみたいね。

 まあ、気付いたところで、あなたには何もできないのよ。


 あぁ、これからどうなるか、本当に楽しみだわ……。

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