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18.

 アーノルドが私のもとを訪ねてきた。


 ナターシャになぜ万能薬が効かないのか、原因を早く調べてほしいと言われた。


「でもね、それには彼女の体を調べるしかないの。でも、彼女はそれを嫌がっているのでしょう?」


「ああ、そうなんだ。あれ以来、体を調べられるのは怖いと言っている。絶対に聞くと言われていた万能薬が効かなかったから、君たちのことを信用できないそうだ」


 それは無理もないことである。

 しかし、本当の理由はそうでないと、私は確信していた。

 体を調べれば、万能薬が効いていることがバレてしまうというのが、本当の理由だ。


「それなら、もう一度万能薬を飲んでもらうというのはどう?」


「いや、しかし、彼女はそれを断ると思う」


「そうでしょうね。だから、こっそりと飲ませればいいのよ」


「こっそりと? いや、しかし、それは……」


「気が引けるのはわかるわ。でも、あなたはどうしたいの? ナターシャの体が、治ってほしくないの?」


「治ってほしいに決まっているだろう」


「それなら、こっそりと万能薬を飲ませればいいのよ。そのことで少し嫌われても、あとで謝れば済むでしょう。身体が完治すれば、彼女だって嬉しいはずよ」


「確かに、そうだな……。何より大事なのは、彼女の体が治ることだ。わかった。こっそりと彼女に、万能薬を飲ませてみるよ」


「それじゃあ、あなたに渡しておくわ」


 私はアーノルドに万能薬を渡した。

 彼は、それを受け取った。


「味はほとんどしないから、料理に混ぜて使えば気付かれないわ。もちろん、それでも効果はあるわ」


「わかった。今度こそ、万能薬が効くはずだ。あんなのは、ただの偶然だ。薬が効かなかったのは、単なる不運だった。ほかの人に効いているのに、彼女にだけ効かないなんてことが、あるはずがない」


「そうよ。次こそは、絶対に効くはず。あとは、あなたに任せるわ」

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