日陰見惚れる
「日陰♪」
出ると扉の脇に立ってた美紅がニパっと笑い
「行くか」
俺は声をかけ普通の通路を歩き出す
「おう♪」
右手を上げ美紅は続く
歩けば直ぐエレベーター此れも普通
チンと音が鳴り扉が開き
俺と美紅が乗り込む
「ごー♪」
美紅がにぱっと笑い
右手を掲げる
音も無く扉が閉まる
そしてチンと扉が開けば
新緑万来最寄りの
休憩所のエレベーターに到着
「しかし同時にエレベーター」
「利用者がいたらどうなるんだ」
俺の疑問に
「事象がずれて問題解決だよ♪」
美紅がにぱっと笑い答える
「ああ防御方法と一緒か」
俺も出来る
「常に其れを」
ただ常に完全には無理
「凄いよね♪」
美紅がにぱっと笑い歩き出す
「行こ!」
「おう」
俺も歩き出す
休憩所其れは
大きいリゾート施設の待合そして
隅にデデンと大きい物理スクリーンが置かれ
各休憩施設が映し出されている
一枚一枚大きく映し出され
休憩がしたければ通常デバイスを使い
仮想スクリーンから休憩施設を選び
エレベータに乗り込めばいい
俺はもっぱら移動手段として使っている
美紅はデバイスを用いずに生活している
其れはどれだけ美紅が優れた存在かを表している
「日陰ー?」
俺は何時の間にか立ち止まり
美紅の後ろ姿を見つめていた
美紅は後姿も美しく
たまに魅せるあれは本当に魅せられる
短いスカートと麗しい赤髪を靡かせて
振り向きは本当に我を忘れさせ
俺は・・・・・・
「何でもない」
俺を見つめ美紅はにぱっと笑い
顔を突き出し
「日陰何食べよう♪」
そのしぐさ艶やかな仕草輝く笑顔
そう美しい非常に
ただ憂いは全くないこれっぽっちも無いが!!!
「そうだな」
「悩みどころだねぇー♪」
俺達は休憩所を後にし・・・・・
お読み頂き有難う御座います。