97/452
駆け引き 3
うちの店には家族連れがよくくる。
「こらー、走っちゃダメだよ。」
お母さんが声をあげる。あの親子は前に来ていた子だな。
1回目は子供が交渉に勝ちお菓子をゲットし、2回目は母親が貫禄勝ちした。
「さて、追跡するか。」
3回目の勝負はどうなるかな?。もはや俺は1ファンとしてやり取りを見守るぜ。
「こっちに来なさい。」
母親はお菓子売り場を通らないように買い物をしている。
「見て見て、この洗剤いい匂いだね。」
子供は注意を散らしてチャンスをうかがっている。
「あ!。明日友達が遊びに来るんだ。お菓子買っていい?。」
子供が仕掛ける。友達を理由に使い断りにくくする。
さぁどうする。
「いいけど、みんなで分けれるようなものだけよ。」
母親も引かない。コスパが悪いおまけ付きのお菓子を買えないように釘をさす。
「これとこれだね。」
子供がカゴにお菓子を入れる。俺は見ていた。おまけ付きのお菓子を入れたのを。
「…ちょっと待ちなさい。これはいらないでしょ。」
見つかった。
「いるかいらないかは僕が決まる。」
…カッコイイこと言うじゃないか。これは決まったか。
「お金を払うのは私だ。決めるのは私だ。お前じゃない。」
本当に親子なのか?。子供に厳しすぎるだろ。結局子供が半泣きになり母親の勝利で幕を閉じました。




