振る
「いらっしゃいませー」
声が響く。今日も我がドラックストアは営業している。
ドラックストアの店長になって三ヶ月が過ぎた。
「店長、今日店開ける意味有ります?」
話しかけてきたこいつは都伊織、うちで働いているバイトだ。俺が店長になった少し前に採用されたらしい。
「確かに暇だが閉めるわけにはいかん。」
「じゃあ、やりたいことがあるんすけど。」
嫌な予感がする。
「店の炭酸全部メチャクチャ振ってもいいですか?」
「なんで!?。訳わかんねーよ。」
一体なんの意味があるんだ。
「炭酸振って、売れるじゃないですか 、家で飲もうとすると爆散するじゃないですか 」
「それで?」
「気持ちいいでしょ。」
こいつは何を言っているんだ。都は仕事はできるのだが性格に多分な問題がある。
「それでやっていいですよね!」
「だめにきまってるだろ」
「やっちゃいますね」
人の話を聞けよ。もっと交渉してこい。会話のキャッチボールしようぜ。
「振らしてくれないと辞めますよ。」
まて、いまこいつに辞められるのはまずい
「仕方ない、俺のコーラを振ってもいいぞ。だから商品はやめてくれ」
自分のコーラを犠牲に商品を守る。これも仕事だ。
「振ってくださいって言ってください。」
足元見やがって新しいバイトが入ったらクビにしてやる。
「是非、このコーラを振ってください。」
「あ!お客様ですよ。いらっしゃいませー・・・
もう飽きたんでいいです。」
覚悟してろよ!




