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私の好きな先輩は女性恐怖症?  作者: てるてる坊主
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一話

暑い……

夏はなんでこんなに暑いんだ。

そんなこと考えながら、俺は教室の真ん中にある机に腰を下ろした。

「まだ誰も来ていないか…」

そもそも俺が馬鹿だった。読書部というほぼ帰宅部に近い存在理由が全く分からない部活が夏休みに活動するなど、おかしい。

後輩から冗談半分で聞かれた夏休み中の活動についての質問にノリで「やる」と答えたのは間違いだった。

俺はその部長という役柄から、顧問に夏休みに活動するなら毎日来いと言われてしまったのだ orz

そして夏休み初日

クラブ開始時刻から30分過ぎても誰も来ない。予想した通りだ。

このまま夏休み中誰も来なかったら寂しすぎて首吊ってしまうかもしれない。

そう思っていると

「伊集院先輩〜」

無駄に元気のある声が聞こえた。

後ろを振り返ると、一個下の時津が立っていた。

時津は高一の女。

身長は低いが、それはタブー

先輩、先輩と着いてきて最初は良かったが、段々面倒くさくなってきた。

「なんだよ、お前かよ。」

ため息まじりに俺が言った。

「なっ、なんだとはなんですか。夏休み中のクラブなんてどうせ誰も来ないから、先輩一人になってしまうと思い、慈悲深い愛美ちゃんはこうやって孤独な伊集院先輩のもとへ来たのですよ。感謝して下さい。」

「はいはい、そうですか。シェイシェイ」

「それよりも先輩!!」

「な、なんだよ。」

「これって、二人きりですよね?なんかフラグ立つんじゃないですか?」

目をキラキラさせながら、近寄ってくる。

「近寄るな!!」

いきなり声を張り上げてしまい、時津を驚かせてしまう。

「す、すい……ません。」

「ご、ごめん。」

気まずい空気が流れる。

「あ、あの もしかして私のこと、嫌い…ですか?」

「い、いや、そうじゃないけど…」

言葉が詰まる。

「じゃ、じゃあ」

時津が何か言いかけた瞬間

「おはようー」

「うぃーす」

「イーサンおはー」

「おはようございます。」

谷、沢田、金村、樺山が来た。



4人の説明?面倒だけどするか…

初めに おはよう と言ったのは同級生の谷静香である。

見た目同様に成績優秀の優等生だが、たまに変な世界に入ってしまうことがある。


次に うぃーす と言ってるのが、これまた同級生の沢田剛である。

俺が最初にできた友達だが、親友かと問われるとyesとは答えれない。

読書部に入ったのもこの沢田が誘ってきたのがきっかけである。そして部長になったのも…


イーサンと言ったのは一個下の金村彰である。

苗字の伊集院をもじってイーサンと呼んでくる。少々生意気だが、結構いいやつ。


最後に挨拶したのが一個下の樺山加奈である。

後輩の中では一番礼儀正しい、まさに理想の後輩である。


伊集院、時津、谷、沢田、金村、樺山、これら6人が読書部のオールスターである。

廃部にならないのが、不思議なくらいだが、裏で権力者がいるとかいないとかいう噂がある。



「イーサンと時津もう来てたんだ。早いね〜」


「お、おはよう金村」

気まずい空気が解け一安心。

時津の方を見ると、時津は樺山と仲良く話していた。


「で、何するよ」

沢田が全員に言った。


「うーん、読書部つっても普段から読書全くしてないしな…。いつものようにダベるか」

適当に俺は言った。


「イーサン、適当っすね。でも雑談もいいかもな」

金村が笑いながら言う。


「じゃあ今日はみんなで恋バナしよっ!」

谷がウキウキしながら言う。


こ、恋バナ!?数分前の変な空気が忘れられなかった俺は反対しようと、したが、


「「「「賛成」」」」


と俺以外の部員が、口を揃えて言った。

民主主義の勝ちである。


恋バナに賛成した様子から、時津はさっきのことは気にしていないっぽいので、

俺も仕方なしに恋バナに参加することにした。


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