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第93話:雷の神殿突入

雷の神殿の空に、ストームライダーの風の翼が雷鳴を切り裂いた。黒雲が渦巻き、神殿の尖塔からゼノスの咆哮が轟く中、タクミはコックピットで操縦桿を握り締めた。昼過ぎの空に浮かぶディスプレイに映る魔脈エネルギーの異常値が、赤く点滅していた。


「ガイスト、状況確認!」

「パルス・ディテクター・アレイ反応。半径500メートル内に魔獣10体、貴族の魔導士5名を確認。魔獣は方位角0度から180度、前方より接近。魔導士は神殿内部、距離約200メートル。ゼノスの魔脈出力増大中。機体状況:推力1万2000ニュートン、装甲応力85%、トルク400N・m。貴族の魔脈反応が移動中、修復活動の可能性あり。突入を推奨する」

ガイストの報告に、タクミは頷いた。「よし、降下するぞ! 全員、戦闘準備だ!」


ストームライダーが急降下し、神殿の入り口に着地。風の翼が唸りを上げ、仲間たちが機体の周りに集まった。雷光が石塔を照らし、魔獣の群れが咆哮を上げて襲いかかってきた。タクミはガンランチャーを構え、エネルギー弾を連射。爆発が魔獣の前衛を吹き飛ばし、火花が散る。「魔脈ライフル改は充填が間に合わねえ! これで十分だ!」


「タクミ、私がやるよ!」

リアがエーテル・ノヴァを開き、魔法陣を展開。「風の精霊よ、詩の調べに舞え…! ウィンド・フォース、降臨せよ!」

半透明の風の精霊が現れ、鋭い風刃が魔獣二体を切り裂き、血と肉片が飛び散った。だが、残りの魔獣が風を纏い、驚異的な速さで突進してきた。


「熔鉄団の鉄だ!」

カザンが熔雷槌を振り上げ、雷を帯びた一撃を地面に叩きつける。「召喚なんぞより俺の鉄が強い!」

衝撃波が魔獣の足を止め、装甲を砕き、三体目が倒れる。バルドが嵐の双剣を手に飛び出し、「堅き大地よ、詩の調べに響け…! テラノス、降臨せよ!」

巨岩の守護者が現れ、魔獣に拳を振り下ろし、四体目を粉砕した。


だが、神殿の入り口から貴族の魔導士が姿を現す。黒いローブを纏った五人が杖を掲げ、魔脈波動を放った。空気が歪み、タクミの視界が揺れる。ガイストが警告。「魔脈波動検知。方位角90度、右前方。機体への干渉確認。装甲応力80%に低下。迎撃を推奨する」

「くそっ、魔導士か!」

タクミがスラスターを全開にし、ストームライダーを魔導士に突進させる。魔鋼剣が風を切り、一人の魔導士を斬り裂いた。だが、残りの四人が魔法陣を展開し、雷撃を放ってくる。


「みんな、無理しないで!」

セシルが地の種を手に結界を張る。「風の守護者よ、詩の調べに舞え…! エアリス・ガーディアン、降臨せよ!」

エアリス・ガーディアンが現れ、風の奔流が仲間を包み、雷撃を弾いた。ジンが竪琴を奏で、「癒しの水よ、詩の調べに舞え…! アクエリア、降臨せよ!」

アクエリアが現れ、青い水流が魔導士を襲い、一人を押し流す。「エアリスの意志が俺たちを試してる!」


「タクミ、雷でいくよ!」

リアが魔導書を握り締め、雷のページを詠唱。「雷の王よ、詩の調べに轟け…! トーラス、降臨せよ!」

雷神トーラスが現れ、雷槍を手に魔導士に突き刺す。二人目が倒れ、残りの二人が後退した。だが、神殿の奥からゼノスの咆哮が響き、地面が震える。


「ゼノスが動いてる…! ガイスト、雷神の槍の位置は?」

「魔脈エネルギー集中点を解析中。神殿最上部、尖塔の高所に反応。風の翼の飛行能力が必要と推測。魔脈炉の暴走痕跡なし、貴族による修復の可能性あり。内部への突入を推奨する」

タクミは仲間たちを見回し、拳を握る。「貴族と魔獣を突破して、雷神の槍を手に入れる。行くぞ!」


ストームライダーが神殿内部に突入し、仲間たちが後に続いた。石の回廊を進むと、魔獣と魔導士の残党が待ち構える。タクミは風の翼を起動し、低空飛行で敵を撹乱。リアの「ウィンド・フォース」が回廊を切り裂き、バルドの「テラノス」が壁を砕く。カザンが熔雷槌で魔獣を叩き潰し、セシルとジンが援護した。


神殿の階段を駆け上がり、最上部への道が開けた。だが、尖塔の前にはゼノスが立ちはだかっていた。全高20メートルの魔鋼の巨体が雷を帯び、咆哮と共にタクミたちを見下ろす。ガイストが報告。「ゼノスとの距離50メートル。魔脈出力最大。心臓部は胸部中央、魔鋼装甲厚さ推定50センチ。攻撃を推奨する」

タクミが目を細め、呟く。「セリカの情報がまだか…。ゼノスの動き、貴族の狙い——分からねえままじゃまずいな」


「まだだ。雷神の槍が先だ!」

タクミは風の翼を全開にし、ストームライダーを尖塔の高所へ飛ばす。雷光が飛び交う中、仲間たちがゼノスを引きつけ、タクミの決断が試される戦いが始まった——。



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