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第66話:「エアリスの遺産と三つ巴の戦場」

砂の大陸の戦場で、タクミ一行は貴族の魔獣軍と対峙していた。砂嵐が唸りを上げ、夜空にゼノスの咆哮が低く響き、砂塵が視界を霞ませる。ジンが竪琴を奏で、

「タクミ、聞けよ!」

と戦いの喧騒に歌を重ねる。風が彼の声を運び、

「2000年前、エアリス文明が5大陸を魔脈で結んだんだ。風の神殿はその調和の柱だった。火、水、地、雷——それぞれの神殿が民を守ってた。それを貴族がぶち壊したんだよ」

と歌う。

セリカが猫耳を動かし、

「ジン、歌ってる場合かよ!」

と呆れつつも補足する。

「他の神殿にも遺物が眠ってるってさ、タクミ。火の神殿、水の神殿、地の神殿、雷の神殿…貴族がエアリスの力を歪めたんだよ。」

タクミがストームライダーのモニターを睨み、

「なら全部取り戻すしかねえな」

と拳を握る。

「貴族の罪を俺たちが裁くぜ、みんな!」

と仲間を見回す。


リアが「風魔の結晶」を握り、

「ねえ、タクミ、兄ちゃんの星が…」と空を見上げる。

「エアリスと繋がってる気がするよ。あの光、兄ちゃんの想いみたいだ。」

彼女の声に微かな希望が宿る。

タクミが頷き、

「そうだな、リア。レオンの戦いがここに生きてる。お前がその結晶を持ってるだけで、俺たちに力をくれるよ」

と笑う。

カザンが熔雷槌を手に、

「熔鉄団の火の神殿だって守るぜ、タクミ!」

と豪快に叫ぶ。

「貴族なんかに渡すかよ、俺たちの家族の誇りだ!」

セシルが「エアリスウィスパー」を握り、

「ジン、影脈会はエアリスの正義を継ぐよ」

と風の魔脈を感じる。

「貴族が歪めた歴史、私たちが正すんだ」

と静かに言う。


その時、ガイストの警告音がコックピットに鋭く響く。

「魔獣と魔導波動、距離100メートル! 反応強度中級以上、タクミ!」

砂塵が舞い上がり、「ガルドラス」が再び現れる。鋼獣の装甲が魔導技術で強化され、シエルフィス2体が風刃を放ちながら従う。タクミが魔鋼剣を構え、

「またかよ! 三度目だ、今度こそぶっ潰すぞ!」

と叫ぶ。

「みんな、行くぜ!」

と仲間を鼓舞する。


だが、戦場に新たな影が乱入する。影脈会の残党が黒いローブを纏い、禁忌魔法を放ちながら魔獣に襲いかかる。先頭の男がタクミを睨み、

「貴族は俺たちが倒す! お前らに渡さんぞ!」

と叫ぶ。禁忌の黒い魔力がシエルフィスを包み、魔獣が悲鳴を上げて崩れる。タクミが目を細め、

「三つ巴か…チャンスだな」

とニヤリと笑う。

「貴族と影脈会が潰し合う隙に仕掛けるぞ、みんな!」

と指示を飛ばす。


ストームライダーが突進し、

「ガルドラス、喰らえ!」

とタクミが叫ぶが、鋼の爪が魔鋼剣を弾く。

「くそっ、硬えな!」

と歯を食いしばる。

バルドが「嵐雷斬——ストームサンダー・スラッシュ!」と叫び、風と雷が融合した一撃がシエルフィスを両断。

リアがエーテル・ノヴァを掲げ、

「バルド、私も援護するよ!」

と叫ぶ。

「燃え盛る深淵よ——フレア・テンペスト! 凍てつく虚空よ——アイシクル・ストーム!」

と詠唱。炎と氷が魔獣を包み、

「仲間を守るんだから!」

と力を込める。


貴族軍の魔導兵が影脈会の残党と衝突し、禁忌魔法と魔導波動が戦場を混乱に陥れる。カザンが熔雷槌を振り、

「タクミ、俺がガルドラスの足を止めるぜ!」

とガルドラスの足を叩く。

「熔鉄団の鉄でぶち抜くんだよ!」

と吼え、雷撃が装甲に火花を散らす。

セシルが

「カザン、私が道を開ける!」

と詠唱する。

「風の守護者よ、絆の疾風で我が元へ! エアリス・ガーディアン!」

風の魔脈の化身が現れ、鋭い風刃がガルドラスの硬い体を削る。

「レオンの正義をここで!」と叫ぶ。


タクミがストームライダーを旋回させ、

「ガイスト、弱点はどこだ?」

と聞くとガイストが応える。

「背部に弱点を検出!」

タクミがガルドラスの背部を狙う。

「魔脈増幅器を検出。ドリルアーム稼働率84%、ピストルエネルギー残量78%、トルク300N・m。弱点を叩け、タクミ!」

とガイストが返す。

タクミがドリルアームを全開にし、

「今だ、喰らえ!」

とガルドラスの背部の増幅器を貫く。ガルドラスが悲鳴を上げ、鋼の体が崩れ落ち、砂塵が舞う。「貴族も影脈会も、俺たちが終わらせるぜ!」とタクミが叫ぶ。


戦場が一瞬静まり、タクミが息を整える。見渡すとゼノスの姿がない。

「ゼノスは!?」

するとガイストが

「ゼノス後退。周辺の魔脈エネルギー低下中。」

とタクミに伝える。

するとセリカが軽やかに跳び、

「次は他の神殿だね。情報はダストホロウで待ってるから!」

タクミが仲間を見回し、

「ゼノスが後退…なぜ?まぁ、とりあえず風の神殿は手に入れたぜ。火、水、地、雷…貴族の罪を裁く遺産、全部取り戻すんだ」

と頷く。


遠くでゼノスの咆哮が響き、戦争の嵐が砂漠を包む。タクミたちの戦いは新たな神殿へと続いていた。



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