5 戦力増強と王女との同衾
「すぅ〜」
……
「なんてこったぁ!」
こ、この俺が……頭を抱えるなんて……
しゃあない。
ほぼ初対面の少女の部屋に泊まるなんて……
しかし『鴉の翼』はいつ見ても輝いているな。(逃避)
ナプキンで拭きながらそんなことを考える。
絶賛手入れ中である。
王女様はどこに行ったかも分からず、さらにこの状況に追いつけない俺は目が回っていたのである。
「取り敢えず、整理するか……」
何が起こったかを……
〜
〜〜
〜〜〜
「セバスさん、王様公認ってほんとうですか?」
「……はぁ、王様も可哀想ですよね。」
「?」
ーーー
説明中です!閑話を参考に!
ーーー
「成程……可哀想に……」
「お嬢様も少しは……」
「言いたいことがあります。」
言葉を遮る。
後ろに王女様いますよ〜
「なんで俺が王女様と婚約まで!?」
「いやですの?」
いや……そのうるうるした瞳で見つめられると、何も断れない気がしちゃうんですけど。
「いや、そういうわけじゃ。」
「決まりですわね!」
元公爵家嫡男、何故か王女様に溺愛されている件。
まさにその状況で草。
いや、不満はないんだけど、展開が早すぎて追いつけないんですけど?
助けただけで惚れちゃうチョロインなのかよ?
まあ、綱渡り恋心みたいなやつも、ちょっとあったのかもしれないが。
「しかし、やることが多いですわね。」
「ん?何かあるのか?」
「他国の王女が我が貴族学園に留学してくるのです。」
俺はそんなこと聞いていないのだが?
「初耳だぞ?」
「何も言われてないのかもしれませんわね。おそらくあなたの弟がしますわよ。」
ふぁ!?まじか。
「あなたが無事という設定だったら、あなたがやっていたと思いますわよ?」
「成程。」
「ところで、」
顔を真っ赤にしながら聞いてくる。
「ん?なに?」
「膝枕して……」
「王女様!国王様がお呼びでございます。」
一気に王女様は不機嫌になった。
「また後でね。」
「はい!」
露骨な態度の急変に苦笑するのだった。
〜
〜〜
〜〜〜
今頃何話してんだろうな〜
今ここ←
暇や〜
王女様視点
「許さない!」
これは許せることではないです。
折角の逢瀬を邪魔するなんて、ふざけないで!
「怒り心頭というお前の気持ちもわかるが、これはおまえにもかかわっているのだ。」
「わたくし?」
一体どんな内容?
「正確にはお前の婚約者になる可能性が高いやつだな。」
「!?」
「取り敢えず、叙勲式を行うことになった。」
「やった!」
そんな会話を行うと王もこめかみを抑え、ため息を漏らす。
「素の声が漏れておる。」
「あ……」
「そして、お前の婚約者の弟とお前の婚約者の2人一緒に、オリオンスイ王国第3王女の相手をすることになった。」
「え?」
「考えてもみよ、お前の世代で叙爵されたやつはその男1人だけなのだぞ?仕方あるまい。」
そう言ってくつくつ笑う王は、ひどく面白いと言った様子だった。
「それでは、夕食まで好きに過ごすが良い。」
花が咲いたような笑顔になった、フローレンスに王も苦笑したのだった。
〜
〜〜
〜〜〜
部屋まで戻ってきたフローレンスが扉を開けると、何故か座禅を組んでいるローランドを発見する。
「何があったのよ?」
ローランドの周りには、明らかにやばい奴が何匹かいたのだ。
頭が猿、胴はタヌキ、尻尾は蛇、手足は虎の姿をしたやつ。
人の形をしながらも、両手両足が、二つの蛇になっているやつ。
九つのしっぽが生えた女の様な奴。
馬鹿でかい蜘蛛のやつ。
そして、一際存在感を放つ二体。
鼻が長く、顔が赤く野伏しのような恰好をしていたやつ。
でっぷりと太り、真っ赤な体から角をはやしているやつ。
そんな奴らが同時にフローレンスを見て、汗が噴き出した。
「おいおい、オーラを放つのをやめろ。フローレンスが怖がっているだろ。」
そういいみんなしゅんとしてしまった。
「はぁすまないな。」
それから、ローランドの召還旅が始まるのだった。
~
~~
~~~ローランド視点
暇だ……そうだ。阿久良王と同じやつだ。
召還だ!
まずは、『空神』を召還する。
【空神よ、余に従え。】
【この強大な力は?】
【ローランドだ。ちんけな物の怪などやめて、俺のもとに来い。】
【ふざけるな!この夜と空を守るために、いくらのただ人を殺してきたと持っておる?】
【そんなのは問題ではない。力で示してくれる。】
【風だけで、戦え。】
正直、そっちのほうがそれで納得するんだったら、俺は文句はない。
しかし、さっさと心を折ったほうが良かったりする。
【よかろう。】
【ぬ?】
【では、始めるぞ。】
【シナトベノミコトの吐息】
【アネモイの風災】
比べる間もなく風は風の吸収されて仲間になった。
精神と時の〇屋みたいな感じになっており、時間の進みが遅い。
風神とは鴉天狗である。
その圧倒的な力は風の神である、シナトベノミコトの力をも操る。
その強大な力を一手で屈服させたのだった。
《面倒くさい》
全然手札が手に入れられない。
いっそのこと、百鬼夜行ごと手に入れるかな?
そう思い出陣するのだった。
「空亡に、悪人殺し、鎌鼬に、海坊主と大山男に、九尾の狐と、大蛇か。さらには、異形の鳥だ。先頭には天狗が大量。結構楽しそうだな。なぁ、空神。」
【なぜ......こんなことに......】
「いいじゃねえか。行くぜ!大津波!」
空椅子に座りながら、神の権能を行使する。
ちなみに改良しまくった結果、上級なのに神級クラスの威力が出るようになってしまった。
世界がバグった瞬間である。
百鬼夜行を吞み込もうとしたら、海坊主が前に出てきて、水を全部飲み込んだ。
「そうじゃなくっちゃな。」
そういい、ポーションを飲む。
ポーションに改良を重ねた結果、バカみたいな魔力が回復するため、愛用している。
割合回復ポーションの回復量は0だ。
「雷神の裁き」
この世のものとは思えない......いや、すでにこの世のものではないのだが、威力が降り注ぐ。
「ちぇ、やりすぎたのか......まあいい。百鬼夜行よ、全軍、余に下れ!」
見事に、百鬼夜行全軍が下ったのだった。
『動く魔国』にも余裕で勝てることができるほどの存在を集めることができた。
ここで大きな問題が発生する。
«どこに置こう?»
緊急事態が発生したため、初心者の森の中央に群衆を置き、幹部だけは周りにいる。
そして、その状況で瞑目していたのだ。
そして、今になる。
それを一言で表すと、
『俺の配下だ。』
「!?」
フローレンスが驚愕の表情を見せる。
これ全員で、この国軍隊総がかりになっても勝てるかどうかなのだ。
「少し、寝させてくれ。」
「ええ、これ枕に使いなさい」
そういいながら、ベッドに潜ってその隣をポンポンたたく。
「ありがとう。」
そういいまどろみに落ちるのだった。




