16 vs災龍《ディザスター・ドラゴン》③ 戦慄
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「嘘……だろ?」
は?
何だよそれ?
俺らの努力は?
何でお前……
“魔力が全快してるんだよ”
意味がわからねえ。
はあ。
つまりなんだ?
あいつをちゃんと殺さないと勝てないって事か?
ふう、マジか。
キツイな。
どうやって勝てばいいんだ?
「まあ、取り敢えずは殺すか。どうやってやろうかな?」
方法が思いつかないんだが?
「まあ、いっちょやるか」
そう思いながら、バフを己に掛ける。
「身体強化・全身・極」
さあ、行こうじゃないか。
災龍め、捻り潰してやる。
◇◆◇◆◇◆
「岩砕き」
俺の拳に岩砕きを付与する。
それに合わせて、己の拳に……
「撃滅の拳」
を付与する。
「おい、駄龍、俺の拳のサビになれ」
ん?よく考えたら剣使った方が火力出るやんk。
ん……はっず。
すまん、タンマ。
《主人よ?どこへゆくのですか?》
《ちょっと黙ってろ》
《貴方にしかわかることのできない崇高な思考というわけですね》
《そこまでじゃねーが……》
こいつ狂信者か何かか?
いやまあ、そうなんだろうが……
最初の生意気な態度が可愛く見えるほどにはやばい奴だな。
草も生えない。
まあ、一言で表すなら、狂ってる奴、ね。
「絶剣・鴉丸、光輝金剛石の刀・抜剣」
居合切りをかまして行く。
そいつの首に叩きつけるも……
“ガギィン”
弾かれる。
まあ、ここまでは予想の範囲内ではある。
災龍の行動は空神の乱気流のお陰で抑制される。
こっちの行動を上手く助長することにも成功している。
それに阿久良王も何発もの拳を叩き込んでいるのだ。
相手も消耗ゼロというわけでも無いだろう。
何ならあちらの方が体力的にもキツイものがあるはず……
ていうか、再生があるじゃん……
詰んでね?
さて、一度魔力を切らしたから、一度だけ全快する何かがある可能性もある為、もう一度切らすのを目的にしておこう。
後、そうじゃ無いと勝つ方法が無い。
「勇血属性:破邪の一撃」
左肩に置かれた大剣を振り下ろす。
それに合わせる様に光輝金剛石の刀を鴉丸の刃がない方に添える。
そして、そのまま振り下ろす。
“ガギィン”
確かに弾かれた。
しかし、光輝金剛石の刀で押し留める。
圧力を消し、其の鴉丸を押し付け、災龍の鱗を切り裂く。
「ふっ」
鴉丸と光輝金剛石の刀を振り、鱗を落とす。
血は……付いていない。
つまりそれだけ浅い傷。
それでも大きな進歩だろう。
しかし、再生で回復される……ね……
「なら、変容を使うか」
其の時、空神も颶風の嵐を起こした様で、“コオコオ”と風音が聞こえる。
俺も削るか……
「躁血術・in the 火槍、自動追尾」
こうすると、何だか火槍が血に塗れている様に見えるのが不思議だ。
いや、塗れているのは違わないが。
何というかこう……気持ち的な?何か的な?
後これ、爪がめっちゃ痛い。
爪から出してるからかもしれないけど、この痛みはやばい。
タラタラと垂れてる血を見るとおぞましいとさえ思っちゃうわ。
これが日本で暮らしてた弊害か?
いやでも、俺だって血くらい見たよ。
何がヤバいかって、目の前で血が化け物みたいに蠢き始めるのが整理的嫌悪感を煽りに煽りまくってくるのが良くないと思うんだ。
ふう、御託を並べたが、取り敢えずは爪から血を出して戦って辛いということを知って欲しいんだ。
「ぐぎゃおおおおお」
再び来た。
“災い”、魔龍咆哮が。
しかし、其の一撃は先ほどの一撃に全くと言っていいほど及んでいなかった。
しかし、それでも十分な威力がある為、空に逃げた判断は悪くなかったのだろう。
「じゃあ、気を取り直して首を落としに行きますか!閃撃」
光輝金剛石の刀を大振りに構えて振り下ろす。
其の行為に言霊を込める。
それは魔法であり、言霊だ。
妖術的な奴である。
何ともアバウトな設定だが使えるもんは使う主義の俺からするとピッタリ?な技だ。
しかし、中折れする閃撃に悲しくなる。
まあ、予想していた。
秘密兵器が弾かれることもな!
でも、でも、無傷じゃなくても良くないですかあぁ!?
「首を斬ってるやるよおおおおおお!」
そう言いながら、空中に大気を収縮した足場を作る魔法を使う。
「空の足場」
語りながらも其の言霊を紡ぐ。
そこの足場に全体重を乗せ更には……
「全崩壊」
重力魔法まで使い、体を反発させる。
その速度は落下と同時に加速度的に上がっていく。
そして、両手に持っている二つの刀を交差させ、龍の背に叩きつける。
そこに合わせて、阿久良王が……
「ぶるぐごおおおお」
その普段の2倍に膨らんだ拳を叩き込む。
その地点にヒビが入っている。
なら……
「差し込めええええ!」
光輝金剛石の刀を全力で災龍の中に突っ込む。
その痛みに災龍はのたうち回るも、逃げることはできない。
しかも、行動も抑制されてる現状、抵抗してきても何とかはなる。
「変容」
その鱗に突っ込んだ光輝金剛石の刀からぐにゃりぐにゃりと溶けて行く。
しかし、それと同時に再生も撃たれる為、完全に拮抗状態だ。
くっそ、どうしろと?
内心で文句を呟きながらも次なる一手を考える。
取り敢えず、これ連打かなぁ。
「岩砕き」
“パリイィィン”
鱗が粉々になって砕け散る。
その瞬間、その粉は俺の鼻口に入り込み。
「けほっけほっ」
何とか鼻から吐き出そうとするも、なかなか出てくる気配がない。
どうすればいいものか。
其の時、身体中から痛みが溢れ出してきた。
「ぐっぞ!?な"ん"だごれ"!」
「大丈夫ですか!?主人様!」
「俺に構ってたら奴に……俺が殺されるぞ!がっはっ……奴の……足止め……を……しろ……」
しかしそれを待ってくれる災龍ではない。
アニメみたいにヒーローの変身を待つ悪役など存在しないのだから。
“ドン……”
災龍は勝ち誇る。
長い時間苦しめてきた唯人をようやく殺すことができるのだから。
しかし、それは叶わぬ願いとなり想いとなり、水泡に帰す。
足を退けて立っていたのは苦悶の表情を浮かべる唯人、ローランドだったのだから。
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主人公無双フェイズですね。
ようやくです!




