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152.我慢

教国歴二年春の期 88日



「気持ち悪いから何も食べたくないわ…。でも私だけの体ではないから食べないとダメね…。」

「その心配は不要ですよ。この時期はとりあえず水が飲めてさえ居れば問題ないです。無理して食べて戻してを繰り返す方が身体の負担になります。」


ララミーティアはみるみるうちに多くの食べ物は受け付けなくなっていた。

匂いや食感がどうしてもダメらしく、たまに果物を少し食べる程度になっていた。


サーラは妖精族の姿のまま常にララミーティアの傍にいた。

もう隠す物も何もないと言ってイツキにあれやこれやララミーティア関連の品物をリクエストをしては食べ物や日用品を自身のアイテムボックスにとにかく詰め込みまくった。


食べることが趣味のようなベルヴィアは腹が減るとイツキの腕を引っ張って離れに行くくらいの気遣いはするようなっていた。

通常なら嫉妬の炎でメラメラ燃え上がるララミーティアも流石に嫉妬気にする元気はなく、ベルヴィアが「イツキ借りるわよ!」と断りを入れても「どうぞ…。」と力無く答えるだけだった。




気持ち悪くて昼寝なんて出来ないと言っていたララミーティアにリクエストされた曲の弾き語りを披露するイツキ。

ララミーティアがリクエストするのはいつもコッテコテのラブソングばかりだ。

歌詞がうろ覚えの曲についてはイツキが適当に歌詞を補完していた。


今リクエストされたのは超有名なラブソングだ。


「いつ聴いてもいい歌ねえ…。でもどうして真っ直ぐに『愛してる!幸せだ!』ってならないのかしらね。捻くれているって訳じゃないけれど、落ち葉だとか捨て猫だとか妙に切なくさせる言葉がいちいち散りばめられてるわ。何か深い意味があるのかしら。」

「『どういう意味なんだろうな?もう一回聴いてみよう。歌詞も読んでみよう。何だか凄く良い曲な気がしてきた。いや、凄く良い曲だ。友達にもオススメしてみよう。』みんなこうなってみなさいよ。こうして大勢の人に何度も何度も聴かれて愛されていくって訳。ぜんぜん知らない他人の『好き好き幸せ!私とダーリンは永遠ラブだよ!』を何遍も何遍も好き好んで聴きたいと思う?」

「お、思いませんね…。」


サーラはレモンを輪切りにしながらも苦笑いで答える。


「でしょー?でも何か訳ありそうな他人の恋愛は応援したくなるでしょ?一途な片想いとか程々の苦難を乗り越えて結ばれた2人は頑張れよって思ったり、自分と同じだ!ってなるでしょ。失恋も然り。ま、そういう事ね。」


ベルヴィアはイツキが召喚したジンジャーエールのストローをズーズー吸いながら興味なさそうに告げる。


「んー、まぁ確かになぁ。そう言われると殆どそんな感じの曲ばかりかもなー。後は日常を歌う系とか頑張ろうぜ系とか?」


イツキが感心しながら次の曲のイントロを奏で始める。

ベルヴィアの言うとおり結局また同じような路線の曲だ。




しばらくそんな風に過ごしているとララミーティアはいつの間にかソファーで横になったまま眠り込んでいた。

ララミーティアが昼寝を始めるとベルヴィアは離れに移動した。

静かにしなきゃいけない場面に自分が居ると大抵良からぬ事が起こる気がするとベルヴィア本人自らがそう言って自発的に始めた習慣だった。


サーラは長年生きているだけあってか、する事もなくぼんやり過ごしても全く苦ではないようだ。

暇なときは微笑みを浮かべたままじっと座っている事が多い。


ララミーティアが眠ってしまうと、イツキは決まって寝顔をジッと眺めていた。

スケッチブックと鉛筆を召喚し、密かに絵の練習を始めていた。


(へえ!お上手なんですね)

(絵はまぁまぁ自信があるんですよ。せてめ絵で今の姿を残しておければなぁと。全部埋まったらティアにプレゼントしようかななんて)

(きっと目に涙を浮かべて喜びますよ。今から想像がつきます)


イラストチックな絵からデッサンまで絵は割と得意な部類だったイツキは、ララミーティアが寝ている時はスケッチブックに鉛筆で絵を描くのが日課になっていた。

ララミーティアが起きそうになるとパッとアイテムボックスに仕舞って簡単に証拠隠滅出来るのもいい点だった。


サーラに誉められて気を良くしたイツキの筆は進み、粗方仕上がったところでララミーティアが起き出す。

暫くしてイツキがベルヴィアを迎えに行くと、鼾をかきながら無防備に昼寝しているベルヴィアを起こす羽目になる。

ベルヴィアは寝起きが悪く二度寝三度寝の常習犯な上、「なんでもっと早く起こしてくれなかったの!?」と必死で起こしたイツキに当たり散らすという最悪の特性を持っていた。




「ふぁ~、眠い眠い…。今日の晩御飯は何食べようかしらねぇ…。」

「眠い眠いじゃないよ…。俺が起こす係なんだからもうちょっと服装とか考えろよ…。パンツ丸出しで恥ずかしいとか思ってくれよ…。」


大あくびをしているベルヴィアと後ろからうんざり顔のイツキが本邸に入ってくる。


「またお腹丸出しで寝てたの?私のイツキを刺激するような格好はやめてちょうだいよ。」

「刺激?この男、私をゴミを見るような目で見てくるのよ?あーイヤだイヤだ!こんな美人を捕まえて…酷くない?」


ベルヴィアはプリプリ怒りながらララミーティアの座っているソファーの向かいにドスンと沈み込む。


「中々起きない。勝手に二度寝三度寝しておいて俺に当たり散らす。プリプリブツブツ文句言う。怒り方面の刺激なら相当受けてるよ…。」

「ふふ、日頃天界ではどうやって生活してたんですか?」


サーラが自ら淹れたハーブティーを飲みながら質問すると、ベルヴィアは表情をコロッと変化させてニコニコしながら答える。


「天界では妹が起こしてくれるの。私と同じ職場だから安心して暮らせるって訳。」

「へぇ、妹さんが居たのか。俺、妹さんとは旨い酒が飲めそうだよ…。」

「ふふ、相当苦労してそうね。妹さんはどこかの世界を管理してるの?」


ララミーティアが寝ぐせを直しながら尋ねると、ベルヴィアはテーブルの上にあったレモンの砂糖漬けをひょいと摘みながら答える。


「イツキが行く予定だった世界の管理のサポート役をする予定なの。」

「おお!じゃあ管理してた…なんだっけ、フライヤ?フレイヤ?って神様の下につく感じかー。」

「一応そうなるかな。あ、明日私地球の子をそのフライヤ様の世界に転生させるお手伝いをここから遠隔でするんだけど、みんなも見る?」


サラッととんでもない事を言い始めたベルヴィアに一同は一瞬固まってしまう。


「お、おいおい。裏側をそんな易々と見せちゃっていいのかよ…。」

「ん、いいよー?だって3人とも世界の仕組みを知ってるじゃん。別に天界に連れて行くって訳じゃないんだから。ここからやるんだよ?バレっこないって!」

「私達の声が入ったり、後ろに写り込んだらどうするの?見てみたいのは山々だけど余計な揉め事になるのは嫌よ。」

「隠蔽のスペシャリストが居るじゃないの!サーラ!サーラの出番よ!フライヤ様がそんな事気がつくわけないって!」


話を振られたサーラは苦笑いを浮かべていたが、すぐに悪戯っぽい笑みに変わった。


「天界を欺いて新大陸に乗り込んだ腕を振るいましょうか。私、何だかワクワクしてきました。」

「決まり!じゃあ明日を楽しみにしててね!」


ベルヴィアは体をユラユラ揺らしながらゴキゲンだ。

イツキとララミーティアは目を合わせて肩をすくめる。


「嫌な予感がするよ…。」

「そうね…。ひょっとするとひょっとするヤツよ。」

「まぁ日頃食べ物や体調で我慢することも多いので、たまには気分転換として良いかもしれないですよ。人の転生する瞬間なんてまず見られませんからね。」


サーラはニコニコしながらそう言うと、ベルヴィアと明日のことについて打ち合わせを始めてしまった。


「気分転換…、そうだなぁ。」

「何だか見たくなってきたわ。素直に見てみましょうか。」


ララミーティアが悪戯っぽく笑う。

イツキはそんなララミーティアの頬に唇を落とす。




翌朝ベルヴィアの後ろで姿を消した3人がジッとベルヴィアの前に広がる大量のウィンドウ画面を見つめていた。

サーラは姿だけでなく声も第三者から聞こえなくなる隠蔽魔法が使えたので、3人はリラックスしながらベルヴィアの様子を見守っていた。

ベルヴィアには声が聞こえるようにしたので、あくまでも邪魔しないよう小声がデフォルトだ。


やがて中央のウィンドウ画面に紫色の髪色をした女がパッと映った。

デーメ・テーヌや聖フィルデスとは全然違い、お世辞にも威厳があるとはいえない軽さでヘラヘラしている。

サポート役ではない神は基本威厳があると思いこんでいた一同はぎょっとする。


(あ、あれ…?フライヤ様って神様だねきっと)

(そうね、髪の色とか聞いてた特徴と一致はするわ)

(な、なんだか少し雰囲気が…)

『ハローハロー、いかがお過ごし?えー、こちらフライヤ、フライヤ。ベルちゃーん元気ー?』

「あ、ハイ。お陰様で…。」


ベルヴィアが若干引いているように見える。


(ベルヴィアが引いてるわ…)

(こりゃ珍しいな…!)

『で、今日は地球から私の世界の為に子羊ちゃんを選ぶんだけど、私の方でちゃっちゃと選んじゃうねー?』

「あの…!人選は慎重に検討する必要が…!」

『建前はね!建前は!どーせ仮想の情報じゃないの。送り込んだってすぐ野垂れ死ぬんだからテキトーでいーのいーの。堅いこと言わない。じゃあ適当に…えいっ!この子に決まりましたー!おーめでとー!わー!』


画面の向こうでフライヤは勝手に転生者を選んでしまう。

あんまりな対応に後ろで見ていた3人は憤る。


(うわっ、すぐ死ぬ前提で適当に選ぶのか…!こいつ最悪だ…)

(凄く気分が悪くなるわね…)

(あんまりです…。選ばれた方は死してなお苦痛を味わうのですか…)

『早速呼ぶねー、はいサクッと行こうサクッとー。早く終わっても報告書の終了時間は遅めに書いといてよー?』

「…はい」

『んじゃま呼ぶからねー、んんっ!!んっ!!』


3人はベルヴィアの後ろにいるから表情までは見れないが、今のベルヴィアの後ろ姿はどこか悲しそうな雰囲気が漂っていた。


『平山さくら様。気がつかれましたか。ここはあなたの世界に置きかえて分かりやすく言えば『天国』のような場所です。私はこの空間の管理人をしておりますフライヤといいます。あなたは既にお亡くなりになりました。22年という短い人生でしたね。』

『な、な、亡くなっ…、はい…。』

(俺の時と多分一緒の事言ってるよ、これ定型文だったのか…)

(へぇ、イツキもこんな風に天界へ行ったのね)

(しゃべり口調がガラリと替わりましたね)

(嫌な感じの女ね…。凄いわ、こんなに表裏が…)


ララミーティアが振り切れすぎているフライヤに逆に感心しながら画面を見守る。

サーラは終始戸惑っている。


(今現れた女性、戸惑っているのに無視するように進行していきますよ?早すぎませんか…?)

(確かに…。俺の時はもっとアレコレ喋ったかな…)


イツキは首を傾げながら思い出すようにして考え込む。

ララミーティアはウィンドウ画面の向こうのオロオロしている転生者を心配そうにして呟く。


(こんなとんとん拍子で…、流石にあの子も心の整理がつかないわ)

『あなたにはこれから転生という形で俗に言う剣と魔法のファンタジーの世界へ行って貰います。こちらでその世界のスキルやアイテムなどを与えますのでご安心下さい。』

『あ、あ、あの…!…なぜ私は、…ファンタジーの、せ、世界へ?』

『えっ?あー、魔力が減っていてちょーっとばかし困ってる世界でぇ、転生って形で行ってさえくれれば後は何をして過ごしても良いよー。みたいな?凄く助かる的な!ね?』

『え、あ、あ、はい…。』


定型外のやりとりであっと言う間にボロを出すフライヤ。


『何か要望はありますか?』

『じ、人生を、や、や、やり直したいので…、し、小学生くらいで、…お願いします!あ、あ、あと魔法が、…あるなら、エル、エルフに、な、なりたいです…!』

『オッケー任せて!最強最高の美人にしたげるから!食べるモノにも困んないようにしとくからね。そういうのはウィンドウ魔法っつって、ほら、地球で言うところのRPGのステータス画面を想像してみれば使えるから、うん。』

『あ、あ、あのっ…!わわ、私の名前は…。』

『名前?そんなん適当に決めていいよん。』

『ま、ま、魔法って…っその、どどどつやって…。』

『適当に使いたいのを思い浮かべればオッケー!サバイバルスキルとか鑑定とかあるけど、そんな感じで使えるから!それじゃあねー!』


ウィンドウ画面の中から転生者が光の粒子となって消え、映っているのはフライヤのみになる。


『よし、じゃあ場所を決めましょう。私の世界だから私が一番詳しいし、こっちの方で決めちゃうねー。』

「あの!人里が近くて治安が…」

『地球で面白い決め方を見つけたの!ほら、じゃーん!!ダーツで決めま~す!どこに行くかなー?えいっ!ここ!行っておいでー!』


フライヤは一方的に画面の向こうでダーツを画面外に投げてしまう。


『じゃあ後は調整しくよろー。アイテムとか見た目も適当にやっといてー。私休憩してくるわ。』


そう言ってフライヤは画面から居なくなってしまった。

画面は真っ白な空間を映したままだ。


「出現ポイント決まっちゃった…。物凄い寒くて誰もいないところ…。」

(なぁ、これ…、へ、変更出来ないの?)


イツキが後ろからベルヴィアに尋ねるが、ベルヴィアは首を横に振る。


「無理…。後は見た目とか性別と年齢、持たせるアイテムとか…。」


ベルヴィアは消え入りそうな声で前を向いたままボソボソ喋る。


(…食いきれないくらい食べ物持たせよう)

(私ハーブティーのセットを用意するわ。それを一つのアイテムとして持たせましょう。あと野営の道具も。あと何が必要かしら。一つのアイテムとして色んなセットを作りましょう)

(物凄い寒いなら毛皮が一番です。寝るときの毛皮に、外套も分厚い毛皮にしましょう。食べ物も暖かいスープを多めに持たせましょう)


ララミーティアは急いで自身のアイテムボックスから野営道具やハーブティーセットを取り出し、イツキから以前貰った紙とペンに使用方法についてスラスラ書き始めた。


イツキはベルヴィアの肩に手を乗せると、ベルヴィアは静かに泣いていた。


(おいおい、泣いてないで俺達が出来る最大限の事をしよう。よし、まずは見た目とかスキルとかステータスをやろう。この中だと俺が一番使い物になりそうだろ?)

「イツキ…、ありがとう…。うん、そうね。そうね!」


ララミーティアとサーラが野営道具やハーブティーセット、その他お互いにアイテムボックスに入っていた役に立ちそうな道具を次々に並べ始める。




とは言えステータスは殆ど弄れず、スキルもイツキと同じ初期セットしか持たせられない。

腕を組んで考え込むイツキ。

ベルヴィアは見た目の調整をしている。


(うーん、ステータス的な部分って殆ど何も弄れないんだな…)

「でもね、せめて見た目だけでも最高の美人になるようにしましょう。そうすればもし人里に辿り着いても困ることはないわ。幸いこの世界は差別意識が凄く低いの。」

(うーむ。でもそれだけじゃ弱いよなぁ。…この子、バグらせよう。俺みたいな状態を意図的に作り出せない?)

「そんな事でき…出来る!分かりやすく言うと、この世界とこの子が行く世界みたいに、同じ系統の世界のバージョンだと行ける!だからフライヤ様の世界より新しい世界の最新バージョンを入れれば!」


ベルヴィアは目を赤くしたままうわずった声で目の前の画面をアチコチ叩き始める。


(よしよし、それで小学生になっても俺みたいに死なない身体になるって訳だな)

「どうか生き延びて…。」


ベルヴィアの表情は何時になく真剣だった。




(一通りセットは出来たわね。説明書きに一言添えようかしら)

(それは名案ですね。きっと見つけたら喜びますよ)


ララミーティアは悪戯っぽく笑いながらメモ書きの最後にメッセージを書き込む。

サーラはニコニコしながらメモ書きを後ろから覗き込んでいる。


(うーん、何か在り来たりねぇ…)

(ふふ、良いじゃないですか。『違う世界で生まれ変わって新しい人生を歩き出したあなたに素敵な出逢いがありますように。ララミーティア』。心細いときにハーブティーからコレが出て来たら嬉しいですよ)

(そう?それならこれでいいかしら。ふふ、楽しみね。どんな顔するかしら)




「食糧もよし!各種道具もよし!毛皮もよし!武器もよし!」

(おいおい、この手の仰々しい名前の武器って周辺の魔力を使うんじゃないのか?)


イツキがアイテムボックスの中身を見ながら賺さず指摘を入れるが、ベルヴィアは力無くニコッと微笑む。


「周辺の魔力が少なすぎるから使うと自分の魔力が消費されるの。大丈夫、ちょっとやそっとじゃ減らないくらい魔力があるから。本当なら小屋をあげたかったけど、流石に転生時の持ち物規定に引っかかるの…。今回は私はサポート役だから現地に小屋も用意出来ないし…。」

(平気ですよ。夜営の道具もあるし毛皮もあります。中々快適ですよ)


ベルヴィアの心配を笑顔で否定するサーラ。


(出来る範囲で最大限の事はしたんでしょう?なら後はそのさくらちゃん?を信じましょう)

「平山さくらちゃん、どうか生き抜いてね。あなたに幸せが訪れますように…」


ベルヴィアが画面をタッチすると目の前のウィンドウ画面が全て一斉に消える。


(ねぇ、人族の子供の状態で見た目とかアレコレして、最後に種族をエルフに変えてイツキのように強くしてたようだけれど、そういう時って歳はそのままなの?イツキだって異常なステータスのお陰で人族なのに超長命種になって見た目が若者に変わったんでしょう?その辺よく分からないのだけれど平気なの?)


ララミーティアの何気ない質問にベルヴィアの顔はサーッと青ざめる。

事の重大さに気がついてイツキは口をぱくぱくさせる。


「ど、どうしよう…。」



その後もベルヴィアは口数少なく、離れに閉じこもってしまった。


面白かったという方はブックマークや☆を頂けますと幸いです。


今日の18時に本編とあまり関係ない閑話を挿入しました。

フライヤの犠牲となった女の奮闘記です。

よろしければ是非見て下さい。

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