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ダークエルフと暮らす異世界間違い転生  作者: 三沢 七生


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128.象徴の帰還

イツキの無事がデーメ・テーヌにより知らされたその後、ミーティア集落はお祭りムードに包まれ、住人達が酒と料理を持ち寄って宴が開かれていた。

皆口々に「神から祝福された」「イツキ様ティア様は神様の親友だった」などと自分達のおかれた環境に興奮しながら口々に感想を述べ会あっていた。


会議をしていた面々は、会議に戻る気にはなれず、そのまま宴の会場の隅で宴の様子を眺めていた。

ジャクリーンはそんな宴を眺めながら微笑みを浮かべて隣にいたテオドーラに話しかける。


「この光景、ミーティア集落へ来て良かったと思える瞬間です。」

「ええ。私が夢見た、願っていた、そんな夢物語がここでは現実の物として繰り広げられているのですね。デーメ・テーヌ様とテュケーナ様から加護を受け、国を任された身として、私は命の限り民の笑顔を守ってゆきます。ジャクリーン。力を貸してくれますか?」


テオドーラは隣に座ったジャクリーンに向かって尋ねる。

ジャクリーンは座ったまま頭を深く下げる。


「この身、神聖ムーンリト教国に捧げます。テオドーラ王女、共にこの国を、未だ暗闇を彷徨う亜人達の灯火を、遠くからでも光が届くような輝かしいものに致しましょう。」


テオドーラとジャクリーンが熱い言葉を交わしあっている一方、ララミーティアは膝を抱えてじっと座ったまま黙り込んでいた。

ガレスはそんなララミーティアの姿を遠巻きに見つめながら隣に居たルーチェに話しかける。


「母さん、ずっとあのままだな。」

「お父さん早く帰ってこないかなぁ…。」

「呑気に酒盛りして歌なんか歌っちゃって…、何というか気が抜けたよ…。」

「お母さんもヘナヘナへたり込んでたもんね…あっ!ガレスあれ!」


ルーチェが空を指差す。


「父さんだ!!母さん!!イツキが帰ってきた!!」


ガレスの叫び声にララミーティアは顔を上げてスッと立ち上がる。

イツキと思われる集団はミーティア集落の入り口前に降り立ち、大勢の団体がゾロゾロと集落に入ってくる。


「ただいまー、ちょっと色々あって遅くなっちゃった。ごめんごめん!いやぁ、はは…。」


呑気に頬をポリポリかきながら気まずそうにイツキが現れる。

ララミーティアがイツキの元に駆け出し、抱きつくと思ったイツキが両手を広げる。

しかしララミーティアは予想を裏切りイツキの頬を張り飛ばした。


「本当にバカっ!みんな心配したのよ!イツキが一人で革命を起こしに行ったんじゃないか!隣国から増援が来て何十万の兵力と戦っているんじゃないか!イツキはもう…、イツキはもう、もう死んだんじゃないか!人族至上主義者達に打ち倒されたんじゃないかって!!どうして黙って出て行ったの!!私!!私!!!わたし…っ!!うっ、ううっ、くぅっ、うっ…。」


ララミーティアはイツキの胸に飛び込み、もう離さないと言わんばかりにきつく抱きついた。

イツキはララミーティアの背中をさすりながら嗚咽を洩らすララミーティアに謝った。


「ごめん。心配かけたね。本当にごめん。」

「イツキ、説明してくれる?」


テオドーラを先頭に会議に参加していたメンバーがイツキの前に集まる。

イツキと一緒に来た面々はジャクリーンが相手をしていた。

騎士達はジャクリーンの前で片膝をつき事のあらましを説明していた。

イツキもクルクルと巻かれた紙をテオドーラに渡す。

ラファエルとドゥイージルも紙に書かれた内容を読むために覗き込む。


「みんな…あの…、本当にごめん!俺さ、自由を求める革命に血は流れちゃいけないと思ったんだよ。」


イツキは言い訳をする子供のようにバツが悪そうに頬をポリポリとかいている。


「争いは新たな憎しみを生むって言うでしょ?俺達が人族を大量に殺してしまったら、俺達は人族と同じになってしまうよ。」

「しかし私達には亜人解放という大義名分が…!」


シモンが反論するように声を上げるが、イツキは悲しそうな表情でシモンを見つめる。


「例え立派な大義名分があっても、殺された人の身内に大義名分なんて関係ないよ。そうでしょ?『まぁ亜人解放の為に殺されたのなら仕方ないねー』って言う家族が居ると思う?いないよ。そんなヤツは居るわけ無い。」

「それはそうですね…。どんな理由があっても私はキキョウが殺されたら絶対に許せません。」

「私もよお。番が殺されたらすごすごと引き下がれないわあ。」


テッシンとキキョツはそう言うと悲しそうな表情で寄り添い合う。

イツキは切なげな面持ちで話を続ける。


「そう。暴力で事をどうにか運ぼうとすると争いはいつまでも終わらないんだ。暴力で争いを終わらせる為には相手方の老人から赤子まで根絶やしにするしかない。そんな事出来る?俺は出来ない。それが出来たらただの快楽殺人者の集団だよ。」

「…最も…。」


ララハイディはぽつりとそう言うと、そのまま押し黙ってしまった。


「血を流さない革命を起こせるのはこの中で誰だ?神様から楽してズルい力を貰った俺しか居ないだろ。こういう時こそこの力を有効活用すべきだと思った。だから行ってきた。」

「でも一言みんなに相談して欲しかったよ!」


ガレスがそう叫ぶが、イツキは眉を八の字にしてみせる。


「みんなに相談すればまた止められると思って何もいえなかった。『おぉそれがいい!是非そうしよう!』って諸手を上げてそういう結論になる?ならないよ。どうせまた『イツキの力を借りるのは…』ってなるでしょ?いつもそうだよ…。」

「それは…。」


ガレスは言葉を失ってしまう。


「俺だって後ろめたいさ。こんなデタラメな力を振りかざすのには抵抗がある。何か滑稽だしさ…。だから真面目で優しいみんなが後ろめたくなる気持ちは良く分かる。…ごめん、ちょっと意地悪な言い方だった。」


イツキは一呼吸置いて一同を見渡してから、ガバッと頭を深く下げた。


「本当にごめん。一生懸命話し合っているのを台無しにする行為だってのは百も承知だ!本当にごめん!どんどん進んでいく話し合い、これ以上傍観していると後戻り出来なくなりそうで…もう耐えられなかったんだ…。だってそうだろ?大切な仲間がこれから大量殺人をしに行くんだよ?よし頑張れよって思えないだろ?」


紙を読んでいたテオドーラとラファエルは内容を読み上げながら驚愕の表情を浮かべる。


「は、話の途中すまない…!!これは…、本当か…!ランブルク王国が、…アーデマン辺境伯領とターイェブ子爵領を…、何だと…!?む、無条件で神聖ムーンリト教国へ譲渡!?えっ!?ええっ!!」

「神聖ムーンリト教国を国家と認める…?此度の…?教皇テオドーラ・ムーンリト、教国軍統合幕僚長ジャクリーン・アーデマン、教国主席宰相シモン・ド・アーデマン、首都ミーティア都知事ガレス・モグサとルーチェ・モグサ、カズベルク州州知事バトサイハン・オユン・カズベルク、アーデマン州州知事ラファエル・ド・アーデマン、ターイェブ州州知事ドゥイージル・ターイェブ、教国政府発足を心より…えーと…、お祝いしているって書いてある…イツキ!これって…?」


テオドーラの言葉にイツキは後頭部をポリポリかきながら気まずそうに言う。


「あ…!ご、ごめん…。ジュリアンさんに根掘り葉掘り聞かれてさ…。まだ何も決まってないのに話し合いにわざわざ来たのかって思われたら恥ずかしくて…。勝手に決めちゃってごめん!本当!」

「イツキ殿!わわ私の役職の統合幕僚長とは何なのだ!?そんなカッコいい肩書き…聞いたことがないぞ!統合幕僚長…!」


ジャクリーンが興奮しながらイツキに詰め寄る。

どうやらジャクリーンの琴線に触れる肩書きだったらしい。

騎士達からターイェブ統合幕僚長と呼ばれ、軍で一番偉いと聞いたと涙ながらに喜ばれてジャクリーンは完全に舞い上がっていた。


「そして…、象徴としてイツキ・モグサ様とララミーティア・モグサ・リャムロシカ様、えーと、君臨すれど統治せず…?感銘を受けたと書いてありますね…。あっ!これは…、ランブルク王国内で神聖ムーンリト教国への移住を希望する者への移住を向こう五年間無条件で許可すると書いてあります!この異常な好条件は何ですか!」


横で紙をのぞき込んでいたドゥイージルが驚きの声を上げる。

ララミーティアがイツキに抱きついたまま首を傾げる。


「君臨すれど統治せず?どういう意味?」

「あー、俺とティアはこの国の象徴的な存在になりますよって言っといたの。皆に君臨はしても、国の政に口は挟まない。あくまで平和の象徴として皆の希望になりますって意味。それで良い?」


イツキの問にララミーティアは再びイツキにきつく抱きつき、顎をイツキの肩に乗せたまま眼を閉じる。


「平和の象徴…、それもいいわね。何よりイツキさえ居れば何でも良いわ。お願い、離さないで。お願い、死なないで。お願い、お願い…。」

「ティアはとんだ馬鹿力で私達の静止を振り切ってイツキを探しに行こうとしていた。イツキの身に何かあれば自分が人族を皆殺しにして、自分も死ぬとまで言っていた。イツキ、あなたにしか出来ない血を流さない建国は素晴らしかった。一人も死なずに最高の結果を無条件で引き出した。でもティアを幸せに出来るのもあなたにしか出来ないという事は忘れないで。イツキの居ない世界なんていらないとティアがこの世の終わりのように泣き叫んで居た事を忘れないで。」


ララハイディが無表情でイツキに淡々とそう告げる。

ララハイディは怒っているようだった。

リュカリウスが眉を八の字にしながらララハイディの肩に手を置く。


「イツキさんも中々に罪作りな男ですね。暫くゴタゴタが続くとは思いますが、皆で協力して進めていきます。ですのでイツキさんはティアさんと二人きりで居てあげて下さい。それで良いですよね?」


会議メンバーがニコニコしながら頷く。




「流石に疲れたなー。みんなの好意に甘えて暫く引きこもるか!」

「ふふ、象徴だものね。何だかズルいポジションみたい。」


ララミーティアはイツキによって横抱きにされて本邸と離れのある広場へ向かって空を飛んでいる。


あの後リュカリウスに勧められるまま家へと帰ることになったイツキとララミーティアだったが、本当に帰ってしまって大丈夫かと聞いたところ、ラファエルの執事ポールから「もう大丈夫です」と壊れたラジカセのように遠回しに帰れ帰れと繰り返しごり押しされてしまった。


ラファエルやドゥイージルも完全に引きつった顔をしており、イツキとララミーティアは後のことはすべて任せ、お言葉に甘えて帰ることにしていた。

みんなこれ以上イツキによって混乱をもたらされたくないようただった。


本邸に到着し、ララミーティアを地面に降ろして2人で中へと入る。

聞き慣れた無機質なシステムグリーンのメッセージが流れる。

2人とも家の中へと入り、扉が静かに降りてきて閉まるとララミーティアはそのままイツキに抱きつく。

強引にイツキに口づけをしながら自身の服を脱ぎ捨て、イツキの服も器用に脱がしてゆく。




ララミーティアは涙を流しながら激しくイツキを求め続けた。

まるで荒れ狂う嵐のように、底のない泥沼のように2人は激しく愛し合った。

そこに会話は無く、ただひたすらに熱い息を吐き、部屋中がむせかえるような独特な匂いを充満させていた。




魔境の森に雪が本格的に積もりだした。

そんな心地良い堕落は数週間にも渡り、本邸がすっぽりと雪に覆われた頃、さすがにミーティア集落が気になった2人は仲良く風呂に入り、ミーティア集落を見に行く事にした。


雪は降っていない日で、空から見下ろす間際の森は日の光を反射して、長く見ていると眩しくて視界がやられる感覚を覚えた。

イツキに横抱きにされたララミーティアが目をキュッと閉じる。


「この季節の快晴は目が疲れるわね。これじゃあまるで目潰しよ本当に。」

「家の中に入ると暫くは暗く感じるんだよね。長時間外にいると雪に反射した光で日焼けするしなー。」


2人はあちこちをキョロキョロと見渡すが、いくら建国したとしても何か劇的に変わったわけではなく、辺りはいつも通りの冬の魔境の森だった。

動物の姿はなく、まるで森そのものが冬眠しているかのようにシンと静まりかえっている。


やがてミーティア集落が見えてきてイツキとララミーティアは目を見開いて驚く。


「なんか集落が凄く大きくなってない!?っていうか二階建て三階建ての建物ばかりになってるよ!」

「あれ見て!教会みたいな建物!それにほら!でっかいお屋敷よ!全部石で出来ているけれど、何だか大きな建物が一気に増えているわ!」


ミーティア集落は今までは一軒一世帯の小ぶりな石で出来た平屋と大量に量産した離れのコピーが殆どだった。


しかしそれらの家はどこかへ姿を消し、あちこちに二階建て三階建ての建物が増えていた。

大きな建物といえば殆ど教育の場としてしか機能していなかった学校兼集会所と備蓄庫、後は馬小屋くらいなものだったが、あちこちにかつての集会所が小さく見えてしまうような体育館くらいの大きさの建物が散見された。

それにオボグ工房の辺りでは雪を溶かしたのか、ドワーフやハーフリングを中心に様々な種族がせっせと工房を造っているようだった。


離れのコピーはよくよく見てみると塀の内側でも魔境の森にかかっているエリアにいくつも移動してあり、空から見ていると結構人が生活しているようだった。


教会と思われる三角屋根の施設も全て石で出来ており、教会のあたりも雪が溶けており、机を並べ、人が集まっているようだった。

恐らく炊き出しだろう。

机の側にある即席の釜戸からはモクモクと湯気が立ちこめている。


「炊き出しかな。急に住民が増えたから供給が追い付いてないのかも。」

「行きましょう。私達も召喚で何か出さないと!」


イツキはララミーティアを横抱きにしたまま教会の敷地内へと降り立つ。

辺りにいた住民達は殆どが見知らぬ亜人達だった。

しかし隣人に挨拶をするように皆が軽く挨拶をする。


「イツキさん、ティアさん、おはよう。寒いねー!」

「おはよう…。と、ところで炊き出しをしているの?困ってるんじゃないかと思って来たの。」


呑気に挨拶してくる住民達に慌ててダウンコートを脱ごうとするララミーティア。

人が集まっている鍋の方から薄い茶色のローブを着た人族の初老の男が現れる。


「これはこれは良いところにいらっしゃいました。お二人もどうですか?みんなで大鍋でスープを作って楽しむイベントをやっているのです。寒空の下、みんなで暖かいスープを食べるというのは中々乙なものですよ?」


そう言って両手に持った木の器をイツキとララミーティアに差し出す。

イツキとララミーティアは困惑しながらも器を受け取る。

器の中には焼き目のついているゴロっとした肉とキャベツのような葉物野菜、それに森でよく見かけるキノコが入っている。


「あ、あの…。人が急激に増えて食べる物に困っているのでは…?」


イツキが困惑しつつも初老の男に聞くと、周囲にいた住民達は笑う。

初老の男もニコニコしつつ答える。


「首都ミーティアでは今の所食料問題は起きておりませんよ。皆自由に暮らせるのが楽しくて、家の中でじっとして居られないのです。様々な種族が居ますし、皆漏れなくムーンリト教の信徒です。ですから交流が楽しくて仕方ないのですね。今日もこうして集まって皆でスープを作って食べてワイワイ楽しんでいたといったところです。」

「そうだったのね。それにしてもミーティア集落にそんな蓄えがあったなんて…。豊作なのは知っていたけれど、こんな人口が何十倍になっても耐えられる程だったのね。はぁぁ…、これ暖かくて美味しいわ!」


ララミーティアが顔を綻ばせながらスープを飲んでほっこりとする。

初老の男はニコニコしながら話を続ける。


「食糧が人口に対して耐えられるのも、全てお二人の加護のお陰と聞いておりますよ。私は数日前に臨時の助っ人としてここへ着任したばかりですが、聖護教会の頃から長年亜人支援を行ってきて初めてです。皆が笑顔で腹一杯になるまで食べられる。寒空の下全ての亜人にまともな家が家があり、聖護教会の頃では考えられない上級の治癒魔法を無償で受けられる。悲しい思いをする者がおりません。」


イツキとララミーティアは暫く住民達の輪の中に入ってスープを楽しんだ。

皆が「イツキさん」「ティアさん」と2人の事を呼び、フランクに接してくれるのが気楽で、イツキとララミーティアはすっかり話し込んでしまった。

増えた住民のその殆どがランブルク王国の王都アルバンノルトの亜人街から連れてきた亜人達かと思いきや、ランブルク王国のあちこちから来た亜人が混ざっていた。

聞けばガレスとルーチェが連れてきたパターンやジャクリーンが連れてきたパターン、アーデマン州やターイェブ州の私兵、今は教国軍と呼ぶらしいが、とにかく兵士が馬車で連れてきたパターンなど、住民の出所は様々だった。


ララミーティアは折角だからと召喚で大量に木のコップに入った暖かいハーブティーを出して木のコップごとすべての人に配ってまわった。

イツキも流石にタダでスープを貰うのは気が引けると言い出し、教会に保存性のいいジャガイモや玉ねぎなどを召喚して贈呈した。


イツキとララミーティアは教会を後にし、とりあえず町中をブラブラしてみることにした。

かって知ったるミーティア集落のハズが、完全に首都ミーティアになってしまっているせいか、どこに誰が住んでいるのかさっぱり分からない。


「誰がどこにいるか分からないな…。」

「うーん。…あっ!『城塞の守護者』!」


ララミーティアが指を鳴らしてイツキを見る。


「さすがティア!最近いちいち見なかったから忘れてた!どれどれー?」


イツキがニヤニヤしながらウィンドウ画面を呼び出して見てみる。

画面はアイコンだらけで、これを一つ一つ見るのかと思うとげんなりしてしまう。


「多過ぎで気が遠くなりそうね…。オボグ工房に行きましょうよ。流石にあそこなら分かるかしら…。」


唯一分かっているのはオボグ工房だけだ。

オボグ工房は畑の向こう側に建っているし、カズベルクの里のオボグ工房そのままなので分かりやすい。


「と、とりあえずアンに助けを求めるか…。」

「そうね…。明らかにテオドーラが居そうな場所なら何となく分かるけれど、立派だからちょっと気が引けるわね。」


引きこもりすぎて浦島太郎状態になったイツキとララミーティアはオボグ工房へと足を運んだ。



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