幸せの青い鳥は・・92
92.
" The present time-現在 3 "
~ 都眞子、結婚後 3 ~
あれから安倍からは都眞子さんとの話が出てこなかったので
外野がやいやい言うような内容でもないので敢えて俺から
ふたりの話をヤツに振ったことはなかった。
職場で俺が見た限りでは、特に変わった様子もなかったので
てっきり交際は順調に進んでいるものとばかり思っていた。
ただ、若くして妻を亡くし、小さな子との暮らしは大変だろうと
思うのと、やはり昔からの付き合いのある安倍寄りに気持ちがいくせいか
事情を聞きもせず気がつくと俺は彼女を問い詰めていた。
・・・
するどい若林さんの問いかけに、ものすごく非難されているような
気分になり、私は一瞬たじろいでしまった。
こんなふうな結果になってしまった話の説明をとてもひと言でなんて
語れそうもなく、私は困惑した。
それなのに、気がつくと私は口から言葉を・・迸るように
発していた。
「お義兄さんから愛されてなかったからです」
予想だにしなかった彼女の言い訳に俺は驚いた。
「好きでもないのに、あなたに結婚を申し込んでたってことですか? 」
「おそらく・・」
「それを彼にちゃんと聞いて話し合いしましたか?
あっ、それって俺に話を聞きに来たのはもしかして・・奴の気持ちを
確かめるために? 」
「すみません、あの時ちゃんと理由をお話できずに帰りましたけれど
実は、義兄との結婚は元々私の両親が義兄に勧めたことから始まった話
だったんです。
私は後で知ったのですが、義兄は当初返事を保留にしてたんです。
そして息子の、甥っ子の大が私に母親になってほしいと発言したことを
受けて私との結婚を決めたのです。
私は義兄の妻と言うより、義兄から自分の息子に母親を与える為に
選ばれたんです」




