幸せの青い鳥は・・91
91.
" The present time-現在 2 "
~ 都眞子、結婚後 2 ~
都眞子の視界に入ってきた人はいつかの日、義兄の気持ちを確かめたくて
訪ねた相手だった。
若林のほうも食卓テーブルの椅子が古くなった為、妻に頼まれて買い替えに
来店していたのだった。
・・・
「ご無沙汰しております」
そう話かけてきた女性は、数か月前安倍の話を聞きに来た長山都眞子
だった。
安倍と長山都眞子のことは常々折に触れ、その後のことを
気にかけていた若林だった。
「安倍 とは上手くいってますか?」
「私、義兄とはもう付き合ってないんです」
「えっ? 」
「あれからすぐに別れたんです」
「なんでまた・・何か私の発言でまずいことありましたか? 」
「いえっ・・いえ、まずいことなんてなかったです。
その・・若林さんのせいではないんです」
「だけどあなた、私の話を聞いた後すぐにヤツと別れたって・・今」
「・・」
「オレは・・イヤ 私はてっきり安倍とあなたは結婚するものだとばかり
思ってましたから、いやぁ~驚きました」
話しているうちに俺は長山さんの薬指に結婚指輪が嵌められていることに
気付き、更に驚いた。
「もしかして・・さっきあなたの側から離れて行った人がご主人ですか? 」
長山さんに声を掛けられる直前のこと、彼女からかなり近い位置にいて
俺の方に向けて軽く会釈をして踵を返した男性がいたのだが。
「はい、昨年・・結婚しました。
今日は買い足しの家具を見に来てたんです」
私がそう説明をすると、穏やかな人だと思っていた若林さんが強い口調で
私を問い詰めてきた。
「どうして、安倍を捨てたんですか?
訳を聞かせてください」




