幸せの青い鳥は・・75
75.
" Time travel タイムスリップ 66 "
~ 都眞子のこと17~
土筆くんは何を言ってるんだろうと思った。
今は私の悩みを聞いてくれる時間のはずでしょ?
参るわぁ~、あなたの悩み事は次にしてほしいわぁ~。
「俺、長山さんのことが好きだ。
お義兄さんとの交際を止めるって決めてるようだから、俺と
付き合ってください」
「えっ? 」
「え~とですね、えっ? ではなくて、ちゃんとした返事をくださいよっ、と」
「きゅ・・急なお話なので考えさせてください」
「駄目です。
今ここで決めてください。
俺返事待つなんてできないよ。
死んでしまうぅ~」
「「あははははは~」」
「ふふふっ、死んでしまうって・・おかしいっ」
「はははっ、ちょっとオーバーだな」
「でもでもだっての状態の今の私でもいいの?
まだ義兄にも正式にお断りしてない状況なんだけど」
「待ってるよ、お義兄さんとのことに決着が付くまで・・さ」
「ありがとう」
75-2.
その日の土筆くんが私にくれた好きだの3文字は、私のハートを
どキュンと射抜いたのだった。
だって、正に今私が欲していた、ど真ん中な言葉だったから。
それが義兄からではなく、土筆くんからだったなんて。
この時、この言葉をくれたのがお義兄さんなら良かったのに・・
なんていう思いが少しでも浮かんでいたら、私は土筆くんの
申し込みを断っていたと思う。
不思議とそんな風には思わず、土屋くんからの好意をうれしいと
感じたのだ。
土筆くんからの告白が数日前だったなら、迷いなく断って
いただろうと思う。
土筆くんはすごいと思う。
好機を絶対逃さないタイプだね。
こういう前向きでタイミングを外さない人とだったら、幸せになれそうな
気がする。
ものすごい義兄のことで悩んでいたというのに、新しくパートナーに
なるかもしれない人が出来たせいか、随分と気持ちが楽になったような
気がする。
どんな理由で断わればいいのか、っていう点でも悩んで
いたのだけれど、これで正当な理由もできたことだし
案外私に断られてお義兄さんもほっとするかもしれないし。




