幸せの青い鳥は・・29
29.
"Time travel タイムスリップ 20"
不思議なもので、意識し始めるととまちゃんに対する今まで持っていた
印象がガラっと変わった。
今まで彼女のことは義母と同様にただ、大の世話をしてくれている人
っていうだけの認識だったのが大きいのだろうと思う。
初めてとまちゃんに会ったのは彼女が21~22才の頃だった。
美保子の妹としてのとまちゃんだった。
美保子が亡くなり、大の世話を義母と一緒になりやってくれるようになった頃
彼女は25~26才になっていた。
大の叔母的立場のとまちゃんだった。
こう言ってはなんだが、美保子があまりにきれいだったせいか
これまでとまちゃんを異性として意識したことは一度もないっていうか
とにかく何も・・何も・・彼女に対する興味は今意図的に確認してみると
まるっと何もなかったんだなぁ~これが。
酷い男だよな、大の世話をしてものすごく可愛がってもらっていると
いうのに・・だ。
こんな俺にとまちゃんとの縁談を提案してきた義両親もある意味
すごくないかっ?
義両親からとまちゃんとのことを打診されてからも、ピンとこなかったっけ。
そんな俺だったが、その後は大を送って来てくれたとまちやんの
一挙手一投足が気にかかるようになって、気をつけて見てみると肌と指先の
とてもきれいな女性だった。
29-2.
声が癒し系だった。
特に大に向けて話す時の声は逸品ものだった。
今まで俺の目も耳も薄い膜が掛かっていたようだ。
チラチラととまちゃんを見た。
大に話しかけているとまちゃんの口元が上品に開け閉めされていた。
美保子はどんな口元をしていただろうか?
思い出せない。
大を見つめる眼差しはやさしく慈愛に溢れていて、あっ、、今頃
気がついた。(汗)
今までとまちゃんは眼鏡をかけいたのに、外れてる・・いや外してる。
何か雰囲気が変わったなとは思ってたんだが、そっか眼鏡なくなってたんだ。
慈愛に満ちた眼差しをしているその瞳は、キラキラと揺らめく星を取り込んだ魅惑の海になぞれるような目だ。
俺はこんなに気障男だったか?と思うほど、とまちゃんの姿形に囚われていくのが自分でも分かる。
それほど義母からのメールの内容に俺は動揺しているのかも
しれないな。
美保子を亡くしてから夜の生活は一切無い。
仕事が忙しかったことや、美保子を失った喪失感が半端なく
心身共に風俗に行くような余裕はなかったから。
何だか童貞のような気分で、これから今夜どうすればいいのか
悩ましい。




