表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スライムだって胸パッドにはなるし  作者: 垂直わーるど
13/81

ケルピー

 酒場である。

 雑多な種族が乱雑に入り混じり、酒を呑んでいる。だいたいが真鍮製のジョッキを手にしているが、その中身は多様である。


「いらっしゃいませー」

 ドアの開閉音に反応して、近くにいたケルピーが言った。黒いタテガミを持つ白馬のケルピーだ。


 入って来たのは王兵。赤い髪を持つ猫顔の男。その後ろにも三人の王兵。すべてトールマンだ。

「おい、シマウマ」

 シマウマと呼ばれたケルピーは一瞬空気を逆なでしつつも、すぐに笑顔を取り繕った。

「やだなぁ、アカザさん。もう酔っぱらってるんですか? ぼくはシマウマなんかじゃなくてケルピー。ついでに言うと、四等兵馬のワナワナであります」

 と言ってケルピーのワナワナは敬礼めいた動作をした。

 アカザはそれを吐き捨てるように見ると、店内に目を向けた。

「おまえ今日非番だったのに城に来ていたそうだな」

「はい、そうであります」

「……」

 アカザの目が睨むようにケルピーを見る。

「城の池の水が濁っているとの情報を得て、一潜りして原因を探索してまいりました」

「……」

「ちなみに未だ原因不明であります」

「……」

 アカザがため息をついた。

「ポリタンクは見かけなかったか」

「は?」

「――ドワーフの」

「ポリアンナ先輩でございますか? 見なかったであります」

 はて、とワナワナが首をひねる。

「ポリアンナ先輩がどうかしたでありますか?」

「おまえには関係のない話だ」

「はっ」


「おい、帰るぞ」

 アカザが配下を引き連れて店を出て行った。


「はー」

 店のテーブルの上で息をひそめていたオレは安堵の息を吐いた。

 ワナワナがオレに無邪気な笑顔を見せる。馬の顔はでかい。右手(足?)を上げているのはVサインのつもりか。

「やったね、スラちゃん。コースター作戦大成功」

「ああ」


 オレは身ぶるいをして、ぺしゃんこになっていた体を元の形状にもどした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ