部活動に入ろう。②
部活動紹介が終わり、午後は学校内の教室等の説明をして今日は終わりと連絡があった。昼食となった時間三人は食堂でご飯を食べながら話していた。
「部活見てたけどどれも入りたいとは思わねぇな。家でだらつきたい。」
と工藤。
「でも入らなきゃいけないんだぜ。俺は生活魔法研究会に入るつもりだけど。」
と正治。
「私はどれにしようかな・・・」
と光。
「運動部は女子マネージャー募集以外はまともだったんだよなぁ。漫画研究会はひどいもんだった。あの感じだと自分がBLの対象にされそうで怖いわ・・・」
「工藤君なら背もそれなりに高いしバスケットとかいいと思うんだけどなぁ。」
「突き指が怖いからヤダ。」
「割と男が情けないこと言うな。まぁ俺も突き指するの嫌だし、球技全般しっかり出来ないからな。」
「二人とも運動に関して情けないことしか言わないんだね・・・」
「入る部活ないなら二人とも生活魔法研究会ならどうだ?」
「いやーないわー。あんな爆発物取り扱ってる部活は正直怖いしありえないわあ。」
工藤がそういうと少し残念そうに正治がつぶやく。
「そうかぁ。残念だな。あの部活基本人気ないから人いないし、生活魔法がある程度出来ればゲームとかで時間つぶしてもなんの問題もない部活なんだがな。」
「おい、貴様?ゲームしてても問題ないといったか?」
「ああ。言ったぞ。」
その瞬間工藤は手元にあった部活入部の紙面に生活魔法研究会と書き始める。
「俺は生活魔法研究会に決めたぞ!さぁ生活魔法を極めよう!光もどうだ?」
キラキラした笑顔で問いかける工藤。
「工藤君てすごい現金な人だね。でも私も入りたい部活ないしどうしようかな・・・?」
もうひと押しかとニラんだ正治は畳みかけるようにこういう。
「そうだな。光もあそこに入るなら苦手にしている生活魔法を完璧に扱えるように俺と姉さんがフォローするし、さっきお茶を濁した生活魔法のことも教えてやるぞ。」
にっこりと正治は光にメリットを話す。
「んーそうだね。そしたら私も生活魔法研究会にするかな。」
よし!うまくいったと言わんばかりに正治はガッツポーズをする。
「いやー二人ともこの部活にしてくれて嬉しいよ。さっき姉さんから連絡入ってさ。さっきの爆発で部費0にされて新入生が3人以上入らないと潰されるって言ってたんだよ。」
「それはまた随分とタイムリーな話だな。」
「正直俺生活魔法以外のことに関心薄いから助かったわ。」
「そろそろ昼食の時間も終わりそうだし教室戻ろうか。」
そういって片づけをし教室に戻る三人。そして学校の説明もさっくり終わり放課後。
「さて部活動申請書を出しに行くぞ。」
「確か部活動の先輩からの許可をもらって先生に提出に行くんだよね。」
「その通り。だからまずは部室に行くぞ。」
そういって部室に向かう三人。
「失礼しまーす!」
ドアをガラガラと開けるとそこにはどこぞの真っ白に燃え尽きたボクサーのように桜が椅子に座りながらうなだれていた。
「ああ。正治か・・・なんの要件?」
「いやぁ熱心な俺の勧誘によって新入生を二人連れてきたんだけど・・・」
そういうと桜は顔を一気に上げ途端に元気になる。
「えっほんとに!あんたもホントにたまーにだけどいいことするじゃん!」
「ほんとにたまーにとは失敬な!俺はいつだって善良でまともで・・・」
「あたしは近藤桜!この部活の部長で二年生です!二人ともよろしくね!」
「おいっ!俺は無視かよ!」
「あんたのまともって言葉は一回も当たった試しはないからね。あんたの戯言に付き合うよりも自己紹介をした方が得でしょ?」
「フッ!姉さんは俺の何処がまともじゃないというんだい?俺ほどまともな奴この世に存在するというのかね?」
「あんたは全部がまともじゃないから大丈夫。安心していいよ!」
「なん・・・だと・・・!?」
桜は崩れ落ちる正治を軽くスルーし二人に自己紹介を促す。
「それで?二人はここの入部希望者だよね?名前はなんていうの?動機は?」
「私は二階堂光です。正治君の紹介でここに来ました!生活魔法が苦手なので色々と教えてくれると嬉しいです!よろしくお願いします。」
「うむ!いい自己紹介じゃ。それに可愛い子だねぇ。正治はこんな子どこでひっかけてきたんだい?」
桜はニヤニヤしながら正治を見る。しかしそういう意図が正治にはさっぱりなかったためあっけからんとした表情であった。
「うん?食堂で魔法のことを教えるって言ったら簡単に釣れた。」
「確かに魔法の事教えてもらいたくてここに来たけど釣れたって言い方はなんか引っかかるんだけど・・・」
「気にするな!要は生活魔法が知りたくてホイホイここに来ちゃったってことだろ。」
「余計酷くなってない!?」
正治のゴシップを期待したが何もなかったため少しつまらなさそうな顔をしながら桜は話を切った。
「ハイハイ。漫才はそれくらいにしてもう一人の背の高い男の子の方は?」
「俺は工藤道則です!正治に生活魔法のことがある程度出来ればゲームとかしてても問題ないと言われてっこに来ました!」
「ハキハキした言い方には好感持てるけど動機は酷いもんだね!流石正治の友達だ。」
「近藤先輩。それは違いますよ。」
「私のことは桜でいいよ。二階堂さんもね。」
「あっじゃあ私は光でいいです。」
「ん。わかった。それで工藤君はいったい何が違うっていうんだい?」
「俺は確かに正治とは近くにいますが友達になった覚えはありません。なぜならこいつは変態ですから。」
そこで少し桜は思案する。やがてなるほどと手を叩いて聞き出す。
「それは昨日のこと・・・だよね。」
「ええ。流石桜先輩ですね。あそこの馬鹿とは違い察しがいいです。」
「えっ?いったい何のこと?」
光だけが話に置いてけぼりになり質問をする。
「ああ。光ちゃんは知らないのか。実は昨日の入学式でね・・・」
「ストーップ!それ以上はいけない。俺の学校の地位に関わる・・・!」
「えっ?えっ?何のことなの?」
「いや。大したことじゃない。聞かないでくれ。」
「なにが大したことないだ!女子の制服着て入学式に出てた変態が何言ってやがる!」
「いやぁぁぁ!それ以上は!それ以上はぁ!」
「ん?私の耳がおかしくなったのかな?私には今正治君がまるで女子の恰好をして入学式に出ていたように聞こえたんだけど?」
「フフッ。ホントよ。昨日制服にソースこぼして焦ってね。何故か顔を少し魔法で中性的な顔つきにして私の制服着て入学式に出たんだよ。」
「ええええええ!!なんで魔法で落とさなかったんですかぁ!?」
「それが焦って思いつかなくて何を血迷ったのかわざわざ変身する魔法作るって無駄な努力をして入学式に出たってわけ。」
「その話を聞いて私は今どんな顔をすればいいかわからないです。」
「その気持ちはすごいわかるぞ。ソースこぼして女子の制服きて入学式に出るような奴が焦って顔を変える魔法を作り出して学校来てるんだからな。普通じゃないだろ。」
「うん。確かにやってること全部が規格外だよね。魔法的な面でも行動的な面でも。」
「だからそんなこいつには侮蔑と嘲笑を込めて笑ってやるといい。」
「だってしょうがないじゃないか!思いつかなかったんだからぁ!」
顔を隠しながら泣き始める正治。流石に哀れに思ったのか救いの言葉を差し出す光。
「だっ大丈夫だよ。いくら正治君が学校に女子の制服を着てくるような変態だとしても私は気にしないから!」
その言葉を聞いて正治は倒れこんだ。
「もう俺生きていけない・・・」
「見事にとどめ刺したわね光ちゃん・・・」
「さすがだな二階堂さん。きっちり奴にとどめを刺したな。」
「えっ?えっ?」
混乱する光であった。
まともとか普通って言葉が作者はよくわからない(笑)




