表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学校生活にこんな魔法はいかがですか?  作者: 炎尾
生活魔法で知り合おう。
5/34

自己紹介②

「てめぇ!工藤やりやがったな!」


凄惨な自己紹介を終えた正治はそういいながら工藤がピラピラと見せびらかしている紙を奪い取り破り捨てる。正治はあんな気持ち悪い歓声は二度と聞きたくない。思い出したくもなかった。


「よくもやってくれたなぁ。えぇ?工藤さんよ?死ぬか?オオゥ?」


「ったくお前はどこのチンピラだ。」


「知ったことか!てめぇは一回殺す!」


「まぁ待て。俺はちゃんとお前の目標を援護したんだぜ?」


「ああん?」


「お前は黄色い声援を起こしたいと言っていたじゃないか。俺はちゃんと歓声を起こしてくれるようにみんなに頼んだんだぜ?」


「あれの何処が黄色い声援だというんだ!」


「えっ?まさか黄色い声援って女子の歓声のことだったのか!?そいつぁ知らなかったよ(棒)」


「こいつはマジでシバく。」


正治の呪詛を軽く聞き流しながらも自己紹介は進む。そして工藤の自己紹介の少し前で正治が工藤のカバンを見て小声で軽く質問をする。


「なぁ?そのかばんに入ってるのはなんだ?」


「これか?これは暇があればいじってるロボットなんだ。俺は機械をいじるのが割と好きなんでな。」


「ふーん。少し見せてくれよ。」


「壊すなよ?自己紹介で使うつもりなんだから。」


「大丈夫だ。」


そういってロボットを受け取り軽く見回した後に工藤に返す。


「工藤にこんな特技があるとはな。」


「まぁ誰しも得意な事柄が一つや二つはあるもんさ。」


そして自己紹介が工藤の番となりそのロボットを持ちながら教卓の前に立つ。


「工藤道則です。趣味、特技は機械をいじることです。例えばこんなロボットをいじってます。」


そんな自己紹介をしながら手持ちのコントローラーでロボットを動かす。軽く教卓の前で歩き回り最後にお辞儀をしたところでそれは起こった。


「オニイチャンダイスキ。」


「っ!?」


工藤は驚きを隠せない。だがロボットの発言は止まらない。


「オニイチャンアイシテル。オニイチャンアワテテドウシタノ?」


「ちょっ!何を言ってるんだ止まれ!」


「ヤダ。オニイチャンステナイデ。」


ロボットの発言が止まらない中教室がざわめきだす。


「おいあいつ大丈夫か?」


「ロボットにお兄ちゃんって呼ばせるとかやばいんじゃないか?」


「いやあの声女の声っぽかったぞ。ホントに妹の声使ってんじゃないのか?」


「いや!誤解だ!」


様々な憶測がとび教室がざわめく中慌てる工藤をみかねて佐藤先生が動く。


「あー。その機械をいじるのが好きなのはわかった。だが妹にそんなことを言ってもらえるなんてよっぽど仲がいいんだろう。だけどほどほどにな。自己紹介も終わったことだし次の奴前にでて自己紹介してくれ。」


この佐藤教諭の適当なフォローにより工藤には晴れてシスコンのあだ名がついたのだった。

そしてその場でズシャアっという擬音が聞こえるほどの音を立て工藤は倒れた。その後起き上がり机に戻る際にニヤついてこちらを見ている正治を見ながら・・・。


全員の自己紹介が終わり、佐藤教諭は休憩時間を挟んでから部活動紹介が体育館で行われる連絡をし自己紹介の時間は終わりを告げた。


そして休み時間・・・

互いの胸倉をつかみあいながら二人は喧嘩を始めた。


「てめぇ正治!いったい俺のロボットに何しやがった!」


「ハッ!ざまぁねぇぜ!俺の自己紹介に余計なことしやがるからだ!」


「お前のせいで俺は屈辱のシスコン認定されてるんだぞ!野太い声援のほうがずっとマシだろうが!」


「認めたなぁ!お前黄色い声援じゃなくて野太い声援って認めやがったなぁ!あれがどれくらい気持ち悪いことか体験してから言いやがれ!」


「てめぇこそ学校初日にクラス全員からシスコン認定される屈辱が分かるわけねえだろ!」


ギャーギャー言い合う二人。だがその喧嘩は別の女性の声によってあっさり終わりを迎える。


「あのー。」


声を掛けたのはショートカットで目がパッチリとしており可愛い系の女子であった。


「ん?何か用か?」


「はい。正治君に聞きたいことがあって。」


「わかった。ちょっと待ってね。」


「はい。」


女生徒に断りを一言断りをいれ、正治はと工藤は小さい声で相談し始める。


「おい。誰だこの可愛い女の子は?俺にこんな知り合いはいないんだが。」


「知るかよ。お前が声かけられてるんだからお前がどうにかしろよ。」


「うむ。どうにかしたいのはやまやまなんだが、生憎この子の名前を知らん。」


「なんだそんなことか。この子は田中さんだ。まったく何のための自己紹介だ。」


「しょうがないだろ!途中からお前に呪詛唱えてたんだから。」


「お前何してんだよ。いいから要件を聞いてやれ。」


「おっそうだな。」


内緒話も終わり改めて女の子に向き直る正治。


「それで田中さん。質問ってなんだい?」


「いや私田中じゃなくて二階堂なんだけど。」


「ごめん。少し待ってて。」


工藤の方に向き直る正治。その顔に思いっきりビンタをかます。そして胸倉をつかみ工藤に問いかける。


「てめぇ!何適当な苗字言ってやがんだ!かしかあってねぇだろ!」


「すまない。不可抗力だったんだ。お前の自己紹介の妨害のために手紙回しをするので精一杯で。」


「妨害のために自己紹介聞いてねぇとか本末転倒だろ!さっきの時間何してやがったんだ!」


「てめえに言われる筋合いはねぇ!とりあえず要件を聞いてやれ。」


「それもそうだな。」


そういって話を切り正治は二階堂に向き直る。


「それで聞きたいことって?」


「うん。さっきの魔法について聞きたいんだけど。」



次回はちょっと生活魔法の設定に触れるためギャグは少なめです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ