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学校生活にこんな魔法はいかがですか?  作者: 炎尾
生活魔法で知り合おう。
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エピローグ

生活魔法研究会のプラネタリウムの出し物が終わり、ボランティアで行うことはすべて終了した。

現在は使った機材の片づけをしていた。


「無事に終わってよかったね。ただ私が鼻血のお姉ちゃんで覚えられてたのはショックだったけどね。」


桜は片づけをしながら少しどんよりとした雰囲気を出している。


「しょうがないだろ姉さん。途中で鼻血出してずっと医務室にいたんだから。」


「そりゃ子供を見て少し興奮して鼻血が出ちゃったけどさ。できることなら名前で覚えてほしかったなぁ。」


そういいながらも桜は片づけを進める。

その桜の発言を聞き4人は小声で話始める。


「桜先輩のさっきの発言少し危なくないですか?」


「それ茜ちゃんが言う?」


正治は今までの茜の行動を考えどうしてその発言がでるのか疑問に思った。


「まぁまぁそれは置いといて、正治よ。俺はさっきの発言を聞いて少し桜先輩の将来が心配になったぞ。」


「正直私もそう思う。」


三人は桜の発言が結構危ない人の発言に聞こえ将来の心配をしている。

この話を聞き正治は姉の名誉のためにフォローし始めた。


「大丈夫だって。姉さんは子供のことになると目の前がしっかり見えなくなって奇行に走りかねないときがあるだけだから。俺が魔法作る時も集中して目の前がしっかり見えなくなる時があるからそれと同じだろ。」


「「「それは同じではない(です)!」」」


三人の意見が一致し、正治のフォローは失敗に終わった。

そこに片づけを促す桜から注意を受ける。


「ほらほら手が止まってるよ。さっさと片づけしないと迷惑になるでしょ!」


「「「「はーい。」」」」


その後全員で片づけを進めているなか美咲が生活魔法研究会の元にやってくる。


「いやーお疲れ様。すごかったよ。あんなものやられると僕たちの立つ瀬がないよ。」


「どう美咲?一週間でもこのクオリティよ?」


「あはは。参ったよ。一週間のクオリティとは思えない企画だった。侮って悪かったよ。そしてホントに頼んでよかった!みんなありがとね!」


そういって先ほどの挑発に対しての謝罪と全員に感謝の言葉を美咲は述べた。


「お役に立てたならよかったですよ美咲先輩。」


「いやー光ちゃんのナレーション聞き心地よかったよー。よければこれからもボランティア部でナレーションやらない?」


美咲はまだ興奮冷めやらぬようでナレーションをやっていた光をボランティア部に勧誘し始める。


「ストップ美咲。なんであんた当たり前のように引き抜きしようとしてるのよ。」


「なんでって、光ちゃんは我が部でこそ活躍できる場があると思ったからだよ?いい人材を見つけたら引き抜こうとするのは当たり前じゃない?」


美咲は割と本気でこう言っている。カンペありとはいえ途中で子供たちの反応を伺いながら盛り上げるようにナレーションをしていたことがとても気に入ったようであった。


「折角ですが私は生活魔法研究会でやらなきゃいけないことがあるのでそれは出来ません。でもまた魔法を使って何かやるときはうちの部を頼ってくださいね。そうすればまた一緒にボランティアができるので。」


「ありゃりゃ。振られちゃったね。悲しいなぁ。」


「当たり前よ。それにうちの部は色々理由があってやめることも出来ないから美咲の提案は最初から受けられないんだけどね。」


そう生活魔法研究会は魔法のことは話してはいけないし、教えることもできない。正治たちの方針上一度入ると魔法を作れる程度まではやめることが出来ないのだ。


「それどこのブラック会社よ。まぁ振られちゃったわけだしおとなしく退散しますかね。片づけ終わったら教えてね。そろそろ帰らなきゃいけない時間だからさ。」


そう言い残して美咲は部屋を出ていった。


「全く。油断も隙もあったもんじゃない。」


「お誘いは嬉しかったですけどね。」


「それじゃ片づけ再開しましょ。」


ただこの話を聞いていた正治たちは別のことを話していた。


「なぁ正治なんで俺たちは誘われなかったんだろうな?」


「そんなの表立ったことしてないからじゃないか?」


そう今回のプラネタリウムでは正治は魔法を使い続け、工藤と茜はほぼ見ているだけというスタンスであった。そのため目の前で活躍していないためお声がかかるはずもなかった。


「でもなぁ。あのスタイルであの可愛さの先輩だぜ?誘われたら悪い気はしないよな。」


「そうだな。あれなら誘われたら断りづらいよな。」


そういって笑いながら会話をしていると茜が笑顔で近寄ってきてその笑顔のまま二人の首筋に彫刻刀を当てる。


「二人とも?ふざけた話はそこまでにしてくださいね?」


「「イッイエッサー・・・」」


ちなみにこのときの三人の考えはこうなっている。


茜→兄がボランティア部に行ってしまうと話す時間が減り、魔法も教えてもらえなくなる。一緒に居られる時間が減る。それは許容できない!


正治→工藤がボランティアに行くと監視が行き届かず誰かに告白をもらうかもしれず茜との約束を破ることになりかねない。すると自分の命が危ない。


工藤→正治がボランティア部に行くと人が多くて茜は正治と話す機会が減ってしまう可能性がある。今回みたいに二つに分かれて活動する可能性もある。そりゃ好きな人といる時間が減るのは嫌だよな・・・。



ここで工藤の勘違いが正されることはなかった・・・。





その後片づけも終わりボランティア部、生活魔法研究会は子供たちに見送られていた。外は少し日が傾き始めていた。


「さてみんなお疲れさん。子供たちとの別れは済ませたか?」


そう佐藤先生が言う。


「あれ?先生いたんですか?てっきり帰ったものと思ってました。」


「ほんとに影が薄い没個性な先生だな。」


そう正治と工藤が言い放つ。


「てめぇら俺に何か恨みでもあるのか?」


しかし二人のいうことにも一理ある。なぜなら最初に院長先生に挨拶したのち佐藤先生は何か手伝うわけでもなくほとんど生徒を見守るだけで何もしていなかったからである。


「まぁまぁ佐藤先生。この二人はいつもこんな感じですし。」


「止めるな桜。俺はこいつらを一発殴らないと気が済まない。」


そういって先生は拳骨をしようとする。


「先生そういうのは後にしてください。子供たちも見てますし。」


美咲に止められて仕方なく拳を下した。


「うわっ生徒に怒られるとか恥ずかしー。」


「それだからいつまでたっても俺たちに没個性とか言われるんだ。」


殴れないのをいいことに好き放題言い始め煽る二人。

その発言を聞いた先生はこう思ったそうな。


(こいつらの宿題だけ倍で出そう。)


「皆さん今日は本当にありがとうございました。子供たちも楽しめたようです。」


そう院長先生が挨拶をする。


「ありがとーおにーちゃんおねーちゃんたちー!」


「たのしかったー!」


「またきてねー!」


そして子供たちの元気な見送りに一同は手を振りながら応えて孤児院を後にしたのだった。


「はぁぁ。終わっちゃったぁ・・・。」


そうつぶやくのは言わずもがな子供大好きの桜である。


「いやいやテンション落ちすぎでしょ桜。」


「だってぇ・・・。」


「ほーらよしよし。大丈夫だよー。」


桜は涙目になりながら美咲に頭を撫でられ慰められる。


「子供から離れるとすぐ姉さんはああなるんだよな。」


「愉快でいいんじゃない?私は一人っ子だし兄弟、姉妹には憧れるけどね。」


光は一人っ子である。そのため兄弟といったものには憧れを持っているのだ。


「そういうもんかな?」


「うん。仲のよさそうな兄弟がいる工藤君とか正治君を見るとそう思う。」


「まぁ確かに工藤のところを見るとなぁ。二階堂さんはどんな感じの兄弟がいたらいいなぁって思う?」


「うーん。ちょっと想像つかないなぁ。」


光は少し考えるそぶりをして想像しようとするがあまりうまく想像がつかなかった。


「そしたら周りにいる人で想像してみたら?」


「うーん。」


そういって周り人間で想像を始める光。その周りにいる人物を思い浮かべてこういった。


「私の周りって思ったよりまともな人がいなかった・・・」


普通な人が周りにいないため変な想像しか出来なかった。


「なにを言ってるんだい二階堂さん?俺はまともだぞ?」


「正治君はまともって意味を辞書で一回調べたらいいと思うよ?」


そんな話をしていると光は一つ疑問に思っていたことを聞く。


「そういえば工藤君、正治君。なんで私のこと苗字で呼んでるの?」


「そりゃあ簡単だよ。最初あったとき名前わからなくて名字で呼んでたら定着しちゃったんだよ。」


「俺もそんな感じだなぁ。自己紹介とかまとも人の名前覚えてなかったし。」


そういう二人。実際のところ自己紹介の時間に二人は互いを嵌めることしか考えていなくて人の名前をさっぱり憶えていなかった。


「そういえば工藤君に至っては一人も名前言えなかったもんね。んーみんな苗字で私のこと呼ばないから呼び捨てで名前で呼んで欲しいかな?」


「そうか?なら今度から光って呼べばいいか?」


「そしたら俺も光って呼ぶように心がけることにするわ。」


その二人の言葉に光は満足気な表情をする。


「うんうん。そっちの方がしっくりくるから今度からはそう呼んでね!」


「ああ。わかった光。」


こうしてボランティアは生活魔法研究会の距離が少し縮まって終わりを迎えたのであった。


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