部活までの一週間②
これで計10話投稿。毎日1時に投稿してますがそんな時間帯に毎日10人以上が見てくださっています。作者のモチベーションはこれのおかげが大きいです(笑)
工藤の家に着くなり工藤は家に入る前にと正治に注意を話す。
「とりあえず俺の家に着いたわけだ。先に一つ警告しとくぞ。」
「ああついたな。ん?警告?いったい何があるっていうんだ?」
「さっき言った俺の妹のことだがまずお前に靡くなんてことはない。ちょっと特殊だからな。」
「特殊?」
「ああ。会話の仕方を間違えるとお前はまず殺される。」
「は?」
正治は意味がわからないという顔をする。それもそうである。友達の家に来て自分の命が危ない宣言されても意味が分からないだろう。
「会話の仕方を間違えるとお前はまず殺される。」
「いや。二回も言わなくてもそれはわかるから。なんで殺されるんだ?」
「それは俺の妹がお兄ちゃんLOVEだからだ。」
その発言を聞いた瞬間正治は流れるような動きで形態を取り出し電話を掛ける。
「もしもし。警察ですか?相談したいことが・・・」
一瞬で携帯を奪う工藤。
「すいません。間違い電話です。」ピッ
「おい。携帯を返せ。犯罪者は今すぐに豚箱に収容すべきだ。」
「ちなみに聞くが誰を通報するつもりだったんだ?」
「そんなの工藤てめぇのことだ。妹を自分に惚れさせるなんて犯罪者以外のなにものでもないだろ?」
「いや。昔からなんかお兄ちゃんっ子でな。何かする度についてきて甘やかしてたら俺に本気で惚れちゃったみたいでさ。」
「それは・・・色々大丈夫なのか?」
「大丈夫だろ。そのうちこの関係が不味いことくらい妹でも気づく・・・と思いたい。」
最後の部分だけ小さい声で言う工藤。
「おい。最後の部分聞こえてるぞ。大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃないけど大丈夫だ。ホントの問題はそこじゃないんだ。」
「おいおい・・・!まだあるのかよ・・・!」
「ああ。ここからが最初に言ったお前が殺される話になる。俺に近づく害虫を排除しようとする習性を持っている。」
「もしや話の仕方を間違えると・・・」
「お前を害虫とみなして攻撃するだろうな。安心しろ。会話をミスらなきゃなんにも問題ない。」
「ふむ。なら大丈夫だな。俺は常に口先だけで生きてきているからな。何も問題ない。」
「おお。そうかなら安心だ。ちなみに部活のことで妹にお前のことを話している。もちろん入学式のこともだ。」
「おい。待て。それは不味いん・・・」
「よーし行くぞー。」
正治の話を無視してドアを開ける工藤。
「ただいまー。」
「おっかえりーお兄ちゃん!」
そういって工藤道則に抱き着く少女。どうやらこの子が妹らしい。
「あっ制服にホコリがついてるよ。取ってあげる。そうだお茶する?シャワー浴びる?それとも私?」
そんなハイテンションの妹を引き離しながら工藤が話を始める。
「今日は一応友達が来ているんだ。お茶は部屋に持ってきてくれ。」
「えっ?」
途端に無表情になり冷めた目で正治をみる工藤の妹。その目はお兄ちゃんに近づく害虫として見えているのだろう。
「一応友達ってなんだ。えっと近藤正治です。道則君の友達やってます。よろしくお願いします。」
「・・・この人ってお兄ちゃんが話していた・・・」
「ああ。入学式に女子の制服着てた変態。」
「コホン。私の名前は工藤茜です。変態さん初めまして。出来るだけお兄ちゃんには近づかないでください。変態がうつるので。」
無表情で言い切る茜。だがこんなことで引き下がる正治ではなかった。
「どうも茜さん。変態というあだ名は大変遺憾ですが今は受け入れておきましょう。お近づきのしるしにこちらをお納め下さい。」
そういって魔法陣の書かれた魔法を差し出した。
「これは?」
「これは俺が作ったチェイスの魔法陣で、相手を定めれば離れていても相手の居場所がすぐに発見できる魔法陣です。これがあればもし携帯等が圏外になったとしても自分だけは相手の場所を知ることが出来ます。これをあなたの兄に使っておけば・・・後はわかりますね。」
「おい。それ完全に俺の人権無視じゃねぇか。」
「何言ってる。こんなに愛してくれる妹が居るのに優しい俺がそれを助けない訳ないだろう?」
驚いた顔をする茜。
「驚いた。正治さんは今まで私の見てきたお兄ちゃんの友達とは少し違うようですね。」
「いえいえ。わかっていただけて何よりですよ。私たちに些細な行き違いがあっただけですから。」
この会話を見ながら一つため息をつく工藤。
「そろそろ部屋行っていいか?」
「あっお兄ちゃんごめんね!こんなところで話し込んじゃって。あとでお兄ちゃんと正治さんの分もお茶持って行くから部屋に先に行ってて。」
そういいながらパタパタと台所へと向かっていく茜。
そして工藤の部屋にて。
「正治お前すげぇな。ホントにやり込めるとは思わなかったわ。」
どうやら茜に害虫認定から生き残っていることが珍しいことのようで驚いた顔をしている。
「オイコラてめぇ。話の途中でドア開けやがって。だいぶこっちはギリギリだったぞ。」
「すまんすまん。どうせなら一発妹に殴られる未来を想像したんだがな。」
「ったくどうやらこの家じゃ迂闊なことやると俺の命に関わりそうだ。」
「ところでさっきの魔法陣はどうしたんだ?さすがにあの一瞬で作れるようなもんでもないだろ?」
疑問に思っていたことを工藤は正治に聞く。この世の中大量の魔法陣を持って出歩くなんてことは基本的にはないからだ。
「ああ。普段から何かあったようにいくつも魔法陣を持ってるんだ。単語帳みたいにして持ってるから多少のことなら乗り切れる。」
「なるほどなぁ。お前はある程度簡単に魔法作れるんだもんな。そういうの持ってても不思議じゃないな。ところで・・・」
「ん?なんだ?」
「ほかにはどんな魔法を持ち歩いてるんだ?」
その目は自分にとって得をしそうな魔法がないかという興味を持った目をしていた。
「んー。さっきの追跡の魔法陣以外には昨日見せた言質取ったりするための魔法陣。簡単なケガを治すための魔法陣とか簡単に汚れを落とす魔法陣なんかもあるぞ。」
「お前便利だな。どこぞのネコ型ロボットも真っ青だ。」
「ほんとに何かあった際の緊急用にって持ってるだけだけどな。」
「ちなみに汚れを落とす魔法陣そこにあるのになんで入学式の時は気づかなかったんだ?」
「それは言うな・・・。」
ここで工藤の部屋を見渡す正治。
「ところでお前の部屋ってラノベとかゲームあったりとかって程度で案外普通だな。」
「お前は何を想像してたんだ?」
「いや自己紹介の時に話してたろ・機械いじるのが趣味だって。なのにそこら辺は何もないなって。」
「ああそれか。そこら辺の道具等は全部地下にあるんだ。」
「なるほど。」
「地下見に行くか?」
「いやそれは今度でいい。今日はゲームの類に興味があるからな。」
そんな話をしているとノックの音が聞こえる。工藤が返事をすると茜が部屋に入ってくる。
「お茶が入りました。お兄ちゃんどうぞ。」
「おお。ありがとう。」
「こちらは正治さんの分です。」
「おお。ありが・・・」
正治に渡されたのは湯呑に入ったお湯に昆布が雑に入れられているものだった。
「昆布茶です。」
「この扱いはちょっと。」
こうして正治が茜に一般人の扱いを受けるための舌戦の第2ラウンドが始まるのだった。
生活魔法チェイス
正治が作ったストーカーのための魔法。使い方を誤ると大変なことになるので市販はない。
相手の場所を知ることが出来る。ただそれだけ。
いつぞや学校のイベントの作成物のために買い物に行く際近道だ!とかいって自分の街で迷子になった人間がいたとかそういうことは関係ない。関係ないぞ。




