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彩色の魔女  作者: 唄海
序章
7/115

黒い可能性

遅くなりました。7話目更新です。


───廃墟の屋上で大男と俺が向かい合ってる。


「喰らえ!」


俺は大男へ向けて木刀を振り下ろす。

大男は腕を交差して防ぐ。俺はそのまま木刀から手を離し大男へ回し蹴りを叩き込む。


「クッ!」


大男が吹き飛び屋上から落下する。俺はそのまま屋上から飛び降り大男へ落下の威力を乗せた蹴りを入れる。

──体が軽い。そして先程少女を助ける時のように頭の中でエンジンに火がついた感覚がある。


「どうやら……黒色、お前は狩らなくてはならない存在のようだな」


大男が初めて言葉を発した。コイツも日本語普通に話せるんだ、そんな事を思う。大男は金髪で顔つきも日本人ではない。

なのに日本語で話す。疑問だが今はどうでもいい。


「黒色か、なかなか恰好いい二つ名じゃないか。いいねぇそういうの」


俺は大男へ向けて突進、薙ぎ払うような裏拳をジャンプして避けるとそのまま空中で一回転、後頭部へ木刀を叩き込む。

大男がぐらつく。大男を飛び越え後ろへ回っていた俺はそのまま横っ腹に回し蹴りを入れる。


「身体能力の強化だけでも強いな、この魔法」


元々殴り合いの喧嘩などした事は無い。それでも歴戦の魔女狩りを圧倒できるほどの力がある。

大男は拳をこちらへ放つ。見える!

スローモーションのように見える映像の中、自分だけが普通の速度で動けるような感覚に囚われながら、俺は攻撃を避ける。

もっとだ、もっと速く動け!

俺は手にしていた木刀を拳と打ち合わせる。途端、木刀は爪楊枝のように折れてしまった。しかし今の自分にはもう必要ない。そのまま撃ってきたもう一つの拳に向かってこちらも拳を放つ。大男の拳が押される。そのまま拳を振り切り、渾身の力で大男が身にまとっていたプロテクターを叩き割る。

大男は跳び退き、距離を取る。


「初陣にしてはやるな、黒色」

「そいつはどうも」


そんな会話をしながら、殴り合う。

もっと速く、速く、速く!

俺は殴り合いながら自分の体に言い聞かせる。

大男にはまだ決定的な攻撃は決められていない。身体能力強化の魔法もいつ効果が切れるかわからない。

速く!速く!速く!

俺はひたすらに速く動く。

その瞬間、時が止まったような錯覚に囚われる。その止まった時の中で俺は大男に向けて真っ直ぐに走る。

そのまま1点、大男の心臓のある辺りに拳をねじ込む。


「ぶっ飛べええええええええええぇぇぇぇぇぇ!!」


その瞬間、大男の体が『黒い何か』に包まれ、消えた。



目の前には、もう大男はいなかった。



─────────────────────────────




少女が隠れていた木の陰から顔を出す。


「ぶっ飛ばしてくる、と言ってたけどまさか転移魔法でぶっ飛ばすなんてね」


ふと、そんな事を言ってきた。


「転移魔法?」

「そう、転移魔法。あの大男は今頃どこかへ転移してビックリしてるわよ」

「すげーな、転移魔法」


俺は実感がわかないまま先程まで大男がいた場所を見つめる。


「本当にすごいのはあなたよ。転移魔法なんてそうそう使える物じゃないわ。黒色ってのは本当に不思議ね」


少女は不思議そうに俺を見つめる。


「なぁ、魔法を使う時に魔力とかは使われないのか?魔法だって無限に使えるわけじゃないだろ?」


戦う前に湧いた疑問をぶつける。これでもし魂とか寿命が削られてるとか言われたら2度と魔法は使わない。

そんな心配をしてると少女は


「魔力はあなたの体力と共通よ。休めば回復するし魔法を使えば疲れる。それだけよ」


と、これまた魔法のイメージをぶち壊す発言をしたのだ。


「そいや疲れたかも?いや、どうかな……」

「普通転移魔法なんて使ったらぶっ倒れるハズよ。驚かされるわ、本当に」


どうやら黒色ってのは相当規格外らしい。


「よし、んじゃ帰って当初の目的の魔法使い探しに行くか!」

そう言って俺は少女と共に来た道を歩く。もう少女は『俺』を魔法使いとして認めてくれたようだ。巻き込まないなどとは言わない。


「とりあえず帰ったら魔法について色々教えてくれ。頑張って力になるよ」

「えぇ、お願いするわ」


……女の子に頼られるのはちょっと恥ずかしいな。

そんな事を考えながら、歩き続けた。


「あ、そういえば」


俺は立ち止まる。


「どうしたの?」

「名前、まだ聞いてなかったな。教えてくれて、名前」

「そういえばそうね、いいわ」


少女は微笑みながら言った。


「私は────





なんか今回は自分で言うのもなんだけど文章がおかしい気がする

読みづらくてすみません

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