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彩色の魔女  作者: 唄海
2章 英国の闘い
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微睡みの吸血鬼

 結局浴場には誰もおらず、俺は貸し切り状態にあった浴場を存分に楽しむことが出来た。


「ふぅー」


 今度こそ本当に寝よう。そう思いベッドに体を預けて目を閉じる。


「⋯⋯」


 体の端から徐々に眠りに落ちて行く。いつも思うが、眠気に素直になって眠る事は最高に気持ちがいいものだ。


「⋯⋯ん?」

「ありゃ」


 ふと、何かの気配がして目を開ける。すると、サリィがいつの間にか傍に立っていた。


「おはようございます、ご主人様」

「いやもう俺お休みだよ?!」

「え、また寝るんですか」

「⋯⋯あ」


 そう言えば、俺はライヴと話した後傷心のあまり寝入ってしまった。その際、サリィには起こすなと言って寝たのだ。


「悪いサリィ。もう大丈夫だ」


 俺はもう、先程とは違う。知りもしない大勢なんかよりも、俺は小夜と、俺のやりたい事の為に戦うと覚悟を決めたのだ。


「良かったです。少しだけ心配だったんですよ、全く」

「あぁ、本当に悪かった。ありがとう、ちゃんと起こさないでくれて」

「まあ悩むご主人様も素敵だったんですけど」

「感動を返せ。倍返しで」


 サリィにシリアスを求めてはいけないと心に誓う。


「んで、なんだよ」

「いえいえ、ご主人様が寝るなら何でもないです。おやすみなさいませー」

「⋯⋯?」


 よく分からないが、サリィがそういうのなら何でもないのだろう。眠いし。


「んじゃ、おやすみ」


 再び目を閉じて眠りにつく。そのまま俺の意識は、真っ暗な闇へと抗うことなく落ちていった。

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