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時間ってさ、お金だよな。

さて。

時の移ろいと言うのは、まさに光陰矢の如しというか。矢よりも大分速い気がしてならない。


ついこの間、高校の入学式を終えて、新生活に胸を躍らせていたと思っていたのに、気がつけば卒業式が目先に迫っている。と言うのは言い過ぎかな。


思い返してみれば、記憶に残っている出来事と言うのはほとんど無く。まあ、生まれてから毎日の出来事を鮮明に記憶している人なんて、完全記憶能力~なんていう特異能力を持っている人だけであり、大抵の人間は日々を重ねるに連れて記憶を失っていく物だ。

だから、その事は当然と言っちゃ当然かもしれない。


しかし。どうしても忘れられない記憶と言う物がある。

例えば、プロポーズされた日の事とか、初デートの日とか、俺には無縁の話なのだが、簡単には忘れられない物らしい。真偽のほどは良く分からないが。


ちなみに、俺が覚えている中で最も古い記憶は、幼稚園の時。年長組の謎の少年によって、水たまりの泥水をぶっかけられた時の事だ。

先生の手によって、プリ○ュアの服に着替えさせられた屈辱は、今でも鮮明に覚えている。


余談が長いが、つまりの所。覚えている記憶だけを繋げて凝縮すると、人の人生というのは一年の長さにも満たないのかも知れない。

俺の人生なんて、一週間にすら満たない気がする。


だから。思い出に残る時間というのは、長い人生から考えれば、本当に一瞬の煌きなのだ。

その一瞬がどれほど大切なのかは、まあ。人によるか。


で。ええと。俺は何の話をしていたんだったか。ああ、そうだ。

時間って残酷だよね。って話だ。


一週間前に流行っていた物も今日となっては忘れ去られている。

人の噂は75日も持たないし、総理大臣も都知事も気がつけば変わっている。


あの野球選手の所属チームもいつの間にか変わっていた。

いつマリナーズからヤンキースに移ったんだ。某次男。


と。そう言った流れで、今回は今ハマっているゲームや、深夜アニメにおけるキャラクターの属性の流行について、大いに語りたい。


だがしかし。この文章が小説という殻を被っている以上、あまり主題から離れることはできない。

毎回番外編でお送りします。なんて言うのは、もうただのショートショートだ。ブログでやれ、という話になってしまう。


つー訳で、自分の惰性を打破する物語を再開したいと思う。


例えばそうだな。

確かに、卒業式は近い。しかし、その前に来るべき試練があるだろう。


それは、大学受験である。

本来ならば俺は、その勉強に追われていなければならないはずだ。こんな文章を書いている暇などあるハズがない。


そう。つまり俺は、俗に言う推薦組なのだ。


推薦組と言うのはつまり、簡単に言えば指定校推薦や内部推薦、AО入試などで、この時期既に就学先が決まっている方々の総称だ。

一般受験組には、ある種の羨望の目で見られる事もある人種である。


この俺が、その推薦組なのだ。

つまり。この時期に勉強などをしなくても良い、一種の勝ち組なのである。←誇張表現


それなのに、俺は毎日のように親から勉強するように言われている。何故か。

実は面倒な事に、奨学生制度の試験を控えているのだ。


親曰く。奨学生に選ばれると、お金が援助されるらしい。

現金だぜ? 現金。月何万か忘れたけど。


この世界において、お金の影響力は凄まじい。この俺ですら突き動かすエネルギー源である。世の中はお金が全てだ。世の中だけでは無く、地獄の沙汰ですらお金で決まるらしい。三途の川渡るのにも駄賃がいるしな。

金さえあれば愛だって買えるさ! 多分!


という訳で。勉強するように言われているのだが。結果はこの文章の存在が答えてくれるだろう。

全く。どうしようもない男である。


時は残酷。という話も挙がった事だし、俺の惰性がどこから始まったのかを考えてみる事にしよう。起源を辿るのは基本中の基本だ。何の基本なのかは忘れたが。


◇◆◇◆◇


とは言っても、俺は記憶力が良くない。昨日の晩飯が思い出せないレベルだ。

そもそも。性格が変わった瞬間なんて、ハッキリと明確に存在するような物でもないだろう。


だから。まあ、曖昧にどのくらいの時、どんな性格だったのかだけ、思い出してみる事にする。


例えば、幼稚園の時はどうだったか。


前述の通り、年長組の少年に泥水をひっかけられた時の事が印象深い。

いや、ていうかそれしか覚えてない気もする。


その原因は、その少年に向かって「遊具よこせ。」とでも迫った事だった気がするが、いやはや。今の俺では考えられない行動だ。この時はまだ、惰性は発動してないものとして考えてもいいだろう。


あとは、確か、そう。幼馴染の女の子がいた。

物心の付いた時から、そこにいて、よく一緒に遊んでいた気がする。同い年だった。


可愛かったかって?

顔は覚えている。どんな子だったかも大体は覚えている。

当時の俺が、「俺の嫁!」とか豪語していたからには、きっと好意もあったのだろう。


子供というのは至極単純だから、可愛いものは可愛いと、汚い物は汚いと、素直に言う。

まだ惰性が発動していないのなら、その発言通り、本当に可愛かったのだろう。


しかし。今の俺に可愛かったか、と聞かれると困る物がある。


言ってなかったが、俺は重度のオタクと呼ばれる人種だ。

小学校高学年でオタクデビューを果たし、今までアニメとゲームをこよなく愛し続けてきた。

『萌』に対しての論評も一通りはこなせるし、作品について語るなら30分は余裕だ。

最近の趣味は、『ヒロインの属性の限界と、個性派主人公の台頭』について悶々と考え込む事である。


何だか難しい話になってしまったが、要するに末期なのだ。


その結果かどうか知らないが、今やどんな三次元の女の子、三次元のアイドルを見ても可愛いと思えなくなってしまった。二次元の女の子と比べると、どうしても、ねえ?


だから。その幼馴染についても同じである。

今、俺が当時の写真を見た所で、「ブスじゃない。」と回答するだけだ。


さて、話が逸れたな。次に小学校の時の話をしよう。


この頃は色々あった。

例えば、居住地を大阪から千葉に移したな。たしか3年生の10月くらいだった。

オタクに目覚めたのは高学年の時、宇宙人と未来人と超能力者が出てくる作品だった。

持病に過呼吸症候群を患っているのも判明した。まあ、ストレス性だから発症する事は稀だったが。


ケンカもよくした気がする。今の俺では理解できない事だが。

しかし。その事を考えると、やはりまだ惰性は出ていないのかもしれない。


エピソードとして、俺が親の転勤で引っ越した時の事を参考にしよう。


小学校の中学年。まだまだ幼さの残る年の頃だ。

友人がいきなり引っ越すと聞けば、まあ、普通は泣くくらいはするだろう。


死に別れるほどでは無いにせよ、遠くに行って離れ離れになるのだ。そりゃ悲しい。

弟は泣いていた。当然俺も泣いているはずだ。


……うん。普通は泣いててもおかしくなかった。

だが。ほら。そこは俺。

既に中二病の気があったのだろうか。


確か。俺は笑っていた。


何でかって?

そりゃあ、新天地に向かうって言うのにワクワクしない訳がないだろう。


薄情だな~。って、今の俺でも思うよ。

違うんだ。本当に薄情だったんだよ。


過去の事、友人を全く気にせず。

未来の事、これからの生活に胸を躍らせていた。


子供心に、友人たちとはもう二度と会わないだろうと思ったし。

別に死に別れた訳でも無いのだから、縁があればまた会えるだろうと、本気で思っていた。

二度と会わなくなる人の事より、これから出会うであろう人の事を考えたのだ。


この辺は、少し今の俺にも通じる。

未来に何の期待もしない今の俺からすれば、まだまだだね。と、言わざるを得ないがな!


まあ。元々そういう子供だったのだ。今の俺にも少しは納得出来るものだ。


なお、まだこの時は、オタクには目覚めていない。

それに目覚めたのは、転校先。千葉県の小学校での事である。


その話は特に重要でもないし、また今度にして。

俺は録画した深夜アニメでも眺める事にしよう。


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