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箱ティッシュの怪談

作者: 氷翠


どうもお久しぶりです今晩和、氷翠です。


とあるサイトさんで、二次創作ホラーを読んでいて思いだした話を書いてみました。


怪談だからって、怖い話じゃなくて良いのだって其方様に書かれていたので、私の実体験で「変だなぁ…」って思ったことを書いてみました。

まぁ、お暇でしたら呼んでみてくださいな。


誤字脱字など、何か御座いましたらご連絡ください。


短いですが、では、どうぞ。


暑い日が続きますねぇ。

暑い日には、怪談話でもしてみたいですねぇ…。

と言うことで、私の実体験をお話ししましょう。


怪談といっても、なにも怖い話じゃないんですよ。

ただ、不思議だなぁ…というか、変だなぁって思ったってだけの話です。


私の家のリビングには、ひとつのテーブルと4脚の椅子があります。

だって私の家族は、両親と、今はひとり暮らしをしている兄と、私の、4人家族ですから。至極当然と言えるでしょ?


まぁ、そのテーブルには、母が趣味でやってるキーボードが、ケースに入れられて立てかけられてます。

…………なんでいつも出しておかないかって?

簡単なことです、出しておくスペースがないんですよ。

いつも母は「自分の部屋が欲しい」ってぼやいてるんですけどね、私は自分の部屋を譲る気は全くありませんよ?

だって、唯一ひとりになれるスペースですもの。誰が明け渡す物ですか…って話が逸れましたね、すみません。


まぁ、そんなこんなで、いつも立てかけられているキーボードですが、その上には結構物が置かれています。

猫のぬいぐるみだったり、熊のぬいぐるみだったり、漫画だったり。


置いてある物はまちまちなんですけど、必ずそこに置いてあるのが、箱ティッシュです。


他の場所に置くと妙に使い勝手が悪いんですよね、だからもう、キーボードの上が箱ティッシュの定位置です。

………え?何故にティッシュについてこんな熱く語るかって?

決まってるじゃないですか。この話に関連する…というか、その物というか…要はこれから話すことに直接関係する物なんですよ。


ならさっさと話せって?わかりましたよ、話します。


ある夏の日、私がひとりで留守番をしている時の話です。

私は父の部屋で、パソコンに向かっていました。


いつ頃か、というのはちょっと憶えがないんですが…まぁ、そんな昔のことじゃないと思いますよ?

だって、親が私に家の鍵を持たせていたんですから…古くとも、小学校中学年ぐらいのことかと思います。

………あぁでも、パソコンに向かい始めたのは中学2年ぐらいからだと思うので、それぐらいですかね?ちょっと曖昧なんですが…………やっぱり、ごく最近な事だったかも……


とりあえず、私はパソコンに向かってネットを見ていた時のことでした。


いきなり、かたん、という本当に小さな小さな音が、リビングの方から聞こえてきました。


いつもなら気にも留めないんですが、ちょうど湯呑みが空になっていたので、水を汲むついでに様子を見ようと思って、父の部屋の椅子を離れました。


台所で水を汲み、一気に一杯分を仰いで飲み干し、もう一度湯呑みに水を入れ、リビングへ。

ざっと見回してみて、別になにも変なところはなく、とりあえずとテーブルの方へ。

テーブルの向こう側を覗き込むと、さっき言ったキーボードの前に、ひっくり返った箱ティッシュが。


あぁ、箱ティッシュが落ちた音だったんだな、と思って、箱ティッシュをキーボードの上に置いて父の部屋へ戻りました。



それから、10分ほど経ったと思われる頃。

また、かたん、と小さな小さな音が聞こえました。

さっき、ティッシュが落ちたと思われる音と、同じような音でした。


あぁ、また落ちたんだ…と頭の片隅で思いはしましたが、別にたった今支障が出るわけではないので放っておきました。


そのあとすぐ、トイレに行きたくなって席を立ち、そのついでに箱ティッシュの様子を見たのですが、やっぱりキーボードから落ちていたので元に戻しておきました。

そしてまた、私は父の部屋に戻りました。



それからまた、10分経つかという頃。

再び、あの、かたん、という小さな小さな、箱ティッシュの落ちる音が聞こえました。


二度あることは三度あるとは言うけれど、それでもいい加減にして欲しい。そう思いましたが、ふとあることに思い至りました。



なぜ、こう何回も箱ティッシュは落ちるのだろうか、と。



別にキーボードが安定していないわけではありません。

いつもなら、そこに載っけたらキーボードを動かしたりとかしない限り、ティッシュは落ちることはありませんでした。

それに、その時そこに載せていた猫のぬいぐるみや漫画は、ずっとその上に載っていました。


ティッシュは軽いから、風に流されたのか、とも思いました。

しかし、ちょうどその日は真夏日。

母に「熱い時は窓を閉めて、クーラーをつけろ」と言われていたので、その時はクーラーをつけ、扇風機を止めていました。

少なくとも、風はほとんどない状態のはずです。


何故、こんなにも(といっても、まだ3度目ですが)箱ティッシュが落ちるのだろう。




ね?ここまでだったら別に怖い話では無いでしょう。

気にしすぎだ、というだけで。


でも一応、続きがあるんですよ。



とりあえず、もう一度様子を見ようと思って、ティッシュを元の位置に戻しにリビングに行きました。



テーブルの陰を覗き込みます。





ティッシュはキーボードから落ちていて、ちょうどティッシュが置いてあったはずの場所には、


猫のぬいぐるみが元の形のままで座っていました。




あれ?おかしいな、と思ってその猫のぬいぐるみの正面に回り込みます。



その瞬間、ぬいぐるみの目がきらりと光ったように思えました。




見間違えかもしれませんし、光の具合でそう見えただけかもしれません。


その証拠に、同じようなことは二度と起こりませんでしたし、猫のぬいぐるみになにをしても、なにも起こりませんでしたから。





怪談の「怪」って「あやしい」ということらしいので、変な話やおかしいと思った話、不思議な話も「怪談」と呼ぶんだそうです。


では、私はもう寝ます。おやすみなさいです。


今作も呼んでくださり、ありがとうございました。



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