Chapter 21 「異物混入」
「というわけで、メダルも揃ったので俺のランクアップを始めたいと思います」
庁舎から宿に戻った俺は開口一番そう宣言した。
知事から頂いたメダルと、謎の洋館、遺跡内で倒した邪神の神官の銀メダルによって、俺がランクアップするためのメダルが揃った。
この国からサンディエゴまでの旅で、どんな危険が待っているかが分からない。
順調に行けばそれで良いのだが、もし旅が過酷なものだった場合に、既にランクアップで戦力強化を果たしているエリちゃんとモリ君の足手纏いになることは避けなくてはならない。
ランクアップ時の回復効果には惹かれるものはあるが、それよりも戦闘力を増した方が、ピンチになったり負傷する可能性も減るだろう。
「ラビちゃんの服ってどんな感じになるのかな?」
「今は地味だから、さすがにもうちょっと綺麗な服になるんじゃないかな?」
既にランクアップを済ませている2人は気楽なものだ。
ただ、ランクアップ後の服装と身体の変化については俺も気になるところではある。
できれば露出度過多のおいろけ路線になるのは止めて欲しいものだが、これだけはやってみないことには分からない。
地味なものになることを希望する。
あと、できればもう少しくらいバストアップを希望します。
贅沢は言いません、平坦な一族から脱出できれば良いのです。
お願いします神様仏様虹色球体様。
金のメダル1枚、銀のメダル5枚を持ち、余ったメダルはモリ君に預ける。
メダルを余分に持っていると、何が起きるか分からないからだ。
「よし、ではランクアップするぞ!」
メダルを掲げてランクアップする意思を固めると、俺の全身から光が発せられた。
魔女の呪いの使用後は全身に紋様が浮かび、そこから虹色の光が放出されているが、それとはまったく別物だ。
光量が比べ物にならないほど眩しい。
そして、やはりモリ君が言った通り、ランクアップの確認メッセージなどは表示されなかった。
あの眼鏡め、やっぱり嘘情報じゃないかと憤慨する。
全身が光っていたのは10秒ほどだろうか?
何事もなかったかのように発光は止まった。
おそらくランクアップが完了したのだろう。
まずは自己診断だ。
右手にはいつの間にか箒が握られていた。
よく戻ってきてくれた箒よ。
今度は壊さないようにするぞ。
頭の上に乗っている帽子を無造作に掴んで脱ぐ。
黒い何の装飾もない三角帽子だ。ここも同じ。
視線を下げると相変わらずの絶壁……いや、ゴワゴワとした丈夫さだけが取り柄の装飾など皆無の黒いローブだ。
ここも何も変わっていない。
いや少しくらいバストアップしてくれても罰は当たらないだろうに。
おのれゲームマスターめ。
いや、1つだけ大きく変わったところがあった。
ローブの腰の部分にベルトが付けられており、そこに革のケースがぶら下がっていた。
ケースの中には短剣が収められている。
「なんだこりゃ?」
ケースから剣を取り出すと、刃の反りが強く、まるで三日月のような形状の50センチほどの長さの刀身の短剣だった。
刀身部分はくすんだ10円玉のような地味な色だ。
ただ、どういう表面加工がなされているのか、くすんだはずの刀身は光を受けると角度によって虹色にキラキラと煌めくようになっている。
これだけならば「儀式用の短剣」という設定の小道具が追加されたのだろう程度にしか思わなかっただろうが、問題はその短剣に取り付けられている柄と鍔だ。
柄も鍔も日本刀を思い起こさせるようなデザインだ。
鍔には桜の花の形が彫り込まれた凝った意匠が入っており、柄は鮮やかなピンクの柄糸が丁寧に巻かれており、洒落た目釘も打たれている。
柄が短剣には長すぎる上、和風の柄と鍔のデザインが無骨な黒い刀身とまるでマッチしていない。
そのせいで違和感が余計に際立つ。
だが、この変な短剣を手に取ってみると、初めて持ったはずなのに不思議と手に馴染む。
なぜかできるような気がしたので、日本刀の演武のような型をいくつか披露した後に納刀する。
「なんか魔女の進化とは方向性が違う気がするんだが」
そもそも片手には杖代わりの箒を持っているので、別の片手武器が追加されたところで使いこなせる気がしない。
「儀式用の偃月刀だな」
何故カーターは意味ありげなセリフをポツリと言う癖が抜けないのだろうか。
言いたいことがあるならば、独り言じゃなくて、もっとはっきりと教えて欲しい。
そんな俺の意志が伝わったのか、カーターが続きを話してくれた。
「柄と鍔は意味不明だが、刀身は魔法陣なんかを地面や壁に刻むための儀式用だと思う。まあ武器じゃないな」
「儀式ねぇ」
俺は何の説明もなく魔女にされただけの、いわばコスプレ魔女だ。
儀式用の短剣など与えられたところでそれを活用できる知識などなく、何も活用できる気がしない。
これならば調理用の包丁でも付けてくれる方が有り難かった。
「ちょっと待ってラビちゃん、襟はどこに行ったの?」
エリ?
エリちゃんは君だろうと突っ込もうとして、ローブの隙間から覗くフリルブラウスの襟のことを言っていることに気付いた。
ローブの下には何か服を着ているのは間違いないのだが、確かに違和感がある。
どうも動く度に服がズレて落ち着かない。
仕方がないのでローブを脱いで確認することにする。
今まではローブの下に着ていたのはフリル付きのブラウスとハーフパンツだったのが、袖や裾に桜の花びらのような模様が入った白い剣道着と膝までの短い袴に変化していた。
服が剣道着に変わったことで、今まではローブの隙間から見えていたブラウスの襟や袖が見えなくなったのが違和感の原因だったのだろう。
足元も靴が歩き辛いミュールなのは相変わらず同じなのだが、今までは靴下なしで素足に直接靴を履いていたところ、白い足袋が履かされていた。
「ちょっとモリ君とそこの変なオッサンは向こうを向いていてくれるか?」
「誰が変なオッサンだ」
「いいからあっち向け!」
俺はモリ君とカーターに他所を向くように怒鳴りつけた。
2人が後ろを向いたのを見届けた後に剣道着をはだけて下着を確認する。
胸のサイズは同じ。
安心して良いのか、悲しんで良いのかは分からないが、今はそれは良い。
良かったのか悪かったのかは不明だが下着も同じだ。
念のために下も確認したが、こちらも現状維持。
つまり変わったのは服だけである。
エリちゃんにも感想を聞いてみる。
「何か進化ミスしてないか?」
「単体で見ると別に変じゃないんだけど違和感があるかな。別人になったわけじゃないし、着替えたら済むんだろうけど」
「そうなんだよな。どこからこんな和服要素が入り込んだのやら」
「侍少女って感じだもんね」
エリちゃんが言う「侍少女」という単語でようやく気付いた。
この服装は山の遺跡で亡くなった侍少女のオウカちゃんのものと共通点がある。
オウカちゃんのカードを確認するために脱ぎ捨てたローブをまさぐって、ポケットからカードを「1枚」取り出す。
おかしい。
俺は先程までローブのポケットにはカードを2枚入れていたはずである。
元々持っていたラヴィのカード。
そしてあの遺跡で命を落としたオウカちゃんの遺品として回収したカードだ。
だが、その2枚のカードはどういう原理なのか、1枚のカードに融合していた。
[ラウカ(R繝繧繧繝 S葦]
「なんだこれ?」
イラストはラヴィのものそのままなのだが、下のアイコン欄とメッセージ欄は酷い。
アイコン欄は完全にモザイクと化しており何が表示されているのかさっぱりわからない。
キャラのフレーバーテキスト部分に至っては意味不明な文字の羅列に変化している。
「……なんか混ざっちゃった」
状況から推測するに、ランクアップの際に俺はオウカちゃんと混ぜられている。
さすがにただ遺体の第一発見者の俺にオウカちゃんの魂的なものが付いてきて混じったとは思えない。
どちらかと言えば、51番目の英雄という、本来存在しないはずの俺について
「実は最初の50人の1人です、不正はありません」
と主張したい運営が、何かしら関与した可能性は高いだろう。
「何が混ざったって?」
「何か悪いことがあったんですか?」
エリちゃんとの会話で興味が湧いたのだろう。
壁を見ていたはずのモリ君とカーターがいつの間にか俺の目の前にやってきて、表示がおかしくなったカードを覗き込んでいた。
「うわっ、こりゃ酷いな。何が書かれているんだかさっぱりわからねぇ」
「カードはこんな状態ですけど、身体の方は大丈夫なんですか?」
「ああ、それはランクアップによる状態の回復のおかげなのか、見ての通りピンピンしている」
俺は腕を曲げてガッツポーズを作り……服の胸元がはだけたままで下着が見える状態だということに気付いた。
「うわあああ、見るな見るな! このラッキースケベどもめ!」
胸元を戻そうとするが、着物の着付けなど分からないので元に戻せない。
慌てて何とかしようとするが、余計に酷いことになっていく。
「中身はオッサンなんだから別にいいだろ。そもそも減るものなんてないほど薄いんだし」
「減るの!」
「なんで中身オッサンなのに、ちょっとだけ女の子っぽくなってるんだよ!」
俺はカーターの頭をポコポコと叩いた。
「そうですよ、ラビさんは無じゃなくてちょっとはあるんですよ」
「なんでモリ君がそんなこと知ってるんだよ!」
「えっ、だってこの世界に来てからずっと一緒にいたから、エリスのもそうだけど、胸くらい見る機会なんていくらでも……」
モリ君がそこまで言った時に頭をエリちゃんがガッチリと掴んだ。
「なんか気になる話があったんだけど、その件についてちょっと外で話をしようか」
「いや、今のはただ偶然に着替えのタイミングで見る機会があったって話で……」
モリ君はそのまま室外へと連行されていった。
なんか、大変なことになってるな。
◆ ◆ ◆
一度宿から出て街の外れまで移動して、スキルの試し撃ちをしてみる。
群鳥は5羽から数の変化なし。
ただし飛行速度は倍以上になっている。
おそらく威力も同じく倍以上になっているだろう。
極光は照射時間が10秒から30秒に延びた。
クッキーは何も変わらない。
いつも変わらない美味しさだ。
さらに美味しくなって再登場(量は減る)ということもなく、何の変化もない。
ランクアップで追加された謎の短剣を使えば、もしかするとオウカちゃんが使用していたであろう日本刀での攻撃スキルを、第4、第5、第6のスキルとして発動できるのでは?
と、期待して振り回してみたが、特に何が起こるということはなかった。
服装が混じり合ったり、表示がおかしくなっただけで、スキルは1人3つという基本ルールを超えるような根本的な部分の変更までは発生しないのだろう。
まあ既存スキルが特に使用不可能になるなどなかっただけでも良しとしよう。
戦力の底上げのためのはずが、スキルが使用できなくなって実質戦力が低下したとなると、何のためにランクアップしたのかが分からなくなってくるので、それだけが救いだ。
最大の違いは剣術だ。
近くに落ちていた木の枝を拾い上げた。
それを宙に投げた後に、短剣を抜いて、地面に落ちる前に切り刻む。
木の枝は地面に落ちると共に、4分割されて転がった。
スキルこそ使えないものの、技術だけは継承されている。
「魔女はいるか?」
《いるけどどうしたの?》
魔女からすぐに返事があった。
「そっちの方で変化はないか?」
《僕の方にはないよ。お客さんはやってきたけど》
「お客さん?」
《そうだよ。賑やかになるね》
「おい、どういうことだよ」
魔女へ呼びかけるが、返答はなかった。
本当に自分勝手なやつだ。
気になるとしたら「お客さん」という言葉だ。
もしかして、消えたと思ったオウカちゃんの魂的なものがカードに残っていて、それが俺と融合したということだろうか?
可能性としては考えられる。
2枚のカードが無茶苦茶に混ざり合ったことも、それを証明していそうだ。
今のところ精神的な影響はないとは思う。
だけど、こっそりと精神汚染されていて、それが当然だという考えになっていれば困る。
「俺の考えが変わってないことを証明するために日記でも付けるか」
改めて表示がバグったカードを見る。
遺品であるオウカちゃんのカードが酷い状態になってしまった。
彼女が生きてきた痕跡は、これで全てなくなってしまった。
ハセベさんにどう説明するか。
オウカちゃんの遺体を消したことも、そのうちみんなに話す必要があるだろう。
「それでランクアップについては使えそうなのか?」
「まあな。基本能力は上がってるからこれで十分。短剣はまあオマケみたいなものだし、スキルが使えなくても別に良いかなと。というか、なんでカーターは俺に付いてきてんの?」
俺がそう言うとカーターは肩をすくめて宿の方を見た。
「2人があの状態の宿に残れって何の罰ゲームなんだよ」
「それは確かに」
初めてカーターと意見が合った気がする。
モリ君の失言のせいでエリちゃんの機嫌が悪くなり、2人とも険悪な雰囲気になっている。
まあ、夫婦喧嘩は犬も食わぬということわざもあるくらいだ。
1時間もすれば元通りになるだろうし、あまり外野がどうこう言わなくても良いだろう。
「それでお前は本当に俺たちの旅に付いてくるのか? この国に残っても良いんだぞ」
「もちろん付いて行くぞ。サポートだからな。それに、オレが同行することでギリギリゲームとして成立するという感じだ。血生臭い殺し合いから、楽しい主人公たちの冒険ストーリーが追加コンテンツとして始まった感じだな」
「それを聞いて俺たちが歓迎すると思ってるのか? 俺たちが運営に対してどんな感情を持っているかくらい知ってるだろう」
「もちろんそれだけじゃない。ガキどもだけで無謀な旅に行こうとしているんだから、そいつらを守る大人の保護者役は必要だろうってところだ」
俺は、カーターから予想外の言葉が出てきて思わず目を丸くした。
まさか、こいつの口から俺たちを心配するような言葉が出てくるとは思わなかった。
「お前、たまにはまともなことを言えるんだな。これで秘密を隠した怪人物じゃなければ、仲間としてちゃんと歓迎できるのに」
「だから普通に仲間扱いしてくれよ。オレはちょっと情報を知ってるだけで、そこまで主催者側じゃないんだっての」
「はいはい分かりました」
本当にこいつは性根の部分では悪い奴ではないのだろう。
だからと言っても信用できない要素が多すぎるという事実に変わりはない。
こいつ自身に俺たちを騙す気はないとしても、ゲーム主催者側と何らかの形で繋がりがある人間だ。
偏った情報を与えることで俺たちの行動を誘導しようという意図が隠されているかもしれない。
ただし、こいつの言動によってモリ君、エリちゃんに危害が及ぶようなことがあれば、たとえ人殺しと罵られようとも背後から撃たないといけないかもしれない。
そんな事態にはならないで欲しい。
初対面の印象は悪かったが、こいつはそんなに悪いやつではないと少しだけ思っているのだ。
そこは信じさせて欲しい。
「それでランクアップの次は何をするんだ?」
「決まってるだろ。旅に必要な荷物の買い出しだよ」
◆ ◆ ◆
「カーターさんは?」
「部屋から出てったよ。しばらくは戻ってこないと思う」
ラビさんとカーターさんがランクアップのスキルの確認のために出かけたのを確認した後に、俺とエリスは部屋に戻った。
わざわざ変な芝居をやってカーターさんと離したのだ。
よほどのことかもしれない。
「とりあえず相談したいんだけど」
エリスが真剣な目で俺の方を見てきた。
ただ事ではない。冗談で片付けてはいけないと思い、床に正座し直した。
「モリ君が野戦病院で回復能力をパワーアップさせたでしょ」
「パワーアップというか……回復能力を医療行為とセットにすれば効果が上がると気付いただけだよ」
「ラビちゃんも今回パワーアップした。今のままだと私だけ置いていかれそうで」
エリスが拳を握った。
どうやら、俺やラビさんの足手まといになることを恐れているようだ。
「色々考えたんだけど、私だけじゃパワーアップの方法なんて思いつかなくて。だから、相談に乗ってほしい」
「でも、なんで俺に? ラビさんでもいいだろ」
「モリ君だからだよ。モリ君も、自分だけが弱いままは嫌だって顔をしてたでしょ」
エリスにそう言われて顔に手を当てた。
目を閉じてこの世界に来てからのことを振り返る。
「そう……だったかもしれない」
「だからだよ。私も強くなりたい」
エリスの気持ちは分かった。
俺もエリスも……もちろんラビさんも3人で一緒に強くなりたい。
足手まといではなく、対等な仲間として戦っていきたいという気持ちは同じだ。
「じゃあ、今の能力の考察から進めていこう。エリスの能力は拳の強化と脚力の強化だ。一見、全部が強化系に見えるけど、実は性質が違う」
「えっ? 違うって何がどういう風に?」
「とりあえず出してみてくれ」
エリスが左手にスキル1、右手にスキル2、右足にスキル3を発動させた。
その様子を観察する。
エリスも気付かなかったようだ。
無理もない。
俺も、治療のために人体の構造……筋肉や骨の付き方を考えるまではそんなことを考えもしなかったことだ。
「強化の比率が違うんだ」
「比率?」
「青い光と筋力強化だよ。スキル1は青い光をまとう外付けの強化が強い。それに対してスキル3は筋力……内部の強化が強い」
「じゃあスキル2は? 1を単に強化しているだけじゃなくて?」
「スキル2はバランス型だな。外部と内部の強化が同じくらいだ」
「……確かにそうかも」
本人もなんとなく効果は理解していたようだ。
その理屈を頭で考えることをしなかっただけだ。
「じゃあ、今度はスキル2だけを使ってくれ。ただし、青い光は左手に出して、筋力強化は右手に出すんだ」
「……やってみる」
エリスの左手に光が灯る。
ここがスタート地点だ。
その光は右手の方向に移動しようとしたり戻ったりフラフラと動き始める。
結局一度も光は同じ場所に留まることはなく、スキルの効果が切れた。
同時にエリスが荒い息を吐きながらペタリと床に座り込んだ。
「難しい……だけど、コントロールすればできそうだよ。これをどう使えば?」
「状況に応じて筋力の強化位置と青い光の発生場所を変えられるようにするんだ。敵の攻撃を光で受けつつ、筋力強化したキックで反撃とか」
「なるほど」
「それによって力を今以上に強化したり、パンチの瞬間だけ威力を高めたりできるかもしれない」
「もしかして、1つの力を40%と60%に分けて別の場所に出したりとか?」
「できるかもしれない……もちろんできなくてもゴメンな。俺の想像の話だから」
俺の話を聞いたエリスはニヤリと笑った。
拳を突き出してきたので、俺も同じように拳を突き出して、それに合わせる。
「州知事の話だと、しばらく船旅が続くらしい。その間に俺と修行をしよう。付き合うよ」
「大丈夫だよ。力のコントロールだけの話だから、1人でやってみる」
エリスはもう大丈夫だ。
これから力のコントロール方法を覚えて、どんどん強くなっていくはずだ。
もちろん俺も負けていられない。
ラビさんやエリス……結依の悲しい目を見るのはまっぴらだ。
「やろう。みんなで強くなろう」




