Chapter 18 「ラストミッション」
「というわけで、例のプロトコル333は30日後に発動することに決まった」
俺はカナベラル基地で決めた作戦の内容を残留組のみんなに伝えた。
「ボスキャラが出てくる時間は分かっている。しかも人数が多い場所に出現が確定となれば、確実にこちらが指定した場所へ呼び出すことが出来る。つまり、罠を張れるし、準備もし放題ということだ」
「でも、町の近くで戦闘すると住民の人達が危険ですよね」
「もちろん。だから町から少し……いや、かなり離れた場所で戦おうと思う。そこならば、住民の人や環境への被害を一切考えずに全力で戦える」
俺は詳しい作戦の概要を伝えていく。
まだ草案だが、みんなの顔は笑顔になったり真顔になったりドン引きの顔になったりと表情が百面相で目まぐるしい。
ただ現時点ではこれはまだ草案でただの思い付きの域を出ていない。
これを如何に現実的な案に持っていくかに全てがかかっている。
ダゴンを呼び出す過程で非戦闘員も含めて同じ場所に揃う必要があるので、どうしても危険が発生する。
そのリスクをいかに減らすか。
そして、いかに味方に被害が出ないよう速やかに倒せるか。
だが、焦る必要はない。
運営はプロトコル333とやらで準備期間として1か月「も」猶予をくれたのだから。
◆ ◆ ◆
30日後。プロトコル333の発動日。
俺達は全ての準備を整えて、ボスキャラの出現をただ待っていた。
この決戦のためにあらゆる準備を行った。
元小学校教師というクロウさんからのレルム君、ドロシーちゃんへの教育。
特にドロシーちゃんへは情操教育を。
そして料理レシピの検討。
カリブ海から入ってくる新鮮な食材の数々は新しいレシピの考案の助けになってくれた。
長いようで短い1か月間だった。
この経験を使って、俺達は必ず勝つ!
俺とモリ君、エリちゃん、カーターの4人。
レルム君、ドロシーちゃん、タルタロスさんの3人。
ハセベさん、ウィリーさん、ガーネットちゃんの3人。
クロウさん、レオナさん、マリアさんの3人。
更に魚人を率いて町を襲った罪で捕まえたアルフとティナを虜囚として。
ニューオリンズの町で生活をしていたマサムネさん夫妻も数合わせで呼んでいる。
メリダに向かったというアデレイド達やタウンティンの船に保護された第4チームとの連絡は取れなかったがまあなんとかなるだろう。
これだけの人数がいるのだ。
ここに出現しなければ、さすがに嘘である。
「でも……勝てるんですか?」
「大丈夫だ。そもそもダゴンが魚の……水の神というならば、絶対にこの場所ではまともに戦える力はない。そのための準備を今までコツコツ積み上げて来たじゃないか」
「そうですかね」
「それよりも、そろそろ作戦時刻だ。全員あいつに襲われない場所へ移動するんだ」
全員が指定した位置についたのを確認出来たので、俺も鳥を20羽を事前に召喚して戦闘準備を行う。
そして、プロトコル333の実行時間になった。
今頃カナベラル基地のタイマーが0になって何かしらの警告メッセージが表示されているはずだ。
もちろん、今の俺達にはそれを確認する手段はない。
俺達から100mほど離れた場所に巨大な魔法陣が出現した。
その魔法陣は全体が輝いたかと思うと、その中心から巨大な何かが出現しようとしていた。
シルエットはカマスのような尖った口と尖った背びれを持つ巨大な魚。
ただ胸ヒレの位置からは巨人のような巨大な腕、
尻尾の付け根あたりからは巨大な足が生えており、歪なヒトガタとなっている。
その青白い皮膚は分厚い鱗で覆われ、あちこちにはフジツボやイソギンチャクが付着している。
更に腹の周辺からはイカのような触手が何本も生えてウネウネと動いている。
全長は60mほどだろうか。
あまりにもの巨体に一目でその全貌が収まらない。
これが魚人の神……ダゴン。
俺は生唾を飲み込む。
深海魚系なので、アンモニアが湧いてあまり美味そうではない。
食べるとしたら身を磨り潰してかまぼこが精一杯か。
臭み消しにショウガも欲しい。
それはともあれ、イカゲソの部分は醤油があれば普通にイケると思う。醤油欲しかったな……。
そんなくだらないことを考えていると、ダゴンはキョロキョロと眼球を動かして周囲にいる俺達の姿を確認して……俺達の向こう側の景色を見て、そのまま硬直した。
ダゴンが困惑しているようなので、俺から解説を行うことにする。
「ここはテキサス州のど真ん中の砂漠地帯です。年間降水量は200ml以下。半径50km内に一切の水源はございません! 現在の湿度は10%以下。季節が夏ではないために日中は26度+直射日光に留まっていますが、夏場は40度近くに達します。今の状況についてのお気持ちは如何でしょうか?」
今の煽りが聞こえたわけではないだろうが、ダゴンは何やらまくしたてる俺に向かって来ようとして――砂に足を取られて転倒した。
身体の大きさからして、重量もかなりのものなのだろう。
その重量が仇となり、足が膝まで砂に埋もれている。
「クロウさんやハセベさんが飛ばされた場所は軒並み海沿いだったので思ったんだよ。こいつって海沿いの町に現れること前提だけど、そいつを水分のない砂漠のど真ん中に連れてきたらどうなるんだろうかって」
ダゴンは恨めしそうな顔でこちらに移動しようと片足を無理矢理抜こうとするが、逆に両足が砂の中に沈み込んだ。
「この2週間ほど、全員で頑張ってこの辺りの砂漠を耕したんだ。そのおかげで一度埋もれると簡単には抜け出せない蟻地獄になっている」
ダゴンがもがけばもがくほど、その巨体は砂の中へ埋もれていく。
身体が水に浸かると回復したり、水を操って水流を発射したり津波を起こす?
なら水など一切ない場所へ誘い込んでやれば万事解決だ。
あまりにも簡単かつ効果的な方法だ。
「あと、貴方のためにスペシャルゲストを招いております。そろそろお越しになるようですね。ご紹介しましょう、元気なサンドワームさん(仮)です」
地中を移動してきた巨大な長虫、サンドワーム(仮)が地上に飛び出しててき、身動きが取れないダゴンの左腕に食らいついた。
以前に俺たちが戦ったサンドワームに比べると小振りだが、それでもダゴンの巨体に負けず劣らずの大きさだ。
ダゴンはサンドワームの食らいつきを振り払おうとするが、長虫の方も負けていない。
何とかダゴンの腕を食いちぎろうと必死に食らいついている。
巨大生物同士の頂上決戦「勝手に戦え」が始まった。
「全員退避!」
クロウさんの号令で、マサムネ夫妻やとりあえずの数合わせて連れて来たアルフ達。
この戦いでは逆に相手の力になってしまうドロシーちゃんがタルタロスさんに連れられて装甲車へ乗り込んでいく。
他のメンツも非戦闘員を守るように俺達の方へ集まってきた。
「ラヴィさん、これで一通り準備は整ったわけだが」
「ありがとうございます。これで全部予定通りですね」
ダゴンと長虫が戦っている間に、クロウさんが全員を集めてきてくれた。
非戦闘員も含めて全員を一か所に集めることは、いかに脱出させるかが課題だったが、長虫を近くの砂漠から誘導して連れてくるという計画のおかげで、それが達成できた。
「では非戦闘員は装甲車で出来るだけ遠くに下がってください。カーター、運転は任せたぞ」
「ああ、全員安全なところに送り届ける」
カーターはそう言うと、装甲車に乗り込み、非戦闘員を連れて走り去っていった。
「では、始めようか。1か月かけて準備してきた俺達の恐ろしさを」
◆ ◆ ◆
「渦巻く旋風!」
ガーネットちゃんのスキルで、5つの樽が宙に舞い上げられる。
それをウィリーさんが拳銃で破壊していくと、樽に詰められた中身――引火性の油がダゴンの身体に降りかかった。
推定60m級の巨体に対して樽5つでは明らかに油の量が少ないが、それでも顔だけならば何とかカバーできる。
本当は石油があれば良かったのだが、流石に1か月では油田を探して掘って精製して……という工程が間に合うはずはない。
そもそも油田があれば、そこに呼び出した後に秒でBANGして解決だったのだが、ないものをねだっても仕方がない。
「エレクトロビーム!」
油がかかったダゴンの頭部めがけて、レルム君が電撃ビームを放った。
高電圧の電撃はダゴンの左目に直撃し、一瞬で眼球を白化させた後に、バチバチと音を火花を飛ばしながら顔の左半分を黒く焼いていく。
ダゴンは身体をガクンと弛緩させて動きを止めた。電撃のダメージが脳か脳幹に達して、意識を奪ったのだろう。
更に、電撃で飛び散った火花が先程かけた油に引火して、ブスブスと顔全体を燃やし始める。
だが、流石にこれだけで倒せるとは思えない。
すぐに意識を取り戻すはずだ。
その前に一気に攻撃を仕掛けないといけない。
――最初に動いたのは長虫だった。
ダゴンが抵抗を止めたのに気付いたのか、食いついたままの左腕に巻き付き、そのまま腕を食いちぎろうとしている。
「良し、ダゴンが動き出す前に一気に勝負を決めるぞ!」
近接攻撃チームが各々武器を構えて一斉に飛び出していく。
「まずは砂蟲が喰いついていない右腕を集中攻撃でお願いします!」
「ああ、連携攻撃だ!」
俺も近接攻撃チームに続いて攻撃を開始だ。
盾を5枚形成。ダゴンの頭部へ五角形になるように配置した後に箒に乗って飛び出す。
「極光! そして跳ね返せ!」
箒の先から虹色の閃光を放ってダゴンの周囲に配置した盾に命中させると、盾は俺の指示通りに閃光を跳ね返し続けて、ダゴンの頭部に光の五芒星を形成させた。
俺は短剣……バルザイの偃月刀を抜くと、箒に足を絡ませて逆向きにぶら下がり、そのままダゴンの頭部へ飛行した。
「これで最後の一画!」
閃光と短剣でダゴンの頭部に中央に目の印を持つ五芒星……旧神の印を刻み込む。
多少の幅はあれど、それなりの弱体効果が期待できるはずだ。
「モーリス君、一番火力がある形態は?」
「斧です!」
「ならば俺もアクスだ!」
特撮玩具のような音声が響き、クロウさんが武器を斧の形状へ変化させた。
モリ君も槍の穂先に青白く光る壁、プロテクションを形成した後にオーラウエポンで強化。巨大な斧を作り出した。
「まずはオレ達が最初の一撃を決める!」
モリ君とクロウさん、2人が持った巨大な斧がダゴンの右腕に突き刺さった。
一撃で切断とはならなかったが、半分以上は食い込んで、骨に食い込んだところで止まった。
「エリス!」
「レオナ!」
モリ君達が叫ぶと、エリちゃんとレオナさんがそれぞれ蹴りの体勢に入った。
「タイミング遅れるんじゃないわよ」
「わかってますよおばさん」
「オバ……!」
2人が足の底を青白く光らせながら、それぞれの相方の武器に向かって飛び蹴りを放つ。
骨に食い込み、それ以上切り裂くことが出来なかった斧が、蹴りの勢いを加えたことによって大きく動いた。
ギシギシという音を立てて斧は骨に食い込み始め、ついには完全に骨を切り裂き、ダゴンの右腕を切断した。
クロウさんはレオナさんをお姫様抱っこで着地。
モリ君は微妙に着地に失敗してエリちゃんの尻に下に敷かれているところが実にらしい。
そういうところだぞ。
「ならば私はこちらだ!」
ハセベさんが大きく跳躍して、長虫が喰いついたのとは逆方向、腕の内側に飛び込んだ。
「斬るぞ!」
刀を大きく振るって着地と共に納刀。
長虫が喰いついて与えたダメージもあり、ダゴンの左腕が切断された。
長虫はそれを咥えたまま、どこかへ逃げ去ろうとしている。
「あれはあれで別途処理する必要が有るだろうけど、まあ今は後回しだ」
両腕を失ったダゴンがここで意識を取り戻したのか、大きく吠えた!
耳を塞ぐわけにはいかないので、代わりに帽子を耳が隠れるくらい深く被る。
「全員ダゴンが動き出す前に退避だ! 踏み潰されるぞ!」
クロウさんが近接攻撃チームに叫ぶと、全員がバラバラに散っていく。
これで全滅はないが、誰か1人は狙われる可能性が高い。
「ヘイ、こっちだ!」
その時、ウィリーさんがダゴンの右目を狙って二丁拳銃の連射を始めた。
それで目が潰れるようなことはないが、それでもダゴンの注意がウィリーさんの方に向く。
「今の間に逃げるぞ!」
近接攻撃チームはなんとかダゴンの足元から離脱できたが、囮になったウィリーさんがピンチな状況は変わらない。
「オレだけ何もしていないみたいだろ。チャージショットだ。コイツを食らえ!」
ウィリーさんが二丁拳銃をホルスターに戻した後に背負っていたライフルを構えた。
ライフルの先端に青白い大きな光が集まったかと思うと、勢いよく発射され、それは正確にダゴンの右目を射抜いた。
「やることはやってやったぜ!」
ダゴンは呻き声をあげたが、それでも右目の破壊には至らなかった。
激高したのか、更に勢いで上げてウィリーさんとの距離を詰めていく。
「ガーニー!」
「わかりましたウィリーさん!」
突然にウィリーさんの身体が風に乗って空高く舞い上げられた。
ガーネットちゃんが風の能力で竜巻を起こして、ウィリーさんを高く飛ばしたのだろう。
だが、それは一時的にただ上へ移動させただけだ。
すぐにダゴンに追いつかれる。
「捕まって、ウィリーさん!」
仕方なく俺はウィリーさんの方へ箒を飛ばして、腕を伸ばした。
大人1人を捕まえられる筋力は俺にはないので、ウィリーさんに掴まってもらうしかない。
「サンキュー、ラヴィちゃん!」
ウィリーさんがなんとか空中で俺にしがみついてくれた。
流石に規定重量オーバーでバランスが悪くてフラフラしてまともに飛行できないが、今はその状態で逃げるしかない。
「とりあえずダゴンが攻撃出来ない上へ逃げます! しっかり掴まっていて!」
「そりゃ掴まるさ。この高さから落ちたら死ぬのはオレだし」
ウィリーさんがしがみついているのを確認すると、一気に200mほどの高さへ上昇する。
下を見ると、モリ君、クロウさん、ハセベさんの三人が先ほど腕に対して仕掛けた一斉攻撃を今度は足に対して仕掛けていた。
相手を転倒させて、そのまま一気に首を狙って勝負を決める作戦のようだ。
切断とまではいかなかったが、腱を切断されたからなのか、ダゴンの巨体が横たわった。
「適当なところで降ろしてくれ。オレも連携に参加する」
「分かりました。今度は気をつけてください」
「ああ、分かってる」
◆ ◆ ◆
スキル再使用までの待機時間が過ぎたので、レルム君が二度目のエレクトロビームを放った。
初回と同じようにダゴンの頭部を焼いていくが、今度は動きを止めるまではいかなかった。
「早く逃げろ。今度はお前が狙われるぞ!」
「あ、ありがとうございます」
レオナさんがスキルを放ったせいでダゴンに睨まれたレルム君を小脇に抱えて走り出すと、そこに向けて高圧の水流が発射された。
「くっ」
レオナさんが左手に付けていた盾を構えると、青白い光の壁が盾の周囲に展開された。
何かしらの防御スキルなのだろう。
「ヘルプだ! 私だけでは止められん!」
「任せてください!」
モリ君が駆け出してダゴンとレオナさんの間に光の壁を作り出して水流を止める。
その隙にレオナさんはレルム君を連れて駆けだす。
次のスキル使用まで三分間はレルム君は何も出来ない。
一時離脱してもらう方が安心だろう。
「ガーネット君も一時退避だ。今の君が狙われても護衛に回せる手数が足りない」
「は、はい」
ガーネットちゃんも自主的に戦線を離脱していく。
これで戦闘可能なのはモリ君、エリちゃん、ハセベさん、クロウさん、そして俺の5人だ。
全員攻撃の直撃は受けてはいないもの、巨体が動いた時に起こる飛び石などで細かい擦り傷は受けている。
攻撃を避けるために体力もそれなりに使用している。
ダゴンはというと水流を発射した後は、何をするでもなく、天を仰いで荒い息を吐いている。
今の水流はかなり無理をして発射したのだろう。
やはり周囲に水分が一切ない砂漠の環境は相当ダメージを与えているようだ。
まさに陸に上がった魚だ。
「奴が倒れている今がトドメを刺すチャンスだ。全員協力して欲しい」
ハセベさんが刀を鞘に収めた。
これは戦闘を終えるということではなく、スキルを使用するための準備。次の攻勢で終わらせるつもりなのだろう。
「あいつの身体が普通の魚と同じ構造ならば、エラに沿って切込みを入れると、首を落とせるはずです」
「そうなると、背中側から刃を入れた方が良いのか」
「ならばオレが前面から奴を引きつけよう。ウィリーさんも援護を頼めるか?」
クロウさんが武器の形態を斧から銃に切り替えながら言った。
「ああ。オレ達でハセベさんへ攻撃を繋ごう」
「なら俺とラビさんは盾役ですね。またダゴンが水流を発射してきた時は任せてください。2人で防ぎます」
「私は?」
「エリスさんは遊撃部隊だ。素早く動き回ってダゴンの動きをかき回してくれ」
「分かりました」
作戦方針は決まった。
俺を除いた全員がダゴンへ向かって駆け出していく。
俺はというと、自分の足で走るとどう考えても間に合わないどころか、おそらくコケる気がするので、箒に乗って、速度を調整しながら他のメンツを追いかける。
クロウさんとウィリーさんが近付くと、ダゴンは2人に向けて水流を発射したので、盾を形成して斜めに受け流すことで、味方への直撃を防ぐ。
「俺の盾は売り切れだ。次の盾役はモリ君に任せる」
「任されました!」
盾の役目は終わったので、箒で飛び上がって一時離脱だ。
あとは戦いの結末を上空から見守る。
クロウさんとウィリーさんが至近距離から銃撃という不思議な攻撃でダゴンの注意をひきつけ、隙を見つけてエリちゃんが飛び蹴りを入れるという戦法で的確にダメージを重ねていく。
そうやってダゴンの注意を前方に引きつけているうちにハセベさんは背中側へと回り込み――
「斬るぞ」
ハセベさんが横たわったダゴンの身体に飛び乗ると、刀を深く突き刺した。
そして、そのまま刀を引き抜くことなく、引きずるようにして一気に腹側まで駆け抜ける。
もはや居合でも何でもないような気がするが、スキルの発動条件が納刀状態から抜刀して鞘に納めるということなのだろう。
刀を鞘に収めた時点でスキルは発動し、ダゴンの首は斬り落とされた。
騙されたような気がするが、長かった戦いはこれで終わりだ。




